喫茶『衛宮さんち』   作:山崎五郎

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第十一羽です。


嫌いなものが多い友達は割と背が高いです

「リンネくんおはよう!」

 

「おはようココアちゃん、チノちゃん」

 

今日も今日とて朝が来ました。

お隣から出てきたココアちゃんとチノちゃんと共に学校へ向かいます。

 

ただ、今までと少し違うところがあるとすれば。

 

「おお!ココアちゃんもチノちゃんも可愛いね〜!

良かったら放課後にティータイムでも…」

 

「アスカ!息をするようにナンパをしない!」

 

…アスカとシキが登校メンバーに加わったことだ。

ちなみにセントとチサトは一足先に自分の学校に向かった。

 

すっかり大人数(おおにんずう)になったなぁ、としみじみ思いながら学校へ歩みを進めるのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういうわけでココアさんは好き嫌いを注意するくせに自分だって好き嫌いが多いです」

 

「えー。でもチノちゃんの方が私より好き嫌い多いよ?

それだと大きくなれないよ?」

 

「好き嫌いか…うちは大体シロウがいい感じの料理に仕上げるからそういうのは無いかも」

 

「やっぱりリンネくんのその素晴らしい体型は好き嫌いの無さから来てるんだね!

私達も見習わないとね!」

 

「心配ありません。

ココアさんと同じ年の頃には私の方が高くなってます」

 

その自信はどこから来るのだろう。

チノちゃんはその…何と言いますか。

 

平均よりもずっと…

 

「身長か…俺も…リンネやシロウ程とまで行かずとも、タマキやセント程にはなっておきたいところだ」

 

「カッコよくなりそうだね!

…あ、でもチノちゃん…毎日ティッピーを頭に乗せてたら身長伸びるのかな?」

 

あ〜…重しみたいな感覚かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リンネやココアたちと別れ、自分達の通う中学校までやって来た。

玄関には今到着したであろうマヤとメグの姿が。

 

「あ、おはよ〜チノ。

それにジークたちも!」

 

「今日は暑いね〜」

 

「おっはよ~マヤちゃんメグちゃん!

二人とも制服かわいいね!!放課後にデー」

 

「おはようございます二人とも。

この人の話は無視でいいので」

 

相変わらず手厳しいな、シキは。

…チノは何やらマヤとメグを見ている。何をしているんだ?

 

と思ったら、二人の間に並んで…ほっ、とした顔に…チノ…

 

「そんなに休みの間私たちに会いたかったの〜?」

 

「照れるじゃん!」

 

…二人とも…すまない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業も終わりお昼休み。

各々持ってきた弁当を食す。

 

アスカの『僕たちも一緒して良い?』という提案からチノ、マヤ、メグ、俺、アスカ、シキの6人で昼食を取ることになった。

 

「昨日スーパーでチノのお父さん見かけたよ」

 

「俺も見た。ダンディー…というのだろうか。

シロウと料理談義をしていた」

 

「シロウってジークくんたちの喫茶店の店長さんだよね?

あの人もスラッとしててカッコいいよね〜」

 

「じゃあチノもジークたちも豪華なフルコースみたいなの作ってもらってるのか〜!?」

 

「「今朝作ってもらったのと言えば…これかと(だな)」」

 

「「かわいい!!」」

 

「ウソ!シロウがジークにだけキャラ弁作ってる!?」

 

「僕のも同じのでしたよ。

この間のお騒がせの罰みたいですね、アスカ」

 

「そんなぁ〜!!」

 

 

 

 

 

「うちの親 夜ふかしするとチビのままだぞってうるさくてさー」

 

「よく寝る人なら身近にいます」

 

衛宮家(うち)にも居るな…二名ほど」

 

「そう言えばチノちゃんの喫茶店にスタイル良い美人さん居たね」

 

「ジークのとこの金髪のお兄さんとかもスタイル良かったし寝ると育つってやっぱ本当なんだな〜」

 

…そうだろうか。

確か普段のみんなの言動は…

 

『店の仕込み…家計簿…3食やその他家事…やることは山積みだ…寝不足だ…』シロウ

 

『勉強とか仕事のこととか考えると、つい寝るのが遅く…』リンネ

 

『チサトに振り回されるおかげで疲れているのに寝付けない…』セント

 

『油断してると眠くなるよね…zzz』タマキ

 

『同じく…すぅ』チサト

 

「そうとも限らないんじゃないか?」

 

「そうですね」

 

「あれ〜?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで下校時刻。

 

チノの携帯に着信が。

 

 

「…ココアさんからです。

『ビーフシチューの材料って何だっけ』…ココアさん、そんな漠然な」

 

「ビーフシチューと普通のシチューの違いってあったっけ?」

 

「ビーフシチューですから大きめの牛肉が入ってるとか、あとはルウとか…?そのぐらいでしょうか」

 

「とりあえずニンジン以外を伝えておきます」

 

「チノ。

 

好き嫌いは…よくない。

 

大きくなれないぞ」

 

「喧嘩売ってるんだったら買いますよこの野郎」

 

思わぬ反撃を喰らった。

そんなにニンジンが嫌いなのか、チノ…

 

「もったいないよ〜チノちゃん。

ニンジンのグラッセとか凄く美味しいんだよ?」

 

「鍋に入っている時もありますよね。味がしみていてホロホロで…」

 

「それは衛宮一家の食事事情なので。

香風家には関係ないです」

 

(((て、手強い…!!!)))

 

と、思っていたらチノの携帯に返信が。

内容は…『シチューにこんにゃくは入れる派?』

 

…どんなシチューなんだ、保登一家…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで帰り道。

 

俺、チノ、アスカ、シキの四人で同じ道を行く。

 

「…せっかくです、帰り道はスキップしながら帰ります」

 

「なるほど。適度な運動は身体の成長にもつながるからな。

俺も一緒させてもらおう」

 

「別に身長は関係ないですが…仲間がいるのは心強いです」

 

そうして俺とチノはスキップしながら帰り始めた。

 

 

 

 

 

「ねえシキ。二人ともボクたちが居るの忘れてない?」

 

「まあ…楽しんでいるならいいんじゃないですか?」

 

 

 

 

 

 

(チノちゃんとジークくんがスキップしながら帰ってるわ。

なにか良いことでもあったのかしら…♪)

 

 

 

 

 

「そうだジークさん、ちょっとしたゲームも兼ねて赤い石畳のところ限定で飛んでいきましょう」

 

「それは良いな。判断力と瞬発力も鍛えられそうだ!」

 

「そうかなぁ…」

 

後ろからのアスカの声は聞こえないふりをして、一つ、また一つ赤い石畳を飛び移っていく。

 

と、足元にうさぎが一緒に飛び跳ね…!?

 

 

「チノ!危ない!」

 

「え?あっ…!?」

 

「「「チノ(ちゃん)(さん)!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガァンッ

 

「いっ、つ…大丈夫かチノ」

 

「は、はい…って、ジークさんは大丈夫なんですか!?」

 

「平気だ。それよりも、急に驚かせてすまない」

 

「謝るのは私の方です、ついよそ見を…」

 

その後、謝罪合戦のようになったところを無理やりシキによって切り上げられ、帰宅を再開するのだった。

 

 

 

 

(…チノちゃんとジークくんが暑さのせいで、暑さのせいで…!)

 

千夜ちゃんが勘違いしていることには気づかない4人なのであった(CV:津田健○郎)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スーパーに湿布って売っていたでしょうか…」

 

「売ってないことはないと思うよ?

ついでによって牛乳とかバナナとか買っていこうかな!」

 

「またそういう寄り道を…まあ、体冷やす用の水もついでに買いますか」

 

 

 

 

 

 

…少し歩いていたら、何やら呟いているシャロ…さんを見つけた。

この時間であの悩み用…なにか狙いのものが?

 

「シャロさんでもスーパー来るんですね」

 

「ぴゃっ!?」

 

そんなに驚くことか…?

突然話しかけられたから驚いたのか。

 

「なにかお悩みでも?」

 

「それとも狙いの商品があるとか?」

 

「あっ、え、えっと…あっ、あそこの商品棚にギリギリ手が届かなくて…」

 

「あそこならボクでも手が届くよ〜取ろっか?」

 

「え゛!?

あ、あの…実は…」

 

「お前ら一体何やってるんだ?」

 

「うびゃあ!?りりりリゼ先輩!?」

 

「私達もいるぞシャロ」

 

「今日も今日とて先輩をナンパしてフラレた。ぴえん」

 

「なにしてんのよアンタは…あと可愛くないしなんなら腹立つわ」

 

シャロ…さんはセントやチサトとは仲がいいんだな。

二人と話してる時は気が抜けていると言うか、フラットというか、お嬢様らしくないというか…

 

「それでシャロはこんなところになにしに来たんだ?」

 

「え!?あ、えっとですね…」

 

「ちっちっちっ。先輩、この時間、この状況で狙うものは、一つしか、ない」

 

ん?

 

「それは、今まさに始まった、タイムセール。

主婦の戦場…」

 

「戦場!?」

 

「もう始まってた!!」

 

「いざ突撃!

 

 

 

 

 

 

ぐわーーーーーーーーーーーーーー。」

 

「「「チサトーーーー(さーん)!!」」」

 

…なんだコレ。

チノも同じことをつぶやいていた。

 

 

 

 

 

 

 

図らずもリゼ…さんやセント、チサトと合流し帰宅した。

 

その後、着替える際に、

 

「ジーク!?この背中の痣どうしたの!?」

 

「あ、いや、その…」

 

「千夜ちゃんからも『チノちゃんとジークくん夏バテみたいなの!』って連絡きてたよ~調子悪いなら休みな」

 

「いや、別に俺は…」

 

「怪我をしているならなぜすぐに言わないんだ!

言えば途中で肩を貸したのに…!」

 

「………すまない…」

 

なんだか勘違いをさせて、どのみち背中が少しばかり傷んだのでその日の仕事は休むこととなったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(…ジークさんには今度お礼を改めてしないとですね)

 

「チノちゃん!栄養取っていっぱい寝なきゃダメー!」

 

「どっちですか!?」

 




その後、ジークくんはラビットハウスに招かれチノちゃんの特性コーヒーをご馳走になったそうですよ。
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