学校帰り。
「あ、シャロちゃんにセントくんにチサトちゃんだ!今帰り?」
「ココア。それに千夜にリンネとタマキも…私は図書館に本返しに行くところよ」
「私達はその付き添いと…チサトが本を借りたいっていうから変なことしないように見張りだ」
納得。
「それなら私たちと一緒に図書館で勉強していかない?」とのココアちゃんのお誘いを受け、みんなで図書館へ向かうこととなりました。
「そう言えばチノちゃんもテスト近いんだよね?」
「ならシャロちゃんに教えてもらったら?
特待生で学費が免除されてるぐらい成績優秀なのよ」
え、そうなの!?
学費なんて払おうと思えば払えるだろうに、そこまで優秀なんて…!
「美人な上に頭もいいなんて…!」
「非の打ち所がないです…!」
「おまけに入学初日に全校生徒の前でスピーチもする度胸もある」
「それは特待生としての役目のようなものじゃないのか?」
「おまけにお嬢様なんて、なんて眩しいのかしら!
マブシー」
「本当だねぇ〜あたしにはとうていたどり着けないよ~マブシー」
「……………」
「この図書館広いね!」
「あんな上の方にまで本棚が立ってるよ…凄いな…」
「勉強場所はここで良いかしら?」
「じゃあココア先生今日はよろしくね」
「お願いしま〜す」
「…え?千夜とかリンネが教える側じゃないの?」
「今日は私もリンネくんもタマキくんも教えてもらう側なの」
そう。
今回の目的は理系の対策勉強。
ココアちゃんは数学と物理が得意なのである。
一見ちょっと抜けてるように見える(というか実際ちょっと抜けてる)彼女だが、実は理系女子。
そっち方面に限定すれば90点代だって叩き出せる。
まあ、その分文系はその…うん…って感じなのだがっていててててててて!!
「ココアちゃん!?なぜ僕の頬をつねるんですかココアちゃん!」
「なにか失礼なこと考えてたでしょー!
お姉ちゃんにはお見通しですよ!!」
そんなわけで勉強中。
僕、タマキ、千夜ちゃんはココアちゃんと共にテスト勉強。
シャロさんチノちゃんもその場で対策勉強中だ。
チサトは図書館に着くなり『本を探す旅に出る』と行ってしまった。
セントはその見張り。
チノちゃんはシャロさんの指導がわかりやすく捗っているようだ。
「ふふ…チノちゃんみたいな妹が居たら毎日だって教えてあげるのに」
「私もシャロさんみたいな姉が欲しかったです」
「私いらない子だぁぁ!!」
ココアちゃんがガックリと床に項垂れる。
このままじゃ勉強が進まないんですよ先生!?
「ココアお姉ちゃん先生!
ここの問題がわかりませ〜ん」
「どこ!?」
ナイスタマキ。
それはそれとしてココアちゃんチョロすぎませんか。
「チノちゃんは将来私達の学校とシャロちゃん達の学校どっちに通いたい?
チノちゃんはセーラー服似合うと思うんだ!」
「ブレザーの方が似合うわよ」
「私は袴姿が似合うと思うの♪」
いつの時代ですか千夜ちゃん。
まあ確かにチノちゃんはかわいいし、どんな服を着てもだいたい似合うと思うけどさ…ってん?
「…リンネくん」
「はい?」
「チノちゃんに手を出すのはお姉ちゃん許さないからね!」
え゛。
途中から声に出てたのか…そんなつもりじゃないんですけど…
「それならさ〜ジークにはどっちの制服が似合うかな?」
またしてもタマキのナイスフォローが!
ジークかあ…うちの学ラン?も似合いそうだけど、セント達のブレザーも似合いそうだな…ネクタイ締めるの面倒くさそうだけど。
「リンネくんもブレザー似合うんじゃないかな?
ネクタイ締めてキリッとしたら歓声が挙がると思うよ!」
「そう?」
「そうね。
顔立ちもいいし背も高いし…」
貴方がそれを言うんですかシャロさん。
そして話は将来の夢とかそっち方向にシフトチェンジ。
「将来的には私はお母さんみたいなパン屋さんになりたいな〜それか弁護士!」
それまた随分と高い目標を…
しかも目指す方向性が思いっきり違うし…
「私は自分の力で甘兎をもっと繁盛させるのが夢♪」
「よっ!未来の女社長!
行先に困ったら雇ってね〜?」
こらタマキ。
思いっきり他力本願宣言か。
「私も…家の仕事を継いで立派なバリスタになりたいです」
「チノちゃんならきっとなれるわよ」
「そうだね。
チノちゃんのコーヒーはシロウも一目置いてるぐらいだし」
「確かにバリスタもカッコいいかも…よし!
私は将来街の国際バリスタ弁護士になるよ!」
「パン屋はいいの?」
「街の国際から離れてください」
本選び。終了。
チサト。これより帰還する。
と思ったら。
シャロちゃんと千夜ちゃんが何かをお話中。
タマキは椅子に座って居眠りしてる。
あったかそう…
「…でも、あの学校を選んだおかげでセントくんやチサトちゃんとも仲良くなれたわけだし。
結果的には良かったんじゃないかしら」
「それは…そうかもだけど…」
「シャロちゃんだってほんとは分かってるんでしょ?
学校じゃなくてもこうして会えるんだもの
私たち大人になってもずっと一緒♪」
「……………ん」
「その通り。
私もシャロちゃんの永遠のマイフレンド。イエス」
「うわぁあ!?
ちちちチサトアンタいつから聞いて」
「あの学校を選んだ〜ぐらい。
でも、確かにシャロちゃんならココアちゃん達と一緒の方が楽しかったのかも。
部活もやらないし。いっぱいバイトしてるのに、勉強もたくさんしてるし」
「…それは…」
「…それでもあっちの学校だって決めたのよ、シャロちゃんは。
わざわざ文通だってやめて…」
「ちょっ千夜!それは…!」
「ぶん、つう?」
「ええ。
だいたい中学生ぐらいのときかしら?
卒業までの3年ぐらいだけど、シャロちゃんペンフレンドが居たのよ」
「……………そう、なんだ」
「昔の話よ。
結局やめちゃったし、もう関係ない話でしょ」
「―――――――シャロちゃん。
その手紙、今も持ってる?」
「…まあ、捨ててはないけど。
それがどうかしたの?」
「それ、よかったら見せて欲しい。
気になる」
「そんな事言われても…都合よく持ってないわよ」
「そう言えば…あった!
ここに内容に悩んでた時にもらってた下書きが♪」
「ちょっ…アンタ何で持って」
「見せて!」
「あっ、こ、こらぁ!!」
―――――――この字。
これ…
そうして、勉強会(後半からはチノちゃんの本探しがメインだったけど)も終わり、全員帰宅タイム。
…何だかチサトの機嫌がいい、ような。
「どうしたんだよそんなホワホワして。
そんなに借りた本気に入ったのか?」
「ん、それもある。
でも。それ以上に良いこと、あった」
「それ以上…?」
「うん。
今日私は、『運命』って馬鹿にならないものだと思った」
「「「???」」」
『…この字』
『字がどうしたのよ…』
『シャロちゃんの字!でもちょっと違う!カワイイ!』
『字が可愛いって…アンタねぇ』
『(――――――でも、それだけじゃない。
だって、この字は)
ねえ千夜ちゃん。この手紙、もらっても、いい?』
『勿論良いわよ♪』『駄目に決まってんでしょー!』
「…ふふ」
これから面白く、なりそう。
リンネくんたちの学校の学ランは旧月海原学園という学園のものとよく似ているらしいですよ。
あと、次回はリンネくんが“主人公らしく”トラブルに巻き込まれるそうです。
リンネ「……………」