喫茶『衛宮さんち』   作:山崎五郎

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原作スタートのオリジナルになります。



部活戦線/Eを探す日常

セントルシアです。

学校も終わった放課後、部活タイム。

 

特に部活に所属していない自分には関係のない話…だったのだが。

(チサト)が「リゼ先輩が色んな部活の助っ人で活躍、してる。見に行こう。」と無理やり連れてこられ見学中。

 

まあ確かにリゼ先輩は運動神経がいいので色々頼まれるんだろう。

…でもあの人受験生だよな?まあリゼ先輩なら心配ないか…?

 

「リゼ先輩の蹂躙走行よー!!」

 

「私も蹴散らしてー!!」

 

…本当に人気者だな。

同性異性問わず黄色い歓声が挙がっている。

 

「せ、せんぱぃい………」

 

「………シャロ?何やってるんだそんなところで」

 

「前に出ようとしたら人の波に押しやられて…」

 

だからってそんなぎゅうぎゅう詰めになるのか?

流石に危ないだろう…ちょっと退いてもらってと。

 

「ほら、大丈夫か?」

 

「ふぅぇえ…ありが、と…あ。」

 

「? どうした?」

 

「な、何でもないから…!」

 

「???」

 

なぜ顔が赤いんだ。

乙女心はわからない…

 

「お兄ちゃん。乙女心が知りたいなら、私にお任せ。」

 

「乙女から最も遠いとこにいるようなやつが何を言ってんだ」

 

 

 

翌日。

 

リゼ先輩はまたしても部活の助っ人に。

本日はテニス部。

 

「リゼ先輩の核ミサイルスマッシュ炸裂よ!!」

 

「先輩の風感じるー!!」

 

また黄色い歓声が。

まあ確かに先輩は凛々しいが…

 

「せ、せんぱぁい…!!」

 

…シャロ、今度は後ろの方過ぎて飛びながら見てるぞ。

なんというか…間が悪いのか?

 

 

 

で、更に翌日。

 

「一緒に部活の助っ人ですか?」

 

「うん。

人数が足りない部員の代わりをするんだ」

 

リゼ先輩から手伝いの協力を頼まれた。

まあ、先輩含めて4人もいれば確かに…いや、私は必要あるのか?

 

「リゼ先輩からのお誘いとあらば。

断る理由なんてない。」

 

「変な言い方をするな」

 

「…チサトもセントも運動神経は良いからよしとして、私が足を引っ張らないか心配です」

 

「練習の付き合いなんだから気楽に楽しめばいいよ」

 

「まあ、確かに今のシーズン的にも部活はそれほど…忙しく…ない…?」

 

「だから気楽にやればいいっての!」

 

そうは言ってもな…

まあ損になることはないだろうしやるだけやってみるか。

 

「…ポニテ………」

 

「先輩、イメチェン?」

 

「ん、ああ…みんな凛々しい方がらしいって言うから」

 

まあ、確かに。

私達からしたら普段のツインテのほうが見慣れているからむしろ新鮮だが…

 

「部員を蹴散らす荒れ狂う黒馬と対峙するみたいで気合が入るって」

 

「「練習ですよね?」」

 

「凛々しいのか荒々しいのか、どっちなのさ。」

 

「私に聞くなよ…」

 

 

 

 

 

まあ、そんなこんなありまして早速助っ人開始。

最初はソフトボール部。

…なのだが、先輩の助っ人の都合上女子部ばかりなので私は見学でござる。

チサトですら参加させてもらえるっちゅーんに、この仕打ちは何なのじゃ。

 

「とうっ!!」

 

お、先輩が打った。掛け声を…

 

「リゼせn「「「リゼ先輩ナイスバッティングー!!!」」」………」

 

相変わらず素晴らしい人気ですこと。

 

 

 

お次は演劇部。

これには私も少し参加。

 

「姫を開放しろ!

彼女は自由に生きるべきなのだ!

 

真に彼女を想うのなら彼女の気持ちを汲み取れ!」

 

「黙れ小娘!

いっときの感情に振り回され何が幸せだ!

 

自由と無謀を履き違えているのは貴様だ!」

 

「カット!

ちょっと声震えてるね。リラックスリラックス。」

 

…って、何でリゼ先輩はともかく私までメインどころ?

しかもチサト(おまえ)が監督役?

 

 

 

 

 

 

で、お次にやってきましたのは庶民研究部…?

またよくわからん部活が…

 

「特売というのは特別なあなただけに売るという意味で…」

 

「いけるかシャロ!?」

 

「奴ら はき違えてます先輩」

 

まあ言ってもこの学園の生徒に特売なんてそうそう無縁なものだろうし…ん?

 

「甘いですわね皆様。

特売の『と』にすら踏み込めていませんわ。」

 

「あ、アナタは…!」

 

 

「「「チサト!?」」」

 

「何やってるんだアイツ!」

 

「いつの間に移動してたの!?」

 

 

「特売…それはいわば主婦にとっての戦場。

いかに相手を出し抜き、限られた手札で多くを掴み取るか…一瞬の油断すら許されない険しき場…

 

緩やか和やかな心構えでいてはすり潰されましてよ!!」

 

「「「「おおおっ!!!!」」」」

 

「本当に何を言ってるんだアイツは!!」

 

「止めに行くわよ!!」

 

 

 

 

で、ある程度部活を周り、また次の部活動へと向かう途中。

シャロからある生徒の話が飛び出した。

 

「神出鬼没!過去に多くの部活を適当なアドバイスで勝利に導いたという…その名は“ミス・エメラルド”!

 

「「エメ…?」」

 

なしてその様な異名に…?

髪が瞳の色でも緑色なのか…?

 

「ついでにその人の情報も集めてみませんか?」

 

「うん。シャロが楽しめるなら良いよ」

 

「そうだな」

 

「うん。」

 

「?」

 

 

 

 

 

で、やって来ましたは被服部。

部活の手伝いをしつつ聞き込み開始…

 

「ミス・エメラルドの情報?

知ってはいるけどタダで教えても面白くないわね…」

 

「え゛っ」

 

「ならどうしろと…」

 

「そうね…ならどちらがリゼさんに相応しい服をコーディネートできるか勝負よ!」

 

「なぜ私なんだ!?」

 

服のコーディネートか…被服部である以上はその衣装も自分たちで…ということになるが…

 

「リゼ先輩が参加できないとして…シャロ、チサト、二人って裁縫は」

 

「ま、まあ私はそれなりに」

 

「お兄ちゃんのほうがよく知ってるはず。」

 

「………シャロ、頼めるか」

 

「何で私一人!?」

 

 

 

で、いよいよお披露目タイム。

まずは被服部の皆様作…

 

リゼ先輩の凛々しさが映える紫を基調とした軍服だった。

相変わらず黄色い歓声が飛び交っている。

 

「ディティールに差がありすぎる…

戦う前に負けました」

 

って不戦敗かよ。

まあでもこれは仕方ないか…

 

で、罰ゲームとしてシャロが不思議の国のアリスモチーフの服を着ることとなったのですが。

似合っている…といえば間違いなく似合ってしました。

 

けど…

 

「正直フルールと大差ないよな」

 

「やっぱりそう思う…?」

 

 

 

その後、吹き矢部にやって来た。

…サラッと言ったが吹き矢部って何だろうか。前々から思ってたが妙な部活多すぎないかこの学校。

 

「ミス・エメラルドの話?

ゲームに勝ったら教えようかな〜」

 

「みなさん勝負お好きですね!?」

 

まったくだ。

まあある意味この学園の生徒は普段そういう話と無縁なのかもしれないが…

 

「リゼ〜うちらが勝ったら入部してよ」

 

「わかった」

 

「「軽いっ!!」」

 

「大丈夫だ二人とも。的を撃つのは射撃で慣れてるし。

私が情報を引き出すから安心して待っててくれ」

 

…まあ、そう言われればそうか。

と思ったら的の中に収まってるのは一発だけ。

言葉を選ばずに言うなら惨敗であった。

 

「意外と難しいな」

 

「せんぱーい!!」

 

「大丈夫。まだこっちには三人いる。

先輩の仇は討つ…!!

 

シャロちゃんが。」

 

「そこまで言ったらアンタがやりなさいよ!!」

 

結局シャロの番に。

震えているが一発目…おお、真ん中に!

 

「シャロちゃん、すごい…!」

 

「ま、マグレよ…」

 

まぐれだって大したものだろ。二発目…おお?

また真ん中だぞ。

 

「………的小さいのに替えてもいいかな~?」

 

で、小さいので三発目………

 

…また真ん中。

 

「わっ、私にこんな力が…!?」

 

「すごいぞシャロ!

特殊部隊にだって推薦できる腕前だ!」

 

「嬉しいけど遠慮しておきます!!」

 

リゼ先輩もシャロも大喜びだ。

まあ確かに凄いな。隠れた才能っていうのはこういう事を言うんだろう。

 

「ところで何で勝負してたんだっけ!?」

 

「忘れました!!」

 

「オイ!!!」

 

思わずツッコミを入れてしまった。

それが勝負してたいちばん大事な目的でしょうが!!

 

「ユラ先輩、ミス・エメラルドって知ってる?」

 

「「そうだった!!」」

 

「翠さんについてでしょ〜

彼女は元々文芸部所属だったんだけど~ふらふらする彼女を唯一連れ戻せる後輩が居たそうだよ〜」

 

ミス・エメラルドは翠さん…か。

由来は名前だったのね。

 

「それよりユラ先輩私とも勝負。

私が勝ったらデートして。」

 

「良いよ~。

じゃあ私が勝ったらチサトちゃん入部してね」

 

「なら私ももう一戦だ。

リベンジするぞ!」

 

ってまたかよ。

いい加減時間も押してきているので二人を連れて部室を後にしたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

用事も片付き着替えも終わり。

女性陣は何やら楽しく話しているとのメールがチサトから入り、一足先に帰ることとなった。

 

しかしなんで先輩は突然部活巡りをしようなんて言い出したのか…まあ、楽しかったから良いか。

 

 

「失礼、そこのお方。

ちょっと道を訪ねたいのですけど…」

 

「? はい、どちらまで…あ。

 

…貴方は」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あれれ。お兄ちゃんってば、ハンカチ落としてる。』

 

『本当だ。

セントのやつもなかなかうっかりさんだな』

 

『シャロちゃん、お兄ちゃんに渡してあげて。』

 

『何で私が!?

同じ家なんだからチサトが渡したら良いじゃない!』

 

『リゼ先輩は帰り道方向が違うし、私はこのあと用事があるから。』

 

『アンタの『用事』は基本ナンパでしょうが』

 

で、結局押し負けて私が渡すことに。

とは言えセントもそんな寄り道するようなタイプじゃないし、すぐ見つかるでしょ。

 

あ、いた。

…?誰かと一緒?

 

綺麗な女の人、と、一緒。

…なんで。

 

そんな、嬉しそうに、笑って………

 

 

 

 

キリ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あら、シャロちゃんお帰、り…?」

 

「…ただいま。

どうしたのよ千夜」

 

「え、っと…何でもないの、ごめんなさい」

 

「…変なの。私疲れたからもう休むわね。

おやすみ」

 

「…おやすみなさい」

 

 

 

「――――――ぁ」

 

ハンカチ、返してなかった…

 

 

 

 

「千夜ちゃんどーしたの?」

 

「今シャロちゃんすっごく恐い顔してたの…」

 

 





衛宮さんち

セント「ハンカチがない!!落とした!!」

チサト「あれれ………」
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