久々の短編集シリーズです。
一話になりきらない奴をまとめました。
その①
ラビットハウス組が夏用制服を作った…という情報をチサトが仕入れてきました。
「ま、私がたまたま買い物の場に居合わせたから、分かっただけなんだけど。へへ。」
「何がどう『へへ』なんだ」
「というわけで今から偵察にいこー。」
そんなわけで半ばチサトに連れられる形で来店しました。
…お、本当に変わってる。髪型もサイドテールだったりポニーテールだったりで涼しげに見えるし。
「あ!リンネくんいらっしゃいませ!
どうどう新作の制服は?いかしてるでしょー?」
「うん。バッチリ。
髪型もさっぱりしてていいね」
「えっへへー!これを期にラビットハウスもじゃんじゃんお客さんが…」
…うーん、それはどうなんでしょうか。
イメージチェンジは成功してると思うけど…
「…うちも、負けてられない。
すぐにシロウに、新しい制服提案、する!!」
「ちょっ!?チサトさん!?」
そこで張り合ってどうするんだっちゅーの!!
ていうか僕らの制服なんて半袖にするぐらいしか変えられるとこないし!!
まあそれはそれとして冷やしコーヒーを楽しんで帰りました。
チサトの制服案はだいたい却下されてました。
その②
タマキでーす。
千夜ちゃんとお家デート…という名目のホラー映画鑑賞中です。
まあ当の千夜ちゃんは寝ちゃってるんですけどね。
ちなみにあたしは大して気にならないんですよね。
作り物感が凄いし、なんなら怒った母さんの方がよっぽど怖
環?
……あれれ?なんか寒気がしてきたなぁ。
本物のお化け呼び寄せちゃったかな?あたしも見るのやめて寝ちゃおっと。
んで翌日。千夜ちゃんから肝試しドッキリを提案されました。
なんでもシャロちゃんと一緒に冒険気分を味わいたいんだとか。
そーゆーわけであたしは最後の脅かし担当になりました。
ココアちゃんが最後…と見せかけた二段構えってやつっすね。
「「ギャーッ!?」」
んっ、これはココアちゃんと千夜ちゃんの悲鳴。
…なんでココアちゃんまで驚いているのかはともかく、最後の仕掛け(偽)はうまくいったみたいだねコリャ。
んじゃ、あたしも行きますか〜。
「ったくもう。
わざわざ皆にまで声かけして……」
「大人数のほうが盛り上がるでしょ?」
「それはそうだけど…ん、なんか寒いわね」
「シャロちゃんたち水たまりでコケたんでしょ?
そのせいじゃないかな?」
「いや、なんていうか……その、ぞわぞわするっていうか……」
「……ァア……」
「……今何か聞こえなかった?」
「ききき気のせいだよだって千夜ちゃん私が最後だって言ったもん」ガタガタガタ
「そそそそうだぞシャロ変なこと言うんじゃない」ガタガタガタ
「ち……千夜? さっきのココアので終わりよね? もう何もないわよね?」
「………」
千夜ちゃんは何も言いません。
いつもどおりニコニコと笑うだけです。
「いつもこんな笑い方してないでしょうが!」
「……ァア……」
「………ねぇやっぱり今」
「ししシャロちゃん!
このままじゃ風邪引いちゃうし早く帰ったほうがいいと思うなあ!!」
「そっそそそうだなココアの言う通りだ!
ほら冷えてきたし早く帰ろ」
「アァアァアアアアア!!!」
「「「ギャーーーッ!!?!?」」」
ドッキリ大成功。やったぜ。
先日話題になった赤い髪のオバケに見事なりきってやった。
モチロン先日の一件*1のようにホントに髪の色を変えているわけじゃなく、たまたま購入に成功したヘアカラーでそれっぽく色を変えたカツラをかぶっただけなんだけどネ。
ま、ココアちゃんたちの驚きっぷりを見たらバッチリ決まってたみたいだし結果オーライ。
雰囲気にも助けられたかな?
「へへ〜どうよ千夜ちゃん。あたしの最後の仕掛けにはさすがに驚いたんじゃない………」
「…………………………」
「………おろ?」
なんか千夜ちゃんの雰囲気が急に怖くなってるでござるよ?
おっかしーなー、いつもの可愛い笑顔のはずなのに……
「タマキくん?ちょっとそこに正座」
「え?あの、千夜ちゃん」
「タマキくん?聞こえなかったのかしら。
正座。」
「えっと、千夜ちゃん。とりあえずドッキリ成功したし、それを喜びあいたいな〜なーんて…」
「タマキくん、正座。」
「………あの、ごめんなさ」
「タマキくん。
せ
い
ざ♡」
「―――――はひ」
とりあえず一言言えることがあるのなら。
千夜ちゃんをもう二度と怒らせることはしないようにしよう、と心に誓った。
「もう!ドッキリにしてもやっていいことと悪いことがあると思いますっ!」
「ごめんって〜もうしないから許してよ〜」ナデナデ
「……帰りたい」
「同じく」
タマキくんは千夜ちゃんのトラウマに触れた罰として一晩のお家デート&バックハグの刑に処されたのでした。
シャロちゃん&セントはホラー映画鑑賞としか聞いていなかったのでこの有様でした。
ちゃんちゃん。
その③
喫茶『衛宮さんち』。そこに住む住人たちのリビングルーム。
現在出かけている一部のメンバーや、料理の研究中の1名を除いたメンバーはこの場で各々くつろいでいた。
「むむっ!!」
その時この場にいたメンバーの一人…チサトが立ち上がってテレビをつけた。そしてとある番組が始まった。
「ん…あ、『怪盗ラパン』じゃん」
「俺の学校でもクラスメイトが話していたな。
そんなに面白いのだろうか…」
「ん、なら2人も絶対見たほうがいい。
すっごく面白くてハマること間違い、なし!!」
ふんすふんす、と鼻息を荒くしてチサトが詰め寄る。
その勢いに押されたリンネとジークも視聴決定となったのでした。
「……“原作 青山ブルーマウンテン”…どこにでもいるなぁ青山さん」
「作品が売れているのは作家としては良いことだろう」
「きょうもサイコ〜だった…。しみじみ…。」
「…思ったより、いやちゃんと面白かったね」
「そうだな。チノたちも見ているらしいし、これだけ人気になるのも頷ける。やはり青山さんは作家としては優秀だということか」
ジークさん、まるで作家として以外は立派じゃないみたいな言い方ですよ。いや、事実かもしれませんけども。
「そういえば…フルールがラパンとコラボカフェをやっていると聞いたぞ」
「知ってる。
シャロちゃんがラパンやってたから。」
「流石だね……。というか、ラパンってなんかシャロちゃんに似てない?」
「確かに。ひょっとすると青山さんがシャロ…さんをモデルにしたのかもしれないな」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
翌日。
仕事終わりの時間に、チサトの姿がないことにリンネは気づきました。
「セント、チサトがどこに行ったかって…」
「あー。
なんか
「鑑賞会?」
「なんかシャロが“ラパンをより詳しく演じられるようにするため”とかなんとか言ってた」
「ふーん……」
ラパン、という言葉を聞いてリンネはあることを思い出した。
それはちょうど昨日。
ラパンのお話の中で、主人公の少女には幼馴染の少年がいたはずだ。金と銀が混ざったような髪色、素直ではないが思いやりのある性格、そして
「……いやー、さすがに、ね…?」
「?」
シャロのことと言い、知らぬは本人ばかりなりとはよく言ったものだ。
などと思ったリンネなのであった。
お久しぶりです〜。
1年ぶりで腕の鈍りを感じた今日この頃(明後日の方角を視)。
またぼちぼちやっていきますので、応援していただければ。