透き通るような世界観にいちゃいけないタイプのクリーチャーに成ったけど今日も元気に擬態する 作:食卓の英雄
(この作品結構高い方にあるけど、ほぼ原作キャラと深く関わってないし、設定は気分でコロコロしてるから矛盾点すごいよ。他のブルアカ二次創作は私がめっちゃすごいと思ってる方もあるので、他のも沢山見ろ)
的なことを書いていた。
因みに↓が本題
あ、無料10連でマコトでました
「……やっぱりだ」
リアンは、今しがた切断した己の頭部を片手に持ち呟く。既に下半分は再生しているが、野ざらしの頭部から激しい痛みが走る。
未だ眼球が回復していないながらに、はっきりとその頭部の造形を把握しながら不思議そうに唸る。
「……どうなってるんだこれ」
そう。見えている。前は衝撃で気絶していたこともあって気が付かなかったが、思い切って首を割いて骨を砕き、頭部を摘出したのだ。
それは、常々抱えていた疑問を解消するため。そして、今、それを軽く放って思考に浸る。
虫の眼球で今までものを見ていたとリアンは思っていた。一部、人類には認識不可能な光も見えるが、それも特殊な目によるものだと、そう認識していたのだが……頭部が離れ、それでも尚今までと変わらない視界が続いている。いや、視界が二つあるというべきか。
離れた頭部と首のもげた胴体。そのどちらも自身の視覚であると理解出来、同時にその奇妙な感覚に目眩を覚える。
そう、具体的にはテレビなどの画面分割が、視界全てで起こっているようなイメージ。
首を投げる感覚と、投げられる感覚。そのどちらも感じることができ、調子に乗って壁に投げると痛みもあった。
けれど、その両方が本体というわけではない。なぜならば、胴体には既に新しい頭が生えてきているのだから。
そして、治っていく部位が増える度に離れた頭の機能が低下していくのを感じる。現に、言葉を発しているのは再生途中の頭部の方だ。
やがて、完全に再生したことを確認すると、既に離れた頭部側の意識はない。
どうやら切り離された側はある程度時間が経つと急速に劣化し、皮膚、肉体の強度が著しく低下し、身体を流れる体液はスカイブルーに変色する。………なぜ逆に澄んでしまうのか。普通もっとドス黒くなるやつだろ。
どうやらここまで来ると普通に燃やせるし、なんならプレスで潰すことも出来る。念の為殺菌処理や熱処理などを徹底して処分したが、燃やした炭からは俺の肉体から検出できる異常な性質は確認できなかった。よし、これで割と処分は楽だな。
念の為採取しておいた死んだ細胞と血液。調べてみたら皮膚は本当に角質のようになっていて、血液は毒素が薄くなっており、調整をすれば薬効成分なんかも抽出できるかもしれない。まだしないが。
さて、そんな訳で自身の肉体への理解が一歩進んだあたりで、本命であるバッタの方の検査が終わった。
例のアビドスサバクトビバッタだ。遺伝子改良、及び俺の細胞片を入れた結果何か悪影響がでないかと経過観察していたのだが、結果としては環境、生物両方に与える影響はほぼ通常の個体と変わらないということが確認できた。
そして、少しずつ数を増やしていっても命令違反などは起きず、こちらの命令を基本的に遵守しつつ社会的な構図を担っているので安心だ。
よって、本格的に数を増やそうと思ったのだが、ここで問題が生じた。…といっても、実験のミスではない。単純にスペースがない。
加えて本来の生息環境に近づけているとはいえ、やはりここで整えるよりも、生息地付近に新たに生育施設を作るほうが早い。
――――ので、買収した。アビドス砂漠の一隅ゲットだぜ!
最初はアビドス高等学校に交渉しようかと思ったが、土地権を見るに、アビドス自治区の殆どはカイザーに売却されていることを知った。
アビドスは砂漠化により過疎が進んでいるとのことで、高校も火の車らしい。恐らく生徒数も減少し、土地の維持が困難になったから売却したのだろう。
そこで、自治権を買っていたカイザーPMCに問い合わせた所、最初はかなりの勢いで断られたが、売買履歴、勢力拡大の流れから、結構前から買っていたにも関わらず手を加えていない区画を見つけた。理由を問われたのでアビドスサバクトビバッタへの熱い情熱を叩きつけながら、この土地ならどうだ。ここならどうだとしつこく粘ると向こうの理事も疲れたのか、最終的には「3倍の額で買うなら譲ってやらんこともない」と言われたので即刻振り込んで購入させてもらった。
理事は「こんな土地なんぞに何故そんなに執着するのだ!?」と驚いていたが、残念だったな!ここに作ることで俺の情報アドバンテージはクソほど上がるからこの程度端金なんだよなぁ!?
まあ、当初の予定地からかなりズレはしたが。特に、最近買った地域なんかの反発がすごかった。もともと事業展開している土地ならいざ知らず、広さや利用価値で言えば俺が買った土地に軍配が上がるような地域まで、丁寧に抱えていたからね。
っていうか、さっきの発言はブーメランだよね。自分たちも必死こいて買ってるのに。アビドスの土地は…まあ、他に比べて優れているとも言い難く、何よりカイザー程の力があればもっといい土地などいくらでも買える。
PMCならではの兵器開発などの土地としてみても、それにしては主要施設などを除けば手を付けていない。そう、まるで自分たちにしか分からない利点があるみたいに。
……下衆な勘ぐりをすると、もしかしたら、カイザーにはアビドス砂漠という土地ではなく、その土地を持っていることによる付加価値や、その土地にしか無い何かを求めているように感じられた。……そうなると、最初からそうするように仕向けたか…。
まあ、これはただの妄想な上、正式に手続きされている以上、部外者が立ち入るべきものじゃない。年代を考えてもまだ学校に知ってる人もいるだろうから生徒たちも考えてはいるでしょ。
そういう訳で新たな施設、『アビドスサバクトビバッタ育成研究所』が完成した*1。
流石に今ようやく仕事に慣れ始めてきた彼女たちを招集するわけにもいかず、かといってブラックマーケットの住民を雇うには、如何せん専門性が高い。
なので、前から噂を聞いていたレッドウィンター工務部に依頼をすることにした。
最初はアビドス砂漠ということで、その距離から躊躇されたものの、部長の安守ミノリという少女が入ってからは話が早かった。出張費や期間などの条件や設備関係類の話もとんとん拍子に進み、次の休みに一度訪れるとのこと。
建材や建築予定地などはしっかり用意しているため、設計図通りに建てるだけくらいにしておいたが、評判を聞くに早さと出来は素晴らしいとのこと。……まあ、その分契約不履行であったり、金の出し渋りで誤魔化そうとすれば痛い目を見るらしいが。
まあそっちは問題ないだろう。俺としてはやってくれるだけありがたいし、良い働きには相応の対価が必要であるとも思っている。
まあ、結局は向こうの都合もあるので、暫くはこっちで出来ることでもやっておくか。具体的には社長として下から挙げられる報告書の確認とか今後の方針とか。
とりあえず、食品輸送に関しては地道な活動もあってか軌道が安定し始めている。最初の方にあった襲撃や配送時間の遅れも、今では滅多に起こらず、リストのチェックや積み込みの効率化が図られていて中々。そろそろこっち側からの援助がなくとも自分達の食い扶持を得ることが出来るだろう。
上がってくる報告書にも目を通しているが、基本的に問題ナシ。むしろ新興の食品メーカーと手を組んでのし上がる気もある。
「…やっぱ優秀だな。ほんとに何でこんな人材がグレてたんだ…?」
えーと、援助してる農高も少しずつ持ち直していると。この調子なら再来月には良い結果が期待できそうかな。
漁に行ったとこの漁獲量は……水揚げ量との差がいくらかあるな。問題のある魚でも捕らえたか? 蟹以外は行ったり来たり。これは季節と時間の影響もあるから仕方ないか。
………逆に何で蟹は全く変わらないの?この前襲われたばっかだよねあの娘ら。最近は泳ぎを覚えたり鍛錬にも励んでるとか聞いたけど、小数点単位で同じ数値は怖いんだけど…。
あと、兵器工場。これは売り物ではないが、自社の警備部門、傭兵部門での使用を主として稼働している。一応ゲブラの武装のメンテナンスや個人的な武装の開発も進めているので利益云々ではなく役立っている。今はバイオハザードの架空銃とか廃墟の戦車の再現を目指している。まだまだ先は長そうだが。
(ふう、キリもいいし一度依頼状況でも確認するか。………うん?結構溜まってるな…)
自治区、立場はバラバラで統一性はないが、その内容は付近の不良の制圧に護衛や代行。どれも最近の治安悪化の煽りを受けた住民たちの不安からきた依頼だ。
知名度が上がったのは嬉しいが、やはり一人では回らない。取り敢えず、その目的と達成に至るまでの障害を地域ごとに分け、単純な身辺警護、物品の引き渡し程度なら下の娘らに任せて、重要施設や手の回らなそうな奴らの目撃された場所へは俺が直接出向こう。
そうして俺は地下一階の待機場へと顔を出す。
「あれっ、オーナー?」
「ってことはもしかして…」
「……来い。仕事が入っタ。主な内容は護衛、暴徒の鎮圧。準備出来次第、班員依頼人と目的地を伝える。スぐ支度するように」
「うしっ、みんな仕事だ!」
「拾われて以降より健康になったあたしらの力を見せてやらァ!」
「準備しろ準備!支給弾薬は持ったな!防護服、シールドも揃えろ!欠員は埋めて必ずフォーマンセル以上になるようにしろー!」
各班、立場ごとのリーダー達が声を張り上げ、テキパキと準備を進めていく。流石銃器の取り扱いに慣れているキヴォトス人。その手の用意はお手の物。
そんな彼女等の声を耳に、新造したAKミニドラコ(ドラグーンカスタム)を二丁背負い、ホルスターに様々な形の蒼く輝くナイフを装着。その他諸々の準備を終わらせて準備は完了。
総員顔のパーツの一部を覆う装飾を職員の証として装備し、各々の目的地へと向かっていく。
ある者は黒色のバイザーで目を保護し、またある者はマスクやスカーフで口元を覆い隠す。キャップやヘルメットなどの被り物の他にも、通信機を備えたデバイスとして片耳を覆ったり、首から口元にかけて包帯を巻いたり。変わり種ではペストマスクやオペラ座の怪人のような半面をしているものも。
それはそれは思い思いの格好をしていたが、その共通点としては皆頭部のパーツを隠しているという点と、真っ黒のタイツの上から市街地に紛れ込む灰色の迷彩服の上からタクティカルベストを着用している点が挙げられる。
まず、このタイツと迷彩服にタクティカルベストの組み合わせはリアンがまず最初に配備したもの。
理由としてはリアンはキヴォトスを見ていて疑問に思ったことが発端。
「何でみんな私服か制服で撃ち合いしてるんだ?」
と。
ここ、キヴォトスの民は銃撃を食らっても死なないという頑丈さがあるためか、服の防護性能に関わらず半袖や生足でも構わず銃撃戦を始めるのだ。
いや、いくら死なないからって痛いもんは痛いだろ。
想像してみよう。死なない程度の速度で石を投げられた際、素肌と分厚い服ではどちらがマシか。考えなくとも後者一択である。
だというのに、どこの学校も結構な露出のまま何の対策もせずに戦っている。盾を持つものもいるが、その前にマトモな服を着ろと思ったのは一度や二度ではない。特に百鬼夜行連合。
盗み見た資料によるとあのSRTですら、タクティカルベストを制服の上から着ている程度。色合い様々、スカート、時期によっては素肌丸見えな制服そのままで、戦闘行為に赴いているのである。
だから、本格的に戦闘をさせるのであれば、これらの配備は絶対だろう。そう思っていた。
全身を覆う形、市街地に紛れ込む灰色迷彩、銃火器を扱う際に役立つベスト。
一つ一つはその手間と肉体の頑丈さから軽視されがちな要素を、連隊として均一化したのがこのRE:flectorの傭兵部隊だ。
名は『United.Brood.Children The Strangers.』―――縮めて『U.B.C.S.』
因みに、頭部を隠す装飾は特に指示されていないが、わざわざこんなところに残っている彼女たちにはリアンのファンも多く、幾名かが真似した結果急速に流行り始めたのが事の真相だ。
ちょっとしたワンポイントでもいいのでお洒落にアクセントを加えられるのだとか。支給される実戦特化の装備も逆にお洒落。仕事一筋って感じでクール。と意外と人気があったりする。
――――そして当然、リアンはこのことを知らない。
知らぬまま、今日もまたブラックマーケットを跳び回り、依頼を解決していくのである。
『United.Brood.Children The Strangers.』
現在のRE:flectorにおいて専門的な技能や技術、やりたい仕事がない者達がひとまず入る場所。
United=団結
Brood=鳥や昆虫が子供を育てる行為、またはその子供たちの集団を指す名詞。 動詞としては深く考え込む、悩むという意味も持つ。リアンという虫が子供を育て、また次の進路へ悩む子ども達のいる場所でもあるから。
Stranger=余所者や流れ者を指す。各自治区から寄せ集まってブラックマーケットに訪れた彼女たちに相応しい形容だろう。
元ネタはバイオハザードの『U.B.C.S.』正直これがやりたかっただけだったりする。略称を合わせるため無理矢理感の強い名前になった。した。
『装備一式』
防寒、防熱、防刃、防弾、防爆機能を備えたタイツ。意外と着心地はいい。その上から迷彩服を着(半袖長袖、改造は自由)、タクティカルベストの左肩は持ち手側を正面にしたナイフホルダーがあり、そのままナイフを引き抜くことが出来る。
みんな生身やただの服で戦いすぎでしょと思ったから作った。意外と恩恵はある。ただし上位勢に対抗できるほど万能でもない。
『量産型KETER』
製造中…。しばし待て
リアンは意外と慕われていますが、本人はそこそこくらいだと思ってます。
あと前書きでは私風情がとか言ってるけど、それはそれとして感想評価は嬉しいし、思わぬ所からアイデア貰ったりするかもだからバンバンしてほしいです
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