透き通るような世界観にいちゃいけないタイプのクリーチャーに成ったけど今日も元気に擬態する 作:食卓の英雄
お待たせして申し訳ないが、地道に活動を続けていきますので今後とも宜しく!
とうとう姿を現したトリニティの裏切り者、聖園ミカ。
同じくティーパーティーでありながら、個人的な交友もある彼女の出現に、しかして当のナギサ自身は動揺しながらも心の一片ではそうなのだ、と納得していた。
「あれ?意外と衝撃薄い感じ?もしかして察してたりする?……あはは、これでもサプライズのつもりだったんだけどなぁ」
アリウスを引き連れ、決定的な発言をした聖園ミカは、しかして悪びれる様子も見せずに、むしろ普段通りであるかのように軽口をたたく。
その様子に、衝撃冷めやらぬ補習授業部の面々は戦慄する。
「まさかナギちゃんがそっちにいるなんて予想外だったけど、これはこれで手間が省けたってことでいいのかな。でも少しびっくりしたな。ナギちゃんの姿が消えたって聞いた時は計画が崩れるかもと思って少し焦ってみたら……。まさかそれが補習授業部だったなんてねー、これは予想外だったよ。うん」
反応を待つことなく紡がれる台詞はどこか軽薄で、この場の雰囲気には場違いなように見えた。
「さて、それじゃあナギちゃんを引き渡してもらってもいい?別にここにいる全員を消し飛ばして連れて行ってもいいけど、それは面倒でしょ?」
「大丈夫、痛いことはしないよ。まあ、残りの学園生活は全部檻の中かもしれないけど」
それは明確な脅迫と敵意。それにたじろぐ面々を抑えて、2人の人物が声を上げる。
「“ミカ、どうして……”」
「ミカさん、何故ですか!?何故、このような真似を…!?」
先生に、ミカの親友でもあるナギサだ。2人の絞り出すような追求にも、まるで小さな悪戯のばれた子供のように答える。
「んー?聞きたい?二人がそんなに気になるんなら、しょうがないなぁ」
そして、天使の微笑みを浮かべたまま、純然たる嫌悪を滲ませてそう言った。
「それはね……ゲヘナが嫌いだからだよ。私は本当に、心から……心の底からゲヘナが嫌いなの」
その口から紡がれるのは、底しれない悪意ではなく、憎悪に染まった呪詛でもない。
ただそうであると、飄々とそれが全てであると言わんばかりに、ゲヘナへの憎しみを淡々と語る。
同時に、協力者であるアリウスはゲヘナを憎む仲間であり、そのために奪った政権を用いて、ゲヘナへの全面戦争を仕掛けることが目標だ。と。
「そ、そんな…。ミカさんは、そこまで…」
「“……っ!”」
その無邪気に語られた内容は、ここキヴォトスであっても忌避される凄惨なもの。目的ありきの衝突ではなく、相手を憎み滅ぼすための戦争は留まるところを知らない。
悪意と暴力が新たな怨恨を産み、悲劇の坩堝と化す。
周囲を、キヴォトス全土を巻き込みかねないその思想に、巻き込まれる生徒達は如何ほどだろうか。
先生はそれに優しげな顔つきを強張らせ、鋭い視線でミカを射抜く。
「わっ、びっくりしたー…。先生、そんなに怖い目もできるんだね……うん、先生がすごく怒っていることはよく分かった。ごめんね、説明も何だか急いじゃったし、雑だったよね?」
それを受けて尚、ささやかな悪戯を受けた少女のように目を丸くするミカ。その本当に他者を思いやっているかのような、それでいてどこか中身のないような言葉を返された先生は、一瞬竦んで言葉に窮する。
「もっと丁寧にお話ししたいところだけど……まずは色々と邪魔なのを片付けてからにしよっか?」
手拍子を二つ。背後に控えていたアリウス生達が武器を構えて前に出る。最早言葉では解決しないのかと、誰もが愛銃に手をかけたその時、ナギサは動いた。
「ミカさんっ!」
「……何?さっきので分かったでしょ?ナギちゃんに言うことはないって。あ、それとも怒っちゃった?散々外を警戒して意地悪もしてたのに、それが一番側にいた私だったんだから。それはごめんね?でもナギちゃんの疑り深い性格も原因なんじゃないかなって―――」
「本当に、それだけが理由なのですか?」
呆気に取られた様に、ミカの瞳孔が開く。
「話聞いてなかったの?あれだけ言われといて、今更そんなことを言うなんて、優しいを通り過ぎて――」
「……ミカさんは、確かに我儘で、奔放で、ゲヘナを憎むという思いもきっと嘘偽りない本心なのでしょう」
ナギサは告解する咎人のように言葉を絞り出した。
「ですが、知っています。それだけに、人の機敏や気遣いに聡く、不器用でも優しさを向けられる人なのだと。………そんなあなたが、セイアさんの死を平然と語り、親愛も敬愛の欠片も見えない武力集団を率いて、無辜の人々が巻き込まれることなど、望むはずがありません!……ミカさん、それは、本当にあなたが、自ら望んで選んだ道なのですか?」
毅然とした態度で、この期に及んで信頼を寄せるその瞳の輝きに、圧倒的に追い詰めている筈のミカの瞳が揺らぐ。
「っ…」
ずい、と一歩踏み込んだナギサの気迫に押される様に、ミカは思わずといった様子で足を後ろに戻す。
視線を逸らしたミカの目が後ずさる自分の足を見て、信じられないとばかりに目を見開く。
「…っやっちゃって!」
逃げるように周囲のアリウス生徒に命令するミカ。よく訓練されたアリウスの生徒達は冷徹に、ナギサを始末せんと銃口を揃えていく。
「本当に自分の意志でっ、セイアさんのヘイローを破壊したのですか!?」
迫るアリウス生徒にも怯まず、ナギサは問をかける。
それに焦るのは先生と補習授業部。アリウス生徒からナギサを守るべく前に出て武器を構えて走る。
「……だからっ!そうだって言ってるじゃん!……セイアちゃんは、私が指示して―――」
次の瞬間、夜の静寂に包まれていた体育館はにわかに騒がしくなる。それはキヴォトスでよくあるような銃火器や爆発による音ではない。
例えばそれは車の中で跳ねた石が当たるような。トタンの屋根に激しい雨粒が絶え間なく打ち付けるような、と言えば近しいだろうか。
瞬間、仄かな蒼銀に照らされていた体育館から光が途絶える。
窓から見える景色は黒。完全な暗闇が一帯を覆う。
「なっ、何!?何なの!?」
「き、急な大雨…!?」
「ですが、こんなにも激しい雨が急に…?」
「…天気予報では…。駄目だ。つかない」
「“…夕立…にしては遅すぎるよね”」
その変化に狼狽え、視線を彷徨わせる一同。
当然だ。見えないというのは恐怖だ。何が起こるか予測できず、不安を増長させ、視界内の景色というものを孤立させる。
そして、それが予期されていない事態で、何か変化が起こっている最中ならば尚更に。
「クソッ、こちらの機器も動かない!ただの悪天候じゃないのか…?」
「どういうことだ!?」
「作戦決行の気象条件は揃っていた筈…」
「これも、白洲アズサの計略か…?」
「闇雲に撃つな!同士討ちはマズイ!」
夜間の襲撃を企てていたアリウスの生徒も、急な暗闇に加えて、これまでに追い立てられ不安を煽られていたために統率に揺らぎがでる。
本来ならば、上官らしき生徒の一喝で戻っていたであろうそれも、この騒音の中においては効力は半減する。まして、当の本人の姿が見えないのだから不安にもなる。
なにせ、この集団の中にはこれまでの道中、仲間そっくりの声真似で班員を屋根裏に引きずり込まれた瞬間を目撃した者まで混ざっているのだ。
その一部が警戒を見せれば、自然と他の面々も安心などできよう筈もない。
「“…アロナ、周囲の様子はどうなってるか分かる?”」
一時的な硬直状態に陥った隙に、先生は己の手の中にある、唯一この場で無事なタブレット型デバイス「シッテムの箱」へ。……より正確にはシッテムの箱のメインOS、「
オーパーツの名の通り、常軌を逸するほどの高性能な演算能力を誇るアロナにとっては、その程度のことを調べるのは赤子の手をひねる様なものだ。
因みに、この場で唯一の光源となりえるシッテムの箱を点けては蜂の巣にされかねないので、服で隠し、暗転したまま語りかけている。アロナの声は所持者である先生以外には聞こえないので、こうして会議もできるのである。オーパーツってすごい!
『せ、先生!大変です!たった今、トリニティの上空でガンマ線バーストに酷似した反応が検出されました!』
「“ガンマ線バースト?”」
『主に巨大な恒星の最期の超新星爆発や、中性子星・ブラックホール同士の合体によって発生する宇宙でも最大規模の爆発現象です!発生と同時に膨大な量のガンマ線やX線を放射するのですが、ガンマ線バーストはとても稀なことで、一つの銀河で数百万年に一度しか発生しないとか…。今までは、その放射されたX線を残光という形で確認することが出来ましたが、これまでに観測されたガンマ線バーストは全部銀河系の外で起こってるんです。ですので人や施設に及ぼす影響は殆どなかったのですが…。そ、それが今回はこのキヴォトスの大気圏内で突然発生したんですよ!?』
「“それって、もしかしなくても大変?”」
アロナの珍しく取り乱したような説明に、段々と事態を飲み込めてきた先生は顔を青くする。銀河系の外の現象を確認できて、それが同じ銀河どころかこの星の内側で起こったのだから、その驚きもひとしおだろう。
「“大丈夫なの?みんなや土地に影響はあるかな?”」
『え、ええと…。確かにガンマ線バーストに近い反応ではあったんですけど、規模は本来のものに比べれば素粒子レベルで極小のものです。それに、発生したガンマ線やX線もすぐに消失しましたし、人々への健康上の害は殆どなさそうです。強いて言えば、発生の衝撃で周辺100mほどに強力な電磁パルス攻撃に近い影響は出たかと…』
「“なら、良かったよ。だからみんなの電子機器も駄目になってるんだね”」
一番の懸念点は、その現象によってキヴォトスに住まう者たちに危害が加わることだった。故に僅かばかりの安堵を滲ませて、再び現状の分析に戻る。
「“アロナ。さっきのも気になるけど、今はとりあえず、この音と暗さの理由も調べよう。天気とか雨雲レーダーを確認してみて”」
『はい!アロナちゃんにお任せを!』
連邦生徒会が解析すら出来なかったオーパーツ、というのは伊達ではない。常軌を逸した高性能な演算能力を誇るアロナにとっては、並の電子機器が狂わされている現状においても、その程度のことを調べるのは赤子の手をひねる様なものだ。
「“どう?”」
『そ、それが…。ここトリニティ中央区に雨雲は確認されてません…!衛星カメラの方では、雲一つない晴天の筈です!』
「“ってことは、これは天気じゃない…?アロナ、周囲の監視カメラではどう映ってる?”」
『今確認します!……………あれ、うーん?…様子がおかしいですね』
「“様子がおかしいって、どんな風に?”」
『近くの監視カメラの視点を見てみたんですけど、どれも真っ暗で何も映らないんです』
「“さっきので壊れた、とかじゃなくて?”」
『はい。障害範囲外のものも試したので、壊れたことが原因ではなさそうです』
アロナ曰く、監視は続けられているし、カメラに不調があるわけでもないとのこと。それが周囲一帯、それもこの場を確認できる箇所が一斉に、というのは偶然では片付けられないだろう。
「“一体何が…”」
その困惑も一時のものだった。
直ぐに音は静まっていき、月明かりも戻ってきた。
突然発生し、起こったときと同じく突然止んだ。
今のは一体何なのかと疑問に思うのも束の間、すぐに変化は訪れた。
コッコッコッ。静けさを取り戻した体育館に鉄靴の鳴らす音が響いた。
「何者だ!」
真っ先に反応したのはアリウスの一人。その声は、暗闇で統率を取ろうとしていた現場指揮官の一人だろう。
彼女の反応に、他の面々も気を取り直して周囲を警戒するが、依然として足音は止まらないどころか、更に近づいてくる。
にも関わらずその姿は見えない。遮蔽物のない体育館にて、足音が聞こえるほどの距離であれば視認できているはずなのに。
「なっ、何!?何なの!?」
「あ、新手ですか!?」
「いえ、相手にとっても予想外のことみたいですよ」
確実に近づいてくる謎の足音に、一層の注意を払うものの、やはり銃口を向けた先に人影はない。
「っもういい!さっさと目標である桐藤ナギサを―――「少シ遅カっタナ」はっ…!?」
戸惑いを振り切り、足早に本来の目標を達しようと命令を出そうとした瞬間に、指揮官は上空から降ってきた影に押し潰された。
「誰!?」
「何者だ!」
突然の闖入者へと声を荒げる一行。その反面、何も知らないヒフミとコハルも、明らかにカタギに見えないその存在へと不安を顕にする。
「い、今、天井から落ちてきた!?」
「あ、あれっ…。あのエンブレムは、もしかしてブラックマーケットの…!?」
「ヒフミはあの人を知っているのか?」
「あっ。え、ええっと。た、たまたま!たまたま知ってただけでして…!」
「成程、ナギサ様の依頼も、ある意味では一切の関係のない派閥ゆえに、ということですか」
「“遊星、リアン…”」
その言葉に反応するかのように、押し潰したアリウス生徒へとトドメの蹴りを見舞い、ついでとばかりに転げ落ちたMGL-140を踏み潰し*1、ようやく銃口を向けたアリウスから逃れる様に飛び退くと、ナギサの目の前に着地する。
「……遅レて、スマなカッた。無ジダったか?」
「え、ええ。補習授業部の皆さんと先生のおかげで」
「ソウか。…先生、礼ヲ言う。補習授業部も、よク本気で殺しに来ている集団相手に頑張ッタな」
ナギサを手で制して下がらせると、長いコートをはためかせるリアンは迎え撃つように聖園ミカとアリウス生徒へと向き直る。
「“アビドスぶりだね”」
「…先生カ、第3分隊が世話ニナッタナ。そウソう、あの一件のお陰で向上心に火がつイタようデナ。今も鍛錬に励ンでいるヨ。次ハ更に向上したパフォーマンスをお披露目出来ルと思ってイるよ」
「“どうしてここに?”」
「私が護衛を頼みました。……そう言えば、先生もあの時に彼女の会社と接点がありましたね」
あの時、というのはアビドスでの一件のことである。トリニティからの支援砲撃部隊を預けたのはナギサその人である。当然先生の護衛として動いていた第3分隊もどこの所属かなど把握している。
むしろ、それが原因で今回の依頼のきっかけとなったのだが、それを先生が知る由もないだろう。
「これマデの勉強ヤトラブルへの対処で疲レモ残ッているダロう。依頼料も頂いてイル訳だし、後は任セテ欲しい」
「“ありがとう。でも、私たちはまだ大丈夫。私たち、生徒と先生の問題だからね。あなたに任せっきりってわけにもいかないよ”」
「……………………チッ」
(“今、舌打ちした…?”)
「アー、シツ礼。伝ワラなカッた様ナノで、敢エて飾らずに言わせて貰ウガ、先生、貴方ニは今から発生する戦闘ニ関与シナイデ貰いタい。指揮など以ての他、助力もスルナ」
「「「「!?」」」」
これには、先生はもとより、補習授業部とナギサも目を剥いて驚いた。気遣いやプライド故の独断行動を望んでいる、という訳ではなく、本当に迷惑そうに吐き捨てられたからだ。
「“な、何で?”」
「今の貴方の立場を考えロ、といウコとだ。……連邦捜査部シャーレ。……「先生」を顧問として、キヴォトスで暮らスアらゆる生徒の相談に応じ、同時に所属や学籍ニヨらず不特定多数の生徒の協力を仰ぐコトのでキる、キヴォトスの勢力図におケる特異点。連邦生徒会長によッて付与さレた権限のもとに、あラユる規約や法律による規制や罰則を免レる超法規的機関。……連邦生徒会名義では介入ノ難しイ諸問題ニモ積極的に関与スる事が可能で、その活動可能範囲は生徒たちの協力を得ることで増幅される。……一般的に知らレテいる内容としてはコんなモノか?」
リアンが語ったのは、先生が先生たる所以、連邦捜査部シャーレの概要だ。一般の生徒や市民には馴染みが薄いが、高い地位にいる者程これを正確に理解し、その強力な権限を利用したり、警戒している。
実際、アビドスにて風紀委員会が乱入したのもこれを警戒されたが故であるし、今回の補習授業部を取り巻く問題も、ナギサからの要請を受けたシャーレの権限で成り立っているのだ。
当然、それを行使して危機を乗り越えてきた先生が知らないはずも無いだろう。
「詰まる所、先生ガ関与してシマえば、それはシャーレの活動トシテ、公的に認メラれてしまうだろう?」
「“なら、余計にそっちの方がいいんじゃ…?”」
「イぃや、それは困る。何せ、これから起こるコトに責任を取るものガ居てもラッテは、後々面倒なコトにナルカラな。はっきり言おう。この場に限ッテは有難迷惑ダ。……生徒の為トイウのなら、この場は呑んでクレると助かるんだがな」
その意図が分からず、一瞬迷いを見せる先生。逡巡し、顔色を伺おうにも背を向けているために分からない。声音も一定で、あの黒服の方がまだ起伏があったとすら思えるほど。
考えて、考えて―――かつて目を輝かせて彼女のことを語っていた元退学生達の信頼を信じることにした。
「“……分かった。私、連邦捜査部シャーレは、身に危険が及ばない限りは、これから起こる戦闘に関わらないことを約束するよ”」
「先生!?」
「…そレデイい。大人同士の契約成立だ。くレグれも破ッてくれルなよ?」
念押しする様に告げると、話が終わるまで律儀に待っていたミカとアリウスからの敵意の籠もった視線が刺さる。
「…あのさ。急に現れて何なの?大人のくせに空気も読めないわけ?」
「別に。この期に及ンで読ム必要があるとデモ?」
「第一、ナギちゃんもナギちゃんだよ。いくら他が信用できないからって、何でこんな
ミカが怒りと殺意すら滲ませた眼力でリアンを射抜く。そのプレッシャーはアズサが思わず身構えてしまうほどだったが、リアンはそれを意に介さずに涼しい顔だ。
多勢に無勢、助力もないというのに、まるで緊張した様子がない。
「一ツ、訂正させテモらおう」
軽く下げていたアサルトライフルを手放し、両の手を頭の前へと持ってくる。
「まず、俺はゲヘナの出でもナけレば、悪魔族でモない」
「……それで?だから許してもらおうってこと?」
「マサか」
その手を頭上の角へと向けると、一息にそれを引き抜いた。
パキンッと軽やかな音を立てて外れた反り返る二本の角は、その手に握られた瞬間に飛び出すように丈を伸ばし、黒光りする刃となる。
「ソシてこれハ、角ではない」
言うが早いか、人外の膂力で投げられたそれがアリウス生徒達を強打していき、弾帯や繊細な機構を切り裂き、しかしてそれだけのことをしたにも関わらず、まるで操られているかのようにリアンの手に戻ってきた。
「……おっト、二つ訂正してしまったナ」
『超々極小規模擬似ガンマ線バースト』
リアンが体内で発生させたガンマ線バーストに近いもの。当然反応は本物に比べるべくもなく、ガンマ線バーストそのものでもない。ただし普通に放射線とかX線は出る。
そのため、放射と同時に急速に周囲の有害物質を吸収、捕食し、バッタの群れにもそれらを大量に摂取させて分解することで、人体に害のない程度にまで抑制した。
心臓から発せられる。
『アビドスサバクトビバッタ(遺伝子組み換え)』
何気に汚染物質や放射線などの類を栄養として吸収し無害化出来る。それも当然、こいつらは周囲の環境を傷つけないように調整されている。
『リアンの角』
多分みんな忘れているであろう設定(※第2話 考えるアホ 後書き参照)。角ではなく頭から生やしている節の一つ。パキン、という音は折った音。
当然、自由に操れるのも元は体の一部だからである。
右が「マグナ」左を「アドラ」と名付けているが、投げた後はどっちか分からなくなるため、本人も雰囲気で呼んでいる。
名前の元ネタはあるが、多分知ってたら相当作者のことを解ってる人
先生の台詞にゲーム本編のように「“”」はいる?
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先生と一目で分かるからあった方がいい
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別にゲームテキストでもないのでなくていい