独り立ちを強いられたドラゴン、生き延びるために配信者の前でお腹見せゴロンしたら伝説になったようです。   作:名無しのレイ

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第106話 対抗するには千年は足りない。

 ミストルティンの主砲の映像は配信されて、魔術電脳ネット内に大規模に流されていた。それを堂々と流したのは、人類至上派である。

 魔術砲撃で滅ぼした街も、「我々に逆らって離れようとしたから粛清した」と堂々と人々の死亡するシーンまで流すほどである。

 その無残で冷徹な虐殺シーンを流されて平然でいられる人々は存在しなかった。

 そして、その次の映像は人々の心を心胆を寒からしめた。

 つまり、現代で言えば核ミサイル、核実験の映像をリアルタイムでそのまま流されたのと同様である。

 

《あああああ!!何だこれぇえええ!!》

《こんなん文字通りの神の力そのものじゃん!!》

《山々が!!木々が!!家が吹き飛ばされていくぅうう!!》

《俺たちの国内でこんなことをやるなぁあああ!!せめて敵国でやれぇえええ!》

 

 まさに世界を焼き尽くすその悪夢の光景に、絶叫する視聴者は非常に多かった。

 世界で初めて核実験が大々的にネットでリアルタイムで公開された、といえばその衝撃は極めて大きいものだろう。

 その文字通り神の力に対して畏怖をする人々は多かった。

 

《か、神だ……。神代の力が甦ったんだ……。こんなの勝てるはずがない……。》 

《いくら軍が強いからと言ってもアレで吹き飛ばされたら終わりやん……。詰んだわ。》

 

 確かにその通りである。いかに軍を鍛え上げようと核ミサイルの威力で吹き飛ばされたら終わり。至極単純な理由である。

 元は人類が竜に対抗するための力は、人類自身に対しての刃へと変貌したのである。

 これだけの力があるのならば、自分たちの街を一つ吹き飛ばした程度では問題にならないというのも頷ける。

 

「さて、どうしたものか……。連射が効かなそうな所が欠点ですが……。何なのを放たれてしまってはたちまち全滅してしまう。」

 

 せめてこの国土に愛着を持っている人間ならば、国内で主砲を放つなど考えてもしまい。そうなれば、その隙に攻めこむなどいくらでも手がある。

 だが、ここまで枷がなければ、国土内であろうと平気で主砲を叩き込んで国土を荒らしてしまう可能性がある。ここまでの大火力では、もはや人間が手出しできるレベルではない。鍛えられた兵士だとしても、核並みの火力で焼き払われてしまった終わり。至極簡単な理由である。

 

「というわけで……。正直私たちが戦いを挑むには五百年……いえ、千年ほど早いですね。神々が与えた神代の武器には、まだまだ私たちは対抗できないということです。……というわけで、そちらの竜様何とかなりませんか?」

 

 話を振られてえぇ……と小型化して一緒に映像を見ていたエルは引いた顔になる。

 しかし、エルとしてもここで大火力で殲滅されても自分自身としても困る。

 ここはやはり師匠……ティフォーネに頼るしかないか、とエルは心の中で呟いた。

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