独り立ちを強いられたドラゴン、生き延びるために配信者の前でお腹見せゴロンしたら伝説になったようです。   作:名無しのレイ

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第72話 襲撃開始。

 さて、その頃のユリアたち双子だったが、彼女たちは戦勝ムードに湧くガリア内部を探索していた。

 それは戦勝ムードで沸くこの街は様々な食料品などを格安で販売しているからである。戦いで疲れ果てて帰ってくるエルを出迎えて癒すために、大量の美味しい物を用意しておこうと彼女たちは様々な店を回っていた。

 

「さて、それでは私たちは竜様のお出迎えをするための準備など行うとしますか!竜様は美味しいものがお好きですからたくさん美味しい物を用意しましょう!」

 

「はい!姉さん!!」

 

 そう言いながら彼女たちは大賑わいの街中を大量の買物を行っている中、ぴくり、とユリアは妙な気配を探知する。

 後方からこちらを尾行している人たちの気配を探知したのだ。その尾行から人込みにうまく紛れており専門的な訓練を受けた人間であることが分かる。

 ユリアたちもそう言った人間、こちらを尾行してくるアサシンなどに対抗する訓練を受けていたため、すぐに分かったのである。

 そして、それと同時に脳の中にアヴリルからの魔術通信がやってくる。同じ魔術師と魔法戦士である彼女たちの間ならば、これぐらいはすぐに可能である。

 

【聞こえる!?今どこ!?この街に変な奴らが入り込んでいて貴女たちを狙っているという情報が入ったわ。すぐに冒険者ギルドがどこか安全な場所に避難して!!】

 

【……少し遅かったようです。もうすでに私たちに尾行がついています。恐らく私たちに襲い掛かる気満々ですね。街に被害が出ないように裏道に誘い込みます。】

 

【仕方ないか……。戦いが始まったら上空に魔力弾を打ち上げて。私が飛行魔術でかけつけるわ。】

 

 そうユリアとアヴリルは瞬時に脳内会話を行うと、ちらりとレイアに視線を送る。

 流石に双子だけあって彼女たちにはお互いの意識を理解しあえる天然のテレパシー能力のようなものが存在する。

 その視線に、レイアもこくりと頷いて、大人しくユリアへとついていく。

 彼女たちの武器はユリアのロングソードとレイアのショートソード程度。護身用程度の武器しかない。街中でも物騒ではあるがまさかダンジョン内部のように襲い掛かる奴らはそうそういないだろう。護身用で十分と考えたのが裏目に出た感じである。

 だが、そうは言ってもユリアは竜の血を引いた魔法戦士である。例え武器がなくても十分に戦うことができる。そう思いながらも、二人はゴミなどが散乱している路地裏へと入り込んでいく。

 

(やはりついて来ていますね……。というかもう隠そうともしていませんね。)

 

 人混みに隠れていた彼らはもはや隠そうともせずに、彼女たちの後ろへとついてくる。それは絶対に彼女たちを襲撃しようという動きだった。

 彼らからすれば、竜が護衛にいない絶好のチャンスだ、このチャンスを絶対に逃しはしないだろう。

 そして、完全に人がいなくなった路地裏のさらに奥に入り込んだユリアたちは、彼らに叫んだ。

 

「貴方たちは何者!?何のために私たちを襲撃するの!?」

 

 おおよその襲撃の検討はついていながらも、そう言葉を投げつけるユリアに対して、無言のまま冒険者の皮を被った破壊工作員たちは彼女たちに襲い掛かっていった。

 

 

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