独り立ちを強いられたドラゴン、生き延びるために配信者の前でお腹見せゴロンしたら伝説になったようです。   作:名無しのレイ

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第73話 襲撃開始2

「レイアは下がって!!《範囲足止め》《魔法の矢》!!」

 

 ユリアはロングソードを手にしながら、敵襲撃者に対して攻撃魔術を仕掛けていく。本来ならば、爆裂火球など派手な魔術を叩き込むことで周囲に対してもここである、と知らせたかったのだが、街中でそんなものを使えば家が吹き飛んだり火事になる危険性が大きい。そのため、あえて火炎系の魔術を使用しないのだ。

 約束通り、上空に魔法の矢を撃ったユリアは、今度は足止めを食らった襲撃者に魔法の矢を叩きつける。

 足止めを食らった一人に魔法の矢は見事に命中するが、その程度で彼らは小動ぎもしない。彼らは彼らの揺るがぬ信念によって動いているのだ。

 

「「《眠りの雲》!!」」

 

 そんな彼らは、双子に対して眠りの雲の術式を叩き込んでくる。やはり、こちらを無傷で浚ってどこかへ運びたいらしい。

 そのためには相手を無効化する眠りの雲の術式は極めて有効だろう。

 しかも、より強く竜の血を引いているユリアはともかく、レイアは比較的魔術抵抗が低い。(同じ竜の血を受けているのでマシではあるが)

 それを防ぐため、ユリアは新しい呪文を唱えた。

 

「《呪文抵抗》《幻影作成》!!」

 

 ユリアの魔術は眠りの雲の術式に対抗するための物、呪文の抵抗力を高める術式である。これによりレイアの呪文抵抗力を高めようというのだ。そして、もう一つは幻影呪文。この幻影を作り出す術式によって、路地裏に入り込んだ複数の人間の幻影を作り出す。そして、それに真っ先に反応したのは襲撃者だった。

 目撃者を消すため、彼らは角から出てきたように見える村人に対して刃を振るう。

 だが、その刃がすり抜け、幻影だと気づいた時は遅かった。

 

「《魔力増強》《電光》!!」

 

 その隙を見はからったユリアの雷光とレイアのスリングから放たれた石が幻影によって注意を削がれていた襲撃者にクリティカルヒットする。

 スリングは手ごろな投擲武器であり、その弾になる石は足元にごろごろ転がっている。(たとえ街中であろうと)そのため、レイアは護身用にこれを持っていたのである。それに動揺していた襲撃者の耳に、何かが空を切ってこちらに向かう音が聞こえる。バカな。空中飛行など高度な魔術師でもない限り行えるはずが……と思っているそんな彼らの元に天空から次々と雷撃が襲い掛かる。

 これは空中飛行で冒険者ギルドからこちらに駆け付けたアヴリルである。

 確かに高度な魔術だが、彼女ほどであれば扱えないということはない。彼女は一度上空を通り過ぎながら雷撃を叩き込み、再度空中反転して、再び雷撃を次々と叩き込んでいく。

 いかな襲撃者といえど、これではひとたまりもない。これならいける!勝った!と思った瞬間、襲撃者は次なる行動へと移った。

 

 

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