火を付けろ燃え残った全てに守り通せ透き通ったこの世界を 作:プリン製造工場
「ここは…?」
目が覚めると其処は見知らぬ場所だった、医務室の様な場所で目を覚ましたらレイヴンは辺りを警戒しながら周囲を警戒する。
「あっ!目覚めたんだね」
ドアが開き、そんな事を言いながら長身で糸目の女が入ってくる、一瞬警戒するが彼女の目に見えて分かる敵意の無さに歴戦の傭兵である彼も毒気を抜かれた。
のほほんとした雰囲気を出しながらその女は彼の隣に座り嬉しそうな笑みを浮かべる。
「良かった、具合とかどう?」
「問題ないが……君は?と言うよりも此処は?ルビコン3の何処だ?」
「わわ!落ち着いて!まず…一つずつ答えていくね、私の名前は
空凪と名乗った先生はそう言いながらにへっと笑う、対照的に彼の内心は穏やかではなかった、おおよそルビコン3と言う惑星内にキヴォトスという地名或いは組織等知らないからだ、もしかしたら自分が知らない地図にすら載らない場所の可能性も浮かんだが、次の言葉にそれすらも否定された。
「えっと…ルビコン3って?」
「……そうか」
キョトンとする空凪を見て彼はこう結論付けた、ここは焼き爛れ火が燻るあの惑星ではない、別の世界にいるのだと。
「空凪凛だったな?すまないが此処について知っている事を全て教えて欲しい」
其処から彼は空凪凛と外を歩きながら、この世界について教えてもらった、それら全てが彼にとって意外で驚愕する物だった。
物語で聞く天使の様に頭上に輪っかを浮かべている『生徒』と呼ばれる存在達、そして其れ等を導くのが『先生』…つまり彼の隣で呑気にサンドイッチを小動物みたいに頬張る彼女だ。
そしてこの世界にも『MT』そして『AC』が存在していた。
とは言えここキヴォトスではもっぱらMTが主流らしく、ACやそれを操る傭兵…ここでは奇しくも彼の名前と同じ『レイヴン』と呼ばれる者達は彼女が住んでいる『外の世界』で活動していて、滅多に彼等がキヴォトスに来る事はないらしい。
そして何より
「レイヴンちゃん小さくて可愛いね」
「やめろ空凪凛それにちゃん付けもやめろ」
へにょっとした表情でわしゃわしゃと撫でてくる彼女を鬱陶しそうに背中に生えている自分の顔すら覆い隠せる程大きな羽根で払い除ける。
そう、彼は何の因果かこの世界に来て『生徒』になっていた、その証拠に頭上に浮かぶ歯車の様なヘイロー…そして背中の渡り鳥みたいな羽根。
「えーだってレイヴンちゃんだって私の事先生って言わないでしょ?そんな素行の悪い子の言う事なんか従いません」
「全く…面倒な……先生…これで良いだろ」
「えへへ、そうそう改めて宜しくねレイヴン」