内容を変更します。作者の勝手で申し訳ありません。
本編に入るに当たって良かれと思って描いたあの2話が創作の障壁になっていたことに気づいて、悩んだ末に消去し本作を新たに正式な第6話として投稿いたします。
西暦2141年
全地球人類存続の為密かに立ち上がった日本。宇宙と地上、二つの勢力から起きたこの戦乱を止めるべく新たなる希望が今旅立たんとする。
2142年 元旦
毎年恒例の玉木山での沐浴を終えた大高は元旦の朝日を浴び目を開く。
大高(現在の地球圏では地球と宇宙、双方の人間が争っているが……これではいかん…)
スペースノイドとアースノイドによるこの戦争は既に2年余りが経過しようとしていたが、大高が危惧するのはそこではない。
ガルマン帝国より齎された外宇宙の、特に銀河系中枢や大マゼラン星雲方面に関する情報である。
これによれば、現在の地球圏での争いなどかわいいレベルに思えてしまう程の戦争というのが宇宙の各地で起こっているというのだ。
大高(このままでは地球そのものがいつ何時侵略を受けてもおかしくない……だが今の地球連邦にそのような概念が無ければ知識も無い……手を打たねば、手遅れになる前に……)
彼が決意を新たにしその場を去ろうと立ち上がると背後に1人の人物が立っていた。
「恒例行事はお済みになりましたか?」
大高「これはコマンダー」
大高が[コマンダー]と呼んだその人物は赤い装飾を施し、目元にブリンカーを装備したショック・トルーパーのコマンダー・ソーンであった。
スキピオでの戦いで壮絶な最期を遂げた彼の忠誠心はこの世界でも変わらず、それを見込んだ大高は自身の近辺警護を彼とその部下のショックトルーパーに一任していた。
大高「わざわざここまで来なくとも、麓で待ってくれてても良いのですぞ」
ソーン「いえ閣下、道中でもし閣下の身に何かありましたらそれは一大事です。それも我々ショックトルーパーの名折れです」
山道を降りながら両者は今後のことについて話していた。
大高「地球連邦はMSの開発に大凡成功したそうだね」
ソーン「はい、各戦線にて目撃情報が多発しております。戦況にも変化が見られ始めました」
大高「それは良しとしてだ……コマンダー、例の噂は?」
ソーン「噂は本当でした。11番惑星にて駐留していた宇宙保安庁の巡視船隊がボラー連邦の領海侵犯を確認しました」
大高「……」
ガルマン・ガミラスと双璧を成す星間国家ボラー連邦。
現在銀河の中心ではこの二大国家の激戦が各地で繰り広げられており、その内のガルマン帝国と日本は個人的かつ秘密裏の同盟関係を築いている。しかし無論それをボラー連邦が知らぬ筈はなく、ここ最近になって第11番惑星周辺に出没し今回の件も含めて幾度かの領海侵犯を受けている。
ソーン「閣下、このままでは地球が…」
大高「分かっておるよコマンダー。その為に我々は今こうして動いているのではないか」
ソーン「はい…ですがもしこの戦争が終わったとして、地球連邦は果たしてまともに対応するでしょうか…?」
大高「そうですな……」
現在地球連邦は表向きちゃんと機能しているようにも見えるが、実際中身はというと全体では無いにしろ腐敗が進んでいる箇所もある。
特に軍上層部と軍需産業に重きを置く企業との癒着は酷く、転生者達の見聞では"この部分を中心に更に腐敗が進み、いずれはまともに機能しなくなる"と言われている。
ソーン「閣下、私は今の連邦政府は頼れません。仮に"対応する"と言ったところで軍拡に走り、他の国家を侵略…そのような未来になるような気がしてなりません……」
大高「………だが、今は目の前の事を処理しよう。オデッサ作戦の実行は近いからな……」
オデッサ作戦
この作戦は貴重な鉱物資源を産出する中央アジア・ヨーロッパの鉱山の奪還に加え、ヨーロッパにおけるミリタリーバランスを変えようという目論みも含まれた作戦である。
これに際して日本軍の参戦が呼びかけられ、大高首相は海軍の派遣を決定した。
同年 1月20日
広島県 柱島泊地より、高杉・旭日・紅玉の三艦隊が出撃する。
尚旭日艦隊にはこの日の為に建造されていた新鋭艦で構成されていた。
秋月型対空駆逐艦・新風型対潜駆逐艦
※外観:ヤマト2の駆逐艦+水上艦
利根型対空巡洋艦
※外観:利根型にヤマトの要素を足したような見た目。
虎狼型航空巡洋戦艦
※外観:虎狼型にヤマトの要素を足したような見た目
信玄型航空戦艦
※PS版戦闘空母、連装砲三基を艦橋前方へピラミッド状に集中配備。艦首に波動共鳴装置を装備
装甲空母信長
※船体はアンドロメダの甲板をアングルドデッキ状にし、エンジン形状はヒュウガ型と共通。艦橋も同様だが、それを挟むよう前後に30.5cm三連装砲を二基配置。色は濃紺
戦闘軽空母尊氏
※画像参照
高杉・紅玉艦隊はそれぞれ南太平洋を南下し大西洋入りし、その後北上してジブラルタル海峡より地中海へ入る。
旭日艦隊は東シナ海を南下しベンガル湾へ、そして一気インド洋から紅海へと入っていった。
1月下旬
日本武尊 中央作戦室
原「…以上のように戦場は主に陸上戦になると思われますので、自分としてはMS隊を空輸、もしくは陸路で送り込み作戦に参加させるべきだと考えます」
中央作戦室ではオデッサ作戦の自分達の動きについて議論がなされていた。
大石「確かにそれはいいが…」
原「何か…?」
大石「本作戦での我々に求められるのは迅速な行動だ。それに我々の機体を目の当たりにして連邦・帝国軍の連中に良からぬ印象を植え付けるかもしれん。参戦はさせるとしてだ……」
紺碧会の技術陣によって生み出された機体は、この時代においては余りにも強力すぎる。世代だけ見ても1〜2世代差がある程だ。
原「確かに……」
富森「では長官、如何なる策を持ってオデッサを攻略なさるおつもりですか?」
富森の質問に大石は不敵な笑みを浮かべながら耳たぶに触れる。
大石「そうさな……まぁ、《私にいい考えがある》……とだけ言っておこう」
「「??」」
幕僚達一同が呆気に取られる中、大石はレックスに招集命令をかけ会議は終了した。
一時間後
日本武尊 艦橋最上部 長官室
大石が自前のサイフォンで珈琲を淹れている最中、扉をノックする音が聞こえる。
大石「入れ」
扉が開いて、現れたのは501大隊指揮官 キャプテン・レックスであった。
レックス「キャプテン・レックス只今出頭致しました。提督」
大石「ご苦労キャプテン。すまんな、こんな夜分に」
レックス「いえ、このような事には慣れております。内容はオデッサの攻略についてとお聞きしましたが?」
大石「うむ、まぁかけたまえ」
来客用の座席に座ると出来立ての珈琲を出す。
一口飲むと一つ溜息を吐く。
レックス「はぁ…提督、貴方の淹れるコーヒーはやはり格別です」
大石「ありがとう。ところでどうだ?この時代の風習や文化に
は慣れたかね?」
レックス「提督や総長殿には感謝は絶えません。お陰ですっかり馴染むことが出来ましたよ。まぁ…箸の使い方はまだ少々……」
大石「はははwそうか、まだ慣れんか。さて、本題だがキャプテン。君ならこのオデッサ、どう攻略する?」
レックス「そうですな…自分の経験からして、ジオノーシスの戦いが活きるかと。地質や風土なんかも似通った部分もあります。まずウォーカー・戦闘機隊で地上施設の破壊と制空権の確保、その後ガンシップでトルーパーを降下させます」
大石「うん、定石通りいけばそれは正解だ。だが一番の違いは…」
レックス「モビルスーツ……でしたか?あれは自分らにとってはブリキ野郎共がただデカくなっただけのようにしか…」
大石「そうだな、だが奴らの持つ火器は強力だ。ウォーカーは防げるとしても、君たち歩兵では懐に飛び込まない限り苦戦する事になるぞ」
以前クローン達の使う『電磁パルスグレネード』をMSに使用してみたところ、炸裂した電磁パルスが機体のコンピュータや駆動系に異常をきたしダウンさせる効果があることが判明した。
しかしそれは懐に飛び込めた場合の話、それまでが問題なのだ。
レックス「……」
大石「そこでだ、キャプテン俺に一つ考えがあってな」
レックス「…どのようなものでしょう?」
大石「それはだなー…」
レックス「…そ、そんな方法で……⁉︎」
大石より方法を聞いたレックスは驚愕の色を見せた。
大石「まぁ無理にとは言わんよ。だが、賭けてみるきはないかね?」
レックス「……分かりました。ですが、前線での細かな動きについては任せていただけないでしょうか?」
大石「無論だ。君とて部下…いや兄弟達の命を預かる者だからな。そのときの判断でいい、無理だと思ったら後退しても構わない」
レックス「ありがとうございます、提督」
長官室を後にしたレックスは帰路、ふとあることを思った。
レックス(あんな型破りなやり方……久々に聞いたな)
前世にも、常識に囚われることなく常に予測不可能な戦い方を繰り出す上官を思い出していた。
だが、その人物のように感情に駆られらような人物ではなく大石は冷静かつ狡猾である。
レックス(まるであの方は……スカイウォーカー将軍とケノービ将軍を足して二で割ったような人だ……)
不思議と彼に対して興味と感心の思いを抱きつつ彼は兵舎に戻っていった。
同年
2月7日
遂に『オデッサ作戦』が実行へと移された。
連邦軍は地上軍の3割に相当する大戦力を投入し、総指揮官はレビル将軍が取る。
一方、防衛側の帝国軍はマ・クベ大佐が指揮。
双方に犠牲を出しつつ作戦は後半へと差し掛かっていた。
作戦の最中、参加していた連邦軍のMS部隊は奇妙なものを目にした。
それは巨大なタイヤを左右に八つばかり装備した巨大な装甲車を多数目撃するのだった。
それこそ、日本の骨子たるHAVw A6ジャガーノートであった。
ハードケース「はっはあ‼︎飛ばすぜファイヴス‼︎」
ファイヴス「余りやり過ぎるなよ、ハードケース」
ハードケース「っと見ろ、正面にお客さんだぜ!」
前を見ると、ザクⅡ・ドムがマシンガンとバズーカをこちらに向けて構え、次の瞬間にはマシンガンが火を吹く。
がそれを正面から受けてもジャガーノートは塗装が焦げる程度にしかならない、続けてバズーカがお見舞いされるがこちらもまるで歯が立たない。それどころ二機に向かって真っ直ぐに突っ込んでくる。
ファイヴス「今度はこっちからお返しだ!」
火器管制システムを操作して重ブラスター砲を発射する。
この手のブラスターはMSにもある程度は有効らしく、当たりどころによってはそのまま撃墜できる。
赤色のブラスターは一発目はドムの頭部に炸裂し、二発目はコックピットに命中しそのまま倒れる。
その光景に恐怖したもう一方は反転して逃走を図る。
ハードケース「おいおい、何処行こうってんだよ?」
ハードケースはそのままスピードをさらに上げて追撃、そしてなんとそのままモビルスーツを跳ね飛ばすという暴挙を成し遂げるのだった。
ハードケース「がっはははw大人しくやられりゃ良かったのによ‼︎」
ファイヴス「馬鹿野郎、ハードケース!他のトルーパーが乗ってるの忘れたのかよ⁉︎」
ハードケース「知るか‼︎」
このような行為をやったトルーパーはまだ幾人か確認されたようだが、勿論少数ながらMSの活躍の機会もあった。
旭日艦隊にはヘビーガン・Gキャノンが優先配備されており、上空より降下もしくは陸路で到着した部隊は機体性能にものを言わせて帝国軍を圧倒、損傷多数・被撃破皆無という成果に終わった。
そして夕刻、各方面から大量のHLVの打ち上げとザンジバル級の脱出を確認し『オデッサ作戦』は終了を迎えた。
紺碧の艦隊 2139 第6話 〜終〜
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