西暦2149年
異世界との融合を果たした地球は、未曾有の危機に巻き込まれようとしていた。
転生者:桐ヶ谷和人ことキリトと接触を果たし協力を取り付けた大石ら旭日艦隊。果たして彼らに待ち受ける事態とは………
前回の接触以降、早速幾度か彼から情報が入った。
自分達がいる地域は『アンダーワールド』と『ダークテリトリー』の二つの勢力に分かれて対立していた。
近く、キリト達は彼らと講和の為現地へと赴くことが伝えられる。
これを受けた大石であったが、内地への一時帰投命令が降りた為司令直掩艦隊を除く501軍団・第7空挺団でキリト達を尾行することを余儀なくされた。
ダークテリトリー
リパブリックベース
ジェシー「にしてもなんつうか……」
当直に当たっていたジェシーが辺りを見回しながら言う。
ジェシー「何もねぇ……」
徐にしゃがんで地面に触れる。
ジェシー「枯れた大地か……こんなところでよく人が住めるモンだよ……」
クローン軍団は現在、キリトとコムリンクの通じる半径1000km圏内ギリギリにおり事情は逐一聞いておりいつでも出動できるようスタンバイしていた。
ガンシップにロー級などの空挺降下やリペリング降下の可能なシャトルや輸送機。
AT-TEウォーカーやT4B重攻撃戦車、AT-RTなどの多彩なビークル。
そしてXウィング/スターファイターやYウィング/スターファイター等の戦闘機。
DC-15・DC-17・速射ブラスターやロケットランチャーにグレネードといった火器。
多種多様な武装が用意されており、トルーパー達も久々の戦闘ということもあって高まっているが、レックスやコーディらは講和が上手くいってくれることを切に願っていた。
レックス「……」
コーディ「どうした、レックス?」
レックス「いやな、キリト達と連中の講和が上手く行くかが気になってな…」
コーディ「確かにな……今まで対立してきた者同士、簡単にはいかない。お前が気にしてるのはタカ派のことだろ?」
レックス「絶対に一定数はいる筈だ。そいつらが果たして大人しく従ってくれるかどうかだ……」
だが時として、現実は非情なものである。
三日ほど経った頃、キリトから連絡が入った。
果たして反対派の勢力が武装蜂起したとの連絡を受けた。
レックス「分かった……それで敵はどのくらいだ?」
キリト『判明している限りでも凡そ五万…』
通信機を前に聞いていた一同が驚く「よくもそんな数を集めてきたな」と。交信を終え一同が準備する中レックスは迷った、この戦いに対する自分達の意義をまだ見出せずにいた。
ファイヴス「コマンダー…?」
レックス「ファイヴス、お前とは古い付き合いだ。お前にだけ言うが…俺は迷ってる」
ファイヴス「この戦いに参加すべきか否かについてですか…?」
レックス「あぁ…元はと言えば俺達は部外者だ。連中の長年の問題に、俺達が首を突っ込むのもどうかって……」
ファイヴス「……気持ちは分かります、でも考えてください。目に見える範囲では確かにキリト達整合騎士達とこのダークテリトリーの連中の争いでしかない、でも…でもです!双方の世界には……罪もない子供や年寄り、愛する家族がいる一般人がいるんです!彼らのその明日が、タカ派のクソ共に奪われかねないのです!」
レックス「そうか…分かった……!」
向き直ったレックスはファイヴスに顔を向けた。
レックス「俺達のこの戦いでの意義は…人々の明日を守る……そういうことだな」
ファイヴス「そうです。自分達はかつては利用された身でその夢を叶えられなかった…でもそれを叶えられるチャンスかと……」
レックス「ありがとう、ファイヴス。行こうか」
ファイヴス「イエッサー!」
両者はそのまま兵舎を出てヘルメットを被り、ガンシップへと飛び乗って行った。
南方の遺跡
戦場はまさに戦々恐々としていた。
数千にも及ぶ赤い鎧の騎士達や魔獣が殆どで一体一体は強くないにしろ数が多い。
戦闘は既に半日近くにも及び、キリト達にも疲労の色が見え始めており戦線は押されていた。
キリト「不味いぞ……このままだとここを突破されかねない……」
アスナやシノンにリーファそれにユウキ、リズやシリカ、幼馴染のユージオやアリス達も奮戦しているとはいえ敵は数を増している。
キリトが指揮を執ろうとした時、また赤い光が降り注ぐ。
リズ「もう、やめて……」
さらに増える軍勢を前にキリトが息を整えようとしたとき、物陰から飛び出した敵の一人が彼に襲い掛かろうと飛び掛かってきた。
アスナ「キリト君‼︎」
キリト「っ‼︎」
不意を突かれて咄嗟に身を守ろう剣を振ろうとした。
だが疲れのせいか腕が上がるのが少し遅れた。
キリト(間に合わない…‼︎)
本能的に目を瞑った直後、青白い光弾が騎士の鎧を貫くと同時に吹き飛ばし間一髪でキリトを救った。
シリカ「今のって……?」
リズ「シノン…⁉︎」
リズは咄嗟にシノンの方を向くが彼女は手持ちのヘカートにたった今新しい弾倉を装填したばかりだった。
シノン「わ、私じゃないわよ…」
アリス「では一体誰が…?」
シリカ「シノンさんじゃないとすると……」
リーファ「この世界で銃を使えるのは他に居ない筈よ。それなら一体…?」
一同が疑問に駆られる中、背後に気配を感じたユウキとユージオが振り返った。
ユウキ「あ……」
アスナ「ユウキ…?」
ユージオ「みんな……アレ」
彼の言う方に視線をやってみるとキリトを除く一同には驚きの光景が広がっていた。
白いボディーアーマーに青の塗装やオレンジの塗装が入っていたり、黒地に白や赤のラインが入った厳ついアーマーを身につけた兵士達が立っていた。
アリス「新手か…!」
神器『金木犀の剣』を構えるがそれを遮ったのはキリトであった。
キリト「レックス…⁉︎」
「「え?」」
「「は?」」
キリト「あっ……ちょ、ちょっとごめん!」
驚く仲間達の間を縫ってレックス達の元に駆け寄っていく。
キリト「レックスに……コーディ……皆、なんでここに⁉︎」
レックス「なんでって?そんなの決まってんだろ、お前を助けに来たのさ」
ハードケース「誰が来ちゃ駄目なんて言った?言ってねぇよな」
レッカー「俺達が来たからにはもう安心だ!百人、いや千人力だぜ!がっはははw」
キリト「あぁ……皆、来てくれてありがとう」
一方、突然の来訪者に驚いていたアスナ達であったが、一応は味方だと信じてキリトの元へ駆け寄る。
アスナ「えっとー……キリト君…?」
キリト「えっ?あぁ悪いみんな」
リーファ「知り合いみたいだけど……どちら様?」
グレガー「自己紹介?まぁしたいのは山々だがそんな流暢にしてる暇あったら、こんな所に来たりはしないぜお嬢ちゃん」
リーファ「お、お嬢ちゃん…⁉︎」
レッカー「それで俺達に捻り潰されたい奴らは?」
シリカ「えっと……あっちに…」
シリカが指刺した方をみると大量の騎士達が向かってきているのが見えた。
ファイヴス「ざっと見る限りでも500以上はいるかと…」
レッカー「はぁ⁉︎たったの500⁈」
ユウキ「えっ⁉︎」
アリス「まっ待ってください、貴方今
テク「言ったね」
シノン「おかしいでしょ……500でも相当な数よ……?」
クロスヘアー「アイツは大体あぁだ。気にすんな」
思ったより直ぐに馴染んでいる様子に安堵と頼もしさを感じたキリトからは笑みが溢れる。
アスナ「キリト君…?」
キリト「大丈夫だ、アスナ。レックス!」
レックス「なんだ?」
キリト「俺とアスナが突っ込むからコーディと一緒に後ろをカバーしてくれるか?」
アスナ「えっ⁉︎」
レックス「分かった」
コーディ「背後は任せな、お嬢さん」
アスナ「よ…よろしく」
キリト「レッカー、お前はユウキを支援して戦い安いようにしてくれ」
レッカー「はっはぁー!いいぜ!」
ユウキ「おっ、じゃあお願いね!」
クロスヘアー「俺は?」
キリト「じゃあシノンと一緒に狙撃で牽制してくれ」
クロスヘアー「了解、足を引っ張るなよ」
シノン「初対面でそれ?いいわよ」
キリト「ハンター、あんたはユージオとアリスを頼む!」
ハンター「任せな。いくぜ坊主、お嬢ちゃん」
ユージオ「えっ、はい!」
アリス「お…お嬢ちゃん…⁉︎」
キリト「グレガーはリーファと!」
グレガー「オッケー‼︎」
リーファ「分かったわ!」
キリト「よしっ‼︎みんな、行くぞ‼︎」
「「おう‼︎(えぇ!)」」
キリトを先頭にアスナが続き、それを支援するように敵に目掛けてレックス・コーディがブラスターを撃って更にその後に続く。
ユウキの素早い動きで敵を切り裂くと同時にレッカーが怪力と肉弾戦で追い討ちをかけて敵の集団を吹き飛ばす。
シノンとクロスヘアーは互いに互角の実力で敵を次々に狙撃で葬る。
ハンターはナイフや格闘技で敵の注意を自身に集めさせてそこへユージオとアリスが斬り込んで大打撃を与える。
グレガーは慣れた手つきで敵を倒しつつリーファの剣技に合わせるようにDC-17mをバースト射撃で薙ぎ払う。
シリカ「す…凄い」
リズ「私達の出る幕は…?」
ファイヴス「確かにな、でも」
ヘヴィー「多少は無いと困るな!」
そう言いながら二人はWESTAR-M5 ブラスターライフルと往復式クアッドブラスターを取り出す。
ヘヴィー「お嬢ちゃん達、このまま黙って見て終わり…はないだろ?」
シリカ「だから!お嬢ちゃんはやめてください‼︎これでも15歳ですよ⁉︎」
ファイヴス「そう怒んなってなぁ?」
リズ「なんで私に振るわけ⁉︎」
漫才じみたやり取りをしながらも、遅れながら四人も戦闘の渦中へと突っ込んでいった。
また他の場所でもクローン軍団は到着次第、整合騎士達や穏健派の面々を援護しつつ戦線を構築し怒涛の巻き返しを各地で見せていった。
そしてクローン軍団の参戦から6時間程が経過した頃、遂にタカ派の勢力は壊滅し戦闘は集結した。
キリト達はガブリエルやPoHが出てくるのではないかとヒヤヒヤしていたが、そんな事はなくレックス達のお陰で市街地や他所に被害を出さずに済んだ。
それからキリトは仲間達からレックス達のことについて質問攻めに合うことになるが、それはまた別の話。