蒼碧の艦隊 2139   作:短号司令官

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プロローグって書いてたけどごめんなさい第1話にします。


第1話 開戦 ハワイ奪還作戦

 

昭和18年 4月18日 ブーゲンビル島上空

 

海軍連合艦隊司令長官 山本五十六は南方視察に赴いておりこの日はバレラ島視察の為、ガタルカナル島ヘンダーソン基地から一式陸攻に乗り出発する。道中断ったはずの護衛の零戦が6機随伴して来た。どうやら自主的にやって来たようで"万一のことがあるから"だそうだが…………

 

今まさにその状態だ。ブーゲンビル島に差し掛かった辺りで米軍の待ち伏せを受けた。敵はP38が12機、こちらは半数しかいない。

 

かくして両軍の間で熾烈な空中戦が起きる。

 

一式陸攻

 

「後方、新たに敵機!」

 

数の多さを利用して山本の乗る一式に2機が襲いかかる。

敵の接近を知らせた後部銃座は直後に機銃掃射を受けやられ、それを見た護衛の零戦が追い散らすがまた新たな敵が来る。再び機銃掃射を受けエンジンが駄目になり……

 

山本「…っ!…………」

 

攻撃で破片飛び散りが山本の胸部に突き刺さる。

 

「左エンジン、油圧下がります!」

 

「機首を上げるんだ!」

 

パイロットは墜落させまいと必死に奮闘する。

 

「長官!ブーゲンビル島に不時着します!」

 

しかし後方から応答がない、副操縦士はまさかと思い後方を振り返る。

 

「機長!長官が……!」

 

それでも機体は徐々に高度を下げ、黒煙を噴き上げる。

そして…………

 

「長官ーーー!」

 

山本の乗る一式はそのままジャングルへ墜落し黒煙と炎が上がる。

敵はやることをやったとして直ぐに飛び去る。

護衛の零戦隊はただただ虚しく、墜落地点上空を飛び続けるしかなかった。

 

ここに山本五十六 連合艦隊司令長官は死亡した……筈であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2139年 正和15年 4月1日 日本軍省 

 

宇宙軍司令部

この一室にある人物の姿があり、彼はタブレットの画面に自身の名を打ち込みある事を考えていた……

 

??(私は確か、()()()確かにブーゲンビル島上空で戦死した筈だ…………だが目を覚ますと時の流れを100年以上進んだ2099年の水星沖で勃発した水星沖海戦中の巡洋艦 村雨の中だった)

 

ブーゲンビル島で戦死ここまで来ればもう分かるかもしれないが彼はあの山本五十六の生まれ変わりで名を高野五十六と言う。

 

高野(私はおそらく未来に転生したのだろう…だがこの未来ではあの残虐非道な独裁者が蘇っている。あの男が生きている限り世界に…いやスペースノイドとアースノイドの共存共栄は無理だ…なんとしても止めねば…!)

 

高野は秘密裏に自身と同じ境遇を持つ人物を集めた「紺碧会」を結成し世界情勢の分析などを行なって来たが現在では今後予想される地球対木星第三帝国の激突をどうするかという事を念頭にに行動していた。

 

高野は都内にある料亭を訪れる。今回も紺碧会の定期会議である。

 

「閣下がお見えです」

 

女将が襖を開け高野が入る。

 

高野「やぁ諸君、遅れてすまん」

 

「いえご心配無く。我々も今し方着いたばかりです」

 

高野「そうか、女将酒は後でいい。済んだら呼ぶよ」

 

「はい」

 

女将がその場を後にしたのち高野ら慎重な顔つきで話す。

 

高野「諸君、状況がいよいよまずいことになって来たぞ」

 

「はい、連邦艦隊がルウム戦役で大敗を喫しました」

 

「このままでは第三帝国の地球降下も時間の問題です」

 

第三帝国と連邦艦隊との間で勃発したルウム戦役。この戦闘序盤は連邦優勢とみたが、突如出現した()()()()()()の存在により形成は逆転。連邦艦隊は次々に堕とされ大敗を喫した。おまけにレビル将軍が一時敵の捕虜となる事態に。

これにより連邦軍は月面を放棄し地球は撤退、代わりに月面基地は第三帝国の占領下となった。ここを足掛かりに地球に侵攻してくるのももはや時間の問題となっていた。

 

「情報によりますと奴らはミノフスキー粒子と呼ばれるもので連邦軍の誘導兵器や通信の類を封じ砲撃戦に持ち込みその後は…」

 

高野「モビルスーツか……通信が封じられるとなるとはかなり厄介だ。」

 

「何かいい方法は無いのか……」

 

そんな時だった。

 

「あの、それに関して些か朗報があります」

 

高野「何?」

 

「本当ですか!?」

 

「はい、こちらの真田史郎君の活躍です」

 

高野「ほぉ君が噂の…」

 

真田史郎 

この名前でピンときた者もいるかもしれないがそう、彼はあの真田志郎の生まれ代わりだ。彼は他の者とは違った転生をしており、真田曰く"二度自分として人生を歩んだ"そうだ。簡単に言うと彼は我々の知る宇宙戦艦ヤマト 復活篇で一度その人生に幕を下ろすがどういうわけか再び自身に転生したがその世界はなんと2199のリメイク版の世界だったのだ。そこでも己の人生を歩み没するも再び転生し今へ至る。

つまり、この真田さんは旧版とリメイク版の知識を持ったスーパーチート真田さんなのだ。

 

高野「君のことは色々と聞いていたよ。前から会ってみたいと思っていたが…」

 

真田「ありがとうございます」

 

「ところでその朗報というのは…?」

 

真田「はい、ミノフスキー粒子はご存知の通り通信機器や誘導兵器の類をほぼ無力化する能力を有しております。しかしこれに対抗できる粒子を我々既に有していたのです。それがタキオン粒子です」

 

高野「タキオン粒子?…あの波動エンジンに使われているアレか?」

 

真田「そうです。タキオン粒子の光を超えた速度移動する性質を利用したタキオン通信を行うこと通信面は解決できます。次に誘導兵器の面ですがこれそもそも我々にとっては問題にはなりそうにありませんでした」

 

「どういうことですか?」

 

真田「皆さんは波動エンジンがどういう原理でエネルギーを生成しているかご存知でしょうか?」

 

高野「よくは知らんが、真空空間からエネルギーを作り出しとると聞いたが」

 

真田「はい、波動エンジンは基本真空空間だろうとどこだろうと稼動することが可能です。つまり宇宙でも稼動ができる、その宇宙空間には……」

 

「ミノフスキー粒子…まさか?!」

 

真田「そうです。つまり波動エンジンはミノフスキー粒子をも吸収しエネルギーに変換する能力があるため例え辺り一体がミノフスキー粒子まみれでもたちまち吸収しエネルギーに変換、総じてその宙域のミノフスキー粒子はほぼ無くなるということになるのです」

 

高野「ほぉ!それは凄い!」

 

「それができれば問題は解決だ!」

 

 

 

それから数ヶ月経ったある頃

 

8月15日

 

高野の元に一本の電話がかかってきた。

 

高野「私だ………何?大高閣下から?…分かった繋いでくれ」

 

電話の相手陸軍の大高弥三郎中将からであった。電話の内容は人目を避けて面談したいとの内容であった。

 

 

都内 料亭 田山

 

女将「お連れ様がお見えです」

 

「あぁどうぞ」

 

襖の奥の部屋には先に老紳士がいた彼が大高弥三郎だろう。

 

女将「ごゆっくり」

 

大高「御足労おかけします。まぁどうぞ」

 

面を向かって高野も座る。

 

大高「大高です」

 

高野「高野です」

 

大高「……前世では"山本さん"とお呼びしておりました」

 

高野「?!……とすると貴方も!」

 

互いの正体が分かると同時に両者は笑い出した。

 

大高「私は日頃の言動から高野さんをお仲間だと感じておりました。紺碧会のことも耳にしております」

 

高野「恐れ入ります」

 

大高「実は私も"青風会"という志を同じくとする者を集めた会を結成しております」

 

高野「ほぉ、そうでしたか」

 

その後も両者の会談は続き未来への天望や時局の分析など寸分違わない一致を見せた。ここで高野は大高にある事を聞く。

 

高野「大高さん、一つお聞きしても良いでしょうか」

 

大高「なんでしょう?」

 

高野「閣下は日本がこのまま中立を保ち続けた場合どうなるとお考えで?」

 

大高「そうですな……やはり第三帝国に蹂躙されるでしょう。現に中立を宣言したサイド6ですら容赦なくやられましたからな」

 

高野「やはりそうお考えでしたか……我々紺碧会の方でもそう結論が出ております。しかし現政権は国の保身のことしか頭にありません。このままではスペースノイド、アースノイド双方の共存どころの話ではありません」

 

大高「そうですな……そうなると参戦するしか…」

 

高野「やはり、閣下も」

 

大高「はい、しかし我が国一国で立ち向かって勝てる相手ではありませんから、協力が必要です」

 

高野「しかし…そんな国があるでしょうか?」

 

大高「はい、()()()にはありません」

 

高野「地球上?…ということは……まさか!」

 

大高「はい……ガルマン・ガミラス帝国とイスカンダルです」

 

高野「しかし……彼らが納得するかどうか……現に波動砲問題ではイスカンダルとは」

 

波動砲問題

イスカンダルがもたらした波動エンジンのエネルギーを転用した超エネルギーを放つ波動砲を巡って現在日本とイスカンダルとの関係はあまりいいとは言えない状態でガミラス帝国がどうにか取り持ってる始末だったのだ。

 

大高「確かにイスカンダル側は波動砲の開発を反対しております。しかし我々は人間です。人間は力を求める生き物ですから難しいところです」

 

高野「しかし……そう言うからには何か考えが?」

 

大高「はい。これは内密に願いたいのですが…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

高野「なるほど、そうすれば我々この戦争に参戦しイスカンダルとの関係も大幅改善が見込めると…」

 

大高「はい、ですからどうかその時までは……」

 

高野「勿論です。しかし紺碧会の者とも相談しなければ」

 

大高「くれぐれも宜しくお願いします」

 

 

 

2人の会談から数ヶ月後

高野は連合艦隊司令長官に抜擢され、横須賀に停泊する戦艦 長門の電子マストに長官旗が表示される。

 

長門

 

この日、遂に高野の恐れていた事態が起きた。

 

「長官!長官!」

 

高野「どうした?そんなに慌てて」

 

「大変です!遂に第三帝国が地球に侵攻してきました!」

 

高野「何⁉︎」

 

2139年 11月6日

第三帝国が北米大陸へ降下

 

翌年 2月8日には欧州大陸へと侵攻

この頃には北米大陸は第三帝国の勢力下になりアメリカ国民や欧州の人々は比較的安全な南米や東南アジアなどに避難する。

 

2140年 8月5日欧州陥落、続いて穀倉地帯のウクライナなどが抑えられ第三帝国はオデッサ基地を勢力下に収める。

 

そこから時は進み、

2141年 3月15日 アフリカ大陸キリマンジャロを制圧

 

7月31日 ハワイ諸島及びミッドウェー諸島を無血占領

 

各地から避難した人々は第三帝国の侵攻が今か今かと怯えながら生活していた。

 

日本 都内 料亭 田山

 

高野「第三帝国の侵攻は恐るべきスピードですな……」

 

大高「えぇしかしこうも領土を拡大し続ければ補給などの問題が出てきます」

 

高野「ではそろそろ……」

 

大高「はい、決起の時がきました」

 

 

 

同年 11月4日

 

択捉島単冠湾から高杉英作 中将指揮の第一航空機動部隊が密かに出撃、全艦はイスカンダル星から供与された波動エンジン使われており霧の立ち込める湾内を出て進路を東へと取る。

 

戦艦 比叡

 

「進路このまま第三戦速」

 

「宜候」

 

高杉(尽くせる手は全て尽くし待つだけ待った……後はあの命令を待つのみ、か……)

 

 

11月29日

日本に第三帝国からの通告が届く。内容は[日本国は我が第三帝国に対し投降することを要求する。これに対し反対もしくは返答がなかった場合第三帝国は日本国へ侵攻する]というものであった。

これに対し日本政府はすっかり怯え腰になってしまい第三帝国に対して投降する事を決定した。

が……………

 

11月30日

月下の都内を陸軍用車両が駆け抜ける。中にはガンタンクR44、ロトの姿も確認できた。

そう陸軍青風会が決起したのだ。彼は都内各省庁、要所を瞬く間に制圧またこれには海軍紺碧会も参加。

都内には戒厳令が敷かれた。

首相官邸にて臨時記者会見が行われた。

 

首相官邸

 

「大高中将閣下にお伺いします」

 

大高「どうぞ」

 

「声明文の中には高野司令長官の名前もありましたが、決起には海軍も参加しているのですか?」

 

大高「その通りです。我々は第三帝国の猛攻を目の当たりにし対抗力があるにも関わらず投降しようと弱腰の政権を排除する為に決起したのであります。我が国の為だけでなく全ての人類の為に」

 

「つまり第三帝国からの通告を拒否なさるのですか?」

 

大高「そうです。ですが目的は先ほども述べた通り我が国の為だけなく、スペースノイド、アースノイド関係なく全ての人類の為です。これまで双方は対立関係ありました。ヒトラーはそこにつけ込みスペースノイド優良主義を掲げ地球に対して参戦布告をしてきましたが良くお考え下さい。どちらも生まれた場所が違うだけで皆人間なのです暖かい赤い血の流れた人間なのです!皆平等にあるべきで差別するなどもってのほかです」

 

そうした上で大高は続ける。

 

大高「さてここからも重要です。今後我々は諸君らの取材活動を妨害しないことを約束します。その代わり我々の真意を誤解なきように国民や各国にお伝えください」

 

「情報規制の緩和をなさるというのですか!?」

 

大高「左様です」

 

この後大高は新政権を樹立を宣言するとともに第三帝国に対し断固たる明確な返答をした。

 

[我が日本国は貴国の要求に対し反対すると同時に宣戦布告をする。またスペースノイド、アースノイド問わず太陽系内にいる全人類の共存共栄の為ここに開戦する]

 

加えて回答予告期限は日本時間12月8日午前0時までとするものであった。この返答に対し各国の反応は様々であった。

 

 

南米 ジャブロー基地

 

連邦議会

 

ティアンム「日本は正気か⁈たった一国であの帝国に対抗するなど!」

 

ジャミトフ「彼らもとうとう第三帝国の侵攻を見て遂に正常な判断が出来なくなったようだな」

 

ゴップ「たかが東洋の島国に何ができるやら…」

 

日本に対して悲観的な声が飛び交う中

 

「まぁ待ちましょう」

 

声を上げたのはレビル将軍であった。

 

レビル「彼らがこんな風に反応するということは何か考えがあると言うことでしょう。しばらくは日本の様子を伺いましょう」

 

 

 

 

木星 第三帝国

 

「まさか日本がこんな返答をしてくるとは……」

 

「総統閣下如何なさいますか?」

 

ヒトラー「構わん。奴らがその気なら我が帝国の力を見せてやろうではないか」

 

 

 

 

 

それから数日が経った

 

日本 首相官邸のとある一室

 

大高「この度は遠路遥々よくお越しくださいました」

 

大高の正面には2人の人物が居た。片方は思わず見惚れてしまうほどの美しさを持つ女性、一方でもう1人は金髪で青白い肌をして何やら不気味な雰囲気を漂わせる男が居た。

 

大高「スターシャさんにデスラー総統閣下」

 

デスラー「初めてまして、オオタカ首相。まさかクーデターによる政権樹立とは驚いたよ」

 

大高「無理もありません我々はある重大な使命を持ってこの度決起したのでありますから」

 

スターシャ「重大な使命…?」

 

大高「はい、スターシャさん。我が国と貴方方との間で問題になっている波動砲問題に関することも…」

 

スターシャ「!」

 

大高「単刀直入に申し上げますが、波動砲の装備は止めること出来ません」

 

スターシャ「……」

 

デスラー「それはどういう事かね?」

 

大高「簡単に申し上げますと我々人類は力を求める生き物ですから…例えば貴方方と約束したとしても波動砲を作るでしょう。しかし……」

 

スターシャ「しかし…?」

 

デスラー「何かあるのかね?」

 

大高「作るなら数を限定すればいいのではないかと思いまして、どうでしょうか?勿論そちらが指定していただいても構いませんし」

 

デスラー「成程、随分と思い切った決断を…」

 

スターシャ「……わかりました。貴方がそう仰るのならお許ししましょう。ですが、数としては100以上持たない事をお願いします」

 

その後も3名の間では会談が続き日本の持つ波動砲搭載艦の数は予備も含めて50隻となった。

 

 

会談後 その日の深夜

 

大高「ようやく終わりました」

 

高野「これでイスカンダルとの仲も戻るでしょう」

 

大高「はいスターシャさんもご納得いただいたようで何よりです」

 

高野「これで波動砲搭載艦の建造に着手することができます。と言っても艦そのものはもう完成していて後は波動砲に関する機構などの点だけですからな」

 

大高「はははw流石は真田さんだ。万が一受け入れられなかった場合には従来艦にもできる準備ができているとは」

 

高野「ところで今日は12月7日でしたな。もうそろそろ回答期限時刻ですが……」

 

大高「恐らく帝国側は何も言ってこないでしょう」

 

高野「まぁそれも予想通りですな。ですがもうしばらくしたらヒトラーは腰を抜かすことになるでしょう」

 

 

その頃、高杉艦隊はミッドウェー諸島に到達していた。

 

旗艦 比叡

 

高杉(回答予告期限まで…あと3時間を切ったか)

 

 

 

 

 

 

 

そして…………

 

12月8日 午前0時を迎えた

 

大高「いよいよですな」

 

高野「はい、全人類の為の戦いが始まりましたな」

 

 

 

 

 

 

 

高杉艦隊 旗艦 比叡

 

「長官、霧島より入電!」

 

高杉「なんときた?」

 

「はっ[ニイタカヤマフタタビノボレ 一二〇八]以上です」

 

高杉「そうか……遂にか」

 

「回答予告期限を過ぎましたからこれより我々は第三帝国と戦争状態ですな」

 

高杉「あぁそうだな………航空参謀、各空母に下命!直ちに第一次攻撃隊を発艦させえぃ!」

 

航空参謀「はっ!」

 

比叡から発せられた命令は直ちに各空母に伝達され攻撃隊が発艦する。

 

 

空母 赤城 甲板

 

甲板ではコスモタイガーが駐機しており、たった今発進しようとしていた。

 

「山本大尉!ご武運を!」

 

第一次攻撃隊を指揮するのは山本玲であった。

 

山本「分かったわ、吹き飛ばされるから下がって」

 

整備兵を下げ、キャノピーを閉める。

 

山本「相手は人間……か……」

 

彼女もまた転生しており、山本明の記憶がある。前世では異星人と戦ったが、今世では同じ人間を相手することに若干の違和感がある。しかしこれが戦争なのだ。

山本は首を軽く振って気持ちを整える。

 

山本「第一次攻撃隊 山本玲、発進します」

 

『了解健闘を祈る』

 

カタパルトが射出、機体が引っ張られGが掛かる。だがそんなことではもう慣れている。

だが唯一違う点を挙げるとすれば場所が宇宙では無く海上であるということだ。発艦後海面に落ちないように直ぐに操縦桿を起こし上昇する。

 

山本に続いて各空母から攻撃隊が発艦する。

 

 

 

比叡

 

高杉「困難な夜間発艦をよくぞ引き受けてくれたな」

 

高杉が発艦を見送りながら言う。

 

高杉「航空参謀、第一次攻撃隊発艦が終了次第、第二次攻撃隊を」

 

「了解」

 

 

 

 

 

 

先行した攻撃隊の目標はハワイ・オアフ島にある真珠湾軍港である。

ここには燃料基地やモビルスーツ基地、などの重要拠点があり攻撃隊は燃料基地を除く施設の破壊が目的である。

 

山本(予定でいけばもう直ぐだが……)

 

しばらくして左下方に明かりが見える目標の真珠湾軍港だ。

 

山本「見えた…!各機、敵が上がってくる前に全て叩く。全機突入せよ」

 

「「了解!」」

 

 

コスモタイガーはその快速を活かして敵基地上空に突入する、一方敵側はまさかこんな夜中に敵襲があるとは思わず鷹を括っていた。しかし突如として現れたコスモタイガー隊の攻撃で基地は混乱に陥る。

 

対空火器をパルスレーザーで無力化、艦艇モビルスーツ格納庫をミサイルで次々に破壊する。

 

山本も湾内に停泊していた空母に向けミサイルを発射し命中させる。

 

山本「こちら第一次攻撃隊、我奇襲成功せり、繰り返す我奇襲成功せり…」

 

 

 

 

 

攻撃成功の報は艦隊にも伝わっていた。

報告を受け高杉は第二次攻撃隊を発艦させる。

 

加藤「くそぅ山本の奴に先を越されたか……まぁあいつのことだ俺たちの分くらい残してるだろうよ。第二次攻撃隊 加藤三朗発進する!」

 

 

第二次攻撃隊も随時発進する、第二次攻撃隊にはモビルスーツもドダイ改に乗り随伴する。

 

攻撃隊は基地の無力化、殲滅を図る。

 

ドダイから降下したジム改・Ⅲはマシンガン、ビームライフルで施設や迎撃に来た敵機を撃退。

またはロングライフルを撃ちまくり施設の徹底的な破壊を行う。

 

 

夜明け頃には全島の基地はほぼ無力化されていたが、一部艦艇が脱出していたようだが…………

 

 

 

グラーフ・ツェッペリン二世

 

ドレンは湾外へ脱出できたことに安堵していた。

 

ドレン「なんとか脱出できたな…」

 

「はい、まさかいきなりの奇襲とは…どうします?」

 

ドレン「一度引いて態勢を立て直して、奴らを叩く!あの猿どもに一泡吹かせてやる!」

 

そう意気込んでいたが………

 

突如、辺りに爆音が響き随伴していたシャルンホルストが爆発して黒煙を噴き上げた。

 

ドレン「なっ⁉︎……どういうことだ!?何が起きた!」

 

「分かりません!シャルンホルストからは雷撃のような攻撃を右舷に受けたとの報告が!」

 

ドレン「雷撃だと⁈馬鹿な潜水艦でもいるというのか⁉︎」

 

「……駄目ですソナーには何の反応もありません!」

 

ドレン「何がどうなっているんだ……」

 

さらに追い討ちをかけるかのように不幸が舞い降りる。

 

「司令!前方距離5000に敵艦です!」

 

ドレン「何ぃ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

比叡

 

「真珠湾軍港から運良く脱出した艦隊です」

 

高杉「そうか、せっかく脱出出来たところ悪いが沈んでもらおうか。全艦砲雷撃戦用意!」

 

比叡の主砲が艦隊に向けられる。

 

「照準よし!主砲動力連動!」

 

高杉「砲撃始めぇい!」

 

号令と共に主砲から独特の発射音と共に青白い光線が伸びる。

 

 

 

 

グラーフ・ツェッペリン二世

 

「敵艦発砲!」

 

直後シャルンホルストに攻撃が命中し、シャルンホルストは大爆発を起こす。艦体は真っ二つに折れ爆沈していった……

 

ドレン「ばっ……馬鹿な、たっ…たった一撃で⁉︎」

 

「敵次弾きました‼︎本艦への命中コース!」

 

ドレン「っ‼︎」

 

それを聞いて彼が顔を正面へ向けた直後目の前にあの青白い光が目一杯に広がる。ドレンはあまりの眩しさに目を紡り、そこで彼の意識は途絶えた。

 

 

 

比叡

 

「敵空母撃破しました!」

 

高杉「専務参謀!各艦に下命!射程を保ち、正確な射撃務めえぃ!」

 

 

このハワイ沖海戦にて第三帝国太平洋艦隊は壊滅し、第三帝国は事実上太平洋全域の制海権、制空権を失った。

それに対し日本側の被害は皆無でありハワイ・オアフ島一帯を見事奪還したのであった。

 

 

 

 

 

南米 ジャブロー

 

ジャブロー連邦議会では日本単独により第三帝国を打ち破り尚且つ、ハワイ島一帯を奪還した事で衝撃が走っていた。

 

ジャミトフ「信じられん……」

 

ゴップ「まさか……まさか本当なのか……⁉︎」

 

ティアンム「日本側に事実確認を行なったところ事実だと……また彼らからの要求で当面の間ハワイ島を借りたいとの申し出が」

 

レビル「分かった。日本には貸すように言っておいてくれ、彼らならハワイを守ってくれるだろう。第三帝国を破ったのだからな」

 

 

 

 

 

 

 

第三帝国

 

ヒトラー「ゲーリング君これは一体どういうことだ⁉︎」

 

国家元帥に対してヒトラーは怒りを露わにしていた。

 

ゲーリング「その…何と申し上げたら良いか……奴らの卑怯な奇襲により……壊滅した…としか……」

 

ヒトラー「もう良い‼︎下がれ‼︎」

 

すっかり怯え切ったゲーリングはそのまま部屋を後にする。

 

ヒトラー「おのれ……たかが黄色い猿どもが…今に見ておれ……今に……‼︎」

 

そのままヒトラーは持っていた鉛筆を握りつぶした。

 

 

 

 

 

 

 

だが…これらはまだ始まりに過ぎなかった。

この戦果の影には………「紺碧の艦隊」と呼ばれる艦隊が居ることを知る者はまだ少なく日本側はこの艦隊を見事に隠し通したのであった。

 

 

第1話 開戦 ハワイ奪還作戦 〜終〜




おおよそはこんな感じです。次回も楽しみに♪
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