太陽系内で戦争が繰り広げられている最中、銀河系の中にあって太陽系からもそう離れていないここ「第十一番惑星」
ガルマン帝国との条約の締結後、日本とガルマン帝国の手によって手の加えられた惑星で現在では両種族が生活できる惑星へと変貌を遂げていた。黄緑色をした惑星で、緑色に発光する人工太陽が周回している。
ここには現在、「空間騎兵隊第七連隊」が防衛の任に就いている。
郊外
都市部から離れたここに2人の人影があった。
空間騎兵隊隊長 斉藤始
同じく副隊長 永倉志織
であった。
永倉「隊長…隊長!」
先々進む斉藤に永倉が声を掛ける様子から見てどうやら付き合わされたようだ。
永倉「こんなところまで来て何するんですか…?」
斉藤「へへなぁにちょっとした散歩さ。おっ!見えた見えた」
丘の上に登り2人はその先にあるものを見る。
永倉「あれは…」
斉藤「お前も知ってるだろ?ここにゃ未だ調査の進んでねぇ遺跡があるって」
この惑星には、古代文明の遺跡が幾つか発見されておりその殆どが調査が進んでおらず半ば放置されてある状態にあるのだ。
その遺跡の一つがこれだ、まるでキノコの傘の様な外観を持っておりかなりの技術で作られたことが分かる。
永倉「…でなんでここに?」
斉藤「決まってんだろ。見に行くんだよ」
永倉「はぁ……はぁ⁉︎見に行くって隊長…⁉︎」
彼女の言葉を聞かずに興味本位で歩を進める斉藤、だが彼がこの後起きる事など知るよしも無かった。
調査が進められていたエリアを区切るシートを通り、人気のない薄暗い通路を進む。
永倉「隊長、今更なんですけどなんで遺跡を見に行こうなんて考えたんですか?元々そういう柄じゃないでしょう?」
斉藤「あー…まぁな。言ってみれば興味が湧いたから…か?」
永倉「はぁ…」
その内行き止まりとなった場所まで来ることに。
斉藤「行き止まりか…?戻って他の道を探すか…?」
永倉「隊長…これ」
斉藤が彼女の指差す場所を見ると、薄汚れているが僅かに赤と白に点灯するものを見つける。
斉藤「…なんだ?」
永倉「スイッチのようですけど…」
その内の一つを押した時、目の前の壁がゆっくりとスライドして開いたのだった。
永倉「開いた……」
すると斉藤は直様異変に気づく。
斉藤「……冷気…?」
足元を漂う白色の気体を感じ取るのだった。
斉藤(何があるってんだ……?)
彼は意を決して暗闇の中へ2、3歩と踏み込むといきなり照明が音もなく灯り、目が眩む。
目が慣れて辺りを見ると驚きの光景が広がっていた。
斉藤「‼︎」
永倉「こっ…これは……⁉︎」
見渡す限り大量のカプセルが並べてられておりそのどれも凍結している、言うなれば冷凍カプセルだ。
斉藤「こっこんなに大量のカプセルが…一体なんなんだ…?」
永倉「それもまだ稼働しているようですね…」
近くの一つに歩み寄り、表面の氷を手で払った。
斉藤「っ‼︎…人だ……」
中には短髪で黒髪の人間が眠っているように保存されている。
斉藤はこれを見て古代人の休眠カプセルかと思ったが……
永倉「…⁈隊長」
別のカプセルを覗いていた永倉が驚きに満ちた声で斉藤を呼んだ。
その声に呼ばれ、行くと斉藤は驚くべきものを目にする。
斉藤「なっ⁉︎」
そこにいたのは先程と同じ顔立ち同じ髪型をした人間が眠っていた。
まさかと思い彼はそこら中にあるカプセルの中を覗き見て回った、そして髪型や刺繍の有無もあったがこれらは全て同じ人間である事が判明した。
それから間も無くして、地球から調査隊が派遣されこのカプセルの解除を開始することとなった。
調査隊が機械を操作して作業を進める中、斉藤はケーブルやらコードが繋がれた"7567"と表記されたカプセルを眺めていた。
安全も考慮して空間騎兵隊の隊員らも同伴していた。
「完了しました。隊長、カプセルを開けますので下がってください」
斉藤「おう」
後方へ退避し作業員が"解放"の表記がされた画面をタップする、直後カプセルは音を立てながらハッチが開き冷気が流れ出てくる。
二、三十秒程経ったとき中不意に人影が起き上がってみせ、カプセルの中から出てきた。
その人物は肩に全体を白地に青色の塗装がされた装甲服、腰にはマントのような物がつけられていて肩にはアーマーが。
ただどうも目覚め直後からなのか頭を抱えて少々ふらついている。
するとこちらに気づいたようでこちらに歩み寄ってきた。
永倉「動かないで‼︎」
本能的に永倉がホルスターからコスモガンを構えるのを見て彼は動揺した表情を見せた。
斉藤「落ち着け永倉」
斉藤が制し銃を下ろさせ、斉藤が今度は歩み寄る。
斉藤「起きて早々びっくりさせて悪かったな」
「お前さん達は……一体…?」
斉藤「言葉…通じるのか……」
言葉が通じる事に驚きつつも自己紹介をする。
斉藤「俺は日本宇宙海軍所属。空間騎兵隊第七連隊隊長の斉藤始だ。あんたは?」
「俺は……」
「レックス……キャプテン・レックスだ」