え?俺が幻影旅団の4番ですって!?   作:ハンマーしゃぶしゃぶ

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第三話 あーん!8番が死んだ!シルバのカバッ!!え~ん

わ、ワァ…旅団のメンバーが殺されちゃった。

俺とクロロが、レア能力狩りから帰ってきたら、パクノダが冷たく「8番が死んだわ」と仰っていた。パクちゃんったらクールなんだから。

8番…?いつの間に…入っていたのだ?俺、一度も会ってないが?

ハブなの?ハブったのか?この俺を?

俺って本当にコイツらの幼馴染なのか?俺だけ、実はカキン王家出身の高貴な身分ってコトない?ふーん、ないの。そうですか。

 

実際、殺されたのは初期メンではない追加メンバーなので、あくまで緊急速報であって、悲しいかな別に悲報でも重大事でもないのだ…。皆さん、これが幻影旅団の真実の姿だ。

つまり、旅団初期メン的には、食事時に雑談のネタに出来るレベルの出来事でしかない。

クロちゃんが作った〝幻影旅団〟は、永遠不滅の悪のアウトロー集団的な雰囲気をビンビンに出しているが、実態は仲良しヤンキーグループなのは既に有名な話。殺された8番の為に涙の一滴ぐらい流した者はいますか?手を挙げなさい。誰もいねぇ。

実に自分勝手で無慈悲な奴らである。

俺…?俺は、ほら……旅団の奴らが、誰も8番を紹介してくれなかったから…。俺のせいじゃないし。そもそも8番も悪いんですよ、俺に挨拶に来なかった。

とどのつまり、幼馴染連中相手にも視線を合わせられず、キョドって吃りまくりで小声でしか喋れない俺には、追加メンと仲良くなるのは極めて困難なミッションだったという事だ。

見知らぬ8番よ、さようなら。

 

ちなみに、8番を殺したのはゾルディック家だ。

クロロは、「別になんとも思って無いが、蜘蛛が簡単に殺されっぱなしなのは、結成初期目的としてもよろしくない」的な雰囲気を出していて、結果、流星街の長老にも協力してもらってゾルディック家に報復活動をするようだ。

でも、旅団も流星街も、ゾルディック家と戦争をしたいわけでもなく、報復は陰湿な嫌がらせレベルのものに終始するらしい。実にコスい俺達。

 

「具体的にはどうするの?団長」

 

「ゾルディック家そのものに被害を与えると、あちらも腹を括ってしまうからな。…彼らの仕事(暗殺)が、多少やり難くなる程度の嫌がらせだ」

 

パクノダとクロロが、実に〝出来る仕事人〟といった空気をまとって会話をしているのでソッとしておく。

でもああ見えて、クロロはパクちゃんとたっぷりトーク出来るから嬉しいに決まっている。

クロロは内心、パクちゃんLOVEガチ勢だからな。

あとはお熱い二人で勝手にやっててくれ…といった感じで、俺には関係ない話でしかないので、8番殺害緊急速報はこれで終わりである。

さてと…そろそろ狩るか。クリーチャーをね。クリーチャーハンター2Gが俺を呼んでいる。フェイタンと狩りの約束してるんでね。これで失礼するよクロロ。

 

「それじゃあ、この仕事は二人に任せていいの?」

 

「ああ。俺とライブスなら、ゾルディック家相手にも必ず生きて帰れるし、やり過ぎてゾルディック家をキレさせる事もないからな」

 

「相変わらず、随分ライブスを信頼してるのね。妬けちゃうわ」

 

???

 

…。

 

……。

 

?????

 

 

おかしいな。

今、かなり不穏なキーワードが俺の耳に届いた気がする。

俺の聞き間違いだろうか。

いや、そうに違いない。

 

「そういうわけだ。ライブス、一緒にいくぞ」

 

No。

絶対にNo。

俺は、クロロが無理矢理連れてった、レア能力狩りから帰ってきたばっかりだぞ!

クロロだって、俺と二人きりの時は、無邪気に「こんな緩い条件で〝転移〟出来るなんて、かなりレアだぞ」なんて言って笑顔だったくせに!小声で「やったー!」って言ってたの聞こえたぞ!それで満足してくれ!違う人を連れてってくれ!

俺は絶対に働かないからな。

俺は、このホームで引き籠もる。

誰がなんと言おうと、ここにミニチュアローズが降ってこようが、メルエムが地面から生えてこようが、俺は絶対にここを動かないからな。

俺以外皆忙しいっていうなら、一人で行ってこれるでしょ。子供じゃないんだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1週間後。

俺はボロボロになりながら仕事に行っていた。

主に心がボロボロだ。体は無傷だ。

俺の無言の抗議を、クロロもパクノダも都合よく解釈した。いつもの事だが頭にきますよ。俺は、送迎付きで(運転・シャルナーク)ゾルディック家がお仕事しているという現場まで、クロロに引きずられドナドナされたのだ。なんという人権侵害。

いきなり伝説の暗殺者一族の当主が、ターゲットを殺そうとしている現場に俺を突っ込むのはどうかと思う。

シャルナークが、「このビルの最上階で、このビルを保有している企業の会長が、今まさに殺されるとこですね」なんて、たまにキャラがブレて出してくる丁寧語キャラになりながら、クロロと俺を見送った。

このキャラブレ野郎が。俺とクロロについて来い!共に地獄を見ろ!

 

「俺は逃げ道の確保に、ゾルディック家の監視網の妨害に忙しいから。じゃあライブス頼むね。うちらの団長死なせないでよ」

 

…。なるほど。

今のシャルナークの発言で、俺はクロロの狙いが分かってしまった。俺はなんと頭がいいのだろう。

クロロめ、俺のテンちゃんをタゲ逸しのヘイト壁に使う気だ。

そして、危ない時には本体の俺ごと、トカゲの尻尾切りで、囮にしてトンズラこく気なのだ。

なんという外道!冷血漢!鬼!人殺し!

俺は、幼馴染を切り捨てるような冷たい男よりも絶対に長生きして幸せになってみせるからな。

こんな幼馴染、切り捨てて、無関係の奴全部生贄に捧げて、他人に不幸振りまいても俺は幸せになってやる。

 

そんな事を考えていたら、エレベーターがチーンと間抜けな音を響かせて、ガーッと開いた扉の先には、月光を背に負った銀髪の男が、獣のような瞳で俺達を見ていた。そいつの足元には、絶命した恰幅の良い男が転がっている。

どうやら、ゾルディックさん、無事に仕事は終わったらしい。おめでとうございます。じゃあ帰ろう、クロロ。仕事終わりの良い気分を邪魔しちゃいけない。

 

「…旅団か」

 

銀髪のゾルディック…シルバが呟いただけで、本当に死ぬかと思う程のプレッシャーかけられたし、かなり怖い。なんで、皆そんなすぐにガン飛ばすのだろう。まずは落ち着いて、穏やかな顔で話し合おうという気は湧いてこないのだろうか。

だが、俺の心底ビビリな性格は、防御特化のテンちゃんとはやはり相性が最高だ。

ビビって動けない俺とは違って、テンちゃんがめちゃくちゃ素早く反応して勝手に展開。すでに攻撃モーションに入っていたシルバの攻撃から守ってくれた。

いきなりマッハで攻撃してくるとは、こいつには常識というものがないのか?世間知らずか?

 

「っ!?無傷…!いや、肉が崩れながらも、蠕動し、元の女の姿に戻っていく。なるほど…、具現化した肉の鎧、か」

 

『ギャハハハハッ!そおだよォ~~~ン!このイエローテンパランス様は、無敵ナンダヨォーーーー!!!テメェ如きのヘナちんオーラじゃア、コノ、ワタシは貫ケナイ!!』

 

おっと、おばちゃんに擬態しているテンパランスが、肉化した口を使って勝手に喋っている。違いますよシルバさん。俺が煽っているわけじゃないぞ。俺の念獣が勝手にやってるんだ。うちの子がすまない。

それにしても、両手にブゥゥゥンンと溜めたオーラの塊アタックを無傷で凌いだ俺達を見て、シルバさんがちょっと驚いた顔を披露するというレア体験をしたのはラッキーだ。ゾルディック家の顔写真って高額取引されてるらしいが、驚き顔ならもっとレア度増すのだろうか。シャッターチャンスだったのかもしれん。惜しいことをした。

俺は無傷だが、クロロはというと……こんな仕事、気に食わないが、社会不適合者の俺でも、一応は社会人として仕事はしなくては…という義務感があるので(俺は何てエラいんだ)テンちゃんアーマーを、クロロに対しても発動させていた。

ぶわりと広がったテンちゃんが、攻防一体となって、ビルのフロア中の雑多なモノを食い散らしながら広がり続け、周囲からシルバに圧をかけて、クロロを遠回しに援護する。

クロロにも、子テンちゃんをお裾分けしてやって、オーラ電池兼スライム鎧を与えてやる。泣いて感謝して欲しいものである。

子テンちゃんアーマーを纏いながら、クロロはスキルハンター片手に、もんのすごい体術でシルバとやり合っている。

俺はというと、初撃を防いで、クロロにも子テンちゃんというバフを掛けてやったんだから、もうお役目御免だ。

あとは、フレーフレークロロと応援するだけでしかない。

クロロと、大分でっかく育ったテンパランスのコンビの前では、さすがのシルバもやり辛そうだ。

 

「ライブス!今だ、テンパランスでそいつの足を押さえ込め!!」

 

『ワタシに命令シテンジャネーゾ!間抜け!!』

 

「く…!」

 

簡単に言いやがるが、あんな素早いシルバを、鈍足スライムのテンパランスで追うのは無理ゲーだ。まぁ一応はやるが。

指示待ち人間である俺は、指示をされれば最低限は動くし、口では生意気言ったりするテンパランスも俺の意志には忠実だ。

クロロの目の動きを見て、クロロが望むようにテンパランスを展開させ、シルバの手足目掛けてブバッと飛び散らせる。床、壁、天井に広がっていたテンパランスから放たれる〝イエローテンパランスの結界〟。

付き合いが無駄に古いせいで、クロロの目線だけでこんな事も出来てしまう。腐れ縁も困ったものだ。

ちなみに、クロロの今の発言はブラフだ。

クロロの出した合図とは全く異なるタイミングで、シルバの()をスライムの触手で絡め取ると、あの伝説の殺し屋が一瞬、隙を見せた。それを見逃すクロロではない。俺なら見逃すだろうが。

目にも止まらぬ速さで、クロロとシルバは体術の応酬をまたまた繰り返して、その中でスキルハンター片手に、次々に能力をとっかえひっかえしてシルバと対等以上にやり合っていた。

腕の動きがややお粗末になったシルバを見て、クロロはどうやら色気を出したらしい。

テンちゃんがシルバの動きを阻害しているからといって、シルバの念能力を盗もうとしている。

今のタイミングなんて、盗もうとしないで殺せば殺せたと思うのだが。

…あぁそうだった。殺しちゃダメなのだった。つまり、元々クロロの計算通りなのか?この展開は。……頭いいなぁクロロは。

これはあくまで、幻影旅団に手を出したら厄介極まりない…と知らしめる為の戦いだ。

当主を殺してしまったら、ゾルディック家と全面戦争待ったなしで、そうなったら、実態は仲良しマイヤンサークルな幻影旅団はコテンパンだろう。

色々考えてるんだなぁクロロ。さすクロ。

 

「ぬ…っ…」

 

テンちゃんに手足をちょっとずつジュウジュウ溶かされ食われているシルバが、ちょっとだけ痛そうにしている…ように見える。しかもテンちゃんは、ちょっとずつ食い付き面積を増やしているから、なかなか面倒だと思う。厄介だと思ってくれていると嬉しい。

皮膚だけじゃなく、オーラも一緒に食ってるから、やはりその分、ただの痛覚とは少し勝手が違うのだろう。

…大丈夫だろうか……このままテンちゃんがやり過ぎたら、シルバに万が一が起こってしまうだろうか。

テンちゃんを解除すべきか?

 

「むぅん!」

 

そんな俺の、余計な気遣いを吹き飛ばすように、シルバは再度オーラの塊を両手に出現させると、そのまま()()()()()()()()()()()()()()()()()オーラの爆発を叩き込んだ。

まさかの自爆技だ。スライムが食い込んでいた肉と皮膚をまとめて吹き飛ばすつもりだろう。

それはシルバに絡みついていたスライムを消し飛ばす最善かつ最短の手法だ。

さすがキルアパパ。原作屈指の強キャラの命の心配を、俺なんかがするなんて無用だった。むしろ、俺の念能力の攻撃能力を、あっさりと見切られ、そして迅速過ぎる判断で乗り切られた。

光で白む視界の中、まだ深くまで食い込めていなかった俺のテンパランスが削ぎ落とされ、弾き飛ばされるのが視えた。

 

爆発が収まると、そこにはシルバの姿は無い。

目眩ましの効果も狙っての、あのオーラアタックか。

俺は当然のように無傷だが、至近距離でシルバの自爆技に巻き込まれたクロロは…。

 

「ふぅ…、あーーーーーしんど」

 

やはり無傷だった。さすが俺のテンパランス。捕食行為中は、今のように弾き飛ばされやすくなってしまうが、防御全集中状態では子テンちゃんですら鉄壁だ。

 

「……ライブス、助かった。あのゾルディックを相手にして、まさか無傷で追い込めるとはな。これで、俺たち蜘蛛のメッセージは、ゾルディックに伝わっただろう」

 

一瞬、素を晒していたが、すぐに団長モードになって、俺に向かってキリッとクールに決めてくる。もう素が見えてるから。遅いから。

俺はニヤニヤしながら、「ぬ、盗めなかった、な」と吃りながら小声で突っ込んでやると、クロロはまた僅かに素モードになって、照れたように笑っていた。

 

おお…!俺の小声が、まともに通じた!聞き取られる事も稀だが、正しい意味で通じるのは更にレアだ。

その日は、なんともレアな体験をいっぱいしたものだが、今回の戦闘を通して、改めて思い知らされる。

俺の能力は、やはり鉄壁ではあるが無敵とは程遠い。

こんな程度では、いつか誰かに殺されてしまう。もっと頑張らねば…もっと頑張らねば…!

頑張れイエローテンパランス。超防御とか言ってないで、いっそゴールド・エクスペリエンスみたいな完全無効とかにいつか進化して、そして俺が幸せに死ぬまで守ってくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「旅団には手を出すな」

 

その日、当主のシルバが、腕に包帯を巻くという治療行為を受けながら、子供達に告げた。

妻のキキョウが、甲斐甲斐しく夫の包帯を巻き続けていた。

 

(親父が…手傷を負った…!)

 

キルアとミルキは、冷や汗すら垂らして父の言葉を受け取り、長男のイルミでさえも、シルバが治療をされている光景を見るのは初めてだったようで、珍しそうに両親を見ていた。

 

「…父さんが手傷を負ったの?」

 

「ああ」

 

「やっぱり、前の仕事の報復ってこと?」

 

「報復というよりは、警告だな。奴らの攻撃には明らかに殺意が無かった」

 

父のその言葉に、キルアとミルキはまたまた驚愕し、そして今度はイルミでさえ無感情な猫目を大きく開いて驚きを顕にしていた。

 

(殺意の無い攻撃で…父さんに傷をつけたのか。…うーん、蜘蛛、か……厄介だなぁ)

 

「オレ達の邪魔してきたんだし、これからも仕事の妨害をするかもしれない。殺そうよ、父さん」

 

「ダメだ」

 

ピシャリと、シルバは息子に言いつける。

 

「なんで?」

 

「依頼でない限り、ゾルディックは動かない。それに、蜘蛛と本格的に殺り合うとなると…オレ達の被害も安くはないだろう」

 

「…まぁ、父さんが傷を負わされたくらいだし、そうかも」

 

そこまで言えば、イルミも大人しく引き下がる。

家長の権限は絶大で、逆らうにはかなりの手間と覚悟がいる。それがゾルディック家だった。

息子達が退出していき、残されたのがシルバと、妻のキキョウだけになって、ようやく妻が口を開く。

 

「私の故郷が流星街だから、幻影旅団と事を構えるのをやめてくださったの?」

 

「ん?…フっ……いや、それだけで敵対を止めれる程、オレも身軽な生まれだったら良かったのだがな。悪いが、お前の期待通りじゃない。…すまんな」

 

「謝らないでくださいな。…少し残念ですけど。うふふふ。………では、やはり、幻影旅団というのは相応に厄介なのですね」

 

「あぁ。恐ろしい使い手だった。まだ俺よりも一回りは若そうだったが…あれは末恐ろしい」

 

「キルよりも?」

 

己の産んだ、至高の()()()を上回る才能など、この世にない。キキョウはそう信じ切っているから、愛しい夫の発言といえど見過ごせないものがあった。

だがシルバは、愛妻の過剰な反応にも、慣れた様子でせせら笑いながら返す。

 

「バカな。それはありえん。キルは、長いゾルディック家の歴史の中でもズバ抜けている。アイツは別格だ」

 

なにせ俺とお前の子だしな、とキキョウの頬を撫でながら言えば、苛烈な妻も蕩けて頷いた。

だが、シルバの逞しい腕は妻を愛でながらも、鋭い瞳は妻を見てはいない。

彼が視ているのは、数時間前まで闘争に興じていた二人の蜘蛛だ。

黒髪の青年の相方は、少なくとも見た目だけはふくよかでガタイの良い中年女性ではあったが、シルバの予測ではあの二人は同年代だろう。そういう気さくさが、あの二人の間にはあった。

 

(オーラの鎧…というよりは、恐らくは物質化させているか、物質と融合した念獣だろう。能力者本体よりも小賢しく動き、そしてあのデタラメな活動範囲は、念獣だからこそだ。あの具現化した念獣の肉鎧を纏えば、姿も自在。…攻撃も厄介だった。一度食いつけば、オーラも肉もある程度持っていかれてしまう。そして…オレの凝ですら全く貫けなかった、あの防御力…まさに絶対防御…!親父のドラゴンランスでも貫けぬだろう)

 

念獣使いの方の攻撃の速度は然程の脅威ではなかったが、攻撃行為に伴う念獣の性質は厄介極まり、何よりも素晴らしいまでの絶対防御であった。

そして黒髪の方もだ。こちらの方が、体術はかなり強く、そして恐ろしい能力だとシルバは予測する。

その予測は当たっていた。

 

(奴は…能力を盗むのだ。間違いない。でなければ、あの時の戦いでの妙な間のとり方は説明がつかん。盗むのにクリアすべき制約がある筈だ。ジョイント無しに、個があれだけ統一性の無い多彩な能力は持てまい)

 

シルバの恐るべき慧眼は、たった一戦でクロロとライブスの実力を殆んど正確に見抜く。

これ程の男だから、逆に慎重にもなる。

仮に、幻影旅団があの二人程のレベルの使い手が多数所属しているなら、ゾルディック家ですら無傷では済まないのは明らかだった。

その日から、ゾルディック家が幻影旅団を対象とする依頼を受けた事は無い。

 

十老頭に依頼される、その日までは。

 

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