ダンまち世界に転生するのは間違っているだろうか 作:厨二病の末路
強引にザックを主要登場人物に絡ませていったのでアストレアレコードに話を繋げていけそうです。
いつも読んで頂きありがとうございます。
よろしくお願いします。
「フレイヤ様とアレンさんじゃない!」
「ご機嫌よう
「………。」
「貴方のような美しい神にそう言っていただけるとは恐悦至極ですが、生憎と今は彼女との逢瀬の最中です。日を改めて頂けませんか?」
フレイヤ様は一瞬キョトンとした顔をした後にクスクスと笑う。
「神に嘘は通用しないわよ。美しいというのは本音のようだけど…。貴方は今アストレアファミリアで暮らしているのでしょう?何時でも彼女とは会えるじゃない。」
「えっ。神様に嘘通用しないんですか!?」
「貴方の主神は大事なことを教えてくれなかったのね?」
あのジジイ…。そういう事は先に言っとけよ!
まぁバレてもいい嘘だったのは不幸中の幸いだろう。
「私は貴女に興味を持たれるような人間では…」
「都市に来た時から貴方の事は観察してたのよ?貴方が関与している事は大抵把握してるわ。」
「ええ…。それってストーカー…」
「おい。口には気を付けろよクソガキ。」
「事実だろうよ。てかフレイヤ様、この猫の口悪すぎません?こんなもの連れてたら貴女の品性まで疑われますよ。」
アレンの殺気が膨れ上がる。アリーゼが剣を抜こうとするが手で制止させた。
「……轢き殺すッ!」
「その上こんな街中で暴れるつもりか?どこまでお前は主神の品位を下げれば気が済むんだ?」
「アレン、やめなさい。」
フレイヤが少し怒気を孕んだ声でアレンに一喝いれる。アレンは苦虫を噛み潰したような顔をして殺気を消した。
「ごめんなさいねザック。やっぱり機会を改める事にするわ。」
「いえこちらこそ申し訳ありません。差し出がましい事を言いました。フレイヤ様さえよろしければ後日にでもそちらへ伺い立てますがどうですか?」
「あら、いいの?」
「ええ、今日は彼女とデートなので時間を開けられませんが明日以降なら何も問題は無いので。」
「ふふふ。デートしている女の子の前で女神を誘うなんて酷い子ね。」
「自覚はあります。」
何とも掴み所のない食えない神、それがフレイヤに対する所感だった。一体なんの話をするのやら…。
「では失礼するわ。ご機嫌よう2人とも。」
「ええ、また。」
「またね!フレイヤ様、アレンさん!」
そうして美の女神と口の悪い猫が嵐のように去っていった。
「ザック!!!」
「なに?」
「「なに?」じゃないわよ!貴方、単独でフレイヤファミリアに乗り込むわけ!?」
「別に少しお茶しに行くだけだよ。」
「ならなんでアレンさんに喧嘩売っちゃうのよ!」
「あのクソ猫の態度が単純に気に食わなかっただけだ。」
「確かに私もそれは思ったけど、相手は「都市最速」の冒険者よ!?」
「関係ねーよ。相手が自分より強かったら笑って見過ごせってか?冗談じゃない。」
「だからって…」
「それにアリーゼが好きになった男はそんな所で笑って弱さを晒すような人間か?」
「うっ…。まぁ、その通りね!」
納得してくれた。こんだけ迫られてまだ半分実感が持てないけど、こうやって俺への行為を引き合いに出すと納得してくれるのは正直嬉しい。その気持ちを少しでも返したいと思いアリーゼの手を繋ぐ。
「……!?」
「パトロールも終わりだ。手繋いで帰らないか?嫌なら辞めるけど…。」
「い、嫌なわけないじゃない!ちょっとびっくりしただけよ!」
「やっぱお前攻められるの弱いんだな。」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」
少し意地悪な顔をして覗き込むと顔を赤らめて塞ぎ込む。普段のアリーゼの行動を思い返してみたら手を繋ぐなんて大したことはないと思うんだけど…
こうしてみるとただの可愛い女の子なんだよなぁ、なんて事を思いながら手を繋いだまま
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「おかえりなさい2人とも。ふふ、随分仲が良いようね?」
「ただいま戻りましたアストレア様!ザックは未来の伴侶ですから当然です!」
「勝手に伴侶にすんな。」
「お2人ともお帰りなさいませ。こんな時間まで何処でナニをしてらしたのやら…。」
「安心して輝夜!まだザックは童貞のままよ!」
「声高らかにそういうことを言うんじゃないよお前は。」
ひょこっと顔を出してきた輝夜がからかうように言ってくるが、アリーゼがいつも通りの通常運転に戻っているのでしっかりツッコミをいれないと間違いなくその場が混沌と化すだろう。
「相変わらず仲が良いわね。2人には悪いんだけど少しザックを借りても良いかしら?」
そんなことをアストレア様が言い2人とも二つ返事で了承した。そのまま俺はアストレア様の神室に着いていくことになった。
「どうぞ。入ってちょうだい。」
「し、失礼します。」
めちゃくちゃ良い香りがする!形容するのは難しいのだがこの空間に居るだけで頬が緩むというか…。人として堕落してしまいそうな。
…我ながら何を言っているのか分からない。
アストレア様は椅子に座り手招きされた俺は丸テーブルを挟んだ正面に座った。
「ザック、貴方何か私に隠してる事はないかしら?」
「…心当たりがありすぎてなんの事やら分かりません。」
「ふうん。はぐらかすつもりなのね?」
「アストレア様こそズバリ聞いてくれればいいじゃないですか。むくれた顔も可愛いですが、私は笑っている貴女の方が好きですよ?」
「嬉しいけれどそんなお世辞は聞いていないわ。私は貴方の口から直接聞きたいのよ。」
どうやらのらりくらりと躱す事はできないらしい。
恐らく主神関連の話ではないだろう。所属不明を踏まえた上でアストレアファミリアに置かせてもらっているのだから。となると…
「ええと、他派閥関連のお話ですかね?」
「ええその通りよ。しかもロキとフレイヤから貴方をよこせと言われたの。」
「ええ…。」
自分はアストレアファミリアでもないから寄越せは意味が分からない。
だが主神がオラリオの外に居ると言っている時点で近い内に
都市最大派閥から声をかけて貰えるのは嬉しいが所属を明かすと一悶着ありそうな気がして嫌なんだよなぁ。
「で、どうするの?」
「…え?」
「
「いやルビがおかしいですよ。貴女まで変になっちゃってどうするんですか。」
「ふふ、冗談よ。でもこれは貴方にとって魅力的な提案だとおもうわ。貴方の「夢」を叶える為の大きな一歩だと思うの。だから…」
「アストレア様。「最高の冒険者」ってなんだと思いますか?」
アストレア様の言葉を遮って「最高の冒険者」について問う。
「……難しい質問ね。未踏の偉業を成し遂げる者。見た事のない財を成す者。他者を巻き込んで先導する者…かしら?」
「確かにそれも正しい。でもそれって「英雄」と呼ばれる者達と何が違うんでしょうか?」
「……!」
「僕が「英雄」を目指すのならば都市最大派閥に行くべきでしょう。最前線で戦い続ければきっとすぐにでも名を挙げることが出来る。でもそれは僕が目指しているものとは違います。」
「…なら、貴方にとっての「最高の冒険者」ってなんなのかしら?」
「「結果」ではなく「道程」を追い求めるもの。きっと僕の冒険は回り道だらけでしょう。でもきっと
「……そう。それが貴方にとっての「冒険」なのね。」
「はい。だから僕は貴女達に出ていけと言われない限りここに居ます。少なくとも暗黒期を明けるまでは貴女達を守ります。」
「いいの?いつになるか分からないわよ?」
「良いんですよ。まだまだ僕の人生は長いんですから。「道程」を楽しむことにします。」
「ふふ。分かったわ。何ならうちの眷属になればいいのに。」
「それはまだ分かりませんね。面白いと思った方向に流れていってしまうと思うので。」
「全く酷い男ね。アリーぜと輝夜が黙っていないわよ。」
「そこはアストレア様が何とかしてください……。」
クスクスと笑うアストレア様。笑い事ではないのだがその笑顔が素敵で言い返す気力もなくなった。
「アストレア様。引き続きロキファミリアの面々と稽古をつけてもよろしいですか?」
「ええ、構わないわよ。」
「ありがとうございます。因みに明日はフレイヤファミリアの
「ええ、分かった…え?」
「え?ダメですか?」
「いや、ダメではないけど…どうしてそういう事になったのかしら?」
「今日の昼間にお話したいと言われたんですけど、付き人の猫がうるさかったので悪態をついたらまた後日というお話になったんですよ。」
「………フレイヤの
「吹っかけてきたのは向こうですけどね。」
顔を伏せて軽くため息をつくアストレア様だったが直ぐに顔を上げる。
「まぁ、分かったわ。フレイヤは貴方の事を気に入っているようだし大丈夫でしょう。まぁ何があっても「冒険」だものね…。」
「ありがとうございます。では失礼しますね。」
「ええ、おやすみなさいザック。」
「おやすみなさいアストレア様。」
神室を出て部屋に戻りそのまま眠ることになった。
翌朝、目が覚めると輝夜が隣で寝ていた。
「いくらなんでも無防備すぎだろ…。」
「そのまま襲ってくれても構わんぞ?」
「うぉっ!?」
どうやらたぬき寝入りをしていたようだ。相変わらず俺に手を出させる為にあれやこれやと実践してくる。だがそこは
「おはよう輝夜。聞きたい事があるんだけど」
「無視をするな。フレイヤファミリアの
「あれ?聞いたのか?」
「ああ。神フレイヤの前で【
「俺はお前の男じゃ…、まあいいや。とにかくありがとうな。早速行ってくるわ。」
「ああ、行ってらっしゃい。」
輝夜に礼を言い支度をしてフレイヤファミリアに向かうことにした。
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「えぇ…。殺し合いでもしてんのかってくらい音がするんだけど…。」
フレイヤファミリアに着くと中から剣戟と思われる音がする。殺伐としすぎではないだろうか。門番も居ないしどうすれば…。
「すみませーん!」
反応は無い。ふむどうしようか。扉を蹴破る訳にもいかないだろうし…
何か他に方法は...と思っていると
横っ腹に衝撃が走った。
「ゲホッ…!客人に向かって失礼じゃねえかクソ猫。」
「知るか。
「あっそ。にしても都市最大派閥のしかも「都市最速」と謳われる冒険者がいきなり不意打ちとかだせぇにも程があるだろ。」
「テメェは女神を侮辱した。それだけで死ぬ理由としては充分だ。」
「イカれた狂信者が。」
アレンが槍を構える。それに合わせて居合の型をとる。
「じゃあなクソガキ。自分の犯した罪をあの世で後悔しやがれ。」
「後悔すんのはお前だ
「──────────轢き殺すッ!!」
剣を抜く間もなくフレイヤファミリアの方向に吹き飛ばされた。
「ぐぁっ!?」
壁を突き破り中まで吹き飛ばされる。中で戦っていたと思われる冒険者たちがこちらを向く。
「(背骨は…大丈夫。目で追えては居ないけど刀を間に差し込めてる。クソ!速いなんてもんじゃ…)」
思考を巡らせる隙もなくアレンは追撃を行う。その一撃一撃がザックの骨の芯まで響かせた。
「これで終わりじゃねえぞ。テメェは念入りに壊した上で殺してやる。」
「〜〜〜ッ!!!」
【天眼】を使用しても攻撃の暇すら見つけられない。というより…
「(一手一手が必殺の一撃じゃねえか!このクソ猫!)」
「ご自慢の魔法はどうした?何もしねえならさっさと死ね。」
そう。一撃でも貰えばザックは死に体になる。魔法も恐らく
「(フレイヤ様が止めてくれると思ったけど、あの人決着が着くまで介入しないつもりか?)」
魔法でどうにか出来ない以上取れる手段は一つだけだ。正直死ぬほど気乗りはしないがここで死ぬより100倍マシだろう。
「─────よそ見か?その余裕から殺してやる。」
「余裕に決まってるだろ。てかお前の方こそ焦れよ。天下のフレイヤファミリアの副団長様が何処の馬の骨とも知れないLv3にとどめをさせてねえんだからな!」
敢えて煽る。攻撃の単調化と
「─────そうか。ならこれで殺してやる。」
そう言い放ちアレンは不可視の槍を正面から叩き込む。ザックはそれを刀で
「……っ!?」
アレンは何に驚いたのか。今までの剣戟は槍が触れる瞬間に刀でいなし続けていた。だが今回は刀で軌道をずらして
だが何故、ザックは見切れていながら攻撃を受けた?アレンを煽るような事をしなければ平行線のまま事を終えることもできたかもしれない。
「なんのつもりだ?」
「お前…を…泥に...塗れさせる...つもりだ…。」
「死に体で何言ってやがる。テメェは終わりだ。」
「そう…かもな。」
急所は避けたとはいえ被害は甚大。腹部に刺さった一撃とその余波で骨が折れている。臓器への負担も…。通常であればもう死を待つだけというレベルの損傷。
戦い…というより一方的な蹂躙を見ていたフレイヤファミリアの冒険者達も。遠くから見守っていたフレイヤでさえも。
「彼はもう終わりかしらね…。」
口に出さずとも勝負は決したと思っていた。
ザックと1人の
「じゃあなクソガキ。雑魚のくせに大口を叩いて死を招いた自分を呪って逝け。」
一撃がザックを捉えて事は終わり…にはならなかった。
「ッッ!?」
「逝くのは…てめぇ…だよッ!」
そう言ってアレンを弾き飛ばす。
ザックのスキル【
「(腕、足は動く。なら使っても問題ねえ。)」
とはいっても腹に槍を受けた余波で骨は折れて臓器への被害も甚大であった。が、それらは想定内。
吹き飛ばされたアレンはそのまま槍の射程へと踏み込み振り回す。
「……ッ!」
しかし、一撃も当たらない。まるで何処に槍が来るか分かっているように避け続ける。
「(スキルのおかげか…。速いことに変わりないがさっきより全然避けやすい。ならば…)」
そこで初めてザックは詠唱式を唱えた。
「【
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!?」
槍の一撃を刀の膂力で弾き飛ばす。壁際までアレンが吹き飛んだ。
それと同時にザックは吐血する。
「(体への負荷が半端ねぇ。これじゃ30秒としてもたないな。なら…。)」
覚悟を決めてアレンに言った。
「これが『都市最速』?笑わせるなよ。俺の方がよっぽど速いじゃねえか。【
「───────────────。」
声高らかに罵詈雑言をアレンに向けて言いう。吹き飛ばされた怒りと今の言葉で完全にキレたようだ。今までで最速の一撃を放ってきた。
アレンは接敵する刹那、ザックの言葉を耳にした。
「馬鹿正直に突っ込んできてくれてありがとよ。クソ猫」
一撃の推進力と自身の持てる最大限の一撃をアレンの鳩尾へと叩き込んだ。
意識を完全に刈り取ったと確信して離れようとすると足を掴まれた。
「っ!?」
「テメェは…必ず…俺が…ころ…す…」
「…びびらせんじゃなさねえよ。クソ猫が。」
こうして戦いは終わった。今の一撃で右腕がひしゃげている。加えて骨と臓器へのダメージも甚大。完全に意識を刈り取る為に使用した【
そんな事を考えているとフレイヤ様が現れた。
「お見事だったわザック。」
「フレイヤ様…。見てたなら止めてくださいよ。これじゃお茶をする所の…はな…し…じゃ…」
そう言ってザックの意識が途絶えるのであった。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
本当にお茶をするだけのつもりだったのですが知らぬ間にアレンと戦うことになっていました笑
相変わらず戦闘描写は難しいです。動きが直線的になりすぎてしまうのはまだまだ修行不足だと思います。
コメントでアストレアレコードはメモフレで読めると頂きましたが
小説で触れるのと映像で触れるのは物語に対する理解と深度は格段に違うと僕は思うので、小説で読んでみたいといいました。
二次創作初心者ですから文字から学べる事の方が僕にとっては多いと思うんですよね。
物語の大枠を捉えるには映像でもいいと思いますが。
次回以降もまたよろしくお願い致します。