ダンまち世界に転生するのは間違っているだろうか   作:厨二病の末路

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お久しぶりです。
原作準拠しすぎてるなーと思い、無茶苦茶な方向に舵をとる事にしました。

それではよろしくお願いします。


少年は■■と対峙する

掃討作戦当日、朝。

 

2日間の間でしっかりと休養を取れたザックは、明け方に身体の動きの確認を行っていた。

 

Lv5になってから一度も実戦を行っていない。頭で考える動きと実際の動きに齟齬が生じると、命を失いかねない。

 

───とは言ったものの、ザックの魔法自体が限定的な位階昇華に近いので、そこまでの違和感がある訳ではない。

 

「これだけ身体の調子が良いのも久しぶりな気がするな」

 

ここ数日は夢を見ることなくずっと穏やかに眠れていた。先日の襲撃の際に使用した魔法の後遺症も、今ではすっかり元通りだ。

 

しかし、あれだけ酷かったのに何故パタリと止んだのか。

 

襲撃の際に使用した『回帰(インタラクト)』は1度目とは違って、複数人に対して使用した。

 

確かに筆舌に尽くし難い痛みを感じた。十数名の怪我や致命傷の痛みが情報として送られてきた。正直二度とごめんだ。

 

だが、それだけだった。また地獄のような悪夢を味わうのだと思っていたが、実際はそんな事はなかった。

 

ザックはそれに対して、言いようのない不安を感じていた。『迸れ(アクセラ)』でさえ、訳の分からないデメリットがあったのに『回帰(インタラクト)』がこの程度で済むものなのか?

 

「……やめだ!」

 

なんたって神ですら匙を投げた魔法だ。いくら考えても答えは出ないし、今そんな事を考えている余裕もない。

 

そもそも、デメリットがあろうが必要があるならば迷わず使用つもりだ。

 

「…よしっ」

 

ザックは軽く頬を叩いて再び調整を始めた。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

夕刻。作戦の刻限は間もなくといった所まで差し迫っていた。

 

三拠点を一気に叩く強襲作戦。別拠点の強襲は【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】が行うらしい。ここまで大掛かりな作戦は初めてだ。

 

成功すれば、今の現状を打開する大きな一歩となるだろう。故に失敗は許されない。周囲はかつてないほどの緊張感に包まれている。

 

「ふぅ…」

 

ザックも周囲の雰囲気にあてられて、少し身体が強ばってしまっていた。この作戦がこの先の趨勢(すうせい)を決める。その事実を肌に感じながら。

 

「やっ、ザック!」

 

「あふぅ!?」

 

アーディが声を掛けると同時に、脇腹に手刀をブスっと刺してきた。緊張していた事もあってかなり情けない声が出てしまった。

 

恨めしそうにアーディを睨むと、本人はいたずらっぽい表情をして笑った。

 

「あはは、元気でた?」

 

「……うん、お蔭さまで」

 

「ならよし!今日は期待してるからね〜!」

 

そう言って手を振りアーディはまた別の人の所へ行った。どうやら、皆の緊張をほぐす為に駆け回ってくれてるらしい。こんな時でも持ち前の明るさは失わない、他者を思いやる心は、ザックの心に暖かな火を灯してくれる。

 

「─────ふぅ」

 

ザックは配置に着き、目を閉じ深呼吸をする。身体の緊張は解けた。皆を守る事に一意専心する。

 

そうして、作戦の刻限はやって来る。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

チッチッチッと秒針を刻む音。そして刻限となる。それと同時に敵拠点の門が爆撃音と共に開かれた。

 

【アストレア・ファミリア】と【ガネーシャ・ファミリア】が一斉に強襲を仕掛ける。

 

「進めえええぇぇ─────ッ!!」

 

シャクティの雄叫びと共に怒涛の勢いで、拠点内の闇派閥(イヴィルス)達を蹂躙していく。

 

「─────フッ!」

「ぐうぅ!?」

 

ザックは本隊の殿で闇派閥の無力化を図る。いきなりの襲撃で統率が取れていない闇派閥(イヴィルス)達は、無闇矢鱈と正面から斬りかかってくる。

 

「舐めんじゃねえッ!!」

「ぐああぁぁ!!?」

 

横薙ぎ一閃。襲いかかってきた敵達の意識を刈り取る。

 

「施設を制圧するわ!ネーゼ、マリュー!イスカ達を連れて行って!私達本隊は奥まで行く!」

「了解!」

「分かった!」

 

アリーゼの指示で、建物の東西に別れて進軍を開始する。本隊は最深部を目指し、大通路を駆ける。

 

アリーゼ、輝夜、リューを先頭に大通路の敵を蹴散らしていく。討ち漏らしはシャクティとアーディ、そしてライラ。後方からの敵はザックが仕留めている。

 

順調に道を切り開き続ける中、胡乱げな表情をしたライラが口を開いた。

 

「あまりにも、()()()()()()()()()

 

確かに敵の主要施設一つであるにもかかわらず、ここまで来るのに軽微な損傷しか与えられていない。闇派閥(イヴィルス)末端の連中の抵抗は激しいが、それだけだ。敵方の主要人物の気配は一切感じ取れなかった。

 

正直拍子抜けも良いところ────────

 

「─────────ッ!?」

 

進行している最中、視界に映る1人の影。

息を呑んだのは魔眼を全開で使用していたにも関わらず、その気配に勘づけなかったこと。

 

そして、その影が自身の首を落とす直前に気配を察知出来たこと。

自身の命を刈り取る一振に対抗出来る術をザックは、1つしか持ち合わせていなかった。

 

6速(セクスタ)ッ!」

 

すんでのところで刀を首の横へ差し込む。影の一閃はそのままザックを壁へ吹き飛ばした。

 

「ザック!!」

 

「ゲホッ!大丈夫だ、先に進め!直ぐに追いつく!」

 

精一杯無事をアピールして、アリーゼ達の足を止めさせる事はしなかった。初手の一撃で確信した。仮にこの影から出てきた刺客に全員で挑んだとしても、勝てないだろう。

 

「……分かった。先に行って待ってるわ!」

 

「なっ!?団長!」

 

「ザックが大丈夫だって言ったのよ。それにここで行軍を止めるわけにはいかないわ。今回の作戦にオラリオの明日がかかってるんだから!」

 

「くっ…!」

 

反発する輝夜に、アリーゼは淡々と説き伏せる。

一時の感情で動いて全てを台無しにする訳にはいかないと。

 

「…待ってるからな!ザック!」

 

「分かってるって!」

 

そうして一行は大広間の方向へと駆けていった。

 

「さて────」

 

何事も無かったかのように振る舞いはしたが、今の一撃で三半規管をやられてしまったザック。なんとか立ち上がりはしたものの、まともに刀を振れる状態じゃない。

 

相対している人物は薄汚れた外套に身を包み、姿を認識させない為かフードを深く被ってこちらの様子を黙って伺っている。

 

何故、仕掛けてこないのだろうか。今の状況を一撃を加えたこいつが1番理解しているだろうに。今襲いかかられたら、きっと為す術もなく殺される。だと言うのに、目の前の人物は黙ってこちらを見ている。

 

「なぁ、お前何者なんだ?」

 

ふと、そんな言葉が口をついて出た。返答には期待していなかったが、そいつは意味の分からない事を言った。

 

「うーん…。ザック・カールスという人間を■■■で憎んでいる人の代行者?」

 

「は…?」

 

何を言ってるんだコイツ。




年一更新とかなめてんのか!!!(  '-' )ノ)`-' )ボコッ
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