随分変わったもんだ。
心の中では何度思った事か。
口で何度言った事か。
此処は自身の家。
最初は凄くボロくて、継ぎ接ぎの板ばかりの崩れやすそうな家だった。
だが今ではすっかりと豪華な造りだ。
アンティークな家具・シャンデリア・テレビ……
沢山の真珠を集めた結果ボロボロの我が家はすっかり見違える程変わった。まるでテンカイやアミー王国・ランパ星の王宮みたいな内装だ。勿論外装も同じだ。これだけ豪華な家になるなんて昔は思ってもいなかった。
正直これ以上豪華にしようが無い。造るとしたら増設ではなく庭の方が良いだろうな…… 広い芝生・松の木・盆栽・石の灯篭・鯉が泳ぐ池…… ん? そういえば家は水中にあるんだった。池は無理だ。だったら家の周辺に鯉を放し飼いに…… いや、そもそも鯉は淡水の生き物だから無理か。だったら地上の何処かに土地を買うか……?
色々考え事をしながら家の扉を開けた。どうやら自慢の弟達は既に家に帰って来ているようだ。
「あ、にーちゃん! お帰り!」
「おう! 元気にしてたか?」
「うん!」
俺様の自慢の弟はしっかりと返事をした。昔は色々と甘えん坊だったりしていたが今ではすっかり留守番を出来る程成長した。逞しく育った。兄として嬉しい。
「あ、兄ちゃん!」
「兄さん!」
更に家の奥から妹と弟が出てきた。彼らも立派に成長した。特に末の弟はかつておしゃぶりを咥えていたのだが今ではすっかり卒業した。上の兄と姉を支える縁の下の力持ちになった。一番上の兄として凄く嬉しい。
そういえば俺様の大親友である“あいつ”は兄妹だったな。何か、こう…… 妹の方が上の年齢っぽい感じの振る舞いだったような…… 今でもそんな感じだし……
「おう、お前ら! 帰って来たぜ!」
「にーちゃん! 今回は大分長旅だったね! ワリオさんの旅でお宝を見つけたの?」
「あ~………… 見つけたぜ。宝の中身は………… 星の形をした石ころだった」
「「「星の形の石?」」」
「昔の人はそれをお宝扱いしてたらしいぜ」
キョロスケが旅に出てた理由。それは知り合いのワリオからの誘いだった。
ワリオはかつての冒険で出会ったのだが、キョロスケと同じく宝好きという事もあり彼から宝探しの手伝いのお願いを受けたのだ。キョロスケはどんなお宝か気になり一緒に冒険する事にした。本来ならキョロスケの親友も連れて行きたいところだったが、家族の用事で行けなかったのだ。そこでキョロスケだけが行く事になったのだ。尤も、宝は大した物ではなかったが。
「勿論お土産もいっぱいあるぜ! ほれ!」
「わぁ! ありがとう!」
「あっ! これはあの町で有名なお土産だ! 美味しいぞ!」
今回の旅で買って来たお土産を見ると弟達は全員喜んでいる。今の光景を見たらどんな疲れも吹っ飛んじまう。可愛い弟達の笑顔は今の俺にとって最高の清涼剤だ。
「そういえば今度はスタフィー兄ちゃんの所に行くの?」
「あぁ、あいつらにも土産を持って行くぜ。ぜってー喜ぶ筈だ」
「兄ちゃんのセンスなら絶対に喜ぶ筈よ!」
「これから直ぐに出発するの?」
「あぁ、早い内の方があいつも喜ぶからな。それにお前達なら留守を任せられるしな!」
「「「はーい!」」」
弟達が元気に返答する。元気一杯の証だ。昔はよく俺様に甘えていたのに…… 本当に成長したなぁ…… 弟達なら任せられる。
「それじゃあ行ってくるぜ! 留守をしっかり頼んだぞ!」
こうして、俺様は再び弟達に留守を任せて家を出ていった。
「よぉし、そんじゃあ行きますか! 途中でハデヒラリさんの所に寄るか!」
俺様、イカス二枚貝、キョロスケ様のお出かけが始まるぜ!
夏は雨が多いからお出かけしにくい…… 晴れても暑いし……
次回は2023年9月6日21時00分に投稿予定です。