モブせか・カーラ if ルート   作:julas

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祝 コミックス最新刊発売
表紙で念願のカーラ初登場


11、公爵令嬢乗船

「アンジェ!」

「リビア。息災なようで何よりだ」

 

 リビアが笑顔で駆け寄るとアンジェも笑顔で応える。

 学園祭でエアバイクレース観戦後の時に伝えた通り、アンジェは実家のレッドグレイブの艦隊を率いパルトナーへの元へ参じてくれたのだ。

 

 

「アンジェリカ様。御足労いただき感謝します」

 

 続いてカーラもアンジェを出迎える。

 

「カーラも息災なようで……いや、少しやつれたか?」

「お心遣い痛みいります」

 

 カーラが頭を下げるとアンジェも「そうか」と頷く

 そして話題を変えるように口を開く。

 

「それにしてもリオンには相変わらず驚かされるな。レッドグレイブの艦隊到着を待つまでも無く既に討伐済みとは。

で、その当のリオンはどうした?」

 

 アンジェはリオンの姿を探すように視線を巡らせる。

 

 

「リオンさんなら未だ部屋でお休み中です」

「ご本人はアンジェリカ様がいらしたら起こしてくれと仰ってたのですが、リビアさんと相談して起こさずそのままお休みになっていただこうと」

「そうか。うむ、私もそれで一向に構わん。リオンも出撃で疲れてるだろうからな。起きるまで待たせてもらおう」

 

 リビアとカーラの答えにアンジェはそう頷いてみせる。

 

「思えば、無理させてしまったのかもしれません……私のせいかも」

 

 そう言ってカーラは申し訳なさそうな表情を浮かべる。

 

「……詳しく聞かせてもらえるか?」

 

 

 

 カーラは話した。空賊の先遣隊討伐後、自分が倒れてしまった事。

 リオンが本隊討伐にも直ぐに乗り出したのは自分を気遣っての事だったのではないか、と。

 話を聞き終わったアンジェは、先程カーラが少しやつれたように感じたのはそのせいかと得心が行く。

 

 

「アイツらしいな。思えば私の時もそうだった。私達が心配してもお構いなしに突っ走り事も無げにやってのけてしまう。

だから、カーラが気に病む必要は無いぞ」

「アンジェリカ様……お気遣いありがとうございます」

 

 そう言ってアンジェは微笑みかけるとカーラは頭を下げ答える。

 

 

「いや、しかし本当に大したものだな。先遣隊を単機で圧倒し、その後はその数倍の数を要する本隊相手時にも。

その時はブラッドとグレッグも居たそうだがそれでもたった3機でとは」

「はい、本当に凄いお方ですリオンさんは。アンジェリカ様にとっても。リビアさんにとっても。

そして……私にとってもまさに勇者様です」

「勇者様、か。フフフッ、カーラお前もすっかりリオンの虜だな」

「そ、そんな虜だなんて……いえ、その通りですね」

 

 そう言ってカーラは頬を染め、はにかむ。

 そんなカーラを微笑ましげにアンジェは見つめる。

 

 

 

「それであの……アンジェリカ様。ぶしつけとは思うのですが私、この後席を外しても……」

「どうした……っとリオンが気掛かりか?」

「ハイ。出切ればお目覚めになった時お側にいてさしあげたく……」

「構わんよ。私に気を使わなくても、リビアも居るし。二人きりで積もる話でもして待たせてもらうさ」

「ありがとうございます」

 

 そう言ってぺこりと頭を下げリオンの元へ向かうべく部屋を後にしたカーラをアンジェとリビアは見送るのだった。

 

 

 

「想像以上に打ち解けているようだなカーラは。なあ、リビア。……リビア?」

「あ、ハイそうですね。カーラさん、自分のせいでリオンさんに無理させてしまったと気にしてましたから。

ふふっ、健気で甲斐甲斐しいですよね」

 

 そう言ってリビアは朗らかに笑った。

 だがその笑みに僅かに陰りを感じたのはアンジェの気のせいだろうか。

 

 

 

 

 

「お目覚めですかリオンさん」

 

 声のした方にリオンは視線を巡らせると、そこにはカーラの姿が。

 

「カーラか。アンジェは、未だ来てないか……?」

 

 リオンは寝る前アンジェが来たら起こしてくれと言っておいた。

 なので外部の刺激などなく起こされる前に自然に目が覚めたので未だ来てないのかと思った。

 

 

「ごめんなさい。実はもう大分前にいらっしゃってます」

 

 だが申し訳無さそうに答えるカーラの言葉は意外なものだった。

 

「え? 何で起こしてくれなかったの?」

「ぐっすりお休みになられてたので……。連日の出撃でお疲れでしたから。申し訳ありません独断で勝手なこと……」

「いや、いい。お陰でぐっすり眠れてすっきりした。スマンな気を使わせた」

 

 そう言ってリオンはカーラに手を伸ばしそっと頭を撫でる。だが直後気安過ぎたかと思い手を引っ込めようとする。

 カーラはそんなリオンの手をそっと掴み自分の頬に沿わせる。

 

「リオンさんの手も撫でられるのも私は嫌いじゃないですよ」

 

 そう言って頬を赤らめるカーラにリオンも頬を染めながら「そ、そうか」と答えるとカーラの艶やかな髪をそっと撫でる。

 カーラは、リオンのその手の感触に身を委ねる様にそっと目を閉じる

 

 

 

「それで、アンジェの方は?」

「リビアさんが応対してくれてます。二人積もる話もあるそうなので」

「そうか。じゃ、俺も向かうとするか」

 

 言いながらリオンは着替えようとするとカーラが「キャ……!」と小さく声を漏らす。

 

「おっと悪い。着替えるからちょっと部屋の外に出てくれるか? いや居たければ居ても良いけど?」

 

 言われてカーラの顔が赤くなる。

 そんなカーラを見つめリオンがいたずらっぽく笑うと、カーラは一瞬怒った風に見せるが直ぐ照れ笑いを浮かべる。

 

「じゃぁ外で待ってますね」

 

 そう言って部屋を後にするカーラにリオンは笑顔で応える。

 

 

 

「お待たせ。じゃ行こうか」

 

 リオンは扉を開けると部屋の外で待ってたカーラに声をかける。

 

「はい。あれ? その、手にしてるのは」

「あぁ、空賊と伯爵の繋がり示す証拠書類。アンジェのお父さんのヴィンスさんや兄のギルバートさんに任せた方が上手くやってくれそうだからね。

アンジェに任せれば上手くとりなしてくれるだろう」




アンジェ久しぶりの登場です

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