異空のゼロ   作:89式小銃

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どうも89式小銃です。

ここ最近、ゲーム(War thunderとかWowsとかWotとか…)にハマり過ぎてしまい投稿期間が遅くなってしまいました…

ここ最近、仕事も忙しくなってきましたので更に投稿ペースが遅くなる可能性がありますが、気長にお待ち頂けたら幸いです。自分もなるべく投稿が早くなるよう尽力します。

誤字及び脱字があれば指摘をお願いします。感想、評価もお待ちしております。

それではどうぞ



12 初戦闘③

 

 

 

テスター「四年前だったかしら?貴方達二人に一度倒されてから結構な時間が経ったものね」

 

昔、彼女は赤城と加賀によって一度倒された。

 

だが、セイレーンの上位個体は顕現した姿の『ボディー』と本体の『意識』が別であるため相手の本体を特定し叩かない限り、昔に倒されたテスターが目の前に居るように彼女達は何度でも復活してくる。

 

赤城「ええ。あの時は開発されて戦線に配備されたばかり、それもセイレーンが蔓延る激戦区域だったから私と加賀の二人でも結構苦戦していたわね」

 

昔の出来事を思い浮かべながら、敵意の籠もった鋭い目線で相手と話を交わす。

 

赤城「ほんと、何度倒されてもセイレーンは全く懲りないのね」

 

テスター「何度たりとも沈んでも私達は必ず蘇るわ。さて、話は終わりにして戦いを再開しようかしら」

 

そう告げると海上と空中に幾つもの大きな穴が開き、海上からは新たに数十隻以上のセイレーン艦隊が、空中からは数十機以上のセイレーン艦載機が現れる。

 

黒潮「敵の増援…」

 

土佐「ああ、それに下位個体が何体か居るようだな」

 

量産型艦船に交じってセイレーン艦隊の主戦力を担う下位個体を何体か視認する。

テスターなど上位個体の下層端末より戦闘能力が低い下位個体ではあるが駒や量産型艦船よりかは強力であり、今回は数が多いため十分に脅威となりえた。

 

赤城「…妙高。貴方達はあとどの程度戦えるかしら?」

 

敵に聞こえないよう、隣の妙高に聞こえる範囲の小さい声で尋ねる。

 

妙高「もって数分といったところだな。数日前の帰還途中の遭遇戦で弾薬を消費し過ぎてしまったからな…今ある弾薬の大半も装甲目標にはあまり効果が無い榴弾だ」

 

鉄血への遠征からの帰還途中に遭遇したセイレーンの大規模艦隊との戦闘で土佐や妙高は所持していた弾薬の半分を消費していた。

そして今現在進行中の戦闘にて弾薬を更に消費し、もって数分程度の戦闘しか行えない量の弾薬しか残されていなかった。

 

赤城「…分かったわ。今から貴方達は基地に撤退して頂戴。あとは私と加賀でなんとかするわ」

 

妙高「!?それはダメだ!あの量を二人で相手するのは危険過ぎる!」

 

自分達が囮になるから撤退しろという赤城の指示に、容認できない妙高は反対する。

 

赤城「弾薬がもう残っていない貴方達の方がよっぽど危険よ。それに土佐と貴方の艤装がまだ完全に直りきっていないでしょう」

 

赤城の言うとおり、二人の艤装には応急修理を施したものの重大な損傷がまだ残っており、いつ艤装が使えなくなるか分からない状況で上位・下位個体含むセイレーンの増援部隊と戦闘するには大きなリスクがあった。

 

赤城「だから貴方達は撤退して頂戴。上空には味方の航空隊も居るから私達は大丈夫よ。それに恐らく味方艦隊もすぐそこまで来ているはずよ」

 

セイレーンの艦艇に襲い掛かった攻撃機や爆撃機が飛龍と蒼龍の航空隊所属だったたことを妙高達に伝える。

 

妙高「……分かった。二人の無事を祈っている」

 

数秒考え込むと指示を呑み、赤城と加賀以外の四人は戦闘からの離脱を開始する。

 

土佐「赤城」

 

去り際に土佐が赤城へ振り返る。

 

土佐「沈むなよ」

 

赤城「…貴方が私にそう言うの珍しいわね」

 

何かあれば土佐から天城の腰巾着と呼ばれ喧嘩の絶えない二人の関係であるため、土佐からの言葉に少し驚く。

 

土佐「お前が沈んだら姉上や天城さん、重桜の皆が悲しむ。それを理由に言っただけだ」

 

赤城「相変わらず愛想がないわね」

 

土佐「元からこういう性格だ。だが、もし姉上に何かあったら容赦せんからな」

 

そう言い残して、その場から去っていく。

 

 

テスター「話は済んだようね」

 

赤城「ええ、ここからは私と加賀が相手よ」

 

式神を両手に持ち、攻撃の姿勢をとる。

 

加賀「ふふっ、久しぶりに血が騒ぐ!!」

 

上位個体との久しぶりの戦闘に、戦闘狂である彼女は気持ちが高揚し笑みを浮かべる。

 

赤城「加賀、一人で先走りしてはいけなー」

 

加賀のその様子を見た赤城が注告しようとするが、加賀はそれをスルーして何枚かの式神を手にすると、上空に向かって放り投げ戦闘機を展開。そしてそのうちの1機に飛び乗りテスターへと向かう。

 

赤城「はぁ…まったく」

 

猪突猛進な性格の加賀に多少呆れながらも艦載機を展開させ、自身は下位個体や量産型艦船との戦闘に入る。

 

________________________________

 

 

その頃の上空の戦闘は大方落ち着いていた。

 

基地航空隊や蒼龍と飛龍の護衛戦闘機が獅子の如く奮戦したおかげで100機近い敵機を撃墜し制空権を奪取したものの、飛行隊長が戦死し基地航空隊18機、蒼龍・飛龍の艦載戦闘機16機が墜とされるなど少なくない被害を出していた。

 

そんな中、今回が初戦闘だった桑中と神田だが宮部の支援を受けながら2人は3機ずつ敵機を撃墜し、宮部も自身に襲い掛かってきた敵機を返り討ちにして10機以上を墜とすエース級の戦果を挙げていた。

 

桑中「あれは…宮部少尉、何人かのKAN-SENが戦線を離脱するようです」

 

宮部の小隊は一通りの敵機を撃ち落とすと、上空を旋回しながら眼下の状況を終始見ていた。

 

宮部「(50隻以上の艦艇に多数の敵機、更に人型セイレーンが数体か…あの数に残った二人だけでは厳しいだろう)……桑中、神田。お前達は撤退している部隊の援護に向かってくれ。俺は残ったKAN-SEN二人の援護に向かう」

 

撤退している土佐達の護衛を行うよう、二人に指示を送る。

 

桑中「なっ!?危険すぎます宮部少尉!相手は上位個体ですよ!?」

 

KAN-SEN並みの戦闘能力をもった上位個体相手にたった1機の戦闘機が敵うはずもないのは誰でも理解でき、宮部も分かっていた。

 

宮部「…天城さんに必ず全員を帰すと約束した。その約束を破る訳にはいかない」

 

だが、命の恩人である天城と交わした約束を必ず守るといった固い意志が貫く。

 

そして、再度誰かとの約束を破ってはならないと心に誓っていた。

二度と後悔しないために。

 

宮部「心配するな必ず生きて帰る」

 

そう二人に言い残すと急降下してあっという間に小隊から離れていく。

 

神田「変わった人だな宮部少尉は。で、どうする桑中?」

 

桑中「…宮部少尉の指示通りに、撤退する味方部隊の援護に向かうぞ」

 

神田「了解した」

 

残された2人は、撤退する土佐達の上空援護に向かう。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

テスター「単身で突撃するなんて無謀な事をするわね」

 

オニイトマキエイに似た艤装の両翼に3基ずつ装備する巨大な砲すべてで加賀に向けて攻撃する。

 

加賀「そんな攻撃など当たるものか」

 

タイミングを見計らい、音速に近い速さで向かってくる砲弾全てを華麗に回避する。

そして攻撃に対するお返しとして式神をテスターに向けて放り投げる。

 

テスター「前より攻撃が正確になっているようね」

 

向かってくる式神を全て躱し、外れた式神はその先を飛んでいたセイレーン機に命中して爆発四散する。

 

テスター「こちらもお返しするわ」

 

砲を加賀に照準し、牽制のため乱射する。

 

ヒュン ヒュン ヒュン

 

発射された砲弾が不和な音を発しながら、加賀の乗る零戦の近くを次々と通り抜ける。

 

加賀「(チッ…弾幕のせいで中々近づけんな)」

 

攻撃が当たらないもののテスターの弾幕射撃による牽制によって、加賀は近づけずにいた。

 

加賀「(敵機の攻撃も鬱陶しいな。奴の攻撃に集中できん)」

 

護衛として展開していた零戦を撃墜したセイレーン機は加賀の乗る零戦の後ろに小判鮫の如く張り付いていた。

 

(赤城)に援護を要請したいところだが、当の本人は海上で下位個体や量産型艦船と殺り合っているため難しい。

 

 

ドオォォン!!!!

 

残りの式神も少なくいざという時のために予備として取っており、状況の打開策を考えていると後ろに居た敵機の1機が突如爆発する。

 

加賀「なんだ?」

 

後ろに振り返った直後、1機の戦闘機が目の間を高速ですり抜けていく。

 

その戦闘機は鋭い旋回で自身の後ろに張り付いていた敵機の集団を捕捉すると機銃で次々と墜としていき、攻撃を免れた敵機は急降下で逃走を図るも低空に辿り着いた途端、待ち伏せしていたその機によって撃ち落とされる。

 

加賀「あれは…基地航空隊のやつか。中々良い腕を持っているようだな」

 

垂直尾翼に書かれた所属部隊番号やマーキングから、基地航空隊所属の戦闘機だと確認する。

 

敵機を追い返したその機がこちらに上がってくると横並びになり、自身に向かってハンドサインを送っている。

 

"コレヨリ貴官ヲ援護スル"

 

加賀「(1機だけの援護か…居ないよりかはマシだな)」

 

懐から一枚の式神を取り出して念じ、相手に風防を開けるようハンドサインで指示を送り、搭乗員が風防を少し開けるとその隙間に式神を投げ込む。

 

加賀「聞こえるか搭乗員」

 

手にしていた式神に口を近づけ、式神を通して相手に話しかける。

 

宮部「はい、聞こえます」

 

加賀「先程はお前のおかげで助かった。礼を言う。だが、セイレーンがまだ大勢残っている。私は上位個体の攻撃に専念するから、お前は周りを飛び回っている敵機を頼んだ」

 

宮部「了解しました」

 

加賀「では任せたぞ」

 

そう言うと、新たに迫りくる敵の群れに二人は戦闘を再開する。

 

_______________________________

 

 

テスター「なかなか勇気のある人間が居たものね」

 

重桜に限らず各国の大半の搭乗員は戦いに消極的であり、上位個体や下位個体といった強力な相手は極力回避していた。

そのため、今まで自身に挑んできた人間は両手で数える程しか見ておらず、そしてその全員が命を散らしていった。

 

テスター「でも、それは蛮勇とも言うわ」

 

次々と味方を墜として回る宮部を撃ち落とそうと砲の照準を宮部機に合わせようする。

 

 

ドォォン!!ドォォン!!

 

すると大音量の射撃音が聞こえてくると同時に砲弾が自身に向かって飛翔してきているのが目に映り、不意を突かれたテスターはとっさに艤装を使って防御態勢に移る。

 

ドゴォォン!! ドゴォォン!!

 

飛来してきた砲弾の数発が艤装に着弾し、被弾した衝撃と爆発時の爆風にテスターはふらつく。

 

甚大な損傷は免れたものの、一部の武装が破壊され艤装に若干の被害を被る。

 

テスター「早いわね、もう突破してきたのね」

 

損傷度合いを確認しながら、砲弾が向かってきた方向に視線を移す。

 

そこには、海域の外にてセイレーン艦隊の妨害を突破してきた救出本隊の姿があった。

 

蒼龍「重桜第二航空戦隊、蒼龍」

 

飛龍「同じく飛龍」

 

 

蒼龍・飛龍「「推して参ずる!!」」

 

 

 

to be Continue

 





ハイトさんから☆9を頂きました!!高評価ありがとう御座います!!

次回は未定です。今回はあまり宮部さんにフォーカスがいっていないなと感じたので、次回はなるべく宮部さんにフォーカスを当てたいなと思っております。

それではグッバイ

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