異空のゼロ   作:89式小銃

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どうも89式小銃です。

なにやら中東の情勢が危ないことになっていますね…2024年も厄年になってしまうのではないかと危惧してしまいます…


とりあえず、そんな暗い話は置いときましてー

どうやら沖縄で『アズ旅 in沖縄』キャンペーンツアーなるイベントが開催されるようです。
いや〜面白そうですね!!(近畿圏在住)
イギダカッダナァァァァァ(悲痛な叫び)

これ以上詳しく説明すれば違反行為になりかねないので気になる方は各自で検索をお願いいたします。


それではどうぞ



15 謎の夢そして赤狐の求愛

 

 

 

 

宮部「………ッ!……ここは…?」

 

夕食後、風呂等を済ませ布団に入り、疲れから来る睡魔に宮部はそのまま目を閉じ熟睡していたが―

 

突然尋常ではない熱さを身体に感じ思わず目を覚ますと視界に入ってきたのは寝室の天井では無く激しく燃え盛る炎の壁。

そして自身は何故か海の上に立っていた。

 

宮部「これは夢…なのか…?」

 

不可思議な状況に困惑しながら周辺を見渡す。

 

周りには軍艦に似た船がいくつも沈みかけており、宮部を囲む炎の壁はそこから流出した油に火が着いたことでできていた。

そして海面には何十体もの遺体、その姿は3日前の戦闘で戦ったセイレーンの上位個体にどことなく似ている。

 

宮部「……!」

 

ふと背後から気配を感じ、咄嗟に後ろを振り返るとそこに黒フード姿の人物が立っていた。

 

 

顔は頭に被っているフードで隠れて見えない。

 

宮部「…あなたは誰なんですか?」

 

???「………」

 

宮部の問いに眼の前の人物は答えない。

 

宮部「ここは何処なんですか?周りの状況は一体…?」

 

???「………」

 

相変わらず問いには答えない謎の人物。

 

宮部「何か答えて下さi…!」

 

突然、猛烈な眠気に襲われ膝から崩れ落ちる宮部。

どうにか立ち上がろうとするが眠気によってそれは叶わず、意識がどんどん遠のいていく。

 

 

???「………未来」

 

最後、相手が宮部に向かって言葉を喋る。

 

 

そして、宮部の意識は完全に途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュン チュン チュン

 

 

日が昇り、眠りから覚めた鳥達が生き物達に朝を告げるように元気に鳴き始める。

 

宮部「(ん…朝か…)」

 

窓から差し込んだ朝日で意識が覚め、閉じている目蓋を開こうとする。

 

 

「うふふ、可愛らしいお顔♡」

 

宮部「(ん…?誰の声だ…?)」

 

聞き覚えがある声が耳に入り、ゆっくりと目蓋を開くと自身の身体に顔を近づけている赤城の姿が目に映る。

 

宮部「…………」

 

赤城「はぁ…スンスン…良い匂い…♡」

 

スンスンと狐のような鼻息を立てながら宮部の匂いをじっくり嗅いでいる赤城の姿。その顔は至福に包まれている。

 

宮部「…………あの…赤城さん…?いったい何を…?」

 

脳に纏っていた眠気が完全に覚め、赤城の謎の行動に困惑しながら彼女に話しかける。

 

赤城「…ん?あら起きてしまいましたか。おはようございます宮部()♪」

 

残念そうな表情を一瞬見せた後、何事も無かったかのように挨拶する。

 

宮部「お、おはようございます………赤城さん先程は一体なにを…?それに様付けも…」

 

赤城「私、気づきましたの♪艦艇だった頃の私に乗艦していた者と異世界で再開…これは運命に違いありませんわ♪ですから宮部さんは私の"運命の人"なんですわ♪その印に…♡」

 

そう言うと宮部の顔にだんだん近づいていく赤城。

 

宮部「えっ…?あの…ちょっと赤城さん…?」

 

赤城「うふふふ♡愛していますわ宮部様♡」

 

さらに近づく赤城の顔。自分の本能がここから逃げろと一心不乱に危険信号を送っており、部屋から逃げるか迷っていると……

 

 

       _人人人人人人_

       > げ  ん <

       > こ  つ <

        ーΥ^Υ^Υ^Υー

 

赤城「あうっ…!」

 

赤城が小さな悲鳴を挙げると、そのまま白目を向きながらうつ伏せの状態で倒れる。彼女の頭には林檎並の大きなたん瘤が出来ていた。

 

天城「はぁ…まったく…赤城がご迷惑をお掛けしました」

 

いつの間にか部屋に居た天城の姿、どうやら拳骨の正体は彼女のようだった。

 

宮部「い、いえ。大丈夫ですよ(とんでもない大きさのコブができているな…赤城さん大丈夫か…?)」

 

自身より、頭に大きなコブができて白目で隣に倒れている赤城の安否が気になってしまう。

 

加賀「どうしましたか天城さん?凄く大きな音が鳴りましたが………なんですかこの状況は…?」

 

すると異変を嗅ぎつけた加賀が部屋の扉を開け、視界に入った中の状況に理解できず困惑する。

 

天城「加賀、赤城を私の部屋に運んで頂戴。赤城がまたやらかしていたわ」

 

加賀「……ハァ…なるほど…分かりました」

 

状況を理解した加賀は軽く溜め息を付き、床で伸びている赤城を背中におんぶすると部屋から立ち去る。

 

天城「申し訳御座いません宮部さん、次からはこの事が無いよう後できつく叱っておきますので…」

 

宮部「いえいえ、最初は驚きましたけど別に危害を加えられた訳ではありませんし大丈夫ですよ」

 

天城「宮部さんは優しい方ですね……分かりました。朝食の準備が出来ていますので宮部さんも早くいらして下さいね」

 

そう告げると部屋から退出する。

 

宮部「……ふぅっ…衝撃的な朝の目覚めだったな…」

 

人生初めての、恐らく二度とない朝の目覚めに困惑しながらも寝具の片付けを始める。

 

宮部「(それにしてもあの夢は一体…)」

 

気味悪さを感じた謎の光景、黒フードの人物、そしてその者が発した言葉"未来"

 

ますます謎が深まるばかりであった。

 

 

______________________________

 

 

 

赤城「ッ…イタタッ……ううっ…天城姉様…あんなに怒らなくても…」

 

たん瘤ができた跡を優しく擦りながら呟く。

 

あの後、天城によって正座の状態で2時間以上みっちり説教され、頭は拳骨の痛みでヒリヒリするわ足は痺れるわで朝から彼女のコンデションは最悪だった。

 

加賀「今回は赤城姉様が悪いですよ」

 

赤城「け、けど…」

 

加賀「けどではありません。()の前の指揮官にも同じ事をして天城さんにこってり叱られたではありませんか」

 

赤城「うっ…」

 

痛いところを突かれ、狐耳が垂れ下がる。

 

赤城の性格は世間で俗に言うヤンデレであり、重桜史上最悪とも言われた指揮官である奴以外の指揮官全員に猛烈にアタック(求愛)し、そして天城にみっちり叱られるのが恒例であった。

 

赤城「仕方ないじゃない……あんなにハンサムで若々しくて心優しい性格、しかも全国の男女が憧れる戦闘機搭乗員の宮部様に見惚れない訳ないじゃない?」

 

加賀「…まぁ確かにそうですが、見惚れるにしてもほどほどにお願いします」

 

そうこう話している内に二人は目的の場所へと到着する。

 

江風「遅かったな」

 

門の前には神子様の護衛を担う改白露型駆逐艦"江風"の姿があった。

 

加賀「あぁ、すまない。少しトラブルがあってな」

 

江風「まぁ良い。中で長門様がお待ちになられている」

 

門を開けた江風の後をついて行く形で二人は神子様の待つ部屋へと向かう。

 

 

◇◇◇

 

 

江風「長門様、赤城と加賀の両名がお越しになりました」

 

???「うむ、通して良いぞ」

 

声主から許可を貰い、江風の開けた襖から部屋へ入ると部屋の奥に座る巫女服姿のKAN-SENへ会釈をし、対面している状態で床に敷かれた座布団に座する。

 

長門「まずはよく無事で戻って来た」

 

二人の無事を喜ぶ彼女の名は長門型戦艦一番艦『長門』海外では七大戦艦通称"ビッグセブン"と呼ばれ、その幼き姿ながら重桜KAN-SENのトップに君臨し重桜の民から絶大な信仰を集めている、まさに神の子と言うべき存在であった。

 

長門「お主らが鏡面海域に閉じ込められたと聞いて、心配したぞ」

 

赤城「ご配慮感謝致します長門様。この通り私達は傷一つ無く無事ですのでご安心を」

 

長門「うむ、それと鉄血への遠征任務ご苦労であった。早速であるが、鉄血より新技術の情報とその試作品を貰い受けたと聞いたが―」

 

今回の鉄血遠征は相手KAN-SENとの合同演習や交流の他もう一つの目的があった。それが新技術の受け取りである。

 

赤城「はい。その新技術こそ、建造の際にキューブへ特殊な工程を加えることで従来のKAN-SENより圧倒的な性能を有する新世代のKAN-SEN―その名を計画艦と言います」

 

『特別計画艦』

"かの大戦"にて未完成や計画(ペーパープラン)で終わった艦艇達を指し、対セイレーンに特化したその性能はセイレーン上位個体の中層端末に匹敵するとも言われ、決戦兵器として位置づけられている。

 

加賀「鉄血ではすでに計画艦が開発され、試験目的で実戦投入がなされておりセイレーン相手にかなりの戦果を挙げていると鉄血の軍関係者から聞いております」

 

長門「太平洋のセイレーン戦力が拡大しており、かつサイパンにセイレーンの大規模基地が構築されている今、それに対抗するために計画艦の開発は必要不可欠ということか」

 

赤城「その通りです。情報によればユニオンやロイヤルも計画艦の開発を始めており、我々重桜もこの動きに乗り遅れないためにも早急な計画艦開発を私は提案します」

 

長門「分かった、余が計画艦開発を上層部に掛け合ってみるとしよう」

 

赤城「ありがとう御座います。それともう一つ、鉄血側からこちらに演習や交流を目的とした親善艦隊を送りたいと要請しておりました」

 

長門「親善か…太平洋のセイレーンが活発化している今、危険なため拒否するところだが、鉄血は重桜最大の同盟国だ。無下にする訳にもいかない……良いだろう。要請を承認する」

 

赤城「承知致しました。報告は以上です」

 

長門「うむ、ご苦労だった。下がって良いぞ」

 

赤城と加賀はお辞儀をして立ち上がり、部屋から退出する。

 

 

 

長門「…もう心配する必要は無さそうだな」

 

小さな声で呟き、微かな笑顔を見せる。

 

江風「どうされましたか?」

 

長門「いや、赤城に笑顔が戻って嬉しく感じただけだ」

 

江風「…確かに母港に戻ってからは赤城も笑顔を見せるようになりましたね」

 

長門「()()()の行った事で重桜そしてユニオンの多くの者達の心が酷く傷ついた。それはこの世で一番大切な姉を傷つけられた赤城も同様だ」

 

重桜とユニオンの関係を最低レベルにまで悪化させる引き金となった1年前のあの事件を思い出す。

 

江風「奴ですか……そういえばあの者だけですね、唯一赤城が心を許さなかったのは」

 

長門「ああ…あやつの起こした事件は到底許せるものでは無い。今後そのような者が永遠に現れないことを祈るばかりだ」

 

 

_______________________________

 

 

 

遠征報告の後、二人は一軒の店へ足を運んでいた。

 

赤城「やっぱり加賀にはこの色が似合うわね」

 

手にしていた青い花が描かれた髪飾りを加賀の前髪に付け、近くにあった手鏡で本人の姿を映す。

 

加賀「このような物…私には…本当に似合いますか…?」

 

自分には似合わないと自覚していた加賀は少しの気恥ずかしさを感じる。

 

赤城「当たり前じゃない。とっても綺麗よ加賀」

 

姉に褒められ少し照れた表情になる加賀。

 

赤城「さて、あと宮部様にも何か買って差し上げましょうかしら♪何か良い物はないかしら」

 

加賀「男性の好みは私達には分かりませんね」

 

赤城「そうね〜…あっ、これとか良いじゃないかしら?」

 

そう言う彼女の手には赤と黒のストライプ模様をしたブレスレットが握られていた。

 

加賀「ブレスレット…姉様が選びそうな物ですね…」

 

ブレスレットは"束縛"や"永遠"を意味し他にもいろんな色の種類がある中で、あえて自身のパーソナルカラーである赤と黒を選ぶ赤城。ブレスレットの意味を知る加賀は姉の意図に苦笑いをする。

 

二人は髪飾りとブレスレットを購入すると店を後にする。

 

 

 

宮部「あっ、赤城さんと加賀さん」

 

偶然にも朝の筋力トレーニングから帰る途中の宮部と出会う。

 

赤城「まぁ宮部様〜またお会いできるなんて、赤城は嬉しいですわ〜♪」

 

宮部「そ、そうですか。ところで赤城さん頭のたん瘤は大丈夫でしたか?」

 

赤城「私の怪我を心配して下さるなんて…優しいお方…♡

 

自身の怪我の心配をされ、心臓の鼓動が早くなるのを感じる。

 

加賀「(赤城姉様がここまで笑顔に満ちている表情を見せるなんて久しぶりだな…)」

 

横の加賀は満面の笑みを見せる赤城の姿を見て嬉しく思い、微笑む。

 

赤城「宮部様。よければこの後一緒に昼食でもいかがですか?」

 

宮部「良いのですか?」

 

赤城「えぇ♪もちろんですわ♪」

 

宮部「では、お言葉に甘えさせて頂きます」

 

お腹が空いてきた宮部は赤城の誘いに乗り、三人は近くにある店へと向かう。

 

 

 

to be Continue

 





零式艦戦さんから☆10、屯田兵さん、湯たんぽぉさんから☆9を頂きました!!評価ありがとう御座います!!

最近は何故か暑くなったり寒くなったりと温暖差が激しくなってきましたので体温調節に気をつけて下さい!(あと蚊にも)

感想、評価お待ちしております!!お気に入り登録もしてくれたら嬉しいゾ!!

次回は未定です。

それではグッバイ

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