どうも89式小銃です。
雨天に加えて体調不良で天城状態の中、なんとか書き上げることができました。
いや〜アズールレーンとこの小説サイトを並行してやっていると大変ですね〜
かなり早いペースで書きましたので所々脱字・誤字があるかもしれないのでその時は報告お願いいたします。
それではどうぞ
赤城「さぁ着きましたわよ宮部様♪」
雑談を交わしながら、目的の店へと到着した三人。
加賀「懐かしいな。ここに来るのは何ヶ月ぶりだろうな」
昔ながらの居酒屋の雰囲気を醸し出す建物の上に建てつけられている店名の看板を見て懐かしそうな表情を見せる。
宮部「鳳翔居酒屋…二人は良くここへ来られるのですか?」
加賀「ああ。皆で外食に行く時や演習後の打ち上げによく来る。ここの重桜酒は美味いぞ」
宮部「重桜酒ですか、いつか飲んでみたいですね。」
何気ない会話を交わしながら店へと入る。
ガラガラガラ
鳳翔「いらっしゃい〜あら、赤城さんと加賀さんお久しぶりです♪」
三人を出迎える彼女は鮮やかな紫色の髪に、花魁に似た恰好が特徴的な重桜初の本格的な空母と言われる軽空母『鳳翔』
KAN-SENの誕生に近い最初期から居る重桜KAN-SENメンバーの一人であり、現在は一線を退いて訓練補助や施設経営などの仕事を行っている。
赤城「久しぶりね鳳翔。元気にしていたかしら?」
鳳翔「はい♪相変わらずお店は大盛況ですよ♪」
店内は訓練終わりのKAN-SEN達や基地航空隊の者達で賑わっており、鳳翔が操る配膳役の式神が料理をせっせと運んでいる。
鳳翔「ご注文はどうしますか〜?」
赤城「そうね、じゃあいつものきつねうどんのお揚げ二枚入りを頼むわ」
加賀「私も姉様と同じものを一つ」
二人はいつも頼んでいる、お揚げが通常の一枚から二枚になっているきつねうどんを注文する。
赤城「宮部様はどれにしますか?」
宮部「そうですね……では、自分も二人と同じきつねうどんを一つお願いいたします」
鳳翔「は〜い。きつねうどんお揚げ二枚入り3つで1950円になります〜」
赤城「1950円ね、これで良いかしら」
小銭入れを懐から取り出し、提示された代金を支払う。
鳳翔「はい、1950円お預かりします♪出来上がるまで少々お待ち下さいね〜」
代金を受け取ると鳳翔は厨房の奥へと向かい、三人は席につき注文の品を待つ。
赤城「宮部様とご一緒にお食事ができるなんて、赤城は嬉しいですわ〜♡」
そう言いながら宮部の身体に寄りかかる赤城。9本ある尻尾が嬉しそうに左右へ小刻みに揺れている。
宮部「はは、そう言われるとなんだか照れますね」
妻以外に女性から好意的な言葉を言われたことのない宮部は頭を掻きながら照れる。
加賀「ところで宮部。さっきは何をしていたんだ?」
宮部「先程ですか?高雄さんと瑞鶴さんと一緒に鍛錬を行っていましたがー」
加賀「そうか、搭乗員にしてはやけに鍛えられているなと思えば高雄と瑞鶴の二人と鍛錬に励んでいたのか。それなら納得だが、よくKAN-SENの鍛錬について行けるな。それも高雄と瑞鶴の鍛錬は相当キツイと聞くが」
宮部「問題なくついて行けてるのは、あのお二人が私に合わせてくれているからだと思います。もし本気で行っていたら今頃、自分の両腕は粉砕骨折していますからね」
加賀「なるほどな」
宮部「ところで前から気になったのですが、基地航空隊司令官の栗田中佐はなぜ指揮官を兼業しているのですか?それに代理と言う肩書きが付いていますし」
以前より、栗田が航空隊司令官と指揮官を兼業していることを疑問に思った宮部は理由を知っていそうな二人に尋ねる。
赤城「そうね……あの事件があってからは指揮官に志願する者が一人も居なくなってしまったからね…」
お冷を口にしながら呟く赤城。さっきは笑顔に満ちていた表情だったのと打って変わって、暗い表情へとなる。
宮部「ッ…すいません…気を害してしまいましたか…?」
赤城「大丈夫ですわ。…せっかくですから宮部様にも事件の話をしましょう」
お冷を机に置き、重桜史上最悪とも言われた事件の全貌を話し始める。
赤城「全ての始まりは2年前、この基地に栗田中佐の前任者である例の男、
宮部「表向きは…?」
小説のような話の展開に宮部は息を呑む。
赤城「裏では麻薬の密売、奴隷虐待、誘拐、反社会的過激団体への資金援助、日常的な部下達への暴力など数々の悪事を行っていた超がつく極悪人だったわ。」
宮部「………」
赤城「特に部下への暴力は酷いものだったわ。ある者は飲み物が冷たいという理由だけで30分近く殴られ、またある者は書類仕事が遅い理由で身体中を鞭で1時間以上打たれ、最終的には自身のストレス発散用として毎日殴られ蹴られ、それらに耐えきれず自ら命を絶った者まで居たわ」
あまりにも働いていた悪事の数々に宮部は声が出ないでいた。
訓練生の頃は教官や先輩から"教育"として顔を殴られたり海軍の悪しき伝統"精神注入棒"で尻を殴られたりしたが、それらが可愛く見えるほどであった。
赤城「そしてあの男の矛先は私達KAN-SENにも向いたわ。KAN-SENだからという理由で毎日玩具のように暴力を振るわれ、セクハラもされ、危険度の高い海域に軽装備で放り込まれたわ」
宮部「(なんて指揮官だ…まるで彼女達を人間扱いしていないようだ…)」
男の常識を逸した行動に宮部は憤りを感じていた。
赤城「そして1年前の今日に事件が起こったわ。その日はユニオンとの合同演習が行われていて、演習自体は問題なく終わったのだけど終了時に両陣営のKAN-SENが集まった時、奴は何人かの娘の艤装に仕掛けた爆弾を起爆したわ」
宮部「KAN-SENに爆弾を…!?何故そんな事を…」
赤城「あの男は軍部の反アズールレーン派の中でも過激な人間だったわ。いわゆるタカ派ね。その頃の軍部はユニオンとの融和政策に前向きだったから、それに反抗して事件を起こしたらしいわ。爆発に巻き込まれた重桜とユニオンのKAN-SENは比較的軽い負傷で済んだけど、爆弾を仕掛けられた者は生死の瀬戸際を彷徨う重症を負ったわ。後に何人かは回復したのだけど……天城姉様はそれが叶わなかった…」
宮部「…!天城さんも巻き込まれたのですか…」
赤城「えぇ…そしてユニオン側にも回復が願わなかった者が居たわ。事件後、実行犯であるあの男は逮捕され今も軍刑務所で服役しているわ。もしあの男があの時、現場に居たら私が喉笛を噛みちぎって殺していたでしょうね」
加賀「姉様…」
話が重くなってきたので止めさせようとするが、赤城は話を続ける。
赤城「天城姉様や重桜の仲間達、そしてユニオンの娘達の身と心を傷つけたあの男の行動は到底…いや、永久に許せないわ。もしあいつがまた目の前に現れるのなら私の手で殺してやるわ」
そう呟く赤城の目には1年経っても消えない怒りの灯火が宿っていた。
鳳翔「そんな重苦しい雰囲気を醸し出していたら心が保たないわよ〜?はい、きつねうどんお揚げ二枚入りで〜す」
そこに鳳翔が現れ、おぼんの3つのきつねうどんを三人の前へと置く。
宮部「ありがとう御座います。美味しそうなきつねうどんですね」
鳳翔「うふふ、ゆっくりしていって下さいね〜」
そう告げた鳳翔はまた厨房へと戻っていく。
三人の目の前には大きな器に入った太い麺の上にかまぼこやネギがトッピングされ、そして狐色の大きな二枚の揚げがつゆに浮かんでいる。
赤城「少し話が暗すぎたわね。気分転換に頂きましょうか」
三人は手を合わせ、いただきますと言うと食べ始める。
ズッズッ ズズッ
具を少し食べた後、麺を二口ほど啜りつゆを口にする。
宮部「(…これは美味いな)」
コシがあるが柔らかく、モチっとした優しい食感の麺に香りが強いものの、キリッとして少し辛味のある関西風のつゆ、そして綺麗な狐色をした2枚の大きなお揚げ。一口噛むと、中から甘い煮汁が染み出してきて口内を至福の一時で包み込む。
宮部「(元の世界では滅多に味わえない料理だな)」
戦時中の食事とは比べ物にならない程、美味であった。
加賀「ん…宮部、そちらの世界ではどんな物を食べていたんだ?」
あまりにも宮部が美味しそうに食べるため、異世界の食事に興味が湧いた加賀が尋ねる。
宮部「そうですね、我々搭乗員は准士官や下士官と階級が上に位置するので魚や肉といった食材を使用した料理が毎日ではないですが出されていました。ですが下級の兵達は麦飯に少しの具が浮いた醤油汁、そして少し漬物しか出されませんでしたね」
加賀「そ、そうなのか…そんな簡素な食事で兵達は戦えたのか?」
宮部「戦えたかどうかは分かりませんが、士気には多少影響したとは思います。陸軍は食料に関する問題が特に深刻で終いには敵軍の基地に潜入して、そこの食料を奪って行ったという話を仲間から聞いたことがあります」
加賀「ほ、ほう…それほどお前の国は食料事情が苦しかったんだな…」
宮部の話を聞き、異形の敵に侵略されているこの世界でも自分達の方が恵まれていることを実感する。
宮部「民間人や現地の兵を鑑みない無茶な戦争を8年以上も続けていたのですからそうなりますよ」
至極当然だと吐き捨てるように答える。
◇◇◇
赤城「あっ、そういえば宮部様。先程、お店で良い物を見つけましたのでお近づきの印にこれをプレゼントしますわ♪」
料理を完食し少し休憩していると、赤城から白色の小さな小包を渡され、それを開くと中から赤と黒色のブレスレットが入っていた。
ブレスレットが窓から差し込む夕日に当たって反射し、太陽のように輝いている。
宮部「こんなに綺麗な物、本当に頂いてもよろしいのですか?」
赤城「もちろんですわ〜♪」
宮部「ではありがたく頂かせてもらいます。ありがとう御座います赤城さん」
赤城「はい♡うふふっ♡」
顔を少し赤面させ、嬉しそうな表情を見せる。
加賀「コホンッ…では、そろそろ家に戻りましょう赤城姉様」
赤城「あら、もうこんな時間なのね。そうしましょうか。美味しかったわ鳳翔」
鳳翔「は〜い、ありがとう御座いました〜♪」
宮部「ありがとう御座います鳳翔さん。きつねうどん美味しかったです」
鳳翔「そう言ってもらえて嬉しいです♪また来て下さいね〜♪」
軽く会釈しながら店の外へと出る。
夕立「おっ!おーい宮部ー!!」
そこに雪風メンバー達が通りかかり、宮部を見つけた夕立が名前を呼ぶ。
宮部「ん?夕立さん、どうかしましたか?」
夕立「聞いてくれよ宮部!この前の戦闘で夕立は5隻沈めたんだぜ!!」
宮部に駆け寄った夕立は自身の挙げた戦果を自慢する。
雪風「幸運な雪風様は6隻も沈めたのだ!!」
時雨「相変わらず雪風は少ないわね〜私は9隻も沈めたわよ?」
雪風「あー!!また雪風様を馬鹿にしたのだ!!時雨こそ、この前は私より沈めた数な少なかったのだ!!」
時雨「ちょ!?それは言わない約束でしょ!!」
言い争いになり、喧嘩が始まる雰囲気になる。
宮部「喧嘩は駄目ですよ二人共。多くの敵を沈めたのは凄いことです。ですが、まずは生き残ることができたのを誇るべきですよ?」
そこを宮部が仲介し二人を落ち着かせる。
雪風「…やっぱり宮部は変な人なのだ。どうして宮部はそこまで生き残ることに拘るのだ?」
時雨「こら雪風!すいません宮部さん…」
宮部「はは、良いですよ。生き残るのに拘るのは大事な人に会うためですよ雪風さん」
雪風「大事な人?」
宮部「はい、私にとってかけがえのない二人の大事な人です」
加賀「楽しそうだな、あの四人」
赤城「えぇ。前の指揮官様達と同じで、宮部様も私達KAN-SENを兵器と見なさず、普通の人間の女性として接してくれている。あの方なら指揮官を任せられそうだわ」
有望な指揮官候補が居ない今、目の前の宮部が赤城の中で指揮官の最有力候補だった。
雪風達と楽しく会話している宮部を希望の眼差しで見つめる。
to be Continue
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それではグッバイ
尻尾をモフるとすれば?
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