どうも89式小銃です。
気がつけば12月へと突入し、かなり寒くなってきました。そのおかげで自分は絶賛風邪気味です…
皆さんは風邪を引かないよう、体調管理に気をつけて下さい。
そして、今回は話の内容上短めです。誤字、脱字等ありましたら報告よろしくお願い致します。
それではどうぞ
宮部「おぉ、これは凄いですね」
目的の第二倉庫に到着し、中に入った宮部は目の前に広がる光景に驚く。
中は自分の背丈の5倍もある棚がずらーっと奥まで並んでおり、KAN-SENの艤装に搭載する装備品があちこちに置かれていた。
長門型に搭載され、16インチ砲クラスでは世界一の威力を誇ると言われていた『45口径三年式41サンチ連装砲』
他国の魚雷と比べて雷速と炸薬量に射程で優り、加えて航跡の視認が困難であり、重巡洋艦クラスの大型艦をたった一発で撃破する『九三式酸素魚雷』
強力な20mm機銃に優れた速度・運動性能を駆使して数多の連合軍機を撃墜し、開戦当初は無敵を誇った『零式艦上戦闘機』
多種多様な装備があるその光景は、まるで兵器の博覧会であった。
宮部「…ところで1つ気になったのですが、何故こんなに散らかっているのでしょうか?」
周囲の床を見渡しながら天城に尋ねる。そこには棚から落ちたのであろう装備品が床一面に散らばっており、一部の場所には胸まで高さがある小山が出来上がっている。
天城「いつもなら綺麗に整理整頓されているはずなのですが…装備品を探していた誰かが散らかしたまま出ていったのかもしれませんね…」
宮部「はぁ…それはまた迷惑な人ですね」
宮部は呆れながらため息を付く。
帝国海軍では物品の整理整頓にはとことんうるさかった。
緊急時の際、必要な物の場所がすぐに分かるようにするためや精神修養のためであると、その大切さを海兵団時代の教官から鬼のように叩き込まれた。
整理整頓どころか、散らかした物を片付けることすらできない犯人には呆れしか出てこない。
天城「仕方ありません。ひとまず、備品の確認前に散らかった装備品を片付けましょう」
宮部「そうですね」
さて、こうして装備品の片付けが始まるのだが…これがまた機雷除去作業並みに大変であった。
宮部「(ッ…!これほど重たいとはな…)」
KAN-SEN用に小型で作られているとはいえ、その重量はかなりのものである。駆逐艦・巡洋艦の主砲や魚雷発射管はまだ軽い方だが、戦艦級の主砲塔に至っては50kgを軽々と超える。加えて砲弾や魚雷といった弾火薬類も散乱しており、一歩間違えば大爆発に繋がりかねない。
細心の注意を払って大重量の装備品を元の場所へと移動させるが、その度に自身の筋肉が悲鳴を上げる。
天城「大丈夫ですか宮部さん?私が代わりに運びましょうか?」
宮部「ッ…大丈夫です。天城さんに全部任せる訳にはいきませ―…えっ?」
後ろに振り返ると、いくつもの戦艦級の主砲塔を楽々そうに両手で持っている天城。その姿には思わず二度見してしまう。
聞けばKAN-SENの力は機関出力に比例するという。
天城型では130,200馬力の高出力を発揮することができ、人間の姿をした彼女達が兵器として作られていることを改めて実感する。
天城「っ…あと少しなのですが…」
彼女は手にしていた装備品を棚に戻そうとしている。しかし、幼体化によって身長が短くなっているためギリギリ届かないでいた。
天城「むぅ…届きませんね…」
必死に背伸びしているその姿は子供みたく可愛らしいが、見ているだけで何もしない訳にはいかない。床に散らばった装備を避けながら天城に近づくと、脇に手を入れ彼女を優しく持ち上げる。
天城「み、宮部さん?」
宮部「自分が持ち上げていますので、装備を仕舞っていって下さい」
突然持ち上げられたことに天城は少し驚き困惑しつつも、手に持っていた装備品を丁寧に元の場所へと仕舞っていく。
天城「ふぅ、ありがとう御座います。おかげで助かりました」
宮部「いえいえ。困ったら遠慮なく自分に言って下さ―」
天城「あと…手を貸して下さるのなら先に言って頂けますと…///助けて頂いたのは嬉しいのですが…///」
頬を赤らめながら宮部に内心を伝える。
宮部「ッ!す、すいません…!失礼なことをしてしまって…」
今は幼い姿をしているが、天城は立派な大人の女性である。意図的ではなかったとはいえ、いきなり女性の身体を触るという失礼なことをしてしまったのを頭を深々と下げて謝罪する。
そんな、ちょっとした出来事がありつつも、天城と協力しながら仕事を順調にこなしていく。
数十分後…
宮部「(356mm連装砲T3が8つに155mm三連装砲T3が11つ、毘式40mm連装機銃T3が26つと………数が多すぎる…)」
装備の備品数を指差し確認しながら報告書に書き込んでいく宮部だが、その多さに内心呟く。重桜には100人を上回る人数のKAN-SENが居るため装備の数が多いことは予想していたが、ここまで多いとは思ってもいなかった。
数えても数えてもまだまだある装備品に、思わずため息が出そうになるが辛抱強く作業を続けていく。
宮部「(…よし、これで最後だな。…ん?)」
そして、ようやく作業を終え天城の元に向かおうとすると、倉庫の隅に一本の棒のような何かが壁に立て掛けられているが目に入る。
宮部「(なんだ…?この不思議な感覚は…?)」
それを見た瞬間―
宮部「刀…?」
その正体は日本刀であった。
だが普通の刀とは違い、和風的な装飾が施されている煌びやかな鞘に赤色の桜の形をした鍔が特徴的だ。
手に取ってみてさらに観察してみると、刀はずっしりと重く、毎日丁寧に手入れがなされているのか細部まで綺麗に保たれている。
天城「宮部さん?どうかされましたか?」
宮部「あっ、天城さん。刀を見つけたのですが…誰かの落とし物でしょうか?」
手に持っていた刀を天城に手渡す。
天城「…拝見した限りですと、KAN-SENのために作られた重桜刀のようですが…このような装飾をした物は見たことありませんね」
数秒間観察し、KAN-SEN用に作られた刀だということが分かったが誰の物なのかまでは分からなかった。
天城「ひとまず、これはKAN-SENの落とし物としてここを管轄する方に届けましょう」
宮部「そうですね。早く落とし主が見つかると良いのですが」
刀を得物にしているKAN-SENにとってそれは命より大切な物。
それを忘れてしまう持ち主はおっちょこちょいだなと内心呟くが、今頃当の本人は大いに困っていると思われ、早く見つかるようにと祈る。
天城「さてと、宮部さんも仕事が終わったようですから次の仕事に向かいましょう」
宮部「はい。ウーンッ…久しぶりの力仕事は疲れますね」
天城「ふふっ。次の仕事もかなり大変ですよ」
1つ目の仕事を終えた2人は搬入口から出て倉庫を後にし、次の現場へと向かう。
???「…上手くいっているようね」
―そして、2人を裏路地の陰から見つめる黒色のローブを纏った謎の人物。その姿は、以前宮部が夢の中で見た人物と似ている。
???「全てはあの惨劇を繰り返さないために。…そして今度こそ、必ずお守り致しますわ」
後ろ姿の宮部と天城に小声でそう告げると、その人物は路地の奥に広がる暗闇へと消えていくのであった。
その者の正体を、宮部は近い内に知ることとなる。
to be Continued…
Haichuさん、無狼トリアさん、野戦指揮官さんから☆9を頂きました!ありがとう御座います!!
皆さんがどういった感じで読んでいるのか気になるので、感想や評価を頂けますと嬉しいです!そしてお気に入り登録もよろしくお願い致します!!
次回は未定です。
それではグッバイ
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