異空のゼロ   作:89式小銃

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どうも89式小銃です

……ヤバイ…前話から1ヶ月も経っちまった…本当に申し訳御座いません…話の内容が纏まらくて修正を繰り返している内に1ヵ月も経ってしまいました…ですが、決して失脚はしませんのでそこはご安心下さい。

感想、評価お待ちしております。

それではどうぞ


09 救出作戦始動

 

 

重桜海軍航空隊基地

 

司令棟 会議室

 

 

 

栗田「これより、状況を説明するわ」

 

基地司令官兼臨時指揮官の栗田中佐の言葉で緊急会議が始まる。

会議室には栗田の他に呼び出された宮部や桑中ら基地所属の戦闘機搭乗員とKAN-SEN達が集まっていた。

 

栗田「今日9時の定期連絡を最後に赤城達遠征部隊との通信が途絶えた。定期連絡の内容と今の時間から推測するに、遠征部隊が居ると思われる場所は恐らくこの辺りでしょう」

 

背後の黒板一面に貼られた重桜地図の一部を指す。

 

栗田「小笠原諸島よ」

 

この基地がある島から南東におよそ500kmの場所に位置する小笠原諸島だった。

 

蒼龍「小笠原諸島…たしか、サイパンにあるセイレーン拠点を攻略するための大規模基地が建設されている場所ですよね?」

 

栗田「えぇそうよ」

 

マリアナ諸島サイパン島に存在するセイレーンの大規模拠点を攻略するため重桜軍の前線基地が建設されていることで知られていた。

 

栗田「現在分かっている情報として赤城、加賀、土佐。そして護衛の妙高、黒潮、親潮の遠征部隊6人が消息不明。加えて母島に建設途中の基地に滞在していた陸海軍混成部隊2000人に現地住民500人の消息も不明らしいわ」

 

思ったより深刻な事態に皆がざわつく。

 

栗田「大方セイレーンの仕業でしょうけど、短時間で2000人もの人間が通信する間もなくやられたのは考えにくい。仮にもしセイレーンの上位個体と遭遇していたとしても近海を航行していた赤城や加賀、土佐らが駆けつけるだろうし、彼女らが容易くやられるのは考えにくい。連絡する時間も多少なりはあったでしょう」

 

天城「となるとやはり…」

 

話の内容から通信不能の原因が分かった天城が深刻そうな表情を浮かべる。

 

宮部「鏡面海域ですね?」

 

鏡面海域という言葉に皆の視線が宮部に向く。

 

栗田「そうよ、よく知っていたわね」

 

"鏡面海域"

セイレーンが作り出す特殊な領域を差す言葉であり、兵器の実験・生産、"駒"での『再現』や、物体・人の転送など多岐にわたる用途があり、特殊な装置で内部の気象、物理法則をある程度操作可能なことなど、セイレーン技術を研究・使用する鉄血の調査により数々の事が判明しているが未だ大部分が分かっていない未知の領域として知られている。

そして、中と外を隔てる境界が電波を防ぎ通信が不可能になるなどの状態を引き起こすことも知られていた。

 

栗田「恐らく他にも原因があるでしょうけど、今のところセイレーンが発生させた鏡面海域に遠征部隊や基地駐屯部隊が巻き込まれた可能性が高いでしょうね…」

 

部屋が静寂に包まれる。

 

宮部「(もし遠征部隊が鏡面海域に巻き込まれたのであれば厄介だな…)」

 

鏡面海域は言うなればセイレーンの庭であり、戦闘ではKAN-SENらが不利に陥るケースが多々あった。

 

栗田「そして軍上層部より遠征部隊及び基地駐屯部隊の救出命令が下されたわ。出撃部隊編成はこれらの通りとするわ」

 

栗田が黒板に編成票を貼り付け、救出部隊の編成が発表される。

 

・先遣隊

軽巡

「最上」「三隈」

駆逐艦

「雷」「電」「暁」

 

・突入部隊

空母

「蒼龍」「飛龍」

巡洋戦艦

「金剛」「榛名」

重巡

「高雄」「摩耶」

駆逐艦

「雪風」「夕立」「時雨」「綾波」「朝潮」「大潮」

 

・後方支援部隊

"翔鶴型"量産型空母1隻

"金剛型"量産型巡洋戦艦2隻

"川内型"量産型軽巡洋艦3隻

"陽炎型"量産型駆逐艦12隻

工作艦

「明石」

 

宮部と桑中ら戦闘機搭乗員達は後方支援部隊の量産型空母に乗船し、鏡面海域に侵入する突入部隊の空母艦載機と共に鏡面海域内の制空権確保を行うことになっていた。

 

宮部「(ミッドウェーやガダルカナルに匹敵する激しい戦いになるだろうな…)」

 

18人のKAN-SENに18隻の量産型艦隊で編成された大規模な艦隊を繰り出すのだから、当然セイレーンもそれに匹敵するか上回る戦力を繰り出すと思われ、激しい戦いになるだろうと予測する。

 

栗田「出撃は今日の午後8時00分を予定しているわ。それまで各自準備を整え、万全の状態に整えてちょうだい。何か質問は?」

 

周りを見渡して反応を無いのを確認する。

 

栗田「無いようね。では、解散!!」

 

解散を告げ、部屋から退出していく。

 

 

 

 

夕立「よっしゃぁ!!久しぶりの戦闘だぜ!!」

 

雪風「上位個体なんてこの雪風様がこてんぱんにしてやるのだ!!」

 

時雨「はいはい、さっさと準備に行くわよ」

 

飛龍「先輩達は大丈夫なんでしょうか…」

 

蒼龍「分からないわ。でも赤城さん達ならきっと大丈夫よ」

 

作戦に参加するKAN-SEN達や搭乗員達が話を交わしている中、宮部は席から立ち上がり部屋から退出する。

 

 

天城「宮部さん、少しいいですか?」

 

部屋を出た天城が宮部を呼び止める。

それに気付いた宮部は足を止め、後ろに振り返る。

 

宮部「なんでしょうか?」

 

天城「宮部さんにこれを渡しておきますわ」

 

近づいてきた天城から赤地の布で出来た袋を手渡しされる。

表面には重桜のシンボルである桜に2本の日本刀が交差した絵が縫われ、その上から『武運長久』の言葉が縫われていた。

 

宮部「これは?」

 

天城「私が手作りした武運お守りです。赤城と加賀、土佐もそのお守りを持っていますわ」

 

話を聞いた宮部は微笑む。

 

宮部「ありがとう御座います天城さん。これで安心して飛べます」

 

お守りを服のポケットへ入れる。

 

天城「あの子達は強いです。ですが鏡面海域内の戦闘ではセイレーンの方が上手です。赤城達は恐らく苦戦しているでしょう。どうか赤城達を救って下さい」

 

深々と頭を下げ、懇願する。

 

宮部「…頭を上げて下さい天城さん。天城さん達は海上に不時着し瀕死状態だった自分を見ず知らずの他人なのに救助して頂き、そして治療すらさせて頂きました。自分はこの恩を一生をかけて返すつもりです」

 

見ず知らずの自分を助け、良くしてくれた重桜に一生をかけて恩返しすることを以前から決意していた。

 

宮部「必ず赤城さん達を救います。そして帰還してきた妹さん達を出迎えてやって下さい。では、自分はこれで失礼します」

 

軽くお辞儀をし、その場から足早に去っていく。

 

 

天城「(宮部さん…どうかご無事で…)」

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

赤紫色に染まっている空

 

荒れ狂う紫に染まった海に、防波堤へ激しく打ち付ける荒波

 

浜辺のあちこちに漂着しているセイレーン艦の残骸

 

 

突如として小笠原諸島を覆うように発生した鏡面海域によって母島にある重桜軍前線基地は外部と完全に遮断された。

重桜軍の兵達はセイレーンの攻撃に備えて戦闘配置に着き、避難してきた島民達は突然の事に困惑していた。

 

そして基地内の司令棟にある司令室には遠征部隊旗艦の赤城の姿があった。

 

 

 

重桜軍前線基地 司令室

 

赤城「こちら遠征部隊旗艦赤城です。応答願います。……こちら遠征部隊旗艦赤城、司令部応答願いますわ」

 

数秒間、聞き慣れた雑音だけが流れる。

 

赤城「………ダメね…全く反応が無いわ」

 

役に立たなくなった通信機を机上にそっと置く。

ダメ元で何度も試してはみたが、結果はどれも雑音が流れ続けるだけだった。

 

ガチャ

 

すると部屋の扉が開き、妹の加賀が部屋へと入ってくる。

 

加賀「失礼します。どうでしたか姉様?」

 

通信の結果を尋ねる。

 

赤城「ダメね、通信機器はどれも使い物にならないわ」

 

近くにあった椅子に座り込む。

 

加賀「やはり駄目でしたか…」

 

赤城「えぇ、異変に気付いた司令部が艦隊を送ってくれると思うけど、しばらくは私達と基地の兵士だけでセイレーンの攻撃を防がないといけないわね…」

 

目を瞑り深い溜め息をつく。

セイレーンの攻撃によって基地司令官を含む士官と下士官が全滅してしまい結果、重桜KAN-SENで立場が高く指揮経験のある赤城が基地司令の役割を担うことになり指揮を執ることとなった。

 

赤城「巡回中の土佐達からセイレーン発見の報告は?」

 

加賀「ありませんね。この海域に侵入した時は量産型が数十隻以上いましたが今はまったくと言っていい程に」

 

基地を攻撃していたセイレーン艦隊を手際よく撃滅した赤城達だったがそれ以降セイレーンが全く現れず、それどころか鏡面海域には必ず居る下位個体や上位個体とも遭遇しなかった。

 

赤城「(セイレーンは何か企んでいるのかしら…?)分かったわ、引き続き警戒を続けてちょうだい」

 

加賀「分かりました。何かあれば報告します」

 

赤城に背を向け、部屋から退出する。

 

赤城「……嫌な予感がするわね…」

 

赤城の脳裏になんとも言えない不安がよぎる。

 

 

 

 

そしてそれは現実の物となるのであった

 

 

to be Continue

 





中学生の暇人集団さんから☆10、匿名の方から☆7を頂きました!!お二方高評価ありがとう御座います!!

これからもこの小説をご愛読お願い致します!!

それではグッバイ

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