前回の続きになります。
それではどうぞ。
「よーし、ここから出発だね!」
「うん! はぐみね、この辺の事はよく覚えてるんだ! 確か、駅とは反対側に向かってたと思うよ!」
公園探しに一先ず商店街に来た4人。
「駅とは反対側となると……こっちの方向かな」
「そうそう! 駅の方に向かうと車が多いから、こっちに行きなさいって、とーちゃんに言われてたんだ!」
「なるほどな、そうやって昔の記憶を辿っていく感じか」
その探し方に有咲は納得する。
「ねぇ、見て見て! 商店街は七夕の飾りでいっぱいだね!」
商店街の至る所に七夕の飾りが置いてあるのを見て、興奮する香澄。
「七夕は毎年恒例の行事だからね。うちのお店も、この前飾り付けしたよ」
「はぐみも一緒にやったよね!」
「あの時はありがとうね。手伝ってくれて、すっごい助かっちゃった」
「えへへ~♪ さーやとはお隣さんだもん!」
困った時はお互い様だよ!と沙綾に言うはぐみ。
「にしても、今日も、かなり暑いな……いよいよ夏本番って感じだな」
「あっ! そう言えばさ、はぐと彗ちゃんに公園で初めて会ったのも確か、こういう暑い日だったよねっ!?」
有咲の言葉を聞いて、香澄は今思い出したのか、はぐみと彗と呼ばれた人物と初めて会ったのも、こういう暑い日だったと言う。
◇
「わ~! ここのこーえんすごーい! たっくさん『ゆーぐ』があるよー!」
初めて来た公園にはたくさんの遊具があり、香澄はどれで遊ぼうかなと目を輝かせていた。
「わーい、ブランコだー! よーし、ブランコにのろおーっ!」
悩んだ末、香澄はブランコで遊ぶ事に。そこには自分と同い年くらいの子供が2人ブランコで遊んでいた。
「ねーねー! このブランコつかってる? わたしものっていい?」
「うん! いいよ! いっしょにやろ!」
「ぼくのつかっていいよー」
「わーい!」
これが香澄にとってのファーストコンタクトだった。
◇
「すっごい暑い日だったから、ブランコの風が気持ちよかったの、なんか覚えてる」
「そうそう! はぐみもちょっと思い出してきた! ブランコで3人のどっちがたくさんこげるか競争したんだよね!」
はぐみも思い出してきたのか、そうそうと言った。
「へぇ~、なるほどー。それが香澄とはぐみと彗ちゃんって子の一番最初の出会いだったんだ」
「けど、よくそれで毎週遊ぶほど仲良くなれるよな……? 私はちょっと信じられねーけど……」
「私は弟と妹がいるから分かるけど、子供って、なんかあっという間に仲良くなってるよね?」
沙綾には弟と妹がいるので、なんとなく分かるのだと言う。
「あ、それでさ! 確かそのあと……」
香澄によると、はぐみから自転車の乗り方を教わったとの事。怪我をしないように彗が見張っててくれたのだとか。
「はぐは、幼稚園で自転車乗れてたんだ。その頃から運動神経良かったんだね~」
「えへへ~♪ けど確かその日、かーくんも自転車に乗れたよね? 公園の前の坂道で。最後ははぐみ、すいちゃんの合図で後ろをおさえなかったもん!」
「そう言われるとそうかも……っ!」
それじゃあ私が乗れるようになったのって、はぐと彗ちゃんのお陰だったんだと喜びながら言う香澄。
「……わ! なんか、すっごい思い出してきた! 公園の前に長い坂道があって、そこで自転車乗ったよ、私!」
「すっげー劇的だな、そのエピソード……」
「そうかな~? 彗ちゃんは私の隣で、
「もっとヤバいエピソードがあった!? つか、一輪車!?」
「うん。彗ちゃん、一輪車に乗るの上手だったよねー? はぐ?」
「うん! 自転車もいいけど、乗り慣れてる一輪車の方がいいって、すいちゃんよく言ってたんだー」
「……(つか、なんで一輪車!? いや……乗ってる子供も確かにいるんだろうけど……)」
普通、逆だろと突っ込みたかった有咲。だが、あまりにも一輪車のエピソードが気になりすぎて、何も言えなかった。
「えっと、ちょっと待って……公園の前に、長い坂道があったんだよね?」
「うん! 急な坂道じゃなくて、わりと緩やかな坂道だったよ?」
「それじゃあ、もしかしたら花咲川の向こう側かもね」
香澄の情報を元に纏めた沙綾がその場所を指摘する。
「あっちの方は、そういう長い坂道がかなり多いから。たぶん間違いないと思う」
「なんつーか沙綾……名探偵って感じだな……」
「そう言えば、前にも誰かにそんな事を言われたような気がするな」
苦笑いしながら有咲に返す沙綾。
「ここに居ても仕方ないし、川の向こう側に行ってみようよ!」
「うん! はぐみもさんせー!」
「ま、とりあえずついてってみるか……」
という事で、4人は川の向こう側に行く事にするのであった。
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