前回の続きになります。
ようやく主人公が登場します。
それではどうぞ。
「さーや、あとどれくらいかな?」
「もうかなり近くまで来てるから、あとちょっとだと思うよ」
地図アプリで調べたところ、あとちょっとで目的地が見えるそうだ。
「あ! ねぇ、あそこ見て! おっきい木が見えてきたよ!」
「ホントだ!」
はぐみが指をさしながら言う。確かに大きな木が見える。
「小さな池があるのも、大体あの辺だね」
「あそこまでずっと坂道が続いてるし……どうやらここで間違いないみてーだな」
しかもその場所までの坂道もある。有咲の言う通り、ここで間違いないようだ。
「わ~、ホントにあの公園にまた来れたんだね!? すっごいドキドキしてきちゃった!」
「はぐみも~っ!」
「私、ちょっと走って行ってくるね!」
「あ、かーくん待ってよ~! はぐみも一緒に行くーっ!」
そう言って、香澄とはぐみは走って行ってしまった。
◇
「ここが……」
「思い出の……公園……?」
「「…………」」
香澄とはぐみが辿り着いた先にあったのは見知らぬ建物ものだった。
「はぁ、はぁ……どうだ? 公園はあったか?」
「ううん……公園が……ないの……」
いきなり走り出した2人を追いかけた有咲が、公園があったのかと訊く。しかし香澄の口から公園がないという言葉が。
「は? それって、もしかしてここでもねーって事か?」
「ううん、場所はあってると思う! ここに木があって、隣に小さな池があって、前の道が坂道になってて……ここで間違いないよ!」
「けど、こんな建物はなかったよ。昔は、ここが全部公園だったんだよ!」
しかし2人曰く、場所は合っている筈だと言うのだ。
「この辺の地区の公民館みたいだね。地図アプリにも、そうやって書いてあるから……」
「てことはつまり……公園を潰して、公民館を作った、って事になるのか」
そう言う沙綾と有咲がそう言った時だった。
「……やっぱり地上から見ると、こんなに印象が違うもんか。幸いは木と池が残ってた事だけど……」
「「「「?」」」」
声がする方に視線を向ける4人。そこにはハネた茶髪のショートヘアをした高校生?と思われる人物が公民館を見上げてた。
その人物は夏だというのに、何故か長袖の黒いブレザーとプリーツスカート、白のカッターシャツ、赤色のネクタイを着用しており、黒タイツも履いていた。上着を着崩しており、ネクタイも緩めてる為か少しだらしない印象にも見える。
特に4人が思ったのは、その人物が
「あの子、夏なのに長袖とか……暑くねーのかな?」
「どうなんだろ? でも、一輪車に乗ってるけど……あれ? 一輪車って、香澄とはぐみがさっき……」
「「……」」
有咲と沙綾が、その人物を話してる中、香澄とはぐみはその人物をジッと見て……
「「彗(すい)ちゃんだ!」」
「「えええっ!?」」
そう叫ぶ2人。それを聞いて驚愕の表情になる有咲と沙綾。
「彗ちゃーん!」
「……は?」
「あ、かーくんだけズルいよ~! はぐみも~!」
「…ちょ、まっ……」
彗を見つけるや否やロケットのように突っ込む香澄とはぐみ。一瞬驚く表情をしてたが、そこからの彼の行動は早く、一輪車に乗ったまま、突っ込んでくる2人を器用に受け止めたのだ。
「…………香澄ちゃん、いきなり飛びつくのは危ないよ?」
「だって彗ちゃんを見たら嬉しくって!」
「…………はーちゃんも」
「えへへ~、すいちゃんの姿を見たら、居ても立っても居られなくてー」
「……」
溜息を吐きながら、香澄とはぐみを降ろす彗。
「香澄、はぐみ、大丈夫? 怪我とかしてない?」
「さーや! うん! 彗ちゃんに受け止めてもらったから大丈夫だよ!」
「はぐみも!」
沙綾に怪我してないかと言われる香澄とはぐみ。2人はドヤ顔で大丈夫だと言ってるが……
「……あの、初対面の2人に言うのもなんだけど、香澄ちゃんとはーちゃん……迷惑かけてない? …あ、遅れながら、2人の幼馴染みの……
「あ、いや……こっちこそ。なんつーか、香澄のは……その、慣れてるっつーか……」
「私も慣れてるから、気にしてないよ」
一方で彗は、有咲と沙綾に自己紹介をしつつ、香澄とはぐみが迷惑をかけてないか?と訊く。その質問に気にしてないと返す有咲と沙綾。
「「((こう思うのも失礼かもしれないけど……女の子にしか見えない!?))」」
そして遠目から見たら、少女にも見えなくもない中性的な少年、明星彗を直接見て、沙綾と有咲が最初に思った事がそれだった。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
※主人公の簡単なプロフィールです。
容姿イメージ:『艦隊これくしょん』の若葉
誕生日:12月18日、いて座
身長:157cm
血液型:A型
一人称:僕