○○○の少年と離れた時間と公園で   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回は後日談編……その1になります。

それではどうぞ。


第7話 究極のコロッケ

「それじゃあ……そろそろ帰るか?」

「うん、そうだね! はぐー、今日は1日ありがとうね! 大事な思い出が、たっくさんよみがえってきたよ!」

 

短冊の内容も分かった事だし、そろそろ帰るかと言う有咲。そしてはぐみにお礼を言う香澄。

 

「ごめんね、はぐみ。長居しちゃって」

「……ん、長居しちゃうと悪いから、僕もそろそろ帰るね」

「あ、ちょっと待って! とーちゃんが、せっかくだから夜ご飯食べて行けって言ってる! 今日は特別に、はぐみのお部屋でご飯食べていいって!」

 

するとはぐみから、夜ご飯のお誘いが。

 

「え!? はぐのウチで夜ご飯!? それって、みんなで!?」

「もっちろん! それに今、絶賛開発中の新作コロッケがあるから、その感想を聞かせて欲しいんだって!」

 

どうやら開発中の新作コロッケの感想も欲しいとの事。

 

「へぇ~、北沢精肉店の新作コロッケねー。それはかなり興味あるなー」

「でしょー? はぐみもみんなといっしょにご飯食べたいし、いいよね、かーくん、すいちゃん?」

「……ん、全然。お邪魔じゃなければ」

 

彗も北沢精肉店のコロッケは好物だ。どのくらい好きかというと、1人でコロッケ5つは余裕で食べてしまうくらいには。

 

「うう……すっごい食べていきたい……けど、今からだと帰りが遅くなっちゃうから……」

「ふっふ~ん♪ それなら大丈夫だよっ!」

「えぇ、本当にっ!? やったーっ! それじゃあ私、食べていくね!」

 

帰りはとーちゃんが車で送ってくれるって!と言うはぐみ。それを聞いて、喜ぶ香澄。

 

「あ、家に電話しておかなきゃ!」

「香澄って、ホントに切り替えはえーな……」

 

家に電話をかける香澄を見て、有咲は切り替えが早いなと思った。

 

 

 

 

「じゃじゃーん! おまたせー! これがとーちゃん特製、新作コロッケだよーっ!」

「わっ! 山盛りになってるよ! 有咲、見て見て!」

「ちょっと落ち着けって。興奮しすぎ」

 

山盛りの量の新作コロッケを見て、興奮のあまり香澄は大はしゃぎ。そして落ち着かせる有咲。

 

「けど、興奮しちゃう気持ちも分かる! 揚げたてで、ホントにいい香りするもん」

「……ん、揚げたての良さも理解できない人は、一度、1人で揚げ物系の料理をやる事を勧める。そしてその苦労を知れ」

「なんか彗は彗で、真顔で凄い事を言ってるぞ。……しかも妙に説得力がある気がするのは気のせいか?」

 

沙綾に続いて、真顔で言う彗に有咲が突っ込む。

 

「新作は何種類かあるから、順番に食べていってね!」

「はーい! どんなコロッケなんだろ? 楽しみだなー♪」

 

そしてはぐみは、まずはコレ!と何種類かある内の1種類を4人に見せる。

 

「その名もイタリアンコロッケ! コロッケの中にチーズと特製ミートソースが入ってるんだよっ!」

 

チーズとミートソースが入ってるという説明を聞いてるだけで、美味しそうと思った4人は早速試食をする。

 

「んんっ! わ、わ~! これは……っ」

「噛んだ瞬間に中からチーズとミートソースが溢れてきて……すっごい美味しいよ、これっ!」

「確かにマジでヤバイな、これは……っ。ポテトとミートソースの相性が抜群だな……っ」

「……ん、特製ミートソースの方も、奥深い味でとても美味しい」

「わーい、ありがとー! イタリアンコロッケは、とーちゃんのイチオシなんだ!」

 

確かにはぐみの父が一押しと言うだけあり、味もポテトとチーズ、更にミートソースの相性がかなり良く、文句なしの美味しさである。

 

「これは絶対に売れると思う! ね、彗ちゃん?」

「……ん、売れること間違いなし。正直、毎日買っちゃうくらい」

「私も毎日買っちゃうかも!」

「えへへ♪ そう言ってくれるととーちゃんも喜ぶよ! そしたら次は……こっちの丸いコロッケね!」

 

次に見せてくれたコロッケは、丸い形をしていた。

 

「その名もアメリカンコロッケだよっ!」

「アメリカンコロッケ……? 中にハンバーガーでも入ってるのか?」

「あーちゃん、いい線行ってる! けど、残念ながら中に入ってるのはハンバーガーじゃなくてポップコーンだよ!」

 

なんとこのアメリカンコロッケの中身は、ポップコーンという斬新な……というか斬新過ぎるものだった。とりあえず試食する4人。

 

「なんていうか……不思議な食感……だね? 味はわりと美味しいけど……」

「……ん、右に同じく。味は美味しいけど……」

「く、口の中の水分が、ものすごい勢いで奪われていくぞ、これ……」

「はぐーっ。わ、悪いけどお水くれる……? ゴホ……っ」

「あ、あれ? アメリカンコロッケは微妙だったかな? ふむふむ……改良の余地あり、と……」

 

約2名、今のコロッケを食べたせいか口の中の水分を奪われ、はぐみから水を貰った。

 

「それじゃあ次にいってみよう! イタリアン、アメリカンときたら、次は中華だよ!」

 

次に見せてきたコロッケは、なんと中に餃子が入ってるらしい。

 

「コロッケの中に、餃子を入れちゃったんだ……はぐのお父さんの発想って、すごいね……」

「……ん、この発想は僕も思いつかない」

「ていうか、わざわざコロッケの中に入れる必要あるか?」

「まあまあ、とりあえず食べてみよう。コロッケにする事で、予想外の変化があるかもしれないし」

 

まず何故にコロッケの中に餃子……?という疑問が浮かんだが、とりあえず試食する4人。

 

「あーんっ……んんんっ! わ、結構大きい餃子が入ってるよ!……うん、意外と悪くないかも……」

「ただ……良くもないって言うか……」

「だよな? 味が混ざっちゃって、すっげー微妙な感じ……これって普通に別々で食べた方が美味しいんじゃないか……って、彗は何してんだ?」

 

香澄、沙綾、有咲が味の感想を述べる。ただ1人、彗だけは食べた後、自前のノートに何かを書き込んでいる。

 

「……今食べた中華コロッケの改良点……というか、完成形。餃子の皮が食感を阻害している。あと餃子の餡の作り方を変えるべき。はい。これ改良点とレシピね?」

「わかった! とーちゃんに渡しておくね」

「……ん、試作品が完成したら期間限定で販売してみて、商店街のお客さんから意見をもらうといいよ」

 

先程のノートをはぐみに渡す彗。どうやら今のコロッケの改善するとレシピのようだ。

 

「……ん、沙綾ちゃんもいる? この餃子の餡のレシピ、カレーパンに使う生地にも合うんだけど」

「ホントに!? せっかくだから貰おうかな。お父さんも新作のパン作りに悩んでたし」

「沙綾も乗り気じゃねえか!?」

 

特定のパン生地に相性いいよとレシピを沙綾に勧める彗。そして意外にも乗り気な沙綾に突っ込む有咲。

 

「ねえねえ、はぐ! こっちのコロッケは? このコロッケは、まだ食べてないよね?」

「あ、ごめん! そのコロッケをまだ紹介してなかった! それはロシア風コロッケ!」

 

そう呼ばれたコロッケ。はぐみは何が入ってるかは、食べてみてのお楽しみだというが……一体何が入ってるのだろうか?

 

「ロシア風って……何が入ってるの!? 楽しみー! それじゃあ、いただきまーす! あーむっ……」

 

早速とばかりに試食する香澄。他の3人も試食する。

 

「コロッケの中から……小さいコロッケが出てきたぞっ!?」

「そのとーり! 北沢精肉店自慢のコロッケをコロッケで包み込んだ、きゅーきょくのコロッケだよ!」

 

有咲の言葉にドヤ顔のはぐみ。

 

「コロッケの中に、コロッケ……これがロシア風って……あ、マトリョーシカの事か? 人形の中に人形が入ってるやつ……けど、それって……意味なくね?」

「うん……中に衣が混ざってる以外は、普通のコロッケだよね……」

 

沙綾の言う通り、中に衣が混ざってる事を除くと……普通のコロッケである。

 

「けど、これ美味しい! 美味しいよはぐっ! このロシア風コロッケが1番好きかも!」

「……ん、僕もこっちがいい。他のも美味しかったけど、強いて言うなら、このロシア風コロッケが好きかも」

「だよねだよね!? はぐみもこれが1番好きなんだ! やっぱり、かーくんとすいちゃんとは気が合うなー!」

 

しかし香澄と彗、はぐみは波長が同じなのか、そんな事は関係なさそうなのであった。




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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