悔いは無い
「で、死んだわけだけどどうする?」
「……」
突然だが、俺は死んだらしい。
しかも、なんかよくある誰かを庇って死んだからとかいうカッコいい死に方じゃなくてただただ俺が暴走車に轢かれたのが本来の死に方と違うという事らしい。
いや、本来の死因ってなんだ…?
あ、事故紹介……いやいや、自己紹介遅れて申し訳ない。
俺は
元就活生で、現死人です。
「うーん……しかし、転生してもなあ」
「ここまで転生で渋られたのはこっちも初めてだぞ。大抵二つ返事で転生するからな。特典まで付けるのに何が不満なんだ」
「またあの地獄の就活をしたくない」
そう、目の前で俺と話しているのは神様的な人。
なんで
「そ、そうか……なら、お前が仕事しなくてもいいような特典にすればいいじゃないか。例えば世界一に富豪の家に生まれるとか」
「いや、そういう家柄はまた別で厄介な事になりそうだし、理想は普通の家庭でかつ仕事せずに生きたい!」
「……ただの無職じゃねえか」
だからこうして転生するかどうか悩んでいるというのに。
「はあ…分かったじゃあお前が仕事をしなくていい世界に転生させてやる。それなら決めr…」
「転生します」
「早いなオイ!」
俺の好きな漫画で労働はクソという事を言っていた。
それが本当かどうかはさておき、その労働に繋がる仕事、そしてその仕事を得る為の就職活動をしなくていいというのなら、もはや俺に迷う余地などある筈も無かった。
「じゃあ特典は何にする? 何でもいいぞ」
「んー、じゃあ俺も呪術廻戦の世界での呪力を使ってみたいから使えるようにしてくれ」
「呪術廻戦の呪力を使用出来る様にだな、分かった」
呪術廻戦……それは生きてる時、てか今でも俺の好きな漫画で人から生み出された呪いを祓う呪術師たちの物語で、呪力はそこに出てくる戦いを支える根幹となる要素だ。
……まあ、一部呪力無しで戦う怪物達も居るわけだけど、その人達の事は追々話せたら話すとしよう。
「術式はどうする? 使える様にしておくか?」
「そんなのも選べんの!? すげえなアンタ!」
俺に言われると神様的な人は見事なドヤ顔を見せた。
やべえ、ぶん殴りてえ。
「ま、それくらいは特典のうちにも入らん。どうする? 別に作品に登場する術式でもいいし、今この場でお前独自の術式を考えてもいいぞ」
そう言われて俺はまた頭を悩ませた。
自分だけのオリジナル術式……やべえ、めっちゃ魅力的過ぎる。
でも、五条先生の無下限呪術とか、伏黒の十種影法術とかもめちゃくちゃ憧れる。
反対に憧れるけど東堂や乙骨、夏油のは無しだな。
アレはあの世界だからこその強さなわけだし。
「うーん…悩ましいし、術式と言えるか怪しいけど……俺の身体能力を超大幅に引き上げる術式として使える様にして欲しいかな」
「なるほど、身体強化の術式と……よし、じゃあ転生させるぞ」
「あー、ちょっとタイム!」
「なんだ……まだ何か欲しいのか? そこまで大それた物はもうやれないぞ」
「やー、欲しいって程じゃないんだけど出来ればーーーーーー」
「……はあ」
俺の最後の願いに呆れた顔をされた。
やっぱりコレは難しいかな…。
「分かった。約束までは出来ないが、やるだけやってみる。じゃあな」
しかし、そんな俺の思いとは裏腹に案外努力はしてくれるらしい。
ワガママは言ってみるもんだと思いながら、俺は
ヒロインはどうしようか迷ってます