職業、三次職のゴットハンドだがギルドの更新料が高いので、俺は一次職の僧侶と言い張る事にした。 作:明空狐
俺は今、冒険者ギルドの登録窓口にいる。
他大陸でブラック企業もドン引きする労働量が、もう、すごい、いや、になったから、なんやかんやでトンズラこいてきた。
今度こそ、今度こそおれは!
俺は程々に働いて、休む時はしっかり休む生活をするんだ。絶対に!!
ギルドルールを確認し、早速登録書にサインをしようとした所だが、衝撃が走った。・・三次職の年間登録料が一千万ゴルズッ!?何この値段。
頭沸いてんじゃないか、このシステム作った奴!!
ちょっと探りを入れてみよう。
「なあ、お姉さん。俺は一次職の僧侶だから5千ゴルズだけど、二次・三次職の人達は登録料、高くて大変だな」
すると、美人だが変なプライドで婚期逃して拗らせた挙句ヒスリそうな受付嬢が完璧な営業スマイルで、
いやスマン嘘だ。何か睨まれてる気がする、後この人重心の据わり方が安定しすぎているから隠れギルドナイトか?
「はい、二次職が100万ゴルズ、三次職が1000万ゴルズとなっております。
ただ、二次職の方が全体の約5%、三次職の方は現在登録者はおりません。数年に一人いるかいないかですね」
(・・・この人)
「そうなんだ、じゃ登録よろしくね」
ニコリと微笑み、俺に向かって受付嬢は
「畏まりました。それではライネス様、
・・・・二次職のモンクとして登録させて頂いてよろしいでしょうか?」
瞬間、俺と婚期逃し女の空間が固まった。
糞っ!この女(あまっ)、俺の実力測るために、気当たりでフェイントを4回も入れてくんじゃねえよ!!
一箇所だけピクリと反応しておこう。
「はは、嫌だなお姉さん。一介の僧侶だよ、俺は。」
(ふざけんな、二次職の登録料なんて絶対に払うかよ!!)
「あら嫌だわ、私ったら・・ではライネス様、一次職の僧侶として登録させて頂きます。」
(この男、視線に気づいたのは一回のみ、考えすぎか?)
「「・・・・・」」
「本日は直ぐにご依頼は受けますか?」
「今日は登録だけだから、明日からよろしく頼むよ」
(このヒス女、疑ってやがる)
「はい明日から、よろしくお願いいたします。」
(怪しい、あと此奴、ちょいちょい視線が腹立つんだよっ!)
「「はははははは」」
こうして、長い付き合いになるかもしれない受付嬢との化かし合いが始まったり、始まりなかったりするのであった。
頑張れ、受付嬢!!
二次職とか言ってる時点で半分は騙されてるぞ!
頑張れ、ライネス!!
二次職手前の一次職として演じようとしては、ちょっと下手だぞ!