左来人は正義のヒーローである   作:特撮好きの一般人

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祝!初変身回!

大変お待たせしました!すっごく長ったらしい上に、あまり若葉とひなたを喋らせることが出来なかったので修正が入るかも?

10月6日追記 修正入りました。これからも他の話に修正が入ると思いますが、作者が受験のため更新は大分遅れると思います。合格発表が11月の中旬なのでそれぐらいには投稿出来ると思います。もし、投稿がなかったら、「あっ、こいつ落ちたんだな」って察してください。


sの序章/星が舞い降りた日

2015年 7月30日

 

その日、空から星が舞い降りた

 

 

 

 

 

「……ん」

 

 

体が揺すられることで目が覚める。

 

外で風に当たっている間に少し眠ってしまってたらしい。

 

ロストドライバーの実験をする為に遅く起きすぎていたか……

 

っと、早く起きないと。こんな無防備な姿を晒すのはあまり良くない。僕は何事においても完璧な左 来人(ひだり らいと)なんだから。

 

誰が起こしてくれたんだ……

 

 

「起こしてくれてありがとう、若葉」

 

「いや、学級委員長として当然のことを

 

パシャリッ

 

「「…………」」

 

「寝起きの来人くんの写真ゲットです♪いつもキチンとしてる来人くんのフニャっとした顔はいいですね。若葉ちゃんとツーショットというのも良いです♪ 。また、2人の秘蔵画像コレクションが増えました♪」

 

 

顔に熱が籠るのが分かる。

 

 

「……ひなた、その写真消して」

 

「嫌です♪」

 

「消して」

 

「嫌です♪」

 

「…………はぁ、もういいよ。あまり他の人に見せないでよ」

 

「若葉ちゃん見ますか?」

 

「私と来人のツーショット……」

 

「行ってるそばから見せるな!?」

 

 

あぁ、恥ずかしい!くっそ、なんで僕はひなたの前で無防備に寝てたんだ!

 

はぁ、良くない良くない、仮面が外れかけてる。

 

平常心、平常心……

 

 

「はぁ………写真はもういい、諦めるよ。んで、2人がわざわざ起こしに来てくれたってことはなんかあった?」

 

「ん?あぁ、いやいくら夏とはいえあまり長いこと外にいても風邪をひくと思ってな。それで呼びに来たんだ」

 

「そしたら寝てたものですからビックリしましたよ。まぁ、そのおかげでレアな写真が撮れたわけですが♪」

 

「確かにあまり良くなかったな。考え事してたら寝ちゃってた。ありがとね起こしに来てくれて。んじゃ、戻ろっか」

 

 

ふと、今日の夜空の景色が気になって上を見る。

 

 

「今日も星が綺麗だなぁ……」

 

 

ドクンッ!

 

 

っ、なんだ!?今、一瞬……

 

 

「ん?来人、急に立ち止まってどうしたんだ?」

 

「あっ、少し顔色が悪いです。ホントに風邪ひいちゃいましたか?」

 

「あっ……なんでもない、なんでもない!多分気のせい」

 

「?そうか、何かあったら言うんだぞ」

 

「来人くんはいつも一人で背負い込みますから」

 

「あはは……」

 

 

そう気のせいの筈だ。なのになんで、

 

 

 

「こんなに嫌な予感がするんだ……」

 

 

 

僕の勘は良く当たる。それも嫌な時ほど。

 

 

 

 

 

突如、地面が激しく揺れた。

 

 

「すごい揺れだったな……って、来人急に手を引っ張るな!」

 

「いいから、中に戻るよ!」

 

「急にどうした!?」

 

「若葉ちゃん来人くんに従って下さい!」

 

「ひなたも感じたの!?」

 

「だから、どうしたんだ!」

 

 

 

「「なにか来る(ます)!!」」

 

 

 

また、空を見上げた。

 

先程と同じく、一見なんの変哲もない星空のようだった。

 

 

だが、違う。

 

 

夜空に輝く星々は水面を漂うように蠢いていた。

 

動きが不規則ななにかは次第に大きくなっていき───

 

 

 

ズドンッ!

 

 

 

絶望が空から降ってきた。

 

 

「ッ、逃げるよ2人とも!」

 

「なんだ、あれは……」

 

 

全身が不自然なほど白く、自分たちよりも遥かに巨大で、不気味な口のような器官を持つモノ。

 

 

不味い不味い不味い不味い不味い!

 

あれはなにか良くないものだ!!

 

逃げないと、2人を連れて逃げないと!

 

 

ゆらりと、ひなたが立ち上がった。その目にはどこか異様な光が宿り

 

 

「──・・・───・・・・・───・・・・・───」

 

 

口からは謎の言葉が漏れる。

 

 

「ひなた?どうし

 

「「「きゃああああああああぁぁぁっ!!」」」

 

っ、なんだ!」

 

 

悲鳴が聞こえてきた方に視線を向けると、神楽殿の中から弾かれたように人が続々と逃げ出てきた。

 

咄嗟に神楽殿へと駆け出そうとした瞬間、腕を若葉とひなたに掴まれる。

 

 

「「私も行く(きます)!」」

 

 

若葉は普段のようなキリッとした姿に戻っており、ひなたもさっきの異様な光は消え、2人とも強い意志を感じる目で見つめてきた。

 

 

「……分かった、行こう!」

 

 

あの化け物は何なのか、ひなたのさっきの様子はなんだったのか、立ち止まって色々と考えたいことがあった。

 

けど、考え込んでる暇はない。

 

今はとにかく神楽殿にいるクラスメイトを───ロストドライバーを取りに行かなければいけない。と何故か思っていた。

 

 

 

 

 

神楽殿に駆け込む。

 

そこで僕たちが見たのは白い化け物に食べられる人達の姿だった。

 

口のような器官は人の血で紅く染まり、その巨体の下には食い残しの欠けらが散らばっている。その中にはクラスメイトの変わり果てた姿もあり、

 

 

「うっ」

 

 

思わず吐きそうになった。

 

目の前の光景が信じられず、若葉とひなたを見た。

 

目の前の光景を信じられなかったのは2人も同じようで顔が真っ青になっている。

 

 

「──────」

 

 

声が聞こえた。

 

 

「なんだ?」

 

 

「──────」

 

 

「っ、まただ!呼んでるのか僕を?」

 

「どうしたんだ、来人!」

 

「何かが僕を呼んでる!」

 

「来人くん、あそこです!」

 

 

ひなたが指さす方向を見ると光輝く祭壇がある。

 

けど、そこまでの間にはあの白い化け物がいる。

 

 

……やるしかない。

 

 

「うぉおおおおおお!!」

 

 

祭壇目掛けて走り出す。

 

白い化け物がこちらに気付き突進してこようとしたが、タイミングを見極めてギリギリ避け、ついでに自分の荷物を回収し、祭壇に辿り着く。

 

 

「君が僕を呼んだのか?」

 

 

光輝く祭壇。その中を開けると、そこには光輝く『刀』があった。

 

自然と刀に手が伸びていた。

 

 

ドクンッ

 

 

なにかが体の中を循環し出す感覚がする。

 

体が熱い!息苦しい!けど……体の奥から力が湧き出してくる。

 

 

けど、違う!刀が僕を呼んでるんじゃない!

 

 

確実にこの刀はなにか特別なものだ。

 

だが、刀は僕に対して反応を示さない。

 

 

(なら、この刀が反応しているのは………)

 

 

「若葉!これを!」

 

 

若葉に向けて刀を投げる。

 

刀を握った時、不自然なほど手に馴染んだ。だが、違う。

 

直感で分かった。

 

これは僕が使うべきものじゃない。相応しい担い手は………

 

 

若葉だ!

 

 

若葉が刀をキャッチする。

 

 

「直感に従って良かった……」

 

 

若葉が刀を握った時には刀の錆がとれていた。

 

若葉が刀身を鞘に収め、居合の構えをとる。

 

若葉に向かって白い化け物が襲いかかるが、

 

 

「ふっ!」

 

 

若葉は自然な動作で居合の構えを取り、白い化け物を一瞬で両断した。

 

白い化け物は形容し難い鳴き声を上げ、消滅した。

 

 

 

 

 

その後、僕は襲いかかってくる化け物を引き付け陽動し、若葉が切り伏せていく。その繰り返しだった。

 

不思議な感覚だった。

 

刀を握った時からどれだけ動いてもあまり体が疲れず、羽のように体が軽い。

 

流れるように化け物を一掃し、一息つく。

 

 

「はぁはぁ、何だったんだあの化け物さ」

 

「はぁはぁはぁ、分からない。けど、さっきからずっと嫌な予感がする」

 

 

ずっと、体がひりつく感覚がする。

 

 

「来人くん!若葉ちゃん!外にもあの変なのが溢れてます!」

 

 

ひなたが僕たちに駆け寄りながらそう叫んだ。

 

 

 

 

 

神楽殿の外はいつの間にか大量の化け物に囲まれていた。逃げようとした人達は退路がなくなり絶望にくれているのが分かる。

 

 

「行こう、来人」

 

「うん」

 

 

今の僕たちなら負ける気は───

 

 

「若葉ちょっと待って!様子が変だ!」

 

 

化け物たちは複数の個体が一箇所に留まり、次々と体を粘土のように変化させ一つになっていく。

 

ある個体はムカデのような姿に

 

ある個体は体の表面に矢のようなものを発生させ

 

 

「まさか……」

 

「多分……」

 

 

進化している。

 

多分、若葉に単体では勝てないことを学習したのだろう。

 

進化を終えた化け物の一体が体に発生した矢を放つ。

 

 

「くっ!」

 

 

なんとか紙一重で避けるが明らかに単体の時より威力が上がっている、

 

その間にも化け物達はまた集合と変化を繰り返し、無数の大型個体が生まれていく。

 

 

「このままじゃっ!」

 

 

頭の中を絶望が覆い尽くす。桁外れの破壊力を持つ化け物が、無数に出現する。

 

どうやって勝てば───負ける…のか………?

 

 

「違う……」

 

「来人?」

 

「違う!」

 

 

違う!こんな、こんなところで!

 

 

「僕が憧れたヒーローは決して人を傷つける奴を許さない!」

 

 

こんなところで

 

 

「諦めない!!」

 

 

ズドンッ

 

 

空からまたなにかが降ってきた。

 

化け物はその勢いで少し後退する。

 

 

「今だ!」

 

 

特になにか考えがあった訳じゃない。

 

もしかしたら、新手の化け物だったかもしれないのに、 気がついたら僕はなにか降ってきた場所に向かって走り出していた。

 

 

「来人!不用意に近づくな!」

 

「離れて下さい来人くん!」

 

 

若葉とひなたがなにか言ってる。

 

 

 

けど、アレ(・・)が僕を呼んでいる。

 

 

 

「アタッシュケース?」

 

 

落ちた場所にあったのは黒いアタッシュケースだった。

 

それをなんの躊躇いもなく開ける。

 

中には

 

 

「まさか、こんな時に来るなんて……」

 

 

ガイアメモリ(T2メモリ)が全て揃った状態で入っていた。

 

僕はその中から『JOKER』を手に取り、神楽殿から回収した荷物の中に入れていたロストドライバーを腰につけた。

 

メモリのスイッチを押す。

 

 

『JOKER!』

 

 

ロストドライバーにジョーカーメモリを挿し、待機音が鳴り響く。

 

ロストドライバーからは紫の波動が発生する。

 

 

「なんだ…あれは…………」

 

「分かりません……けど」

 

「大丈夫」

 

 

若葉とひなたに安心させるために声をかける。

 

 

「これはこの状況をひっくり返す切り札だから」

 

 

()のように右手を握りしめ、体の前に構える。

 

 

「変身!」

 

 

自らを鼓舞する意味も込めて、魔法の言葉を呟き、ベルトを傾ける。スロットを展開させると僕の肉体が変化していく。

 

真っ黒なボディに所々紫のラインがはいり、大きな赤い複眼。額にはアルファベットの『W』の形状の銀色のアンテナが形成された。

 

 

地球(ほし)の記憶、『切り札』の記憶を司るこのメモリとロストドライバーで変身したその姿の名は

 

 

「……仮面ライダージョーカー。さぁ、お前の罪を数えろ」

 

 

 

 

 

Wドライバーは左 翔太郎が悪魔(フィリップ)と相乗りするための道具。

 

ならば、ロストドライバーは……

 

 

仮面ライダー(地獄)への片道切符なのだろう




この話での星はバーテックスとガイアメモリのことを指してます。

ちなみに、来人くんはとある理由(今後の話で出てくるよー)から生太刀を使えないこともなかったのですが若葉ちゃんが近くにいたので、来人くんに身体能力向上の加護だけ授けて若葉ちょんの方に渡りました。
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