左来人は正義のヒーローである   作:特撮好きの一般人

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本当にすみません。大事な大事な勇者通信の下りが抜けてました。5話の次の話としてこの話をぶっ込ませていただきます。


詳しくは感想欄を見ていただいたら分かるのですが、この投稿をもって、しばらく休止し作品を一度書き直そうと思います。


sの序章/勇者通信

8月31日

 

 

 

 

 

「なんとかして武器を作りたい……」

 

 

ジョーカーメモリを手で弄りながら、今一度思考を整理する。

 

現在、僕の手札は仮面ライダージョーカーに変身しての徒手空拳。以上

 

前世で武道は仕込まれていたためジョーカーとの戦闘スタイルは結構あっている。

 

だが、

 

 

「ジョーカーの特性的に安定したパフォーマンスが出来る訳じゃないんだよなぁ」

 

 

ジョーカーメモリの特徴として、使用者の怒りなどの感情によってメモリの性能の限界を超えたパフォーマンスが出来るという点がある。

 

しかし、逆に言えば敵に恐怖だとかを抱いてしまえばメモリの力を引き出しにくくなるとも言える。

 

だから、僕はジョーカー以外にも手札を増やしたいのだが……

 

 

「トリガーマグナムとかどう作るのか分からんねぇ……」

 

 

僕は設計図があったからロストドライバーを作れた訳で、ゼロからガイアメモリなんてブラックボックスの塊のようなものを扱う何かを作れる訳じゃない。

 

一応大社の技術部にも協力してもらって、オリジナルの武器は開発中。だが、それも上手くいってないのが現状だ。

 

 

「っと、そろそろ『勇者通信』の時間か」

 

 

僕は手に持っていたジョーカーメモリを懐に仕舞い込み、放送室へ向かった。

 

 

 

 

 

丸亀城は現在一部改装され、僕たちの学校として利用されている。外観はほぼ残したままで内部の構造を少し変えた程度だが。

 

その学校に通うのは僕を含めて七人のみ。六人の『勇者と』、一人の『巫女』だ。

 

勇者とは、土地神から力を授かり、バーテックスに対抗し得る者のことだ。

 

そして巫女とは土地神の声を聞く者。ひなたがその一人で、三年前に僕らを四国まで導けたのも神様の声を聞いたかららしい。声と言っても言語ではなく、抽象的なイメージらしいが。

 

そしてここでまさかのなんだが、勇者も巫女も幼い少女しかなれないのだ。穢れを忌み嫌う神様は無垢な少女にしか自分を触れさせないようだ。神様ロリコンかよ、キッショ。

 

そんな中、なんと僕には少年ながら勇者への適性があったのだ。少年でありながら僕が勇者になれるのは多分転生特典だろう。

 

僕たち勇者と巫女の上司的存在、政府からバーテックス対策において政府から全権限を委任された機関『大社』はそんなこと知る由もないので僕は唯一の勇者になれる少年として色々実験に協力してる。その対価として、僕の武器にも時間を割いてもらっているわけだが。

 

あぁ、ガイアメモリは家に代々伝わってた未知の産物で、ロストドライバーは僕が家にあった設計図から作ったものって誤魔化している。

 

二つとも研究させて欲しいと言われ一度取り上げられたが、結果は成果ナシ。

 

まぁ、僕にもガイアメモリは理解出来ない産物だからね。

 

 

「っとと、考えすぎるのも良くない」

 

 

危うく放送室を通りすぎるところだった。

 

扉を開け、放送室に入る。そこには既に若葉が来ていた。

 

 

「ごめん若葉待った?」

 

「いや、今来たところだ。それより早く始めよう」

 

「了解っと 」

 

 

無線機のスイッチを入れて通信を繋ぐ。

 

しばらくの雑音の後、ある少女の声が通信機から発せられる。

 

 

『……諏訪より、白鳥です。勇者通信を始めます』

 

「香川より乃木と「来人だよ!歌野久しぶりー」よろしくお願いする」

 

『来くん久しぶり!乃木さんもよろしくお願いします』

 

 

僕が昔住んでいた長野県では諏訪湖東南の一部地域に四国と同じく結界が存在し、人々が生き残っていた。

 

今通信している相手はその諏訪の守護をたった一人でする勇者の白鳥歌野。僕が長野の小学校にいた時の友達である。

 

 

「白鳥さん、そちらの状況はどうだ?」

 

『芳しくはありませんね。もっとも、そんなことを言えば三年前のあの日から状況が芳しかったことなど一度もありません』

 

「……違いない」

 

 

若葉の顔が暗くなっている。

 

 

「…………大丈夫」

 

『えっ?』

 

「きっと大丈夫!願い続ければいつか願いは叶う。暗いことを考えていてもしょうがない。だから、願い続けようよ、ハッピーエンドを!」

 

 

願い続ければいつか願いは叶う。そんなニュアンスのことを狐の神様も言ってた。

 

 

「……そうだな、来人の言う通りだ」

 

『乃木さんまで』

 

「歌野のことだから後ろ向きにはなってないだろうけど、もし不安ならね」

 

 

 

「約束する。歌野も水都も諏訪の人達も絶対助ける!」

 

 

 

『来くん……ありがとう』

 

 

暗いことを考えていれば自ずと気分が沈む。だから、明るいことを考えよう。

 

 

「で、話は変わるけど二人ともいつものはいいの?」

 

『ふふふ、そうね』

 

「あぁ、そうだな」

 

 

 

『「うどんと蕎麦、どちらが優れているか今日こそ決着をつける!」』

 

 

 

若葉と歌野の声が重なった。

 

焚き付けておいてなんだけどめんどくせって思ってしまった。

 

 

 

 

 

校内のチャイムが鳴り響く。

 

 

「……時間切れか。蕎麦は命拾いしたようだな」

 

『それはこちらの台詞です』

 

「ふっ、こちらには来人もいる」

 

「急に巻き込まないでよ。いやまぁうどん派だけど……」

 

『なっ、来くん裏切ったのね!私とみーちゃんと来くんの三人で誓った蕎麦の誓いは忘れたの!?』

 

「記憶にございません。……明日からは新学期が始まる。通信は放課後にした方がいいかもね」

 

「うむ、そうだな。それでいいか白鳥さん?」

 

『はい』

 

「では、また明日。諏訪の無事と健闘を祈る」

 

『四国の無事と健闘を祈ります』

 

「またねー、歌野ー」

 

 

若葉が通信を切った。

 

歌野が元気そうで良かった。

 

けど、少し通信の調子が悪いように感じた……いつまでこの通信も出来るかは分からない。

 

救出手段を考えないと……

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