9階層はDQ11 サマディー地方。
10階層はDQ11の同じくサマディー地方の魔蟲のすみかとなります。
――――――――――まもののむれが あらわれた!
現れたモンスターは三体。
大きな木槌を持ったブラウニー、ハゲタカとヘビが混ざったようなキメラ、灰色のローブを纏って暗いフードの奥の目だけを怪しく光らせたまほうつかい。
――――――――――ブラウニーは 全身に ちからを ためた!
ブラウニーはアルス達の姿を認識した瞬間、即座に短い脚を止めて力を貯め始める。
彼我の距離はまだあり、アルス達が距離を詰めるよりも早くキメラが大きく息を吸い込む。
――――――――――キメラは 火の息を 吐き出した!
「やっ!」
――――――――――ベルの こうげき!
ベルが放った『やいばのブーメラン』がキメラが吐き出した火の息を散らす。
――――――――――ベルは 攻撃を武器で はじいた!
――――――――――アルスとヴェルフは 攻撃を盾で はじいた!
散らされた火の息を更に各々の武器や盾で振り払うことでダメージを負わずにやり過ごす。その間にまほうつかいが呪文を唱えていた。
――――――――――まほうつかいは メラを となえた!
――――――――――アルスは ダメージを 受けた!
「ぐっ!?」
狙われたアルスは『シルバートレイ』で受け止めるも、弾けた火の粉によって体に小さな火傷を負いながらも前進する。
「はっ!」
――――――――――アルスは、剣を ぶんまわした!
――――――――――まほうつかいとキメラは ダメージを 受けた!
――――――――――まほうつかいを たおした!
ぶんまわしによってまほうつかいを倒したが、キメラは飛んでいる分だけまだ傷が浅い。
「ジバリア」
――――――――――ベルは ジバリアを となえた!
――――――――――ブラウニーの足元に ジバリアを しかけた!
「おらぁっ!」
――――――――――ヴェルフの こうげき!
――――――――――キメラは ダメージを 受けた!
――――――――――キメラを たおした!
追撃を仕掛けたヴェルフの『てつのオノ』によってキメラが魔石と化す。直後、力を貯め終わったブラウニーが動いた。
――――――――――ベルの ジバリアが 発動!
――――――――――ブラウニーは ダメージを 受けた!
進行方向の地面に描かれた魔法陣がブラウニーが真上に来た時点で発動し、大地が爆発して飛び散る岩石がブラウニーに襲った。しかし、倒すほどのダメージを与えることは出来ず、ブラウニーは衝撃でたたらを踏んだだけで元気一杯。
そこへ『せいどうのつるぎ+3』を持ったベルが飛び込む。
「やっ!」
――――――――――ベルは かえん斬りを はなった!
――――――――――ブラウニーは ダメージを 受けた!
――――――――――ブラウニーを たおした!
――――――――――まもののむれを やっつけた!
――――――――――アルスたちは 210ポイントの経験値を かくとく!
――――――――――まものむれは 魔石を 落としていった!
――――――――――ブラウニーは ちからのたねを 落としていった!
落ちた『ちからのたね』がコロコロと転がってアルスの足元へとやってきた。自分にホイミをかけて火傷を癒したアルスは『ちからのたね』を拾う。
→食べる
どうぶぶくろに入れる
手にした『ちからのたね』は村にいた頃に良く食べていた木の実と似ていたので、マズかったら直ぐに吐き出すつもりで開けた口の中にポイッと入れる。
「ああっ!? なにを食べてるの!?」
モンスターから出てきた物を安易に口にしたアルスを見咎めたベルが慌てて止めに入るが、その拍子にゴクリと飲み込んでしまった。
――――――――――アルスは ちからのたねを つかった!
――――――――――アルスの ちからが 2ポイント あがった!
「吐き出しなさい! ほらっ、ペッとして!!」
ベルは急いでアルスの口をこじ開けようとするも、当の本人は何の異常も感じていないのだから必死にブロックする。
二人のちからのステータスは1だけアルスの方が上だったが、『ちからのたね』を食べて+2されたことでベルが必死に力を込めるもアルスの方はまだ余裕がある。
「ベル様、アルス様が食べたのは『ちからのたね』だと思われるので、食べても悪影響はありませんよ」
「そうなの?」
「はい、レアアイテムの部類に入っていますが『力』のステータスを2だけ上げる効果を持ちます。今のところ、悪影響は報告されていません」
「へぇ……」
初めて聞いたアイテムとその効果にベルが感心してアルスの手を離すと、知っていたヴェルフが苦笑する。
「力のステータスをたった2だけ上げる効果だと、下手をすれば自主練をするだけで得られるからな。それこそ限界値まで上げて上昇幅が見込めない時なんかに使うアイテムだ。あまり需要があると思えないし、売ってもそんなに高くないんじゃないか?」
「確か『ちからのたね』は150ヴァリス程度だったと思います。なので、アルス様が食べてしまってもリリは怒れないのです」
→じゃあ、そういうアイテムは全部食べさせて
じゃあ、次からは食べるのを止めとく
「ええ、構いませんよ。狙って集められる物でもありませんから、お好きにどうぞ」
「俺もいいわ。モンスターから出た物とか、ダンジョンにある物は安全が確認されている物以外、口に入れたくない」
「ん~、ステータスが上がるなら惹かれるモノがあるけど、アルスが食べたいならいいよ」
三人の了承も得られたので、ステータス上昇系のアイテムが確保出来たらアルスが食すことが決定した。
「食べると言えば、ここまでサボテンゴールドどころか、サボテンボールすら見かけません。これではクエストを果たせそうにありません」
「この階層にはいるんだよね。もっと探してみる?」
「止めとけ止めとけ。クエストと言っても、この9階層に来るついでにって話だろ。探し物は探してる時には出てこないぞ」
「ですが、クエストの報酬が」
「『みかわしのカード』と一週間酒場での飲食無料券が報酬なんだろ。サボテンゴールドはただでさえ滅多に現れないレアモンスターなんだ。見つかればいいなって気持ちで行こうぜ」
「ヴェルフの言う通りだよ。サボテンゴールドの目撃例は少ないらしいし、サボテンハンターなんて人がいるぐらいだから」
――――――――――クエスト『美味なるサボテンステーキ』を引き受けました。
依頼主はサボテンステーキを提供する火蜂亭の店主。
紅玉を煮詰めたかのような真っ赤な蜂蜜酒と共に店の名物となっているのがサボテンステーキ。
店主はサボテンステーキの改良を常に行っており、9階層に出現するサボテンボールの亜種であるサボテンゴールドを倒して入手できるゴールドサボテンを材料に使えば改良が捗ると考えた。
ゴールドサボテンは店主曰く「普通のサボテンとはツヤや厚みが違う」との事で、糸引くような粘りと舌を刺すような酸味が素晴らしいそうでクエストを出したとの事。
「――――と、噂をすればなんとやらってのは本当だったのか」
――――――――――まもののむれが あらわれた!
ゴロゴロと転がってきたのは緑と金色のサボテン。
「はっ!」
――――――――――アルスは かえん斬りを はなった!
――――――――――サボテンボールに ダメージ!
――――――――――サボテンボールを たおした!
「よし、このままサボテンゴールドを――」
――――――――――サボテンゴールドは ボールとなって 高速で転がった!
――――――――――アルスたちは ダメージを 受けた!
「痛ぇっ!?」
不規則な軌道で襲い掛かってきたサボテンゴールドに盾ごと弾き飛ばされたヴェルフが苦痛に喘ぐ。
全員を弾き飛ばしてようやく止まったサボテンゴールドに、いち早く体勢を整えたベルが逆手で持った『せいなるナイフ』を構える。
「ヴァイパーファング!」
――――――――――ベルは ヴァイパーファングを はなった!
――――――――――サボテンゴールドは どくに おかされた!
――――――――――サボテンゴールドは 高くジャンプ!
『せいなるナイフ』を突き刺され、毒が回ったサボテンゴールドが間を置かずに飛び上がった。それを見たアルスが『てつのつるぎ+3』を構える。
――――――――――アルスは フリーズブレードを はなった!
――――――――――サボテンゴールドは トゲで こうげきしてきた!
アルスを中心に地面が凍り付いて氷柱が幾つも生まれ、そこにサボテンゴールドが落ちてきた。
――――――――――アルスは ダメージを 受けた!
――――――――――サボテンゴールドは ダメージを 受けた!
氷柱に落ちたサボテンゴールドもダメージを受けたが、飛んできたトゲがアルスに幾つも刺さる。
「強い!」
毒状態になっても構わず動き続け、多少のダメージを物ともせずに尚も戦いを仕掛けてくるサボテンゴールドにベルは戦慄する。
全力で倒さんと魔法を使うことを決意した。
「ギラ」
「ジバリア……あ」
――――――――――ギラと ジバリアが まざりあい もえさかる 魔法陣を つくりだす!
――――――――――サボテンゴールドの あしもとに 火炎陣を しかけた!
――――――――――サボテンゴールドの 炎耐性と 土耐性が すこし さがった!
「不発?」
――――――――――サボテンゴールドは ステテコダンスを おどった!
――――――――――しかし、アルスたちは わらえなかった!
――――――――――ベルたちの 火炎陣が 発動!
――――――――――サボテンゴールドに ダメージ!
「ええぇっ……」
アルスのギラとベルのジバリアが競合して不発になったかと思ったら、サボテンゴールドが何故か変なダンスを踊った直後に二人の魔法が混ざり合ったような効果の爆発が起こった。
全く思いもしなかった展開にベルの思考が置いてけぼりを食らってしまった。
「皆様、今がチャンスです!」
「おう、やっちまえっ! おらっ!」
――――――――――ヴェルフの こうげき!
――――――――――サボテンゴールドに ダメージ!
「はっ!」
「やっ!」
――――――――――アルスとベルは 同時にかえん斬りを はなった!
――――――――――サボテンゴールドに ダメージ!
――――――――――サボテンゴールドを たおした!
――――――――――まもののむれを やっつけた!
――――――――――アルスたちは 361ポイントの経験値を かくとく!
――――――――――まもののむれは 魔石を 落としていった!
――――――――――サボテンゴールドは ゴールドサボテンを 落としていった!
「強いかと思ったら最後は一体、何だったんだろう……」
「最初はかなり強かったし、倒せたんだからなんだっていいんじゃないか」
「いいんだろうか……」
ベルとヴェルフがサボテンゴールドを強敵認定すべきか悩んでいる間に、受けたダメージが結構大きかったのでアルスが順次ホイミで癒していく。
「っ!? リリは大してダメージを負っていないので大丈夫です。アルス様の貴重な
最後にリリルカの順番が回ってきたところで、まさか非戦闘員である自分にまで治癒魔法を使ってくれるとは露とも思っていなかったのでアルスを制止する。
「ダンジョンでは何があるか分からないから、治せるなら治しておくべきだよ」
「だな。何時でも万全にしておくべきだ」
アルスは三人の反応を確かめた上で次の行動を選択する。
→ホイミを使う
ホイミを使わない
――――――――――アルスは ホイミを となえた!
――――――――――リリルカの キズが 回復した!
「さ、サポーター如きに
恐縮して謝るリリルカに、ベルは流石に突っ込んで話をしようと足を踏み出したところでヴェルフが「新手だ!」と声を上げた。
――――――――――メタルスライム達が あらわれた!
タイミングが悪いと舌打ちを漏らしたところで、三体いた銀色のスライムの内の一体が背を向けた。
――――――――――メタルスライムCは にげだした!
回り込む暇もないほど、言葉通りのあっという間に逃げ出したメタルスライムの姿が見えなくなる。
残りの二体はイマイチ感情が分からないスライム特有の表情でアルス達を見ていて、直ぐに逃げ出す様子がない。それどころか体当たりで攻撃を仕掛けてきた。
――――――――――メタルスライムBの 攻撃!
――――――――――ベルに ダメージ!
「ぐっ……って、痛くない?」
衝撃は受けたものの、ダメージはかなりの軽微。
ぶつかって跳ねたメタルスライムBは地面をポンポンと転々とする。
「おらぁっ!」
――――――――――ヴェルフの 攻撃!
――――――――――ミス! メタルスライムAは ダメージを 受けない!
振るわれたヴェルフの『てつのオノ』は確かにメタルスライムAに直撃したはずなのに、そのプリんとした体の上をツルリと滑っただけでダメージは与えられていない。
「メタルスライムは攻撃力は全然ありませんが、固いだけでなく素早さにも秀でています!」
リリルカのアドバイスを聞いて、ベルはアルスを見た。
目を合わせて一瞬で意図を理解したアルスがコクリと頷く。
「やっ!」
「はっ!」
――――――――――メタルボディを きりさく 息を あわせた こうげき!
ベルがメタルウィングのスキルを活かす為に『やいばのブーメラン』を投擲して全体攻撃を行い、直後にメタル斬りのスキルを持つアルスが剣をぶんまわした。
――――――――――メタルスライムたちに ダメージ!
――――――――――メタルスライムたちを たおした!
――――――――――メタルスライムたちを やっつけた!
――――――――――アルスたちは 4020ポイントの経験値を かくとく!
――――――――――メタルスライムたちは 魔石を 落としていった!
――――――――――メタルスライムたちは メタルのカケラと命のきのみを 落としていった!
「呆気なく倒してしまいましたね。メタルスライムは倒すどころかダメージを与えるだけでも一苦労で、直ぐに『にげる』ので非常に倒しづらいはずなのですが……」
手分けして魔石とドロップアイテムを回収していると、アルスは『命のきのみ』を拾い上げてパッと口に入れる。
――――――――――アルスは 命のきのみを つかった!
――――――――――アルスの HPが 5ポイント あがった!
「また食べてるよ。良く食べれるね」
「功労者なんだから、いいじゃないか。ベルももう一つのドロップアイテムはリリ助と分けてくれ。俺なんて攻撃が当たらなかった」
どうにもベル達とパーティーを組んでからは、自分の冒険者としての能力に自信を失ってしまいそうになりそうなヴェルフだった。
「普通はメタルスライムに攻撃が当てるのは難しいので気に病むことはありませんよ」
「そうは言うがな……」
先のメタルスライム戦にしても、ベル達の特異なステータスによるスキルのお陰と知っているリリルカは慰めるが、自信喪失中のヴェルフはどこか信じ切れない様子だった。
ヴェルフを励ます為にリリルカが言葉を探していると、パチパチと気の抜けた拍手が聞こえてきた。
「あのアーデが人を慰めるたあ、奇妙なもんを見れるもんだぜ」
つい先日と同じように取り巻き二人を連れたカヌゥ・ベルウェイがニヤニヤと心の籠ってない拍手を繰り返す。
ベルがカヌゥの存在を認識した瞬間、腰の剣帯にある『せいなるナイフ』を掴みながらリリルカの姿を隠すように前に立つ。
「何の用ですか? 今のリリは改宗してヘスティアファミリアの所属です。何かあればギルドから厳しい処罰が下されますよ」
「おお、怖い怖い。ギルドの後ろ盾を使って脅すたあ偉くなったな、アーデ」
両手を上げてベルではなく、敢えてリリルカに向けて言葉を向けるカヌゥ。
明らかにリリルカ関連の人物と察したヴェルフが取り敢えずアルスと一緒に静観していると、ベルの影に隠れながらリリルカが顔を出す。
「この広いダンジョンで偶然遭遇するなんてありえません。目的はなんですか?」
「目的、目的か……」
問いに対して考えるように顎に手を当てたカヌゥはやがてニチャリと音を立てて嗤う。
「親の顔に泥を塗った子供に躾を施しに来たのさ!」
そう言って取り巻き共々、カヌゥが武器を抜き放つのに合わせて、相対するようにベル達もそれぞれが得物を手にする。
「実力差も理解せずに挑むなど、一昨日みたいに倒されるだけですよ」
「酒に溺れて目も曇りましたか?」
カヌゥ一味はゲド・ライッシュがおらず、ベル達側にはヴェルフが追加されている。
一昨日よりも戦力差が逆転しているにも関わらず、謎の自信に溢れたカヌゥの思惑が読めないリリルカは思考を巡らせる。
「まさか、実力差は理解しているとも。だから、今度はファミリア総出で潰してやる。おい、お前ら!」
カヌゥがそう言うと、一味の背後の通路から10人以上の冒険者が続々と現れる。
「ファミリア総出で闇討ちなど、ギルドが知れば闇派閥認定されて即取り潰しとなりますよ!?」
「バレなければいいのさ!」
肩を震わせるリリルカに対して、両手を広げたカヌゥの瞳は前を見ているようで見ていない。彼が見ているのは神酒だけだ。
辛うじて理性を繋ぎとめているような表情で続ける。
「アーデは生きて捕まえろ。足掻けないように手足は潰しても構わない。他は証拠も残さず殺せ。貢献した者には神酒が与えられる。神酒が欲しけりゃ、アイツらを生かして帰すな!!」
→逃げるぞ!
迎撃だ!
流石にこの人数は厳しいとアルスは逃走を選択。アルス達が踵を返して脱兎の如く走り出すと、背後からカヌゥを含めた10人以上の冒険者が地響きを立てながら後を追ってくる。
命を懸けた逃走劇が始まった。
この世界ではキメラのつばさは殆ど得られず、仮に得られても使い方が分からず、何故かキメラのつばさだけどこかに飛んでいく奇妙なドロップアイテムとなっています。
この世界でもサボテンステーキは存在しており、クエストがありました。
火鉢亭は原作・漫画・アニメにも登場していますが、その店主がサボテンステーキ云々は独自設定となるのでご容赦ください。