登場人物が増えたことで第四章よりステータス表記の仕方を変更しています。
「ルーラ」
――――――――――アルスは ルーラを となえた!
何度となく経験しても馴染めない、転移の齎す独特な浮遊感にダフネ・ラウロスは眉を顰めた。
――――――――――シーゴーレムが あらわれた!
「うぉっ!? シーゴーレムかよ!?」
走っても何時間もかかる道のりも、『
12階層奥にある清き泉の前に『
――――――――――シーゴーレムは おどろき とまどっている!
ヴェルフの声に振り返った『シーゴーレム』は何時の間にか現れた冒険者達に驚いたのか、動きが鈍い。そこへ武器を抜く必要が無いアルス・クラネルとリリルカ・アーデの魔法が放たれる。
「メラミ」
「メラミ!」
――――――――――アルスとリリルカは 同時にメラミを となえた!
――――――――――シーゴーレムに ダメージ!
巨大な二つの火の玉が防御態勢も取れなかった『シーゴーレム』に着弾し、押し潰すように珊瑚の体を焼き尽くしていく。
――――――――――シーゴーレムを たおした!
――――――――――アルスたちは 232ポイントの経験値を かくとく!
――――――――――シーゴーレムは 魔石を 落としていった!
――――――――――シーゴーレムは サンゴのかみかざりを 落としていった!
「びっくりした……」
真っ先に前に出たが出番の無かったベル・クラネルの足元に、魔石と『サンゴのかみかざり』が転がってきたので拾い上げる。
その間、喉が渇いたのか、アルスが直ぐ近くにあった『清き泉』の前に移動していた。
――――――――――アルスは レシピブック 『明日天使になあれ』を 手に入れた!
――――――――――天使のタクトの レシピを 覚えた!
――――――――――天使のサンダルの レシピを 覚えた!
「こういうことがあるから、あまり安易に『
ベルから魔石とドロップアイテムを受け取り、『どうぐぶくろ』に直しているアルスを見ながらリリルカが嘆息しながらパーティーは移動を開始する。
「ウチとしては、二回目だけどまだ独特のあの感覚がなんか慣れない。カサンドラなんか吐き気がするっていうし」
「……っ!?」
「もう何回かしたら慣れてきますよ。リリも実際に慣れましたから」
口元を両手で押さえているカサンドラ・イリオンと同じように、最初は吐き気を覚えていたリリルカの体験談を聞きながら先導していたベルが早々に13階層への階段を見つけた。
「最初の方は絶対に慣れないと思いますけど、人間意外に慣れるものだと初めて知りました」
「そういうもんかねぇ。まあ、実際、便利な魔法なことは認めるよ」
13階層に到達した時間は『
通常ならば13階層まで来ようとすれば、急ぎ足でもそこそこの時間がかかる。その道程をゼロに出来るならば、殆どの冒険者が大金を支払うだろうとダフネも認めざるを得ない。
「12階層まで一瞬だもんね。ここまで便利過ぎると他にデメリットがあるんんじゃないの?」
「デメリットというか」
「唯一の問題はありますね」
「それって?」
「「「天井のある所で使えない」」」
アルス以外の三人が口を揃えてデメリットを異口同音に告げる。
「っていうことは、ダンジョン内では使えない?」
天井のある所で使えないというデメリットが何を意味するのかをダフネは正確に察した。
「ええ、思いっきり頭をぶつけます」
「あれは痛かったなぁ……」
「マジで一瞬意識飛んだもんな。四人で悶絶したっけ」
「モンスターがいない時で良かったです。いたら全滅してました」
「自滅が原因で全滅とか情けなさ過ぎる」
アポロンファミリアとの
「『
「行きはいいけど帰りは駄目ってことか」
『
「中層には階層を繋ぐ縦穴があると聞きます。高さの問題もそこなら解決するかもしれませんが」
「止めといたほうがいいんじゃない。中層の縦穴は開口と修復を繰り返して、無作為に出現しているから恒常的に使うのは止めておいた方がいい」
「『
「出来るかどうかを試すのは一つの手かもね」
ダフネとリリルカに目を向けられたアルスが頭上に上げた両手で×を作る。
→実験断固拒否!
人権を主張する!
「それをウチらの前で言うわけ?」
「だ、ダフネちゃん……」
腕を組んだダフネの物言いにカサンドラはマズいと腕を引く。
「ちょっとした愚痴よ」
「…………と、いうわけですが?」
→や、優しくしてね……
ちょ、ちょっとだけよ……
「男が言ってもキモいだけだな」
「分かる」
ヴェルフのツッコミにベルは深く深く頷いて同意する。
味方のいない状況に四肢を突いて項垂れるアルスに、後で少しはフォローしてやろうと決めたベルは改めてダフネ達の装備見る。
「ダフネさん達の装備、間に合ったんだね」
「ああ、間に合わせた」
ベルの視線に気づいたヴェルフがニヤリと笑う。
「まずダフネは『女王のムチ』にベルと同じ『バタフライダガー』、『はがねのかぶと』は俺達と同じで、『おしゃれなスーツ』『おしゃれなベルト』に『ハンサムスカーフ』だ」
「あ、ありがとう……」
「よかったね、ダフネちゃん」
顔を紅くしてダフネは嬉しそうに微笑むカサンドラを見ることは出来なかった。
「カサンドラのは『ラブリーバンド』と『ラブリーエプロン』のセットと、『あみタイツ』と『しんごんのじゅず』だ。悪いが今の俺じゃあ、ステッキで『神聖のクリスタルロッド』以上の物は作れねぇ。悪いな」
「い、いえ、ここまで用意してもらってありがとうございます……」
借金をしてまで自分で買った『神聖のクリスタルロッド』を簡単に超える武器を作られてしまったら、カサンドラが負った苦労が報われない。なんとなく安堵した心持ちでペコリとカサンドラは頭を下げる。
ここで終われば仲間の為に武具を揃えた良い鍛冶師で終わるのだが、リリルカは二人の装備のある種の偏った傾向から穿った見方をしてしまう。
「しかし、カサンドラ様にだけ『あみタイツ』ですか。ヴェルフ様の性癖が出ていますね」
ダフネは男装の麗人で、カサンドラはラブリーなゆるかわ女子。
二人の特性を理解して、実に良く似合っているがカサンドラに露出した足に『あみタイツ』が良く映える。
「え、アンタってそういう趣味?」
「違うわ。違わないけど違うわ!」
「どっちなのさ、ヴェルフ」
注目されたカサンドラが短い『ラブリーエプロン』の裾を引っ張って『あみタイツ』に覆われた足を必死に隠そうとするが、恥らう姿が実に良いとアルスは親指を立てていた。
「正直、リリ助とダフネが『あみタイツ』を着けても萌えない」
ベルに聞かれたヴェルフは真摯に答える。
途端に女性陣、特に萌えないとはっきりと名指しされたリリルカとダフネの視線の温度がマイナスに振り切った。
「カサンドラ様、『あみタイツ』は捨てておいた方が良いですよ」
「そうよ。どんな細工がされているか分からないわよ」
「造った物に細工なんかするか! 鍛冶師舐めんじゃねえっ!」
――――――――――まもののむれが あらわれた!
タイミングが良いのか悪いのか、『とらおとこ×2』『オコボルト×3』がヴェルフの釈明の大声に惹かれたように通路の向こうからやってきた。
ヴェルフを男として見てはいないが、女として範囲外扱いされるのはそれはそれで気に入らないリリルカがふんすと鼻息を吐く。
「アルス様、合わせて下さい! イオラ!」
「イオラ」
――――――――――アルスとリリルカは 同時にイオラを となえた!
――――――――――まもののむれに ダメージ!
目も眩むばかりの閃光が走り、轟音が響き渡る。放たれた二発の『イオラ』は相乗効果で威力を高めた爆炎が広がり、現れたモンスターが包み込んで弾けた。
「吹っ飛ばされるモンスターに、嘗てのトラウマが……」
「嘗てってつい数日前だろ。いや、気持ちは分かるんだが」
「言ってないで攻撃しなきゃ」
その横をベルが走り抜ける。
もう少しで吹き飛ばされたモンスター達にたどり着くというところで、地に伏せたままの『とらおとこ』の一体が顔を上げた。
――――――――――とらおとこAは おたけびを あげた!
――――――――――アルスたちは ショックを うけた!
――――――――――アルスたちは おどろき すくみあがっている!
「言わんこっちゃない!?」
「面目ない」
「ご、ごめんなさい」
戦闘の最中に敵前で転倒するなど死に繋がりかねない。
ベルの非難を受けてヴェルフ、ダフネが謝罪するも、その間に吹き飛ばされたモンスター達が次々に体を起こしている。
――――――――――オコボルトCは なかまをよんだ
――――――――――オコボルトDが あらわれた!
――――――――――とらおとこBは くだものを たべだした
――――――――――とらおとこBの キズが かいふくした!
――――――――――オコボルトAは いきりたった!
――――――――――オコボルトAの 攻撃力と素早さが かなり あがった!
アルス達が起き上がる間に状況が悪化していた。
「実は結構、やばいのでは?」
「普通にヤバいよ!」
リリルカが冷や汗を掻いている間にアルス達の体勢も整った。
普段ならばベルが真っ先に動けるが、一番間近で『とらおとこ』の『おたけび』を受けたので一番レベルが高いアルスの攻撃が発動する。
「覇王斬」
――――――――――アルスは 覇王斬を はなった!
魔力で作り出した巨大な剣を上空に打ち上げ、モンスター達の中心目掛けて落とした。
――――――――――まもののむれに ダメージ!
――――――――――オコボルトA、B、Cを たおした!
――――――――――とらおとこBを たおした!
救援に現れた『オコボルト』と自身を回復させた『とらおとこ』以外は、既に先の『
「前にも思ったがあれって魔法なのか……?」
「一応、技能の部類には入ってます」
『はがねの盾』を構えて後衛の守りに専念しているヴェルフの疑問に、『覇王斬』は技能の中でも特殊な部類だと内心で思っているリリルカが答えている間にダフネが『バタフライダガー』を抜いて切り込む。
「やぁーっ!」
――――――――――ダフネの こうげき!
――――――――――オコボルトDを たおした!
ダフネの反対側から回り込んだベルが果物を食べていた『とらおとこ』に向かっていた。
「やっ!」
――――――――――ベルの こうげき!
――――――――――とらおとこAを たおした!
――――――――――まもののむれを やっつけた!
――――――――――アルスたちは 494ポイントの経験値を かくとく!
――――――――――まもののむれは 魔石を 落としていった!
――――――――――オコボルトは はがねの盾を 落としていった!
ほぼ同時にモンスターが魔石になったのを確認し、リリルカが偶々近くに落ちた『はがねの盾』を拾い上げる。
「はがねの盾ですか。誰か使いますか?」
「使うとしたら俺かアルスなんだが」
答えたヴェルフの手には既に『はがねの盾』があり、二刀のアルスには改造して肘部分にある『ライトシールド』がある。
「2人とももう盾を持っているからいらないじゃん」
「予備として置いておく理由がありませんし、売りますか」
「整備すれば75000ヴァリスにはなるからな」
「では、お願いできますか、ヴェルフ様?」
「任せとけ。アルス、『どうぐぶくろ』に入れといてくれ」
ヴェルフが整備して売却することが決定したのでアルスが『どうぐぶくろ』に入れている間にリリルカが進行方向の端にとある物を見つけた。
「宝箱発見です! ベル様、出番です!」
「任せて!」
「待った待った!」
目を輝かせて安易に宝箱に突進しようとしたベルの『大盗賊のマント』をダフネが掴んで止める。
「本気!? ダンジョンにある宝箱なんて罠かモンスターに決まってるのに、開けるなんて――」
『ひとくいばこ』や『ミミック』『パンドラボックス』等の宝箱形のモンスターもいて、冒険者が悪戯で罠を仕掛けることもあって普通の冒険者はまず宝箱を開けない。
「それが大丈夫なんだよな、これが」
チッチッチッ、と演技っぽく人差し指をクイクイと動かしながらヴェルフが言い、取り敢えず全員で宝箱の前に移動する。
「コホン――――インパス!」
――――――――――ベルは インパスを となえた!
――――――――――宝箱の中は 青く 光っている!
ベルが咳払いをして右手を宝箱に向けて魔法を発動すると、宝箱の内側から青い光が放たれた。
「青いので普通にアイテムですね」
「色で中身が分かるんですか?」
「らしいぞ。赤だとモンスターや罠が仕掛けられているみたいだから、魔法様々だな」
自信を持って口にしたリリルカに、青く光る宝箱の前に屈んだカサンドラがへぇと感心する。屈んだことで『あみタイツ』にむっちりとした肉が浮かび上がり、ヴェルフが内心でフィーバーしていることに気づいていなかった。
「アルス様、開けて大丈夫です」
安全性を確認したリリルカがアルスを促して宝箱を開けられると、中には王冠が入っていた。
――――――――――なんと! アルスは スライムのかんむりを 見つけた!
――――――――――アルスは スライムのかんむりを どうぐぶくろに 入れた!
「『スライムのかんむり』か。深層レベルで獲得できるアイテムだぞ。罠を仕込むんじゃなくてアイテムを入れるなんて奇特な奴もいるもんだな」
「普通に売っても250万ヴァリスですよ!」
キングサイズのスライムの王冠でレア度で言えばAクラスで、深層レベルで獲得できるアイテムにリリルカが飛び跳ねて一瞬だけ喜んでスンとする。
「今は十分にお金があるので売りませんが」
「え、売らないの?」
「いざという時の為に確保しておきます。今すぐ売らなければならないような切迫した理由もありませんので」
「貴重な素材だからな。大切に置いておこうぜ」
アポロンファミリアの資産をそっくり頂いた直後ということもあり、『スライムのかんむり』は売却せずに置いておかれることになった。
「アルスの『
「気長に焦らず待つしかありません」
――――――――――まほうじじいたちが あらわれた!
『かいがらぼうし』を被り、特徴的な髭をたくわえた魔法使いの老人のモンスターは両手を高く上げた万歳のポーズのまま向かってくる。
「『まほうじじい』が五体か。アイツらは魔法を使うから厄介だよ」
「厄介なのは分かるんですけど、最初に名前を付けた人はもう少しまともな名前をつけられなかったものか」
「ベル様、お気持ちはわかりますけど戦闘ですよ!」
「分かってるよ、やっ!」
――――――――――ベルは デュアルカッターを はなった!
――――――――――まほうじじいたちに ダメージ
放たれた『はがねのブーメラン』は『まほうじじい』達に均等にダメージを与えたが倒せるほどではない。
――――――――――まほうじじいBは ベホイミを となえた!
――――――――――まほうじじいCの キズが かいふくした!
「おらぁっ!」
――――――――――ヴェルフは 無心で きりはらった!
敵全体の中からランダムで1体が選ばれ、通常攻撃の1.5倍のダメージを与えるヴェルフの『無心こうげき』が放たれた。
――――――――――まほうじじいDに ダメージ
――――――――――まほうじじいDを たおした!
光の剣を居合い抜きのようなモーションで横一閃、その後剣を腰の鞘に収めるような動きをしたと同時に対象となった『まほうじじい』が魔石と化す。
魔石が地面に落ちる前にアルスが疾走しながら二刀を抜き放つ。
「はっ!」
――――――――――アルスの こうげき!
――――――――――まほうじじいAに ダメージ!
――――――――――まほうじじいAを たおした!
前衛組の攻撃が終わってしまい、敵の最後衛にいた『まほうじじい』が動いた。
――――――――――まほうじじいCは ギラを となえた!
――――――――――ダフネとカサンドラに ダメージ!
「なっ!?」
「きゃぁっ!?」
前に出たヴェルフの代わりに下がったダフネも巻き込んで、『まほうじじい』の閃光魔法が着弾する。
後衛に向けた放たれた魔法と聞こえてきた悲鳴に前衛組とリリルカの攻撃の手が止まり、まだ残っていた『まほうじじい』の攻撃を許す隙となった。
――――――――――まほうじじいEと まほうじじいBの モンスターれんけい!
――――――――――クロスギラ!
――――――――――アルスたちに ダメージ!
「ぐっ!?」「うっ!?」「ぬぅっ!?」「きゃっ!?」
『まほうじじい』二体がタイミングを合わせた同時魔法による連携に、混ざり合って燃え盛った閃光魔法がアルス達を呑み込んだ。
更なる追撃の手を放とうとした『まほうじじい』達に、近くにいたヴェルフが身を呈した守ったお蔭でダメージが少なくすんだリリルカが『いかずちの杖』を振るう。
「ベギラマ!」
――――――――――リリルカは ベギラマを となえた!
――――――――――まほうじじいたちに ダメージ!
――――――――――まほうじじいB、Eを たおした!
『いかずちの杖』から放たれた閃光は凄まじい奔流となって『まほうじじい』二体を呑み込んだ。
残った『まほうじじい』が焦った様子で逃げ出そうとするが、そこへヴェルフが『はがねの盾』を掲げて突っ込む。
「おらぁっ!」
――――――――――ヴェルフは 身構えつつ こうげきした!
――――――――――まほうじじいCに ダメージ!
――――――――――まほうじじいCを たおした!
――――――――――まほうじじいたちを やっつけた!
――――――――――アルスたちは 395ポイントの経験値を かくとく!
――――――――――まほうじじいたちは 魔石を 落としていった!
――――――――――まほうじじいたちは きぬのローブを 落としていった!
『シールドアタック』で吹っ飛ばした『まほうじじい』がダメージで魔石化する前に倒れた拍子にローブの中身が見えてしまった。
「モンスターのパンチラとか誰得だよ……」
「ヴェルフ?」
「いや、こっちの話だ」
モンスターのパンツ姿など記憶から抹消すべきことであり、何も見なかったと自分に自己暗示をかけて気持ちを切り替える。
「しかし、まさかモンスターが連携を計ってくるとはな。流石は中層」
「この程度で中層を知った気にならない方がいいよ」
鼻で笑うダフネに、同じ気持ちなのか何度も頷くカサンドラ。
「どういうことですか?」
「…………言葉で説明するよりも次の階層に行けば分かるさ」
一瞬口にしようとして、止めたダフネの意味深な言い方にリリルカは唇を尖らせる。
「教えてはくれないんですか?」
「こればかりは体験した方がいいからね。カサンドラ、みんなの治療、頼める?」
頼まれたカサンドラが『神聖のクリスタルロッド』を頭上に掲げる。
「一度は拒みし天の光。浅ましき我が身を救う慈悲の腕。届かぬ我が言の葉の代わりに、哀れな輩を救え。陽光よ、願わくば破滅を退けよ――――ソールライト!」
――――――――――カサンドラは ソールライトを となえた!
――――――――――アルスたちの キズが かいふくした!
カサンドラの治癒魔法によって閃光魔法で負ったダメージが全快する。
状態を確かめるように腕を回しているアルスの姿に、リリルカは自身も痛みがないことを確認して大きく頷く。
「全体治癒が出来るとやはり早いですね。今までアルス様に治癒の比重が片寄り過ぎましたが、専門治癒師がいると出来ることも増えますね」
「ウチとしては専門でもないのに回復手が他にもいることが驚きだけどね」
普通のパーティーならば、回復はアイテムに頼ることが多いので何人も回復手がいることの方が珍しい。
「アルスの治癒魔法は四段階あるし、リリとヴェルフも小さな傷なら回復できるのに僕って……」
完全回復まで出来るアルスはともかくとして、リリルカもヴェルフも回復の術があるのに他者を回復する術を持たないベルは一人落ち込む。
肩を落とすベルにヴェルフが笑いながら肩を叩く。
「ベルはこのパーティーの最前衛だろ。回復なんかしている暇があったら速度を活かして攻撃し続けろってステータスが言ってるんじゃないか?」
「そういう意味ではアルス様は遠近治癒攻勢、単体集団が相手でも立ち回れる万能タイプですね」
呼んだ、とばかりに魔石とドロップアイテムを回収し終えたアルスが顔を向ける。
「で、俺は大楯を持ってるから後衛の守りをしながら、隙を見て攻勢に移る防衛タイプだな」
「となると、リリルカは文句なしのパーティー最大火力、カサンドラは勿論治癒専門の術師ってわけだ。じゃあ、ウチは何になるの?」
「ダフネ様は鞭と短剣で遠近隙なしに状況を見て立ち回れる指揮官タイプです。元々、アポロンファミリアでもそう立ち回っておられましたし」
「ま、まあ、そうだね」
ちょっと照れ臭そうに肯定するダフネに、カサンドラが良かったねとばかりに生暖かい目で見ていた。
「欲を言うならば、ベル様のような速度に優れた前衛タイプと、治癒と攻勢の両方が使える魔導師がいれば文句ないのですが」
「後者は厳しいでしょうね。普通は治癒か攻勢のどちらかに偏るものだから」
「新規団員の確保も難しいですからね」
神同士の話し合いでヘスティアファミリアは新規団員確保が難しい状況になっているので、戦力補充の望みは叶う気がしない。
「改宗自体は、両方の主神が合意すれば問題なしって話だが、ヘスティア様のあの感じじゃあ余程の理由が無い限りは受け入れないだろう」
「でも、
「道連れを増やそうとしてません?」
「
「ヘスティア様もこれ以上、胃痛の種を増やしたくはないでしょうから可能性は低いでしょう」
「今でもパーティーのバランスはいいもんね」
全ては主神ヘスティアの気持ち次第と結論付けて、話は終わりとばかりに移動を再開する。
「ところで、今日はどこまで行くんだ? 14階層にも降りるか?」
時刻はまだ昼にもなっていないので、この調子で進めば今日の内に14階層まで進むことも可能だろうが、団長と副団長の間で既に結論は出ていた。
「次の階層には行きません」
「エイナさんとの約束で13階層を攻略したら一度報告するように言われてるんだ」
「ギルドのアドバイザーだっけ。良いアドバイザーじゃん」
ダフネは直ぐエイナ・チュールがそうした意味を理解した。
→俺達の冒険はまだまだだ!
さあ、帰るぞ!
「なに当たり前のこと言ってるの?」
――――――――――ベルは、レベル31に あがった!
――――――――――リリルカは、レベル31に あがった!
――――――――――リリルカは ルーラの呪文を覚えた!
――――――――――リリルカは バイキルトの呪文を覚えた!
――――――――――ヴェルフは、レベル25に あがった!
――――――――――ヴェルフは スクルトの呪文を覚えた!
【アルス・クラネル Lv.4(レベル31)
HP:255(+105) MP:117 ちから:99(+22) みのまもり:42 すばやさ:99 きようさ:57 こうげき魔力:93 かいふく魔力:93 みりょく:70
《魔法》
【メラ】【メラミ】【ギラ】【ベギラマ】【イオ】【イオラ】【ホイミ 】【ベホイミ】【ベホイム】【ベホマ】【ラリホー】【ラリホーマ】【デイン】【トヘロス】【ニフラム】【ルーラ】【アストロン】
《技能》
【かえん斬り】【ぶんまわし】【フリーズブレード】【ミラクルソード】【渾身斬り】【全身全霊斬り】【覇王斬】
《スキル》
【二刀の心得】【メタル斬り】【ドラゴン斬り】【
《次のレベルまで:4748》】
【そうび みぎて『ゾンビキラー+3』 ひだりて『はじゃのつるぎ』『ライトシールド』 あたま『ユグノアのかぶと』 からだ『やすらぎのローブ』『ユグノアのよろい』 アクセ1『ようせいの首飾り』 アクセ2『バトルチョーカー』 】
【ベル・クラネル Lv.4(レベル30→31)
HP:261→271 MP:80→82 ちから:89→92 みのまもり:36→37 すばやさ:117→121 きようさ:101→105こうげき魔力:98→102 かいふく魔力:0 みりょく:109→112
《魔法》
【ジバリア】【ジバリカ】【ジバリーナ】【ザメハ】【インパス】
《技能》
【スリープダガー】【ヴァイパーファング】【かえん斬り】【ミラクルソード】【デュアルカッター】【ぬすむ】
《スキル》
【スライムブロウ】【メタルウィング】【パワフルスロー】【ヒュプノスハント】【タナトスハント】【メタル斬り】【ドラゴン斬り】【
《次のレベルまで:7933》 】
【そうび みぎて『はやぶさの剣』 『バタフライダガー』 ひだりて『はがねのブーメラン』 あたま『バタフライマスク』 からだ『やすらぎのローブ』『大盗賊のマント』 アクセ1『ぬすっとのグローブ』 アクセ2『はやてのリング+1』 】
【リリルカ・アーデ Lv.4(レベル30→31)
HP:162→169 MP:167→174 ちから:59→61 みのまもり:29→30 すばやさ:89→92 きようさ:88→90 こうげき魔力:161→166 かいふく魔力:0 みりょく:84→87
《魔法》
【シンダーエラ】【ルーラ】【マホトラ】【マジックバリア】【マホトーン】【マホカンタ】【メラ】【メラミ】【ギラ】【ベギラマ】【ヒャド】【ヒャダルコ】【イオ】【イオラ】【ルカニ】【ルカナン】【ボミエ】【ボミオス】【マヌーハ】【メタパニ】【バイキルト】
《技能》
【魔封じの杖】【しゅくふくの杖】【暴走魔法陣】【魔結界】【ぶきみなひかり】
《スキル》
【悪魔ばらい】【
《次のレベルまで:14107》 】
【そうび みぎて『いかずちの杖』 あたま『ぎんのかみかざり』 からだ『ウィッチローブ』 アクセ1『まじょのてぶくろ+3』 アクセ2『いのりのゆびわ+2』 】
【ヴェルフ・クロッゾ Lv.3(レベル24→25)
HP:272→280 MP:70→73 ちから:90→93 みのまもり:37→39 すばやさ:34→35 きようさ:43→44 こうげき魔力:0 かいふく魔力:69→73 みりょく:96→100
《魔法》
【ウィル・オ・ウィスプ】【ホイミ】【スカラ】 【スクルト】
《技能》
【シールドアタック】 【かぶと割り】【蒼天魔斬】【無心こうげき】
《発展アビリティ》
【鍛冶:H】
《スキル》
【魔剣血統】【
《次のレベルまで:2555》 】
【そうび みぎて『カルサドラアックス』 ひだりて『はがねの盾』 あたま『はがねのかぶと』 からだ『やすらぎのローブ』『はがねのよろい』 アクセ1『ようせいの首飾り』 アクセ2 『バトルチョーカー』 】
【ダフネ・ラウロス Lv.3
【そうび みぎて『女王のムチ』 ひだりて『バタフライダガー』 あたま『はがねのかぶと』 からだ『おしゃれなスーツ』 アクセ1『おしゃれなベルト』 アクセ2『ハンサムスカーフ』 】
【カサンドラ・イリオン Lv.3
【そうび みぎて『神聖のクリスタルロッド』 あたま『ラブリーバンド』 からだ『ラブリーエプロン』 アクセ1『あみタイつ』 アクセ2『しんごんのじゅず』 】