ダンまち×ドラクエ   作:スターゲイザー

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アニメ第1期OVAであった温泉編です、一応




第62話 隠れて着替えているところを覗こうとしてた

 

 

 

 

 

 18階層での変事を終え、ステータス更新を行ったヘスティア・タケミカヅチ・ヘルメスファミリア一行は、最もLv.の低いヒタチ・千草の足に合わせて疾走していた。

 

「いやぁ、大激戦だったね。本当はもう少し18階層で休みたかったが、俺とヘスティアがいる以上はそうもいかないからな」

「だから、あの階層主(漆黒のゴライアス)のようなモンスターを出現させない為にも急いで地上に戻るんだろ」

「分かっている。分かってはいるんだ、ヘスティア。ただ――」

 

 直ぐ近くにあるヘスティアの方を見たヘルメスの視界が激しく上下に揺れる。

 

神々(俺達)を荷物扱いしてまで急ぐ必要はないんじゃないか?」

 

 ヘスティアもまた上下に揺れており、その体を支えながら走っているのはベル・クラネル。

 

「ボクは別に構わないけどね。なんたってボクを背負ってくれてるのはベル君なんだから」

 

 ベルに背負ってもらっているヘスティアは得意気な笑みを浮かべて自慢する。

 ドヤ顔するヘスティアに、しょんもりとしたヘルメスは自身を背負ってくれているヴェルフ・クロッゾが被っている『プラチナヘッド』越しに先を走っているアスフィ・アル・アンドロメダを見る。

 

「俺もアスフィに背負ってもらいたかった」

「すみませんね、背負ってるのが俺で」

 

 ヴェルフが皮肉気に『プラチナヘッド』越しにくぐもった声で話し、二人の話が聞こえたアスフィが顔だけ振り返る。

 

「これは罰です、ヘルメス様。精々、痛い目を見て下さい」

 

 ふん、と鼻息を漏らして、また前に向き直ったアスフィ。

 自身の味方してくれる者がいないと悟ったヘルメス。割とやらかした自覚もあったので、下手をすればダンジョンに置き去りにされかねないと思ったヘルメスは必死に弁解の思考を回す。

 

「ヴェルフ君が悪いわけじゃないんだ。ただ、正直に言うと鎧がゴツゴツしてて振動の度に当たって痛い。物凄く痛い。18階層から15階層までノンストップなんだ。罰だとしても、俺も千草ちゃん達もそろそろ限界だよ」

 

 ヴェルフも出来るだけ振動が無いように走ってくれてはいるが完璧ではない。纏っている『シルバーメイル』が防具として硬いこともあって、旅慣れていても一般人と変わらない肉体強度しかないヘルメスも限界だった。

 限界なのが自分だけではなく、Lv.1で最もステータスが低いヒタチ・千草が大きく息を乱しているのを材料に上げる強かさはまだまだあった。

 

「そうですね。確かにこのペースはLv.2や、ましてやLv.1では厳しいものがあるでしょう」

 

 こうして話している間も走り続けており、ヘルメスの言う通り最後尾を走る千草の様子に限界が近いことを、背後を振り返って確認したリリルカ・アーデも認める。

 

「15階層も半ばまで来ましたし、そろそろ休憩しましょうか」

 

 16、17階層で立ち塞がったモンスター達を鎧袖一触で圧殺し、左程時間もかからず15階層に到達して暫く経っている。14階層は海のエリアで休憩(レスト)には向かないので、体力を回復するタイミングとしては悪くない。

 

「ありがとう、皆! ありがとう、リリちゃん! 今度デートして上げるからね!」

「謹んでお断りさせてもらいます」

「あらら、断られちゃった。慰めて、アスフィ」

「私もお断りさせてもらいます」

 

 一行がそんな話をしながら足を止めた直後、まるで待ち伏せしていたかのように多数のモンスターが現れた。

 

――――――――――まもののむれが あらわれた!

 

 『オコボルト』『メイジキメラ』『タップデビル』『トマトマーレ』『イビルビースト』『アンデッドマン』『ごろつき』『オーク』『ストーンマン』の合計9体。

 中々に多いモンスターの数に、ベルとヴェルフが神を背負っているので、珍しく最前衛を任されたダフネ・ラウロスが素早く『女王のムチ』を抜き放つ。

 

「やぁーっ!」

 

――――――――――ダフネは らせん打ちを はなった!

――――――――――トマトマーレに ダメージ!

――――――――――トマトマーレを たおした!

 

 鞭をただ振るうのではなく、螺旋を描いた軌跡で放たれた鞭打は飛んでいた『トマトマーレ』を打ち据えて倒した。

 仲間を倒され、空を飛べる『メイジキメラ』が勢い急きんで向かってくるのを見たリリルカ・アーデが『せいれいの杖』を振るう。

 

「ボミオス!」

 

――――――――――リリルカは ボミオスを となえた!

――――――――――まもののむれの すばやさが すこし さがった!

 

 『せいれいの杖』から放たれた黄色い光が突出しかけた『メイジキメラ』を筆頭にモンスター全てに纏わりつき、目に見えて足取りが遅くなった。

 リリルカの前に躍り出たアルス・クラネルが天に差し上げられた両手に無数の煌めきが集まり、やがて一点へと渦巻いていく。

 

「ベギラゴン」

 

――――――――――アルスは ベギラゴンを となえた!

 

 集中した煌めきが一気に膨れ上がり、左右に開かれた腕の動きに従って半円上の軌跡を描き、体の前で再び寄せられた手に合わせて集積する。

 凄まじい奔流となって撃ち放たれた。

 扇状の軌跡から閃光が迸り、空気と入り混じって燃え上がった。超高温の熱風にモンスター達が薙ぎ倒されていく。

 

――――――――――まもののむれに ダメージ!

――――――――――ストーンマンを たおした!

――――――――――オークを たおした!

――――――――――ごろつきを たおした!

――――――――――アンデットマンを たおした!

――――――――――イビルビーストを たおした!

――――――――――メイジキメラを たおした!

 

 熱風はモンスターを区別なく薙ぎ払ったが、巨体の『ストーンマン』や『オーク』、『ごろつき』の後ろにいたことで直撃を免れた『オコボルト』と『タップデビル』だけが生き残った。それでも瀕死の体になった二体に、前に出たカサンドラ・イリオンが横に並んだダフネと目を合わせる。

 

「「バギ!」」

 

――――――――――カサンドラとダフネは 同時に バギを となえた!

 

 二人から放たれた突風が、吹き抜けるような音と共に小さな竜巻を作り出す。

 二つの竜巻から旋風の刃が吹き荒れ、傷だらけだった『オコボルト』と『タップデビル』の全身に無数の細かな傷を作る。

 

――――――――――まもののむれに ダメージ!

――――――――――まもののむれを やっつけた!

――――――――――アルスたちは 1101ポイントの経験値を かくとく!

――――――――――まもののむれは 魔石を 落としていった!

――――――――――ごろつきは レザーマントを 落としていった!

――――――――――ストーンマンは かがみ石を 落としていった!

 

 アルスがドロップアイテムと魔石を回収している間、戦闘音に引かれてモンスターが寄ってくることも多く、ダフネが周辺を警戒している間にベルとヴェルフの背から降りる神二柱の近くで千草が地面にへたり込んでいた。

 

「大丈夫ですか、千草殿?」

 

 Lv.2な分、千草よりかは余裕があるヤマト・命が心配げに話しかける。

 

「だ、大丈夫……」

 

 顔も上げるのがやっとという様子の千草にカシマ・桜花は決断した。

 

「もう少し速度を緩めてもらえるよう、駄目元だが進言してみよう。最悪、俺か命で背負って――」

「駄目。桜花も私を背負えるほどの余裕はないよね。それにこれ以上、あの人達に迷惑をかけられない。私は大丈夫だから」

「でも、千草殿……」

 

 どちらかといえば命の方が余裕はあるが桜花とは五十歩百歩のレベル。

 強がる千草を翻意させる材料がなく二人が困ったように顔を見合わせていると、ヘルメスを下ろして清々していたヴェルフが三人に近寄る。

 

「おい、大男」

「鍛冶師?」

「三人ともコレを装備しろ」

 

 ヴェルフは言いながら掌に持っていた三つの指輪を桜花に向かって差し出す。

 

「これは、指輪?」

 

 取り敢えず受け取った桜花は小さな鳥のような装飾が施された指輪に首を捻る。

 

「『すばやさ』が上がる『はやてのリング』だ。これを装備をすれば少しは楽になるだろう」

「…………いいのか?」

 

 速度の限界域が上がれば今ほどには苦しくなくなる。正しく喉から手が出るほど欲しいアイテムを渡してくれたヴェルフの顔を見上げた。

 肩を竦めたヴェルフは桜花に背を向ける。

 

「構わんさ。俺達の都合で無理させてるんだ。けど、貸すだけだからな。地上に上がったらちゃんと返せよ」

「分かった。有難く使わせてもらう」

 

 背中を向けているヴェルフには見えないが小さく頭を下げた桜花から千草と命に『はやてのリング』が渡る。

 横になって唸っているヘルメスを放っておいて、その様子を見ていたヘスティアは内心、ヴェルフを褒めてあげたい気持ちで一杯だった。

 ベル成分を補充して精神が疲れている肉体を凌駕していたヘスティアは、無意識に体を休ませようと背後にあった壁に凭れようとした。

 

「おわぁっ!?」

 

 凭れかかった壁はヘスティアの体重を支え切れずに砂となって崩れ落ち、そのまま頭を傾いた地面に打ち付ける。

 

「神様!?」

 

 誰も気にしてもらえないヘルメスの介抱をしていたベルはヘスティアの悲鳴に慌てて駆けつける。

 

「痛つつ、何なんだい一体?」

 

 打った後頭部を抑えながらベルに支えられながら起き上がったヘスティアの背後の壁の一部が砂となって無くなっていた。

 砂に塗れたヘスティアがその場から退くと、凭れかかった壁は人一人分がやっと通れるほどの穴が開いていて、その先には下り坂になっている一本道が伸びていた。

 

「これは――」

「――――未開拓領域」

 

 穴を覗き込んだアスフィの言葉を、同行はしているがほぼ無言を通している緑のローブの人物が引き継ぐ。

 背が低いので後ろから穴を覗き込んだリリルカが緑のローブを纏って人相が分かり難いリュー・リオンの顔を見上げる。

 

「未開拓って、この先はまだマッピングされていない場所ですか?」

「ええ、間違いないでしょう。私の記憶でも、この階層にこんな地形は無かったはずです」

 

 リリルカの疑問は、リューではなくアスフィが答えた。

 

「縦穴なら真下に伸びるので構造も違います」

「ということは新発見ってことか」

 

 一度周辺の警戒を行っているダフネに目をやったアスフィは腕を組んで感心している様子のヴェルフに頷く。

 

「でも、今は地上戻ることを優先しないと」

「クンクン、はっ!?」

 

 未開拓領域を発見したことは重要なことではあるが、今は地上への帰還を優先すべきという意志をベル達が目で確認し合っていると、穴の方を覗き込んだ命が漂ってくる微かな匂いに目を見張った。

 

「この硫黄が混じった匂い…………まさか!?」

 

 覚えのある匂いに命は一人で下り坂の穴に身を躍らせた。それに慌てたのは同じタケミカヅチファミリアの二人だった。

 

「み、命!?」

「一人じゃ危ないですよ!」

 

 真っ先に動いた桜花を筆頭に、ベル達も命の後を追って穴に飛び込む。

 穴はそこまで深くなかった。神達はともかく、冒険者の感覚で言えばあっという間に下り坂が終わり、平地に出た。

 開けた平地には所々にクリスタルと竹の葉が生え、小さな池溜まりほどの大きさの水面からは湯気が上がっている。この空間自体に漂う硫黄の混じった匂いと先程までとは違う湿った空気が、目の前に広がるのが水ではなくお湯であることを示していた。

 モンスターの気配が感じられないので、ベルに付き添われながら水面に近づいたヘスティアが手をお湯に差し入れる。

 

「温かい水…………もしかして温泉かい?」

「温泉って、ダンジョンの中に?」

 

 18階層のように湧き出した水が溜まって池のようになっているならばともかく、ダンジョンの中で温泉があることにベルとヘスティアは顔を見合わせる。

 

「はい、間違いなく温泉です。自分、温泉のことだけは自信があるんです!」

「他には特に何もないようです」

「モンスターの気配もありませんね。ここはダンジョンが作った癒しの空間ということなのでしょう」

 

 頬を染めて両手を上げながら見悶える命の後ろの方から、陸地を一通り見回ってきたリューとアスフィがやってきた。

 

「成程、少しはのんびりできるというわけか。助かるな」

 

 休憩(レスト)するにしても、最低限お湯に足をつけるだけでも回復度が全然違う。桜花が肩を撫で下ろしていると、命が水面に顔を突っ込んでお湯をゴクゴクと音を立てて直飲みしていた。

 

「温泉を飲むって……」

 

 ダンジョンで摂取して飲み食いする場合、安全が確認されている物か、飲料水にするにしても最低限煮沸してから飲む。安全性を確認せずに直飲みしている命にダフネが思いっきり引いていた。

 

「ど、どうだった命?」

「湯加減、塩加減、申し分なし! 最高の逸品です。ぜひ入っていきましょう!」

 

 千草に尋ねられた命が割とイッちゃってる目で答えるのを見て、なんだかなと思いつつもリリルカは奇しくも安全性は証明されたので割と前向きだった。

 

「結局、18階層でも全然リフレッシュが出来ず、疲れも溜まる一方ですし」

「うん、諸君ここはひとつ、温泉リゾートとしゃれ込もうじゃないか!」

「「「「おお!!」」」」

 

 実はあまり疲れてはいないが、ベルと楽しい思い出を作りたいヘスティアの提案に上がる合いの手が四つ。

 千草、命、リリルカ――――そしてヘルメス。

 何時の間にか復活していたヘルメスに、疑念の目が向けられる。

 

「うん、なんだい?」

「なんだじゃありません。水浴びを覗こうとしたことを忘れたのですか」

 

 そんな目を向けられる自覚がなかったヘルメスが本気で分かっていなかった様子だったので、アスフィが口元を手で隠しながらこっそりと教える。

 

「ああ、あれね。実際、覗けていないわけだし、罰は受けたんだから水に流してくれない?」

「それは加害者が言っていいセリフではありません」

 

 水に流すかどうかは被害者側が決めることであって、断じてヘルメスが提案するべきことではない。頭が痛いとばかりに手で抑えるアスフィ。

 

「とにかく、ボクらはヘルメスがいるんじゃ安心して入れないよ」

「温泉は惜しいですけど」

「そんな~」

「まあまあ、今は地上に戻ることを優先して、また来ればいいんじゃない?」

「私達のファミリアでは15階層に直ぐには来れませんよぉ~」

 

 温泉に入る口実が無くなりそうな命はダフネの提案に萎れる。

 タケミカヅチファミリアは14階層で半ば挫折したような状況なのに、15階層までやってきて余裕を持って温泉に入れるまでになるのに果たしてどれだけの時間を要するか。少なくとも今直ぐ入りたい命は、未だにどちらにも意見を出していないカサンドラを縋るような目でを見上げる。

 

「わ、私も早く地上に戻った方が良いかなぁと」

 

 カサンドラも前科のあるヘルメスがいるのと、今日は何の心配もなくベッドで休みたいので早く地上に戻りたい派だったので、気まずそうに命から顔を逸らす。

 

「あうあう~」

 

 順に面々を見ていくも今すぐ温泉入りたい派は圧倒的少数。情勢は命に圧倒的に不利だった。

 そんな中、アルスの姿が見えないことに気づいて辺りをキョロキョロとしていたリューは命に縋るような目で見られ、嘗ての仲間に言われことを思い出す。

 

「水着を着ればいい。水着を着れば混浴し放題です」

「それ、名案です!」

 

 新たな案が出たことで、今すぐ温泉に入りたい派が波に乗る。

 

「でも、水着なんてどこに」

 

 差し当たっての問題として、混浴云々も水着が無ければ何も始まらない。顎に手を当てたヘスティアの言葉に、ヘルメスの目がキランと光った。

 

「こんなこともあろうかと!」

「きゃーっ!?」

 

 ヘルメスがアスフィが纏っている白いローブをバッと捲る。

 ローブの中には色とりどりの水着が縫い付けられており、ローブを捲る勢いでスカートまで捲りあがりそうになったアスフィが悲鳴を上げながら抑える。

 

「全員分用意してあるのさ!」

 

 白い歯をキラリンとさせたヘルメスにアスフィの無慈悲な拳が放たれた! 

 

「水着は俺が見立てた特別品だ。遠慮はいらない。貰ってくれよ」

 

 アスフィによってボコボコにされたヘルメスから差し出された水着を各自が順に受け取っていく。

 

「まったく、いつのまに」

「どうして私達のサイズを……?」

「良いでありませんか。温泉に入れるのですから」

 

 サイズが合いそうなのを渡され、何時の間に計測されていたのかと千草が震撼している横で、完全に温泉に入れる流れになって命はウキウキだった。

 

「じゃあ、命ちゃんも」

 

 ダフネにはスポーティーな水着を、カサンドラには豊満なスタイルを活かす黒ビキニを渡してハワハワとさせ、最後に命にも生真面目さには似合わぬ不埒な体のラインを目立たせる水着を渡そうとして手で止められた。

 

「私は結構です。お気持ちは大変有り難いのですが、入浴の神髄は全裸にあり。今回は諸般の事情により、止む無く全裸は断念しますが温泉に入るにはそれなりの作法があるのです」

「お、あ、そう……」

「というわけで、アルス殿! バスタオルを出して頂けませんか!」

 

 バスタオルを体で巻くのも水着を着るのも大した違いはないような気がするヘルメスが振り返ってアルスの姿を探す。

 

「あれ、アルス君は?」

「リュー様とアスフィ様とは別方向に行ったまま帰って来てません」

 

→呼んだ?

  帰って来てます

 

 ジャブジャブと温泉を掻き分けてアルスが空間奥から戻ってきた。

 

「随分と遅かったね」

 

→奥にドラゴンの集団がいて戦ってた

  隠れて着替えているところを覗こうとしてた

 

「ドラゴンっ!?」

 

――――――――――アルスたちは 1312ポイントの経験値を かくとく!

――――――――――ドラゴンたちは 魔石を 落としていった!

――――――――――ドラゴンたちは ドラゴンのツノを 落としていった!

 

「あ、奥の方からお湯の色が変わってきてます」

 

 アルスが来た方向を見たカサンドラの言う通り、奥の方から温泉の色が赤いインクを垂れ流しているように徐々に赤く染まっていく、

 

「お~、温泉が真っ赤に。もしかしてドラゴンの血かい?」

 

 やがて赤が温泉全てに広まり、気持ち悪がったアルスも地上に上がる。

 

「ヘルメス様、また何かやらしかしたんですか?」

「言いがかりさ。俺は今回の件に関しては無関係だ」

 

 前歴のあるヘルメスが眷属であるアスフィに疑われたが、今回は冤罪だと両手を上げてアピールする。

 

「確かにこれは神ヘルメスの悪戯とは思えない。となるとアルスさんの言うことは正しいということになる」

 

 リューが話を纏めた時点で、もう完全に温泉に入れる空気ではなくなっていた。

 

「装備がない状態で『ドラゴン』に襲われるなんて考えたくもないな」

 

 『ドラゴン』は種族特性として硬い鱗を持っており、高い攻撃力も有しているので武器防具がない状態で戦うことになった時を想像してヴェルフはブルりと体を震わせる。

 

「もしかして、この温泉全体がモンスターの罠とかかな」

「可能性として十分に有り得ますね」

 

 ポロリと零したベルの呟きが的を射ていると、前向きに温泉に入る気になっていたリリルカは重く頷く。

 

「案外、これまでここを発見した冒険者は皆、装備を脱いで温泉に浸かって無防備になったところを『ドラゴン』の餌食になったのかも」

「道理でマッピングされていないはずです」

「帰ったらギルドに報告しないといけませんね」

 

 ダフネの仮説が正解に近いと感じ取ったリュー。またギルドに報告することが増えて頭が痛い様子のリリルカに、流石に命も真っ赤に染まった温泉に入りたいと言えるはずもなかった。

 

「申し訳ありません。自分が温泉に目が眩んだばかりに」

「気にすることはないさ」

「みんな無事ならそれでいいですよ」

「温泉とまではいかなくても、うちの新ホームの檜風呂に入ればいいさ!」

「では、そろそろ出発しましょうか」

 

 結局、温泉に入ることなく、一行は地上を目指した。

 その後は特に特筆するようなことは起こらず、地上に戻れたのは完全に日が落ちてから暫く経ってからのことだった。

 

 

 

 

 






――――――――――ヴェルフは レベル33に あがった!

――――――――――ダフネは レベル22に あがった!
――――――――――ダフネは キアリクの呪文を覚えた!

――――――――――カサンドラは レベル22に あがった!

【ヴェルフ・クロッゾ Lv.4(レベル32→33) 称号:『不冷(イグニス)
 HP:336→344 MP:92→95 ちから:118→122 みのまもり:52→54 すばやさ:42→46 きようさ:51→52 こうげき魔力:0 かいふく魔力:103→107 みりょく:128→132
《魔法》
 【ウィル・オ・ウィスプ】【ホイミ】【ベホイミ】【スカラ】【モシャス】
《技能》
 【シールドアタック】【まもりのたて】【かぶと割り】【蒼天魔斬】【まじん斬り】【鉄甲斬】【無心こうげき】【すてみ】【はやぶさ斬り】
《発展アビリティ》
 【鍛冶:G】
《スキル》
 【魔剣血統】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:11454》 】
【そうび みぎて『たつじんのオノ』 ひだりて『ドラゴンシールド』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『やすらぎのローブ』『シルバーメイル』 アクセ1『ようせいの首飾り』 アクセ2 『命のゆびわ』 】

【ダフネ・ラウロス Lv.3(レベル21→22) 称号:『月桂の遁走者(ラウルス・フーガ)
 HP:179→189 MP:64→67 ちから:67→70 みのまもり:29→31 すばやさ:61→64 きようさ:47→49 こうげき魔力:53→55 かいふく魔力:80→84 みりょく:86→90
《魔法》
 【ラウミュール】【ピオラ】【ピオリム】【ボミエ】【ボミオス】【ザメハ】【バイシオン】【リホイミ】【バギ】
《技能》
 【火ふき芸】【ツッコミ】【らせん打ち】【スパークショット】【愛のムチ】【スリープダガー】
《発展アビリティ》
 【耐異常:H】
《スキル》
鉛矢受難(エリオス・バスシオン)】【月桂輪廻(ラウルス・リース)】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:1648》 】
【そうび みぎて『女王のムチ』 ひだりて『ソードブレイカー』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『プリンスコート』 アクセ1『おしゃれなベルト』 アクセ2 『ハンサムスカーフ』 】

【カサンドラ・イリオン Lv.3(レベル21→22) 称号:『悲観者(ミラビリス)
 HP:128→137 MP:99→104 ちから:43→46 みのまもり:21→23 すばやさ:49→51 きようさ:55→58 こうげき魔力:0 かいふく魔力:92→96 みりょく:60→63
《魔法》
 【ソールライト】【キュア・エフィアルティス】【ホイミ】【ベホイミ】【スカラ】【キアリー】【キアリク】【マヌーサ】【ピオラ】【ピオリム】【バギ】【マホトーン】【マホカトール】【ディバインスペル】
《技能》
 【けもの突き】【黄泉送り】
《発展アビリティ》
 【治療:H】
《スキル》
 【謳え悲劇世界の女王(ファイブ・ディメンション・トロイア)】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:2308》 】
【そうび みぎて『神聖のクリスタルロッド』 あたま『ぎんのかみかざり』 からだ『プリンセスローブ』 アクセ1『あみタイつ』 アクセ2『しんごんのじゅず』 】




はい、これにて第四章は終了です。
第五章は鋭意製作中ですのでお待ち下さい。
では以下、第四章終了時点でのステータスになります。以前の章同様に備考部分は作中ステータスには出ない部分です。




【アルス・クラネル Lv.4(レベル36) 称号:『白兎の剣士(ラビット・ソード)
 HP:301(+105) MP:137 ちから:119(+22) みのまもり:50 すばやさ:114 きようさ:67 こうげき魔力:112 かいふく魔力:113 みりょく:85
《魔法》
 【メラ】【メラミ】【メラゾーマ】【ギラ】【ベギラマ】【ベギラゴン】【イオ】【イオラ】【ホイミ 】【ベホイミ】【ベホイム】【ベホマ】【ラリホー】【ラリホーマ】【デイン】【ライデイン】【トヘロス】【ニフラム】【ルーラ】【アストロン】
《技能》
 【かえん斬り】【はやぶさ斬り】【つるぎのまい】【ぶんまわし】【フリーズブレード】【ミラクルソード】【渾身斬り】【全身全霊斬り】【覇王斬】
《スキル》
 【二刀の心得】【メタル斬り】【ドラゴン斬り】【聖竜の祝福(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:1724》】
【そうび みぎて『退魔の太刀』 ひだりて『ライトシールド』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『やすらぎのローブ』『ゾンビメイル』 アクセ1 『ようせいの首飾り』 
アクセ2『バトルチョーカー』 】

備考
片手剣装備時
 ソードガード(3回に1回以上の割合で武器ガード率アップ)
 装備時攻撃力+3、装備時攻撃力+6、装備時攻撃力+10
 装備時会心率+2%
両手剣装備時
 ブレードガード(3回に1回以上の割合で武器ガード率アップ)
 装備時攻撃力+5、装備時攻撃力+10、装備時攻撃力+15
 装備時会心率+2%、装備時会心率+3%
剣神
 ガードカウンター(ガード成立時にカウンターができるようになる)、常時会心率+3%、常時ちから+25
勇者
 常時きようさ+10、常時すばやさ+10、常時ちから+10、常時ちから+15、常時ちから+25、常時身のまもり+10、常時攻撃魔力+5、常時魅力+40



【ベル・クラネル Lv.4(レベル36) 称号:『白兎の脚(ラビット・フット)
 HP:314 MP:94 ちから:110 みのまもり:44 すばやさ:137 きようさ:125 こうげき魔力:118 かいふく魔力:0 みりょく:127
《魔法》
 【ジバリア】【ジバリカ】【ジバリーナ】【ザメハ】【インパス】
《技能》
 【スリープダガー】【ヴァイパーファング】【バンパイアエッジ】【アサシンアタック】【かえん斬り】【ミラクルソード】【デュアルカッター】【シャインスコール】【ぬすむ】【シャドーステップ】
《スキル》
            【二刀の心得】【スライムブロウ】【メタルウィング】【パワフルスロー】【ヒュプノスハント】【タナトスハント】【メタル斬り】【ドラゴン斬り】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:4909》 】
【そうび みぎて『はやぶさの剣+3』『ソードブレイカー』 ひだりて『はがねのブーメラン』 あたま『大盗賊のターバン』 からだ『プリンスコート』 アクセ1『ぬすっとのグローブ』 アクセ2『はやてのリング+1』 】

備考
短剣装備時
 装備時攻撃力+3、装備時攻撃力+30
 装備時会心率+2%、装備時会心率+4%
 常時身かわし率+3%
ブーメラン装備時
 装備時命中率+5%、装備時命中率+5%
 装備時攻撃力+5、装備時攻撃力+10
片手剣装備時
 ソードガード(3回に1回以上の割合で武器ガード率アップ)
 装備時攻撃力+10、装備時攻撃力+20、装備時攻撃力+25、装備時攻撃力+30
 装備時会心率+2%
盗賊
 常時きようさ+10、常時きようさ+30
 常時すばやさ+10、常時すばやさ+30
 常時身かわし率+2%



【リリルカ・アーデ Lv.4(レベル36) 称号:『小さな爆弾娘(リトル・ボマー)
 HP:201 MP:209 ちから:72 みのまもり:36 すばやさ:107 きようさ:105 こうげき魔力:188 かいふく魔力:0 みりょく:97 
《魔法》
 【シンダーエラ】【メラ】【メラミ】【ギラ】【ベギラマ】【ヒャド】【ヒャダルコ】【イオ】【イオラ】【ルカニ】【ルカナン】【ボミエ】【ボミオス】【マヌーハ】【メタパニ】【マホトラ】【マジックバリア】【マホトーン】【マホカンタ】【バイキルト】【ヘナトス】
《技能》
 【魔封じの杖】【しゅくふくの杖】【暴走魔法陣】【魔結界】【ぶきみなひかり】【魔力の息吹】 
《スキル》
 【縁下力持(アーテル・アシスト)】【悪魔ばらい】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:11606》 】
【そうび みぎて『せいれいの杖』 あたま『マジカルハット』 からだ『プリンセスローブ』 アクセ1『まじょのてぶくろ+3』 アクセ2『破封のネックレス』 】

備考
両手杖装備時
 装備時MP吸収率+2%、装備時MP吸収率+4%
 戦闘勝利時MP小回復、戦闘勝利時MP中回復
 装備時攻撃魔力+10、装備時攻撃魔力+20、装備時攻撃魔力+30
 装備時最大MP+10、装備時最大MP+20
まどうしょ
 常時攻撃魔力+10、常時最大MP+10、氷・風耐性+20%アップ、炎・土耐性+20%アップ



【ヴェルフ・クロッゾ Lv.4(レベル33) 称号:『不冷(イグニス)
 HP:344 MP:95 ちから:122 みのまもり:54 すばやさ:46 きようさ:52 こうげき魔力:0 かいふく魔力:107 みりょく:132
《魔法》
 【ウィル・オ・ウィスプ】【ホイミ】【ベホイミ】【スカラ】【モシャス】
《技能》
 【シールドアタック】【まもりのたて】【かぶと割り】【蒼天魔斬】【まじん斬り】【鉄甲斬】【無心こうげき】【すてみ】【はやぶさ斬り】
《発展アビリティ》
 【鍛冶:G】
《スキル》
 【魔剣血統】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:11454》 】
【そうび みぎて『たつじんのオノ』 ひだりて『ドラゴンシールド』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『やすらぎのローブ』『シルバーメイル』 アクセ1『ようせいの首飾り』 アクセ2 『命のゆびわ』 】

備考
盾装備時
 装備時盾ガード率+2%
 盾装備時守備力+10、装備時守備力+30
斧装備時
 斧装備時攻撃力+5、装備時攻撃力+10
盾装備時盾ガード率+4%
えいゆう
 常時みのまもり+20、常時ちから+20



【ダフネ・ラウロス Lv.3(レベル22) 称号:『月桂の遁走者(ラウルス・フーガ)
 HP:189 MP:67 ちから:70 みのまもり:31 すばやさ:64 きようさ:49 こうげき魔力:55 かいふく魔力:84 みりょく:90
《魔法》
 【ラウミュール】【ピオラ】【ピオリム】【ボミエ】【ボミオス】【ザメハ】【バイシオン】【リホイミ】【バギ】
《技能》
 【火ふき芸】【ツッコミ】【らせん打ち】【スパークショット】【愛のムチ】【スリープダガー】
《発展アビリティ》
 【耐異常:H】
《スキル》
鉛矢受難(エリオス・バスシオン)】【月桂輪廻(ラウルス・リース)】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:1648》 】
【そうび みぎて『女王のムチ』 ひだりて『ソードブレイカー』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『プリンスコート』 アクセ1『おしゃれなベルト』 アクセ2 『ハンサムスカーフ』 】

備考
短剣装備時
 装備時攻撃力+5、装備時攻撃力+10、装備時会心率+2%
鞭装備時
 装備時攻撃力+5、鞭装備時攻撃力+10



【カサンドラ・イリオン Lv.3(レベル22) 称号:『悲観者(ミラビリス)
 HP:137 MP:104 ちから:46 みのまもり:23 すばやさ:51 きようさ:58 こうげき魔力:0 かいふく魔力:96 みりょく:63
《魔法》
 【ソールライト】【キュア・エフィアルティス】【ホイミ】【ベホイミ】【スカラ】【キアリー】【キアリク】【マヌーサ】【ピオラ】【ピオリム】【バギ】【マホトーン】【マホカトール】【ディバインスペル】
《技能》
 【けもの突き】【黄泉送り】
《発展アビリティ》
 【治療:H】
《スキル》
 【謳え悲劇世界の女王(ファイブ・ディメンション・トロイア)】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:2308》 】
【そうび みぎて『神聖のクリスタルロッド』 あたま『ぎんのかみかざり』 からだ『プリンセスローブ』 アクセ1『あみタイつ』 アクセ2『しんごんのじゅず』 】

備考
ステッキ装備時
 MP吸収率+2%、回復魔力+10、戦闘勝利時MP小回復
槍装備時
 武器ガード率+4%、かいしん率+2%
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