ダンまち×ドラクエ   作:スターゲイザー

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メレン編です。




第65話 うん、弱い!

 

 

 

 

 

 船のマストに広がった帆が風を孕み、海を進んでいく。オラリオ南西部に存在するロログ港湖畔に位置する港町メレンを出発した漁船の航海は順調そのものだった。

 

「大丈夫か、ヘスティア?」

 

 漁師たちが網で釣り上げた巨大魚(ドドバス)を始めとする海老や蟹などの海の幸に歓声を上げる中、テキパキと動く面々の中で死んだような表情でぐったりと船室に繋がる扉に体を預けたヘスティアに神ニョルズが心配そうに話しかける。

 

「うぅ、まさか船がこんなに揺れるなんて…………ニョルズぅ、酔い止めとか持ってないのかい?」

「漁師が酔い止めを持ってるはずないだろ。辛いなら深呼吸しながら水平線を見ると良いぞ」

 

 漁船に乗るような者がそう簡単に船酔いになるはずがないと、至極当然の理屈にヘスティアはニョルズに言われた通りに舳先の遥か向こうにある水平線に目を移す。

 対処療法を行っても顔色が悪いままのヘスティアにニョルズは眉を下げる。

 

「やっぱり港で待ってた方が良かったんじゃないか?」

「今回のことは僕の発案なんだ。それにみんなが参加するのにボクだけ居残りなんて寂しいじゃないか」

「後者が本音だろ」

 

 心配するだけ損だと見切りをつけたニョルズがヘスティアから目を移すと、漁師であるニョルズファミリアに混じってヘスティアファミリアの団員達が作業を行っている。

 アルス・クラネルとヴェルフ・クロッゾが力任せに網ごと釣り上げた、歪かつ強固な鱗を有し度々モンスターと勘違いされる巨大魚(ドドバス)を驚きながら受け止めたベル・クラネル。間近で巨大魚(ドドバス)の円らな目が合ったリリルカ・アーデとカサンドラ・イリオンが思わず悲鳴を上げ、二人の様子が面白かったのかダフネ・ラウロスが笑っている。

 

「ちょっと後悔しないでもないけど、ベル君達が楽しそうだから十分にお釣りが出るよ。ただ、クロエ君がオラリオにとんぼ返りしたのが気がかりだ」

 

 何を言ったんだいと、メレンまでの道案内とニョルズへの繋ぎをしてくれた豊穣の女主人の給仕クロエ・ロロに何か耳打ちしていたニョルズに問いかける。

 聞かれたニョルズは大したこと言ってないんだがなと、頭の後ろでひっつめただけの茶髪の髪を掻く。

 

「何って、あいつがカジノで用心棒をしてるって噂を聞いたから本人に確かめただけだったんだが」

 

 噂も人伝に聞いた『黒猫』と『黒拳』がカジノで用心棒をしていると聞いただけのもの。

 漁直前に耳打ちしたのは、クロエが『黒猫』という異名の元暗殺者だから余人に知られない方が良いだろうと、人の機微に聡いニョルズなりの配慮からだった。

 

「あの子なら豊穣の女主人で働いているよ。別人じゃないのかい?」

「俺もそう思って軽い気持ちで聞いてみたんだが……」

 

 ヘスティアの胡乱気な視線にニョルズも困ったように首を傾げる。

 

「まさか自分の偽物が出たからってぶっ飛ばしに行ってなければいいが」

「オラリオに帰ったら様子を見て来ようか?」

「頼む。俺もオラリオに魚を卸しに行った時に直接話をしてみる」

 

 自分の名前を語る偽物を確認しに行ったのかもしれないが、漁に出ることが決まっていたので予定を変えることも出来ず、止める間もなくオラリオに戻ってしまったクロエのことを思いながらニョルズは苦笑した。

 

「まさか渦中のヘスティアとクロエに繋がりがあって、こんな話をすることになるとは夢にも思わなかったな」

「ボクとしては、クロエ君と君にどういう繋がりがあるのかって方が謎だけどね」

 

――――――――――まもののむれが あらわれた!

 

 海面を割って『スライム』『ホイミスライム』『しびれくらげ』『だいおうキッズ』『ドラゴスライム』『スライムつむり』『スライムナイト』が船に上がって来た。

 

「船員たちは『スライム』や『ホイミスライム』を! ベルは彼らを見ておいて! ヴェルフは神様達の守りを! 船に被害が出そうな技能や攻撃魔法は禁止で! アルスは後詰めを!」

 

 モンスターの出現と同時にそれぞれが武器を抜き、最も弱いモンスターである『スライム』と攻撃力が殆どない『ホイミスライム』の相手を、ニョルズから恩恵を授けられた漁師達でも十分に対応可能と判断する。

 ダフネの指示に従ってパーティーが動く。

 ヴェルフは『ドラゴンシールド』を持ってヘスティアとニョルズの元に下がり、漁師たちに万が一がないように足の速いベルがフォローに走る。そうしている間に『プラチナのやり』に切り替えたカサンドラを筆頭にダフネとリリルカがモンスターに向かって行く。

 

「それっ!」「やぁーっ!」「えいっ!」

 

――――――――――カサンドラ、ダフネ、リリルカの こうげき!

――――――――――まもののむれに ダメージ!

――――――――――しびれくらげ、だいおうキッズ、ドラゴスライムを たおした!

 

 上層下部から中層上部にいる三体のモンスターが三人の攻撃で魔石と化す。残ったモンスターは二体、『スライムつむり』と『スライムナイト』。

 三人が問題なくモンスターを倒したのを確認して、アルスが二刀を構えて突っ込む。

 

「はっ!」

 

――――――――――アルスは 剣を ぶんまわした!

――――――――――まもののむれに ダメージ!

――――――――――スライムつむり、スライムナイトを たおした!

 

→よっしゃー!

  うん、弱い!

 

――――――――――まもののむれを やっつけた!

――――――――――アルスたちは 381ポイントの経験値を かくとく!

――――――――――まもののむれは 魔石を 落としていった!

――――――――――スライムつむりは ホワイトパールを 落としていった!

 

 漁師達も問題なく『スライム』と『ホイミスライム』を倒せている。

 戦闘終了を確認して、護衛の必要の無くなったヴェルフと漁師達が手分けして魔石とドロップアイテムを回収している間、初めてニョルズファミリアの戦闘を見たダフネは、一部の漁師達の強さを上方修正する。

 

「下級冒険者の中堅ぐらいかな。次はもう少し強いモンスターを任せてみようか」

「え、大丈夫ですか? 僕達が戦った方が」

 

 漁師よりも戦うことが本職である冒険者の自分達が戦うべきだとベルが考えていると、負傷などの確認を行っていたニョルズファミリア団長ロッドが顔を向ける。

 

「おいおい、俺達だって街の連中に頼まれて、漁のついでにモンスターを仕留めることもあるんだぜ。折角、上級冒険者達に治癒師もいてくれるんだ。俺達にも活躍の場をくれよ」

 

 そう言うロッドのLv.は2。

 聞けば子供の頃から大海に出て、モンスターの他にも海賊も撃退しなければならず、幾度となく修羅場を潜って来たとの事。

 よっぽどのことがない限り荒事は自分達で片づけてしまえるが、強くなるに越したことはなく、多少の怪我や無茶をしてもなんとかしまえる第二級冒険者のベル達がいる内に研鑽を積んでおきたいと言われれば断れない。

 

「やっぱりオラリオの冒険者は強いな。俺の目から見てもロッド達と動きが全然違う」

 

 戦闘技術の高さは動きに出る。波に揺れる船上でも瞬く間にモンスターを斬り伏せたロッドやアルス達を目視していたニョルズはしみじみと呟いた。

 

「船に乗せてもらって漁まで参加させてもらってるんだ。これぐらいはやらないとお荷物になっちゃうよ」

「第二級冒険者のパーティーが船に乗ってくれてるんだ。どんなモンスターが来ても大丈夫だっていう安心感だけでもお釣りがくるさ」

 

 漁をする関係上、斧や片手剣などの重装備は出来ないので装備しやすい短剣を持つベルとダフネに戦い方のアドバイスを求めているロッドに目を細めるニョルズ。

 

「さっきみたいに『スライム』みたいな弱いモンスターなら冒険者じゃない俺達でも倒せる。けど、少しでも強いモンスターが現れたら恩恵を持っていてもアイツらは漁師だ。オラリオの冒険者みたいに戦闘のスペシャリストじゃない。殺されちまうんだ、モンスターに」

 

 戦闘のスペシャリストであるオラリオの冒険者ですらモンスターに殺されるが、単純な強さで比較すれば当然漁師達が圧倒的に劣る。

 

「いっそ俺のところもポセイドンところみたいな武闘派にって考えたこともあった。けど叶ったとしても、やっぱり焼け石に水だ。死人だって出る」

「ニョルズ……」

「地上にモンスターが溢れて以来、ここ五百年でモンスターが増えすぎた。生態系が狂った場所は幾つもあるが、特に下界の海は最悪だ。陸と違って海ん中になるとモンスターを倒せる者も限られるからな」

 

 水中ならば水棲モンスターは圧倒的なポテンシャルを発揮する。陸上主体の冒険者が互角以上に戦うには、水中活動に大きな恩恵を齎す特殊な発展アビリティの習得が条件とされる。

 オラリオの冒険者ですら水中に落ちたら、直ぐに水から上がることを第一目標とする。しかし、海となれば船などに上がる方法が限られる。幾ら漁師という水に関わる発展アビリティが目覚めやすいとしても、地形条件的不利は否めない。

 

「一時期、メレンの漁獲量はやばいところまで落ちた。魚がモンスターに食われちまってな。オラリオは金に物を言わせて他国から輸入も出来るが、俺達の派閥はそうもいかない。金を稼ぐには漁をする必要がある。でも海に出る度に俺の眷属は死んでいく。ロッドの親父も祖父もそうだった……」

 

 悲し気に語るニョルズに、つい最近まで天界にいたヘスティアには何も言えない。ただ、その気持ちを慮る。

 

「15年前にダンジョン下層に繋がっていたロログ湖の大穴が塞がれて、ポセイドン達が頑張ってくれたお蔭でここ数年でようやく落ち着いてはきた。最近のメレンは平和だった――――昨日までは」

「昨日に何かあったのかい?」

「食人花っつうロキファミリアが追っている新種のモンスターが出たんだ」

「新種のモンスター? あ、ロキが神会(デナトゥス)で言ってたやつか」

 

 ヘスティアはアポロンファミリアとの戦争遊戯(ウォーゲーム)後に開催された神会(デナトゥス)で司会進行役だったロキが話していたことを思い出した。

 

「大丈夫だったのかい?」

 

 オラリオトップ派閥であるロキファミリアが関わったモンスターが出現したとあって、ヘスティアは被害が出なかったのかと案じる。

 

「ああ、被害はない。襲われた船に乗ってたカーリーファミリアの冒険者が、その場で倒しちまったらしい」

「カーリーファミリア? 聞かないファミリアだね」

「オラリオの所属じゃないからな。テルスキュラつう国にいる女神とファミリアだ」

「アレスみたいたところか。良く知ってるね、ニョルズは」

 

 天界での知り合い神と地上で同じ状況にある神とファミリアだと勝手に推測したヘスティアが素直にニョルズに感心する。

 

「メレンは港町だからな。外のことは嫌でも耳に入ってくる。代わりにオラリオのことは住んでいるヘスティア達に比べれば疎いぞ」

「いやぁ、ボクも交友関係が広いわけじゃないから、もしかしたらニョルズに負けるかも。なんにしても突然の頼みを受けてくれてありがとう」

「断る理由なんてないさ。急で驚いたけどな」

 

 ニョルズがヘスティアに揶揄うように告げた直後、オラリオの冒険者が漁に参加させてくれと頼んできた理由が分からないことを思い出した。

 

「しかし、なんでまた漁だったんだ? 言っちゃあなんだがオラリオでダンジョンに潜っている方が余程稼げるだろ」

「まあ、そうなんだけどね」

 

 物凄く気まずそうに眼を逸らすヘスティア。

 

「ダンジョンは常に死と隣り合わせだ。ベル君達はまだ若い。ダンジョン以外でのことも経験してほしいんだ」

「で、本音は?」

「これ以上、ダンジョンに潜ってると直ぐにでもランクアップしてしまうんだ!」

 

 ニョルズに問われて、ヘスティアは心の底からの思いを叫んだ。

 

「強くなるなとは言わない。言わないけど、こっちの心の準備が出来ていないんだ。もう少し気持ちの整理がつくまで待ってほしい」

 

 オラリオの冒険者の常識を三段飛ばしどころか階段ごと一足飛び踏み越えてしまうアルス達にシクシクと痛む胃を抑える。

 

「贅沢な悩みだな。ヘスティアファミリアの噂は俺の耳にも入っていたが、確かランクアップしたのって二週間かそこら前だろ。流石は成長促進スキル、是非俺の子達にも分けてほしい物だ」

「代わりに、気苦労とストレスで胃にダメージを負ってもかい?」

「それぐらいなんでもないさ。子供達が死んでいくのに比べたら」

 

 そう言われてしまうと、今まで眷属が誰一人として死んだことのないヘスティアは何も言えなくなる。

 卑怯な言い方をしてしまったと、気まずげに顔を逸らしたニョルズが視線の先に見える小さな島を指差す。

 

「例えばあっちに見えるあの島。何の変哲もない島に見えるけど、この辺ではスライム島って呼ばれてる。下層から進出したスライム種が住み着いちまった島で、アイツらは島の近くを船が通りかかると襲ってくる。最高でも団長のロッドがLv.2だからな。普段なら避けて通る航路だ」

 

――――――――――まもののむれが あらわれた!

 

 そんな話をしているのが悪かったのか、海を割って船上に上がって来たのは『ハートナイト』『メタルスライム』『はぐれメタル』に、『スライム』が八体。

 ダフネがメタル系の相手は特攻能力を持つアルスとベルに任せ、『スライム』は漁師達に、『ハートナイト』は自分とヴェルフで相手をしようとモンスターが現れた瞬間から数秒の間に対処方を纏めている間に『スライム』八体が一カ所に集まる。

 

――――――――――な…なんと スライムたちが……!?!

――――――――――スライムたちが どんどん 合体していく!

――――――――――なんと キングスライムに なってしまった!

 

 『スライム』が合体して『キングスライム』となったのを見たダフネの判断は迅速だった。

 

「船員達は下がって! 下層レベルのモンスターよ!」

 

 『ハートナイト』と『キングスライム』は中層にも出現するが、モンスターとしての強さは下層レベル。最高がロッドのLv.2では荷が重いと漁師達を下がらせる。

 

「それっ!」

 

――――――――――カサンドラの 水流のかまえ!

――――――――――カサンドラは こうげきに そなえ 身がまえている!

――――――――――カサンドラの 武器ガード率が あがった!

 

 カサンドラは下層レベルのモンスターが相手ともなれば、高くない攻撃力では神様の守りに回った方が良いと判断して下がった。『プラチナのやり』を持ったままヘスティアとニョルズの元に下がったカサンドラが『水流のかまえ』を取る。

 

「はっ!」「やっ!」

 

――――――――――メタルボディを きりさく 息を あわせた こうげき!

――――――――――メタルスライムとはぐれメタルに ダメージ!

――――――――――メタルスライムとはぐれメタルを やっつけた!

 

 ダフネの指示を受けなくてもメタル系モンスターには『メタルキラー』と決まっているので、アルスとベルの連携攻撃で『メタルスライム』と『はぐれメタル』を倒した。

 直後、『ハートナイト』が騎乗するピンクのスライムがググッと縮み、『こおりのブーメラン』を放ったばかりのベルに体を向けた。

 

「うっ!?」

 

――――――――――つうこんの いちげき!

――――――――――ベルに ダメージ!

 

 限界まで収縮したバネが弾ける様に『ハートナイト』が飛び、反応したベルが咄嗟に『はやぶさの剣+3』を抜いて『てつのつるぎ』による攻撃を受けるも、強過ぎる衝撃に船外へと弾き飛ばされる。

 

「アルス、眠らせて!」

「ラリホーマ」

 

――――――――――アルスは ラリホーマを となえた!

――――――――――ハートナイトを ねむらせた!

 

「やぁーっ!」

 

――――――――――悪夢の ひと刺しで ねむりへと いざなう!

――――――――――ハートナイトに ダメージ!

――――――――――ハートナイトを たおした!

 

 アルスの『集団催眠魔法(ラリホーマ)』は『キングスライム』に効かなかったが、攻撃を放った直後の『ハートナイト』は崩れ落ちるように眠ったのを見たダフネが『王家のナイフ』を突き刺す。

 ベルと同じスキル『ヒュプノスハント』の効果で、眠り状態の相手にある『ハートナイト』に通常攻撃の6.2倍のダメージが加えられ、魔石と化す。

 

「ヴェルフ様、足場を!」

 

 ベルが弾き出された船外には海が広がるだけで足場になるようなものはない。リリルカの言葉の意味を一瞬で理解したヴェルフが『ドラゴンシールド』を持つ手を船外に向ける。

 

「――――トラマナ!」

 

――――――――――ヴェルフは トラマナを となえた!

――――――――――キングスライムは ぷくーっと ふくれあがって ベルに のしかかった!

 

 ヴェルフが『足場構築魔法(トラマナ)』を唱えるのと同じタイミングで、『キングスライム』が船外に飛び出して海面に着水するしかないベルに襲い掛かった。

 しかし、ベルは海に落ちることなく、まるでそこに地面があるかのように着地すると留まることなく大きく斜めに跳躍した。

 

――――――――――ベルは ひらりと みをかわした!

 

「暴走魔法陣!」

 

――――――――――リリルカは 暴走魔法陣を つくりだした!

 

 船の縁に飛び乗ったリリルカが『てんばつの杖』の杖先を縁にカンと叩きつけると、足元に魔法陣が広がる。

 

――――――――――リリルカの 呪文ぼうそう率が 超アップした!

 

 次いで、杖頭の天使の像をヴェルフの『足場構築魔法(トラマナ)』によって海面に展開された足場に跳ねて浮かび上がった『キングスライム』に向ける。

 

「メラミ! メラミ! メラミ!」

 

――――――――――リリルカは メラミを 三度 となえた!

――――――――――メラミが ぼうそうした!

――――――――――キングスライムに ダメージ!

 

 一抱えはある灼熱の塊は黄金の光冠を舞い散らせながら巨大な火の玉三発が『キングスライム』に命中し、余波の火の粉が海へと落ちる。

 『キングスライム』は暴走して威力が増している『火炎魔法(メラミ)』三発を受けて体表に焦げ目をつけながら海へと落ちていく。それでも一呼吸を置いたリリルカはトドメの一発を放つ。

 

「メラミ!」

 

――――――――――リリルカは メラミを となえた!

――――――――――キングスライムは マホステを となえた!

――――――――――キングスライムの 身体を むらさきの きりが つつみこんだ!

 

 一際大きな『火炎魔法(メラミ)』は『キングスライム』の周りに広がった紫色の霧に掻き消された。

 

「魔法が掻き消された!?」

「なら、物理だ!」

 

 三発の『火炎魔法(メラミ)』で一度は押し上げられた『キングスライム』より先に一度足場に降りたベルは、落ちてくる『キングスライム』とすれ違うように『アサシンアタック』を叩き込んだ。

 

――――――――――ベルは アサシンアタックを はなった!

――――――――――キングスライムに ダメージ!

――――――――――キングスライムを たおした!

 

 即死耐性を持つ『キングスライム』には即死効果は無かったが、暴走した『火炎魔法(メラミ)』三発を食らったダメージが蓄積しており、通常攻撃と同じダメージを受けただけで魔石と化した。

 

――――――――――まもののむれを やっつけた!

――――――――――アルスたちは 13177ポイントの経験値を かくとく!

――――――――――まもののむれは 魔石を 落としていった!

――――――――――キングスライムは スライムのかんむりを 落としていった!

 

 魔石となった『キングスライム』からドロップした『スライムのかんむり』を手にしたベルが大跳躍で船に戻ってくるのを漁師達がやんややんやと出迎えているのを見ながら、ニョルズは少しずつ離れていくスライム島に目をやり、顎に手を当てる。

 

「…………『キングスライム』は島から出てこないんだが、まさか『スライム』が合体するとは」

「感心するところがそこかい?」

 

 ベルが船外に弾き飛ばされた時は大声で叫んでいたヘスティアをチラリと身長差で見下ろすニョルズ。

 

「ここまで強いモンスターに襲われること自体が数年ぶりなんだが、ヘスティアは本当にトラブルメーカーだって言った方が良いか?」

「否定したいけど出来ない!?」

 

 その後は騒動は勘弁とヘスティアの願いもあってか、強いモンスターに襲われることなく無事に港に戻れたが、そこにロキファミリアのティオナ・ティオネのヒリュテ姉妹と、兎人のラクタといった他の団員もいたことに物凄く嫌な予感を覚えた。

 

 

 

 

 

 その嫌な予感はカーリーファミリアのアルガナとティオネの諍いの時点でオラリオに帰りたくなったが、せめて一泊くらいはと一晩過ごし、翌日日中に汽水湖で水着になって遊ぼうという段階で現れたロキを見た瞬間に頂点に達した。

 

「おい、ドちび。手え貸せや」

「ええぇ……」

 

 現れたロキからレフィーヤ・ウィリディスがカーリーファミリアに攫われと聞かされ、援護要請にヘスティアは物凄く苦々しい顔をしたという。

 

 

 

 

 







――――――――――リリルカは レベル38に あがった!
――――――――――リリルカは ベギラゴンの呪文を覚えた!

――――――――――ダフネは レベル27に あがった!

――――――――――カサンドラは レベル27に あがった!
――――――――――カサンドラは ベホイムの呪文を覚えた!



【アルス・クラネル Lv.4(レベル38) 称号:『白兎の剣士(ラビット・ソード)
 HP:319(+105) MP:146(+4) ちから:127(+22) みのまもり:53(+4) すばやさ:120 きようさ:71 こうげき魔力:120 かいふく魔力:122 みりょく:93
《魔法》
 【メラ】【メラミ】【メラゾーマ】【ギラ】【ベギラマ】【ベギラゴン】【イオ】【イオラ】【ホイミ 】【ベホイミ】【ベホイム】【ベホマ】【ラリホー】【ラリホーマ】【デイン】【ライデイン】【トヘロス】【ニフラム】【ルーラ】【アストロン】
《技能》
 【かえん斬り】【はやぶさ斬り】【つるぎのまい】【ぶんまわし】【フリーズブレード】【ミラクルソード】【渾身斬り】【全身全霊斬り】【覇王斬】
《スキル》
 【二刀の心得】【メタル斬り】【ドラゴン斬り】【聖竜の祝福(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:12963》】
【そうび みぎて『ひかりのつるぎ』 ひだりて『プラチナソード』『プラチナトレイ』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『やすらぎのローブ』『あつでのよろい』 アクセ1 『ようせいの首飾り』 
アクセ2『バトルチョーカー』 】



【ベル・クラネル Lv.4(レベル38) 称号:『白兎の脚(ラビット・フット)
 HP:327 MP:100 ちから:117 みのまもり:47 すばやさ:143 きようさ:135 こうげき魔力:124 かいふく魔力:0 みりょく:131
《魔法》
 【ジバリア】【ジバリカ】【ジバリーナ】【ザメハ】【インパス】
《技能》
 【スリープダガー】【ヴァイパーファング】【バンパイアエッジ】【アサシンアタック】【かえん斬り】【ミラクルソード】【デュアルカッター】【シャインスコール】【ぬすむ】【シャドーステップ】
《スキル》
            【二刀の心得】【スライムブロウ】【メタルウィング】【パワフルスロー】【ヒュプノスハント】【タナトスハント】【メタル斬り】【ドラゴン斬り】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:16148》 】
【そうび みぎて『はやぶさの剣+3』『こおりのやいば』 ひだりて『こおりのブーメラン』 あたま『大盗賊のターバン』 からだ『プリンスコート』 アクセ1『ぬすっとのグローブ』 アクセ2『天使のサンダル』 】



【リリルカ・アーデ Lv.4(レベル37→38) 称号:『小さな爆弾娘(リトル・ボマー)
 HP:207→214 MP:216→223 ちから:74→77 みのまもり:37→39 すばやさ:110→113 きようさ:108→111 こうげき魔力:192→195 かいふく魔力:0 みりょく:99→101 
《魔法》
 【シンダーエラ】【メラ】【メラミ】【ギラ】【ベギラマ】【ベギラゴン】【ヒャド】【ヒャダルコ】【イオ】【イオラ】【ルカニ】【ルカナン】【ボミエ】【ボミオス】【マヌーハ】【メタパニ】【マホトラ】【マジックバリア】【マホトーン】【マホカンタ】【バイキルト】【ヘナトス】
《技能》
 【魔封じの杖】【しゅくふくの杖】【暴走魔法陣】【魔結界】【ぶきみなひかり】【魔力の息吹】 
《スキル》
 【縁下力持(アーテル・アシスト)】【悪魔ばらい】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:19814》 】
【そうび みぎて『てんばつの杖』 あたま『しあわせのぼうし』 からだ『プリンセスローブ』 アクセ1『りせいのサンダル』 アクセ2『破封のネックレス』 



【ヴェルフ・クロッゾ Lv.4(レベル35) 称号:『不冷(イグニス)
 HP:360 MP:101 ちから:129 みのまもり:58 すばやさ:51 きようさ:54 こうげき魔力:0 かいふく魔力:116 みりょく:140
《魔法》
 【ウィル・オ・ウィスプ】【ホイミ】【ベホイミ】【スカラ】【モシャス】【トラマナ】
《技能》
 【シールドアタック】【まもりのたて】【かぶと割り】【蒼天魔斬】【まじん斬り】【鉄甲斬】【無心こうげき】【すてみ】【はやぶさ斬り】
《発展アビリティ》
 【鍛冶:G】
《スキル》
 【魔剣血統】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:7617》 】
【そうび みぎて『ナイトアックス』 ひだりて『ドラゴンシールド』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『やすらぎのローブ』『シルバーメイル』 アクセ1『ようせいの首飾り』 アクセ2 『英雄のブーツ』 】



【ダフネ・ラウロス Lv.3(レベル26→27) 称号:『月桂の遁走者(ラウルス・フーガ)
 HP:239→251 MP:77→80 ちから:87→91 みのまもり:38→40 すばやさ:74→76 きようさ:58→60 こうげき魔力:65→67 かいふく魔力:99→103 みりょく:107→111
《魔法》
 【ラウミュール】【ピオラ】【ピオリム】【ボミエ】【ボミオス】【ザメハ】【バイシオン】【リホイミ】【バギ】
《技能》
 【火ふき芸】【ツッコミ】【らせん打ち】【スパークショット】【愛のムチ】【しばり打ち】【スリープダガー】【ヴァイパーファング】
《発展アビリティ》
 【耐異常:H】
《スキル》
【ヒュプノスハント】【鉛矢受難(エリオス・バスシオン)】【月桂輪廻(ラウルス・リース)】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:994》 】
【そうび みぎて『ドラゴンテイル』 ひだりて『王家のナイフ』 あたま『プラチナヘッド』 からだ『プリンスコート』 アクセ1『おしゃれなベルト』 アクセ2 『ハンサムスカーフ』 】



【カサンドラ・イリオン Lv.3(レベル26→27) 称号:『悲観者(ミラビリス)
 HP:173→183 MP:126→133 ちから:58→60 みのまもり:29→31 すばやさ:59→62 きようさ:70→72 こうげき魔力:0 かいふく魔力:114→119 みりょく:75→77
《魔法》
 【ソールライト】【キュア・エフィアルティス】【ホイミ】【ベホイミ】【ベホイム】【スカラ】【スクルト】【キアリー】【キアリク】【マヌーサ】【ピオラ】【ピオリム】【バギ】【マホトーン】【マホカトール】【ディバインスペル】【アバカム】
《技能》
 【デビルンチャーム】【炎の旋律】【氷の旋律】【魔結界】【ぶきみなひかり】【水流のかまえ】
《発展アビリティ》
 【治療:H】
《スキル》
 【謳え悲劇世界の女王(ファイブ・ディメンション・トロイア)】【聖竜の祝福を受けし者の加護(ドラゴンクエスト)
《次のレベルまで:3975》 】
【そうび みぎて『アメイジングタクト』『プラチナのやり』 ひだりて『プラチナトレイ』 あたま『ぎんのかみかざり』 からだ『プリンセスローブ』 アクセ1『あみタイツト』 アクセ2『ガーターベルト』 】


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