包容力MAXのイギリス人が妹になったので一つ屋根の下で暮らします。   作:瓜生史郎

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42話 妹と幼馴染と遊びに行ったpart3

 クレアの服を2着を持って、俺と優奈は会計を済まして店を出ると、なぜかクレアの姿がなかった。

 

「クレアどこ行った?」

「あー、クレアさんなら向こうのお店にいったよ」

「じゃあ、アイツが帰ってくるまで待つか」

 

 俺と優奈は近くにあったベンチへ並ぶように座ってクレアの帰りを待った。

 

「ところでさ」

「何?」

 

 俺はスマホをいじりながら、優奈にそっけない返事を返す。

 

「あんたってクレアさんに……その……」

 

 何故だか優奈はもじもじとしていてとても言いづらそうだった。

 

 そんな恥ずかしい事を聞こうとしているのか?なんだかこちらも恥ずかしくなってきたぞ……。

 

「何だよ……?」

「て……Tバックとか履かせてるの……?」

「は?」

 

 え?今優奈はTバックって言った?俺の聞き間違えでなければ言ったよな?え?なんでクレアが履いてるのを知ってるんだ?

 

 焦っている俺をよそに優奈はさらに続けて話す。

 

「この間ビデオ通話してるときに、たまたまクレアさんが後ろ向いたときに見えたの」

「はい……」

「それで驚いた私が何でそんなの履いてるの? って聞いたら、友太君の好みだからって」

 

 あの野郎、ガセ情報流しやがって……。いやでも俺が悪いところもあるビデオ通話の時は履くなって言わなかった俺も悪いか……。いや履くなってなんだよそれは。何を履こうがクレアの自由だしな。

 

 うーんやっぱり冷静に考えてガセ情報を優奈に話したクレアが悪い。なんて事しやがるんだ。

 

「で、どうなの?」

「別に俺は履けと言ってるわけじゃないよ」

「そうなの?妹にいやらしいの履けって強要してる訳じゃないのね」

「ちげーよ……」

 

 俺はきっぱりち断言した。妹に兄の好みを強要させるなんてとんだ変態兄貴じゃないか。俺は断じてそんな兄ではないけど。

 

「良かった。友太が変態シスコン野郎じゃなくて」

「俺も良かった。そんな不名誉なあだ名を付けられなくて」

 

 何とか乗り切れた。またクレアのせいであらぬ疑いを向けられるところだった。

 

 クレアも毎回トラブルメーカーになるの本当にやめてくれないかな?その度に俺がとばっちりを受けるの嫌なんだよな。何とかそうならないように言い聞かせないと。

 

「友太ってあんないやらしい下着見て興奮するんだ」

 

 不貞腐れながら、優奈はぶつくさと俺に聞こえるように独り言を言っていた。

 

「私は普通のしか持ってないなぁ……」

 

 もしかしてわざと聞こえるように言って俺を反応させるために言ってる?ダメだ反応するな俺。気にするな気にするな反応してしまったら負けだぞ。

 

「私も履いちゃおうかな?」

「勘弁してください」

 

 反射的に俺は頭を下げながら言ってしまった。とても悔しい……。

 

 急に頭を下げた俺を見て優奈は思わず笑ってしまっていた。

 

「冗談よ、冗談ー」

「そ、そうだよな……」

 

 なんか優奈が言うと冗談に聞こえないのは気のせいだろうか?うんきっと気のせいだ。

 

「おまたせー」

 

 そういった話をしていると別の店で買い物を終えたクレアがようやく戻ってくる。

 

「何を買ってきたんだ?」

「内緒だよ」

 

 ニコニコと笑ってはいるが、どうやら聞いても答えてはくれなさそうだ。

 

 多分男子には言えないものなのだろうなと、察してそれ以上は聞かなかった。

 

「次は友太の服を選びましょうか」

「そうですねー。友太君私服あんまり持ってないみたいですしー」

 

 2人は目を光らせて、まるで獲物を見つけたライオンかのようにずっと俺の方を見つめていた。

 

「いや、俺は自分で選ぶよ」

 

 「あはは」と笑いながら俺は逃げるように立ち去ろうとすると、2人は俺の腕を掴む。

 

「ダメだよ?」

「どうせ、友太は適当に選ぶんでしょ?そんなんじゃ女の子にモテないよ?」

「ほっとけ!」

 

 絶対2人は俺の事を着せ替え人形の如く、何着もの服を着させられるに違いない。それだけマジで避けなければいけない。

 

 だが虚しくも2人から逃げようとするも、暗黒微笑を浮かべながらかなりの力で腕をホールドされているため逃走することは不可能になっていた。

 

「いやマジで勘弁してください……」

「まぁまぁそう言わず、私達が選んであげるからさー」

「ね?友太?ここは私達に任せても良いと思うんだけどなぁー」

 

 等と2人は言っているが、俺に拒否権はないようだ……。そのまま俺は何も抵抗することができずメンズ用アパレルショップに連れていかれてしまったのだった。

 

 

 

 

 

「疲れた……」

 

 予想通り30分くらい、あれが良い、これも良いと着せ替え人形にされてしまって、疲れ切ってしまった。なんか今日1日の体力全て持っていかれた気分だ。まぁでもそのおかげでおしゃれで俺に似合う服を見つける事が出来たので、ありがたいっちゃありがたいけども。

 

 そんな二人はパーティーで食べるお総菜を買いに行っていて、俺は食品売り場の近くにあるベンチで休憩している。

 

「とりあえず、バスと電車の時間見とかないとなぁ」

 

 時刻はお昼過ぎ、朝早くから来たとはいえ時間は有限。いつ出るか予定を立てておかないと……。

 

 スマホを取り出そうとした時、目の前を通り過ぎた女子4人組の誰かが、ハンカチを落としていったの気づく。

 

「あの……落としましたけど」

 

 そう呼びかけると4人はこちらを一斉に振り向き、一人の女の子がこちらに向かって歩み寄ってくる。

 

「ありがとうございます」

「いえいえ」

「あれ?久野原君ですよね?」

 

 よく見ると、この前スーパで会ったツインテールに結んだ愛愛しい雰囲気の黒いベレー帽を被った女の子だった。

 

「たしか、この間スーパーで会った……」

「そうそう。覚えててくれて嬉しいなー。イノンへ何しに来てるの?」

「えっと……」

 

 という風に楽しく談笑していると、そこに買い物を終えた優奈が「何してるの?」と言いながら帰ってくる。

 

 近づいてくる優奈に気づいた黒いベレー帽の女の子の顔は先ほどまで笑顔だったのに一気に曇っていた。

 

「植野……」

「友太に何の用?」

「別に話してただけだけど?」

 

 睨み合う2人の間にはバチバチを電撃がまっているようにみえた。優奈と黒いベレー帽の女の子は仲が悪いのか??

 

 一触即発が起きそうなくらい2人の間には険悪なムードが立ち込めていた。後ろにいる3人の女の子も心配そうな表情で見つめているし、このままだとやばい気がする。

 

「まぁいいや……。今日は友達もいるから、見なかった事にしといてあげる」

 

 流石に空気を読んだのか、黒いベレー帽の女の子は優奈から離れる。

 

「あ、そうじゃあね」

「久野原君またね」

 

 そういって黒いベレー帽の女の子は3人の女の子元へと帰って行った。あーマジで一触即発にならなくて良かった……。マジでアイツ何者なんだ?

 

「なぁ……。アイツ誰だっけ?」

「友太、今の娘の事覚えてないの?」

「あぁ。全然覚えてない」

「じゃあそれでいい。あの娘の事は思い出さなくていい」

 

 植野はほっと安心した様子を見せる。先ほどの様子を見るに相当植野はあの黒いベレー帽女の子にご立腹のようだった。思い出さなくても良いって事は俺とあの娘は何か優奈に不都合な関係だったのかな?とも思える。名前さえ名乗ってくれれば思い出せるんだが、頑なにあの娘は名前を名乗ろうとしない。

 

 マジであの娘は誰なんだ……?

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