包容力MAXのイギリス人が妹になったので一つ屋根の下で暮らします。   作:瓜生史郎

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58話 6人で別荘に行った part8

 別荘に来て2日目の朝、俺は眠い目を擦りながら起き上がる。

 

 昨日の優奈、何か変だったな……。どうしたんだろう?今まであんなことがなかったのに……。やっぱりチャラグミでも食ってたんだろうな?本人は食べていないと言っていたが、多分記憶が吹っ飛んでいたのだろう。うんきっとそうに違いない。

 

 着替えようと、ベッドから起き上がろうとするとドアがノックされる。ベッドから降りてドアを開けると。

 

「久野原君、おはよう」

 

 ドアの前に立っていたのは、立っていたのは中原だった。

 

 何でこんな朝から中原が……。嫌な予感がするのは俺だけだろうか?

 

「よ……よぉ中原。朝早くからなんか用?」

「朝から優奈の様子が変なのよ……」

「あーそうなの?」

 

 なんで俺に聞いてくるんだろう?ここは知らないふりしておこう。

 

「しらを切ろうたって、そうはいかないんだから」

「なんで?」

「だって、優奈が機嫌を悪くする原因はアンタしかいないでしょ?」

「いや……小原が何かしたとかあるだろ……」

 

 呆れながら俺はそう言う。

 

 まぁ小原がそんな事しようものなら、三瀬川が黙ってないだろうし、やらないけど。

 

「小原君が優奈に機嫌を悪くさせるような事する訳ないでしょ?そうなるとアンタしかいないのよ」

 

 やっぱり、知っていたか……。流石に中原も馬鹿じゃないという事か……。

 

「マジで俺は何も知らないって……」

「本当に何も知らないのね? 後からあんたが悪いってバレても知らないからね?」

 

 不服な顔で中原が帰ろうとすると、そこにクレアがやってくる。

 

「おはよう友太君。昨日の深夜、優奈さんと物置小屋で何してたの?」

「ぶふッ……」

 

 済ました顔で急に何てこと聞いてくるんだこの人は……。

 

 ちょっと待って?何で見られてるんだ?あの時クレアはいなかったよな……。いやでもそうか、あんな薄暗い場所だとクレアがいたとしても気づかなくて当然だ。

 

 てか今の中原に聞かれてたらまずかったぞ?

 

「ちょっと、今のどういうこと?」

 

 聞かれてたー……。中原は睨みつけながらこちらへと戻ってくる。クレアめぇ……なんてことを……と頭を抱えた。

 

 本人は、何かしちゃいました?みたいな顔をしてるし。

 

「詳しく聞かせてもらうわよ」

「えっとその……」

 

 さてあの状況をどう説明すればいいか……と頭の中で昨日の出来事を思い出して整理しようとする。

 

 ダメだ。何処を切り取って話さそうとしても中原にキレられる話しかない!どうすれば……。

 

「友太君、物置部屋で何してたの?」

「まさか、皆がいるのに……一線を……この変態!!」

「ちげーよ!!」

 

 2人に言い寄られていると、そこに着替えた優奈がやってくる。

 

「おはよう、2人とも」

 

 済ました顔で挨拶をしてきた優奈に中原は飛びつくように肩を持つ。

 

「あ、優奈昨日物置部屋で久野原君と何やってたの?」

 

 頭がパンクしたのかよくわからないが、目を回した中原がそう言うと、優奈は少し驚いた表情で中原の手を振りほどいた。

 

「何で知ってるの?」

「さっき、クレアさんが昨日の夜見たって言ってたの」

「ごめんなさい、こんな大ごとになるとは思ってなくて……」

 

 申し訳なさそうな顔でクレアは頭を下げる。

 

「ううん、クレアさん気にしないで。奈津季、別にそう言うのじゃなくて、昨日の深夜雷なってたでしょ? だから友太に雷が収まるまで一緒に居てもらったの」

「でも……物置部屋に入らなくても……」

 

 確かにそうだ……。雷が収まるまでなら、別に狭い物置部屋入らなくてもいい。これに対して優奈はどう答えるんだろう?

 

「物置部屋には窓がなかったの、私ピカピカって光るのも嫌だったから……」

 

 優奈がそう言うと中原はため息をつく。

 

「なぁんだ……。久野原君に守ってもらってたんだね」

「お、おう」

 

 ふぅ……。確かに物置部屋には窓はなかった気がする。

 

 何とか窮地を脱することができた……。危なかった……。

 

 

 

 

 その後俺達は、小原と三瀬川が待っているリビングに行き、クレアと三瀬川が朝食作り始めた。

 

「さっきはごめん……」

「別に……。クレアさんや奈津季には昨日の事言えないでしょ」

「そうだよな。あはは……」

 

 俺が愛想笑いをしていると、優奈俺の耳元に顔を近づけてくる。

 

「クレアさんに見られてるなら、物置部屋へ入らずに押し倒せばよかったな」

「な、何を言って……」

 

 焦りながら、俺はリビングを見渡すと小原や中原が近くにいなかったようで安心する。

 

 でも急に何を言い出すんだよこいつは……。

 

「な、なぁ……本当におかしいぞ? 寝てた方が良いんじゃないのか?」

 

 心配そうに見つめる俺に対して、優奈はニヤリと笑ってもっと近づく。

 

「言ったよね? おかしくさせたのは友太だって」

「いや、意味が分からない……」

「はぁ……。やっぱり友太はニブチン」

 

 さっきとは打って変わって、かなり機嫌の悪い表情をする優奈。

 

 ニブチンと言われたって、マジで良くわからないんだが……。

 

「ニブチンで悪かったな……」

 

 申し訳なさそうに俺はそう言う。てかなんで今こんな申し訳ない気持ちになってるんだっけ?

 

 それさえもわからなくなってきたよ……。

 

「それと……」

「え?」

「昨日の言った事嘘じゃないから」

 

 優奈は俺の耳に顔を近づけてそう囁くと、何事もなかったかのようにスマホを触り始めた。

 

 マジで意味わからねぇ……。

 

 

 

 2日目は雨が降っていた。外にもいけないのでリビングで6人が集まってスマホをいじっていた。

 

「暇だ……」

 

 小原は机に突っ伏してそう一言呟く。

 

「皆で人生ゲームやりませんか?」

 

 クレアは笑顔でそう言うと皆は口々に「賛成」と言う。

 

「でもあるのか?」

「そう言うと思って買ってきといた」

 

 立ち上がって小原はカバンを取り出すと、そこから人生ゲームと書かれた大きな箱を取り出し開封する。

 

 小原が買ってきたのは今年の最新バージョンだった。値上げラッシュとか、インスタでバズるやらいろいろ時事ネタとかめっちゃあるなぁ。

 

「とりあえず、順番を決めましょうか」

 

 最初はぐーの号令でじゃんけんをして、それぞれ手を出す。

 

「俺からか……」

 

 最初は俺だった。

 

「とりあえず久野原君から、時計回りで」

 

 それぞれ説明書に書かれている通り、5千円と車の形をした駒を持ちゲームがスタートされるのだった。

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