話は少し戻り、レイヴンらがカーゴランチャーの区画に到達した頃。
カーゴランチャーの区画には警備システムがウヨウヨしており破壊する必要があった。
『カーゴランチャーまであと少し…』
エアが説明したのと同時に警備システムの監視網に引っかかったらしい。
“封鎖施設に接近する侵入者を検出”
アナウンスと共に迎撃態勢に入る警備システム。
『…折角だ、ついでに掃除を頼もうか?ビジター共。』
カーラからの頼みもそうだが、後追いのレッドガン部隊もここを利用するので殲滅は確定事項である。
『気に入らない上の住民には退去して貰おう。』
『アンタに言われるまでもねぇ、ラーク…仕留めるぞ!』
『オッケー!』
『フェアリー、私達も続く!』
『うん、ラスティ、お兄ちゃん!』
『各機、胸騒ぎがします…警備システムを破壊後に補給シェルパを手配します。』
『…』
各機、カーゴランチャー周辺の警備システムを全て破壊した事で更にアナウンスがカーゴランチャーの区画に響いた。
“警備システム全滅を確認、脅威レベルを引き上げます。”
アナウンスが響いた後、増援が来ると予測していたが一向に姿を見せなかった。
『敵影はありません、今の内に補給を行ってください。』
各機、エアが手配した補給シェルパで補給を済ませる。
補給完了後、カーラが遠隔でカーゴランチャーの施設を起動させた。
『準備は出来たね、カーゴランチャーを起動させるようか…』
補給シェルパの近くに設置されたコンテナにアクセスする様にエアに指示を受けた。
『あれです、各機…1コンテナずつにアクセスしてください。』
各自で無事そうなコンテナにアクセスし起動させる。
『後はあんたらがそいつに乗り込んで…』
だが、順調に行くのはここまでの様だ。
『…待ってください、敵性反応!』
『!?』
レイヴンのアクセスしたコンテナに落下する様に出現した大型兵器。
レイヴンもエアの注意喚起で離脱し被害を最小限に抑えた。
『!?この機体は…』
出現した敵はまるで蜘蛛を連想させるフォルム。
『…あんたら、まずいのに絡まれたよ!』
その正体を知っているカーラが答えた。
『C兵器、シースパイダー型…』
シースパイダーは赤いレーザーを照射し、レイヴンらに攻撃を開始した。
『碌でもない技研の遺産が、こんな所に配備されていたとはね…!』
そう答えるとカーラは苦虫を噛み潰したような表情で話す。
『イグ兄!あの鉄蜘蛛の中にはコーラルが入ってるよ!』
『何だと!?』
『うん、ラークの、言う通り!』
『はい、あの兵器のジェネレーターからコーラル反応を確認しました。』
『コーラルの軍事転用…あのC兵器はコーラルを利用した兵器なのか!?』
交戦中、ラークとフェアリーはシースパイダーと呼ばれた兵器の中からコーラルを感じ取った事をイグアス達に伝えた。
エアもコーラル反応を確認、ラスティはカーラの告げた敵の正体に対して答えを導き出していた。
『確かに通常の機体ではない…皆さん、注意を!』
エアは各機に注意を促しオペレートを継続。
『ビジター共、そいつを造った技研はアイビスの火で滅んだが…』
更に『連中は研究に取り付かれた狂人の集まりだった。』とカーラは答える。
『油断するんじゃないよ!』
最もな言葉に現場の一同は同意した。
続けてラスティはラークとフェアリーに指示を出し、イグアスはレイヴンに多脚型らしくホバーの活用を促した。
『ラークとフェアリーは空中から!私達は足元から狙う!』
『野良犬!テメェのACはホバーが付いてんだ…出来るだけ上から弾を当て続けろっ!!』
『…』
多脚型であり機敏な動きを見せるシースパイダー。
足元に接近すればレーザークロー、上空からは無数のレーザー砲によって接近しにくくなっていた。
『レイヴン、炸裂系の武装が効いています…このまま攻撃の続行を!』
レイヴンの武装は両肩にグレネードキャノン、右腕にガトリング砲、左腕にオールマインド製のバズーカ砲の装備。
イグアスは何時もの肩装備に左腕にベイラム社製のショットガン、右腕にパイルバンカーの装備
ラスティは両肩にプラズマミサイル、右腕にプラズマショットガン、左腕にパルスブレードの取り合わせである。
『敵機からコーラル反応…危険です!?』
エアは弾幕を避ける為に中央のジェネレーターへ攻撃を加えていたイグアスとラスティに離脱を呼び掛けた。
同時にシースパイダーは周囲にコーラル由来のダメージゾーンを展開し飛行形態になった。
『おいおい…こいつも飛んだよ、ビジター共!』
これにはカーラも驚いているが完全空戦型のACを見ているのでそこまでの驚きはなかった。
『ウチの製品開発のヒントになりそうだ、久々に工房に籠りたい気分だね。』
状況的に危ないのだが、何時ものマイペースを崩さないカーラ。
『シースパイダー型の損耗を確認……もう一息です!』
エアもオペレートによる状況報告を行いレイヴン達の支援を行っていたが…
『待ってください!此方へ接近する反応…これは!?』
シースパイダーを破壊しつつある瞬間、更なる資格が訪れた。
『クソっ!間が悪いぜ!!』
『その通りだ…あのバルテウスが二機とは!』
『げっ!?ウォッチポイントで戦った奴じゃん!』
『今は、パルスガン、持ってない。』
一度戦ったイグアス達もバルテウスの脅威は理解していた。
それが二機同時に現れたのだ。
カーゴランチャーに敵性の増援として出現したバルテウス二機。
二機の到着と同時に何処からか広域放送が響き渡った。
『ヒャハハハハ!!楽しんでる?』
忘れる筈もない独特の声。
その正体はアルカナのメンバーであるタロット12の声だった。
『その声は…この間のイカレ野郎か!?』
『タロット12、これは貴様の仕業か!』
イグアスとラスティも声の相手に叫んだ。
『その通りだよ、直接手が出せないのは残念だけど…ここを潰せば君達の目的達成は出来なくなるよね?』
どうやら、ここのカーゴランチャーを破壊する為にバルテウス二機を投下したらしい。
『じゃ、俺の用意した余興を楽しんでね~ヒャハハハハ!!』
相手を馬鹿にし笑いこける様に答えるとタロット12の通信は切れた。
『あんのイカレたクソ野郎が…!』
『しかし、停止寸前のシースパイダーにバルテウス二機は少々分が悪い。』
『倒し方はいいが、手持ちの弾が足りねぇ…!』
『レイヴン、君はどうだ?』
『…』
先程のシースパイダーに対して弾薬を使い過ぎたらしく手持ちが少ないと答える。
『ラークとフェアリーは!?』
『こっちもキツイ!』
『うん、ライフルの、カードリッジが、残り少ない。』
各機は弾薬を消耗し過ぎた事で近接武器のみの攻撃制限が近づいていた。
~一方、RaDの拠点~
「不味ったね。」
カーラはモニターでカーゴランチャーの様子を見ていたが、レイヴンらの危機的状況に対応手段が見つからなかった。
警備システムを破壊した今なら、修理を終えたRaDのMT部隊を援軍として出す事も可能だが…
相手はC兵器に動く武器庫…瞬く間にやられるだろう。
「ボス~失礼します。」
「ラミーか、今取り混んでる所だが?」
「いえ、上層のリフトに来客達が…」
グリット086へ侵入したイグアスのレッドブリンガーによってボコボコにされたラミー。
自前のACが撃墜され本人も骨折やら青タンでボロボロの姿にも関わらず、カーラの居る通信室へ来たらしい。
レイヴンらの状況が悪化しつつある時に彼はカーラへ告げた。
「客だって?」
「へい、何でも…」
ラミーは来客代表の言葉をカーラに答えようとするが…
『大陸横断の愉快な遠足に来た!!』
タイミング良くカーラ側の通信にレイヴン達と異なる威勢のいい声が入って来た。
『G13達の危機は判った!さっさと上層へのリフトを上げろっ!!』
「ちょっと、アンタらは一体!?」
『俺達は泣く子も黙るベイラム社専属AC部隊レッドガンだ!』
そう、G1ミシガン率いるレッドガン部隊がグリット086へ到着したのであった。
=続=
こういうシチュも公式に欲しかったです。
DLC来ませんかね?