ティンカーベルの子   作:宵月颯

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引き続き、ザイレムでの出来事。


語手・2

前回、べリウス地方から帰還したラスティとイグアス。

 

彼らにザイレムで起こった出来事を説明。

 

更なる事実を知るであろうメインタワー上層部にある管理AIの元へ一行は向かおうとしていた。

 

 

******

 

 

一行が上層部へ向かう直後…

 

居住区エリアの一室で眠っていたラークとフェアリー。

 

調整が終わり安定したレイヴンもそれに同行すると告げた。

 

流石にこれ以上の事実を知らせるのは酷だと誰もが思ったが…

 

 

「それでも僕達も知りたい。」

「うん。」

「…」

 

 

泣き腫らした跡が残る目元を拭うラークとフェアリー。

 

知らなかったとは言え二人の父親に手をかけてしまったレイヴンもまた頷いた。

 

 

「ラーク、猟犬。」

「…フェアリー、戦友。」

 

 

他の一同がラスティとイグアスに説明をしている間の事。

 

三人は話し合い、それぞれで折り合いを付けたらしい。

 

レイヴンは何も知らなかった。

 

スッラはアルカナによって再調整を受けていた。

 

スッラを嗾けたのはアルカナである。

 

戦場で自身や他人の肉親と戦う事はあるだろう。

 

それがべリウス地方のウォッチポイントで起こってしまった。

 

もしもアルカナがスッラの経歴を知っていたのなら戦うべきはアルカナである。

 

 

「僕達もルビコン技研の事も知りたい。」

「ママの事がもっと分かると思うから。」

 

 

詳細を知る管理AIであれば…

 

アイビスの火以前のルビコン技研で行われた経歴を調べる事が可能だろう。

 

そして聞くべき事は他にもある。

 

 

「ねぇ、ウォルターのじーちゃん。」

「何だ?」

 

 

上層に向かう通路で同行していたウォルターに話しかけるラーク。

 

ウォルターに対してラークはフェアリーと顔を見合わせた後にあの写真を見せた。

 

 

「フェアリー。」

「うん。」

 

 

ウォルターの元に差し出した写真に対してラーク達は話した。

 

 

「この写真に写ってるのってカーラとウォルターのじーちゃんでしょ?」

「これは…」

「ウォルターは知っているの?」

「失くしたと思っていた。」

 

 

写真を見たウォルターの表情は何処か懐かしい様で悲しそうな顔をしていた。

 

 

「レイヴン、いや621…この場の全員に話さなければならない。」

 

 

ウォルターは写真の件で既にナガイ教授との接点を知られたと判断。

 

何故、自分達が密航してまでルビコン3を訪れたのかを話す決断をした。

 

 

「それにはもう一人呼ぶ必要がある。」

「カーラの事?」

「そうだ。」

 

 

だが、カーラもミサイル防衛戦の後始末でべリウス地方から当分の間は動けないだろう。

 

ウォルターは通信機で事情を説明し管理AIとの対話する際に同席して欲しいとメッセージを送信して置いた。

 

 

「私とナガイ教授、カーラの関係……アイビスの火が何故起こったのかを。」

 

 

ウォルターの抱える業。

 

それはある意味で逃れられない運命でもあった。

 

 

=続=

 




次回、管理AIとの接触。

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