ティンカーベルの子   作:宵月颯

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グリット012・脱出その2。


脱出・3

 

前回、レイヴンらがグリット012に接近中のアルカナを迎え撃とうとしている頃。

 

その仕立人達もまた動き出そうとしていた。

 

 

******

 

 

 

「タロット。いや…ボイル、レミル、時は来た。」

「我々の求めた反逆。」

「レオス、蟲達はいつでも出せます。」

「AMの求める人形…奴らよりも先に我々が掌握する。」

 

 

 

三機のACのメインカメラが発光し相槌の様に点滅する。

 

彼らはタロット8らよりも古い世代のAC乗り達。

 

まだ独立傭兵達の総称が『レイヴン』と呼称されていた時代。

 

人類が太陽系の惑星をテラフォーミングし数百年程経った頃の世代であった。

 

彼らの目的もまたAMとは別の思惑を持っているのは会話で証明されている。

 

彼らもまた、AMの思惑を余所に上に昇ろうとしていた。

 

 

 

~数十分後~

 

 

 

レイヴン達がミシガンとスネイルらと別れて、アルカナの部隊と交戦を開始。

 

接敵記録の無い機体に戸惑いを隠せずにいた。

 

 

『ムシ?』

『正に言葉通りだな、戦友。』

『芋虫モドキの次は羽虫とバッタモドキかよ!けっ、胸糞わるぃ…!』

 

 

レイヴン、ラスティ、イグアスも今までの戦闘経験を元に油断せずに対応。

 

既存の火器で相手に出来るだけ救いだったのもその一つである。

 

 

『アレは…!?』

『オッツダルヴァ、あの機体を知っているのですか?』

『ああ、アレはディソーダーだ。』

 

 

 

エアらの通信に介入したオッツダルヴァ。

 

彼はディソーダーに付いて語った。

 

「小型」・「飛行型」・「巨大型」の個体を持つ生体兵器。

 

元はテラフォーミングの一環で使用されていたが…

 

自律作業機械が適応・自己複製を繰り返した末の進化形態と化し…

 

シンギュラリティを引き起こした事もあって永久破棄された経緯を持つ。

 

旧人類…古い世代の残した忌まわしい遺物の一つである。

 

 

 

『私が生きた時代よりも遥か過去の遺物であると推測している。』

『つまり、アンタよりも化石みてぇなのを差し向けやがったって事か?』

『そう言う事だ。』

『その仕立人は?』

『タロット4の派閥…更に厄介な連中だ。』

 

 

 

オッツダルヴァは続けて語った。

 

タロット4ことレオス・クライン、ナインブレイカーと称されたエースでフライトナーズの隊長を務めていた。

 

彼の下に集ったレイヴン…タロット7こと独立傭兵のボイル・フォートナーはフライトナーズの副長。

 

双子の妹であるタロット9ことレミル・フォートナーはフライトナーズの参謀。

 

タロット4が出て来た以上、三人の手練れと交戦しなければならない。

 

此処からの脱出をする際の最大の障害とも言える。

 

 

 

『レイヴン、皆さん…新たな敵正反応です!?』

『ん…あの機体は!?』

 

 

 

 

エアの忠告後、交戦を続けるレイヴン達の元に現れた深紅の機体。

 

ラークとフェアリー達のAC同様に空戦型ACと思われる。

 

だが、オッツダルヴァは引き攣った声で答えた。

 

歴代のアリーナの頂点に立ち、災厄を振り撒いた忌まわしき機体の名を…

 

 

 

『まさか…ナインボール…だと!?』

 

 

 

=続=

 




今回も短めです。
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