ティンカーベルの子   作:宵月颯

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チャプター4の急展開に備えて…


※番外編は謎時空です。
※コーラル耐性のない人は踵を返してください。
※コーラルドラック乱用に伴う腹筋崩壊を覚悟でお願いします。
※コメントでのコーラル乱用被害の報告は受け付けません。
※見たい人だけ見てください。





番外編・コーラルの悪戯:プールの壁越え

 

 

コーラルとは?

 

 

様々な分野で使用されている未知の新エネルギーである。 

 

引き続き、洋上都市ザイレムを拠点とする同盟部隊。

 

彼らにコーラルの暴走かつ身勝手な悪戯が始まろうとしていた。

 

  

******

 

 

ある日の朝、耐え難い暑さで飛び起きる一同。

 

それもその筈…

 

何時ものアレで、洋上都市を中心に季節が真逆になっていた為である。

 

 

 

「621…気づいていると思うが緊急事態だ。」

「あづい…」

『レイヴン、大丈夫ですか?』

 

 

ハウンズが在住する区画にて、ハウンズのメンバーがウォルターの招集で集合。

 

その彼らも急激な暑さに身体が対応しきれていないらしく疲弊している。

 

 

「これも例のアレですか?」

「毎度の事ですが、慣れませんね。」

「マジであちぃ…」

「僕も…」

 

 

617らハウンズも防寒着から苦し紛れの軽装に着替えている。

 

しかし、レイヴンは別問題で…

 

身体の機能を少しずつ治療している途中であり、特に体温調節関連で不備が出ていた。

 

この為、軽度の熱中症になりかけている。

 

対Gスーツに備わった空調調節機能を使えば問題はないが…

 

生憎、そのスーツは“とある加工”を施す為に手元にない。

 

 

 

「もうむり…」

『きゃぁあああ!!レイヴン!?』

 

 

レイヴン、とうとう熱中症でダウン。

 

これには周囲…特にエアが慌ててしまう。

 

 

「すぐにメディカルセンターに連絡を、何か冷やすモノを…!」

「レイヴン、大丈夫か!?」

「冷却ジェルと…布か何かありますか?」

「あ、タオルは!?」

「こっちにあるよ!」

『メディカルセンターへの連絡は済みました。レイヴンしっかり。』

 

 

ウォルターの指示の元、無駄な動作もなく動くハウンズ。

 

これも日々の訓練の賜物だろう。

 

 

~約一時間後~

 

 

レイヴンを含めた多くの人々が急激な暑さに耐え切れず医療施設へと搬送された。

 

これによりザイレム内の医療施設はパンク状態に陥ってしまう。

 

その多くは民間の老人や子供に病気を抱えた者と負傷者達。

 

兵士は兎も角、強化人間ではない生身の彼らが耐えられない異常気象。

 

寒冷が続くルビコンで寒さよりも暑さに慣れていないだろう。

 

徐々に外気温が上昇しつつあるザイレム。

 

メインタワーにおいて各部隊の部隊長が暑苦しい顔を合わせている。

 

 

「厄介にも程があるぞ!これでは訓練もままならん!!」

「…暫く、兵の士気にも影響が出るでしょうね。」

 

 

先程まで隊員達に地獄の訓練を行っていたミシガン。

 

外に出ていたせいか汗臭さが余りにも酷い。

 

その横で涼しげな表情のスネイル。

 

メインタワーで事務関連を行っていた為か被害は少ない。

 

ちなみにデオドラント効果のある制汗タオルをミシガンに手渡している。

 

更にレイヴンの入院手続きを終えたウォルター。

 

暑さ慣れをしていないせいか、冷却シート等で涼を取るフラットウェル。

 

以上の四人が暑さ対策の話し合いを行っていた。

 

 

「前回と同様であれば、三日間はこの状況が続くだろう。」

「三日で終わればいいのだが…」

 

 

今迄のコーラルの反乱は大体三日程度で状況が収拾していた。

 

だが、今回の異常気象は三日程度で終わる筈がないと言う推測がマナによって出ていた。

 

 

『残念ですが、三日で混乱が収まる可能性はありません。』

 

 

マナ曰く、今までのコーラルの異常行動データを収集し統計。

 

今回は最低でも一週間は継続すると言う見込みである。

 

 

『施設内であれば脱水や熱中症の危険性はないでしょう。』

「…外での作業に外出は控えさせるしかなさそうですね。」

 

 

外部作業はマナが利用しているドローンや作業用の無人MTが暫く担当。

 

施設内で出来る作業は今まで通りローテーションを組んで同盟部隊の隊員らが行う事となった。

 

 

『あの…一つだけお願いしても宜しいでしょうか?』

 

 

マナの要望それは…

 

 

~翌日~

 

 

「「プール?」」

 

 

開口一番、ラークとフェアリーの声が重なった。

 

マナが映像を出して『この様に水を貯めた水槽で遊ぶ施設の事です。』と説明。

 

今まではコーラルを除去した飲料水を確保する為に貯水槽として長らく利用されていた。

 

元々は移民船がルビコンへ入植する前の航行中の間は娯楽施設として設営されていたとの事。

 

今回は異常気象もあり、一部を元の娯楽施設として限定解放すると話していた。

 

 

「いい機会ですので、二人を含めて子供達には水泳の訓練をして貰います。」

 

 

アイビスの火以降に誕生したルビコン生まれの子供達に水泳の概念はない。

 

予備知識は入れられていると思うが、寒冷化によって夏を経験した者は少ない。

 

その為、今回の異常気象を利用し夏の季節と水泳を体験する事をマナが提案したのである。

 

スネイル曰く、表向きは水泳の訓練としているが水慣れをして貰う為に自由時間を設けていた。

 

 

「水着に関してはローズネイルに頼んでいますので、判らない事は彼に聞きなさい。」

 

 

ちなみに今回のプールの件と水着の事でローズネイルがラークとフェアリー用に作成していた衣装があるらしく…

 

 

『何時か、ラークちゃんとフェアリーちゃんに着て貰おうと思ったけど…こんなに早く来るなんてぇ~!!』

 

 

と、ベイラム治安警察時代の裏声を出したオネェ様が狂喜乱舞していたらしい。

 

 

「ローズのねーちゃんは相変わらずだね。」

「ローズネイルママ、きっと嬉しかったんだよ。」

 

 

そんなローズネイルの様子を想像した二人。

 

 

「兎も角、水泳の訓練はこの後に行いますので早々に準備なさい。」

 

 

「「はーい。」」

 

 

~準備後~

 

 

水泳の訓練を行う娯楽施設のプールサイドに集合したラークとフェアリーにツィイーを含めた子供達。

 

ラークは“らーく”と書かれたスクール水着。

 

フェアリーはフリルが入ったワンピース水着。

 

ツィイーはタンクトップ風のスポーツ水着。

 

他の子達も個々で様々な水着を着用していた。

 

ちなみに講師役としてレッドとメーテルリンクが待機していた。

 

 

「これより水泳の訓練を始める!手順を覚えたら実践あるのみだ!!」

「先ずは水に慣れる事から始めますので。」

 

 

二人の温度差が全く違うので、これには子供達も興味津々。

 

ラークとフェアリーにツィイーはそれぞれの感想を告げた。

 

 

「レッド兄、子供相手に暑苦しいよ…」

「大変だね。」

「はぁ…面倒くさい。」

 

 

プールでお馴染みの準備体操と水に慣れる訓練。

 

子供達は浅めのプールで順番に水に入って行くも…

 

冷たい水に慣れず、すぐに出てしまったり泣き出してしまう子も多かった。

 

 

「まだ怖かったら、足だけ水に入って見ましょうね。」

 

 

と、メーテルリンクが助け舟を出したり…

 

 

「こら!!他の子の邪魔をしてはいかんぞ!」

 

 

水に慣れた子供達が水の中で悪戯をし始めたので注意したり…

 

普通に訓練ではなく、プール遊びに変貌していた。

 

 

「水に入ったのはいいけど…」

「うーん、他に何しようか?」

「泳ぐって言ってたけど、この板でどうすんだろ?」

 

 

ビート板の使い方がイマイチ不明な三人。

 

説明を受けていたが、感覚が分からず悩んでいた。

 

そんな…ほのぼのな状況を余所に少し時間を遡る事にする。

 

 

~数十分前~

 

 

ラーク達が更衣室で着替えを行っている頃。

 

水泳訓練を聞きつけたモブ隊員達がいかがわしい野次馬をしようと行動を起こしていたが…

 

 

「この程度で私達を退ける事は出来ないぞ。」

「ヴォルタ!!そっちに行ったぜ!!」

「おし!」

 

 

キレ気味状態の過保護なお兄さん&家族達がみっちりとそれを阻止していた。

 

 

「コンプライアンスを通り越して変態ですね。」

「ローズネイル君、全員君に任せていいかな?」

「オッケーよ、オネェ様がみっちりオシオキするわw」

 

 

順にラスティ、イグアス、ヴォルタ、ペイター、ホーキンス、ローズネイルの発言。

 

 

「おやおや、RaDの作業員も混じってますね。」

「判った、ボスに伝えて置く。」

 

 

素手やスタンロッドでボコボコにされ…

 

拘束されていく無法者達をリストアップする五花海とチャティ。

 

 

「さてと、オネェ様が…アンタ達の薄汚い根性を治してあげるから覚悟しなさいよね♡」

 

 

見事に変態野郎共の“壁越え”を阻止した過保護軍団。

 

更にローズネイルによって臀部と貞操の危機を迎える変態野郎達だった。

 

 

 

~その頃~

 

 

「…」

『レイヴン、熱中症が治ったらプールに行きませんか?』

「およげない。」

『見るだけでも楽しそうですよ?』

「いく。」

 

 

ベッドから動けず、点滴をされた状態のレイヴン。

 

エアとの会話で無自覚デートのお誘いを受けていた。

 

 

 

=続=

 





変態野郎共はローズネイルオネェ様のお仕置き後…

地獄の訓練と再教育されました。

次回、チャプター4。
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