残機無限のブルーアーカイブ   作:エドアルド

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蹂躙またの名を地獄絵図

 

「あばばばばば」

「もう、アルちゃんしっかりしてよ」

「わからなくも無いけどさ……」

「あわわわ、わ、私は、どうすれば」

 

 俺の目の前には白目を向いて震えるアルにそれを面白そうに見るムツキ、気だるそうにしたカヨコ、慌てふためくハルカの4人と――

 

「え?あれ、ヤマトさんだよな?」

「まさかヤマトさんと戦うとか?」

「ははは、そんなまさか」

「帰っていい?」

 

 その後ろでざわめく傭兵達。敵側は簡単に言えば全員俺の知り合い!そして全員俺が叩き潰した存在!(俺はn回死んだ)

 俺はアビドスから借りた放送用のマイクを握りマイクに向かって喋り始めるとアビドスの校庭に俺の声が響く。

 

『よく来たなお前達!仕事ご苦労様!しかし、今の俺はアビドス側についているのでお前達と敵対することになる!』

「帰ろうな?」

「そうだな、帰ろう」

「家に作り掛けのプラモあるからさっさっと帰って完成させなきゃな」

「バイトがあるので」

「今、モモトークでおばあちゃんが危篤だって」

 

 アルに雇われた傭兵達は口々に帰ると言い始めるが、逃がさんよ?

 手元にあるスイッチを押すとアビドスを囲うように半透明のドームが形成される。

 

『今日はお前達がどれだけ成長したか見せてもらう。故に逃げる事は許さん!』

「お、お慈悲を!」

「廃校寸前の学校襲撃する簡単な仕事じゃ無いのかよォ!」

「どういう事だ!陸八魔アル!」

「許さんぞ!陸八魔アル!」

「殺してやるぞ!陸八魔アル!」

 

 俺の言葉を聞いた傭兵達は口々にここに来る原因となった雇い主のアルに矛先を向けるが。

 

「あばばばばば」

「もうダメだね」

 

 未だに白目を向いていた。いざという時は頼りになるんだけどなぁ。今回はダメだな。

 

『本当なら俺が相手をしてやりたいところだが、今回お前達の相手は俺では無い』

「マジで?」

「それならマシか?」

「多分アビドスの連中か?」

 

 そろそろアイツらのストレス発散をしないと学校が被害に遭うのでな、修繕だって無限じゃねぇんだぞ!クソッタレ!

 

『では今回の対戦相手を発表する!シロコ、布を剥がせ!』

「ん!」

 

 俺は校庭の隅に鎮座した何か達に掛かった布をシロコに指示して剥がさせる。

 まず目に入ったのは戦車の砲塔があるべき場所に人の上半身がくっ付いたような形をしたロボット。手には銃であろう武器が握られ、背中には別の武器がマウントされている。大きさはだいたい6m程。

 次に見えたのはキャタピラをつけた多脚戦車だ、しかし砲塔についているのはミサイルポッドと思われる存在。しかも大量に。

 最後に見えたのは完全な人型をしたロボット。最初に目にしたロボットとは違いこちらの武装は全て近接型。大きなレンチのような武装やパイルバンカーなどが見て取れる。

 

「ロボット?」

「……ま、さか……」

「ねぇ!違うって言ってヤマトさん!アイツらじゃ無いよね!」

「あばばばばば」

「うぉー!?ここからだせぇ!!」

「嫌だー!死にたくなーい!死にたくなーい!!」

「ブクブク……」

「衛生兵ー!!」

 

 その姿を見ただけで傭兵達は震える叫び泡を吹いた。わかるよ君達、俺もちょっと震えてるもん。

 

『さあ!!今回のイカれたメンバーの紹介だー!!まず初めに、最初に目に付く戦車の車体に人型の上半身がくっ付いているロボットに乗るのは!ブラックマーケットに存在する連邦生徒会非公認の学園!エガタ学園所属!兵器開発部、部長!柳刃(やなぎば)レア!元ミレニアムサイエンススクール所属で危険な兵器開発により退学させられた問題児だ!よく俺はコイツに新兵器の的にされている!お前らも的にされてみやがれ!!』

 

 エガタ学園においても超問題児である柳刃レア。自分で作ったものは試さずにはいられないとよく暴れる超危険人物だ。俺は死んでも生き返るからとよく的にされている。人の心とか無いんか?

 

『続いて多脚戦車でありながらミサイルポッドのようなものが取り付けられた存在!それに乗るのは先程と同じくエガタ学園、兵器開発部に所属する名護(なご)カオル!その口癖『芸術は爆発だ!』の通り爆発をこよなく愛する爆弾魔!矯正局送りにされる事数十回!全て檻を爆破し逃亡!最近ではコイツを含めて八囚人なんて呼ばれ始めてる!』

 

 此奴もまた俺を爆弾の実験台にするイカレ野郎だ。人の心は無い。

 

『そして最後が人型ロボットに乗るのは!エガタ学園、兵器開発部所属!ロマンをこよなく愛する女ァ!鬼紫(きし)ライハ!兵器開発部唯一無二の常識人にして良心だ!常にロマンを目指して機械を弄り夢にまで見たあんな兵器やこんな兵器を日夜作り出してるぞ!』

 

 人型ロボットにパイルバンカー、ロケットパンチ、暴走モードなどなど、男の子の心を掴むこと間違いなしの発明品を良く作る良い子だァ。

 

『的がたくさんある、ヒヒッ、楽しくなりそうだァ』

『君達はどんな爆発を見せてくれるのかな?』

『あ、えっとよろしくお願いします』

『それじゃあ逝ってみよう!』

「お慈悲を!お慈悲を!!」

「命ばかりは!!命ばかりはお助けを!」

「我が生涯に数多の悔いあり!」

「ママァ!!」

「えっ!?何この状況!?」

「あっ、やっとアルちゃん起きた。まあ、起きない方が良かったかもしれないけどね」

「この仕事受けるんじゃ無かった」

「あわわわわわ、ど、どうしましょう、どうしましょう」

 

 その後の事はあえて語るまい。しかし、あえて言うならば地獄絵図であったと書き記す。

 別にアビドスを狙った腹いせとか、実験台友達増やそうとかそんな事思ってないんだからね!

 





・エガタ学園
ブラックマーケットに存在する連邦生徒会非公認の学園。ヤマトその他多数の有志のもの達により設立されたキヴォトス最後の砦。各学園からブラックマーケットに集まった不良生徒達にこの世を生きる為の術を叩き込む学校。

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