残機無限のブルーアーカイブ   作:エドアルド

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何か主人公今のところ曇らせしてないなと思う。被害者はいるけど基本的に過去で済ませてるからな。そのうち過去編書かなきゃ。


未来の為の布石〈下〉

 

 ミレニアムを後にしてやって来たのはゲヘナ学園。ここに来るまで不良生徒や温泉開発部と戦闘する羽目になったがまあ、いい。

 

「やっほー。やっと来たね」

 

 そう言って俺を出迎えたのは乗ったボリューミーな臙脂色の髪をした少女(なつめ)イロハ。ゲヘナ学園、万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)所属の戦車長。

 

「すまん。不良と温泉開発部に出会ってな」

「あー、まあそれなら許してあげましょう。それにサボれたしね〜」

「それは良かったよ」

 

 サボったと言いながらしっかりと待ってるあたり仕事はしっかりとやるタイプなんだよな。まあ、サボるのはマコトからの無茶振りの命令ぐらいだし。

 

「それより早く行くよ」

「ああ」

 

 イロハの案内に従ってゲヘナ学園の中を進み生徒会室まで来る。

 

「ヤマトを連れて来たよ〜」

「ご苦労、イ――まだ入室許可出してないんだがァ!?」

「今更でしょ?」

 

 イロハはマコトからの入室許可をガン無視で扉を開け放つ。

 中に入ればゲヘナ学園の生徒会である万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)の生徒会長の羽沼(はぬま)マコトだけが座っていた。

 

「あれ?他の奴らは?」

「ああ?今は席を外してる。それよりも」

 

 席から立ち上がりこちらに歩いてくる。

 

「キキキッ今日もしっかりとつけてるようで何よりだ」

 

 俺の首につけられているチョーカーを触りながらそう言う。

 この首のチョーカーはマコトから俺への贈り物と言うかマコトの顕示欲の現れと言うか俺のせいというか。まあ、色んな理由があるな。

 戦闘以外の場面ではつけているようにしている。死んだりすると無くしたり壊したりするからな。

 

「また始まったよ」

 

 そう言ったイロハは面倒くさそうに溜息をついたがその目は鋭くなっていた。

 

「そう睨むなイロハ。なんならお前も何かつけてみたらどうだ?」

「そういうキャラじゃないんで」

「俺は着せ替え人形じゃねえぞ」

 

 こうなったはやはり俺のせいでまあ、色々やっちゃったからな。主に俺の死とか。

 

「キキキッ、まあいい忘れるなよお前はこのマコトさまの物だ」

「はいはい。耳にタコができるほど聞きましたとも」

 

 適当に返してはいるが冷や汗をかく。マコトもイロハもその目の奥にはドロドロとしたものが見える。と言うかマコトに関しては一回監禁されたしなぁ。まあ、亜人らしく腕切断からの自殺して再生する際の再生の障害になる物質を分解して再生する特徴を利用して脱出したが。

 いや、あの時は驚いたな。

 

「で?話ってのはなんだ?」

「近々ここにシャーレの先生が来る。その時手助けしてやってくれ」

「なぜそう言い切れる?それにゲヘナのメリットは?」

 

 ま、流石に二つ返事とは行かないよな。マコトも一つの学園のトップに君臨してるわけだ。下手な行動は取れないそれにエデン条約が近いのに無理は出来ない。

 

「なぜ言い切れるのかは、それがあの先生の持てる手段の一つだから。メリットはシャーレとの繋がり。それと手柄」

「ふーん」

「まあ、今はそれで良いけどそのうちわかると思うよシャーレと言う存在ひいては()()()()()()()と言う存在の価値が。あと先生が来た時に最初に頼るのは風紀委員会」

「……なるほどわかった。良いぞシャーレの先生の手伝いをしてやる」

 

 ああ動いてはくれるみたいだけどやっぱり風紀委員会の名前を出さなきゃ動かなかったなたぶん。なんでそこまで風紀委員会を敵視するのか俺にはわからん。

 

「あと、アリウスのほうはどうだ?」

「ああ、そっちはもう潜り込ませてある。お前のおかげでやりやすかった。……にしてもだ、中々闇が深いぞ」

「だろうな」

 

 アリウスはトリニティの弾圧もそうだがその後のベアおばが接触したのがほんとに面倒臭い。

 このまま想定通りに事が進めばいいんだが。

 

「まあ、それだけだな」

「なに?もっとここにいろ」

「俺も今色々と忙しくてなアコと戯れてから帰るわ。今度埋め合わせするから」

「……仕方ない。だが、アコと戯れるなら外にいるぞ」

 

 マコトの指差す先にはゲヘナ学園の校庭が広がっておりそこでは――

 

「こ、来ないでぇ!?」

「ひゃぁ!!まちなよアコちゃん!そのだらしないよ横乳をつつかせな!」

「はぁはぁ、痛くないから、先っちょだけだから!」

「ひひっ、首輪プレイ」

「アコちゃんの■■■を■■して■■■■■■で■■■した後に■■■■■――以下略、ヤらせろぉ!!」

 

 アコを追いかけ回すクレイジーサイコレズどもの群れがいた。

 

「キッツ」

「ああ、仕掛けた私が言うのも何だがキッツイ」

 

 エガタ学園所属、百合同好会の面々だ。あくまで同好会なここ重要。

 まあ、言わなくともわかる通り百合とは女性同士のあれである。俺も好物ではあるがあそこまでやばくは無い。彼女らがエガタ学園にいる理由は察しろ。

 エガタ学園は来るもの拒まずのスタンスだからもう生徒は色々と濃い。たぶんあらゆる学園の中で一番カオスな学園だ。ゲヘナとは別ベクトルで混沌としている。

 もう愛でるとかじゃなくて性欲の対象として見てんのよなあいつら。

 

「混ざる気無くしたわ」

「ああ、混ざらない方が良い。消される」

 

 大方、正当な理由で風紀委員会に所属しているアコに嫌がらせできると知って最大級のを用意したが予想以上でドン引きしてるんだろう。

 そしてあいつらは百合に挟まる男は許さないタイプの奴らだ、かく言う俺もそうだが。

 

「それじゃあこれくらいで失礼するよ」

「キキッ、埋め合わせの件楽しみにしておくぞ」

 

 俺は生徒会室を後にして外にゲヘナ学園を外に出た。

 さて、明日はエガタ学園だな。

 

 




ちなみに過去編で詳しく書くけどマコトのスタンスは監禁しても止められないので永遠にそばに居るぞ!お前は私の物だ!もしほんとに死んでも追いかけちゃうぞ!
ヤンデレかな?

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