残機無限のブルーアーカイブ   作:エドアルド

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お久しぶりですまない。
ちまちまとですが書いてますのでよろしくお願いします。


不確定な未来

 

 ミレニアム学園その中でも人気が少ない場所をいつも通りに監視カメラを一時的に偽造したり人がいないか気を付けつつ進んでいく。そして突き当たりの壁に対してリオが作った特別な端末を近付けると音もなく壁が開きその中にするりと入ると間髪入れずに扉が閉まる。

 扉を抜けた先数mにはさらに扉がありその横にある網膜スキャンと指紋認証を行い部屋の中に入る。

 

「失礼する」

「いらっしゃいませ、ヤマト様」

「いらっしゃい、ヤマト」

 

 そこはミレニアムに幾つかあるリオのセーフハウスの一つだ。色々対策しておくのは良いんだがリオは俺程敵を作ってる訳でも無いでしょうに。

 

「今日は会う予定無かったはずだけどどうしたの?」

「AL-1Sが目覚めた」

「……!そう、遂に目覚めたのね」

 

 俺がアリスが目覚めた事を伝えれば書類から視線を上げリオは驚いたあと少し顔を歪めえ俺の顔を見つめる。

 

「今はゲーム開発部が保護してる」

「なら、早急に計画を進めないといけないわね。時間的猶予はありそうかしら?」

「時間的にはまだ余裕はありそうだ。今いるのは『女王』の方だけで『鍵』の方はまだ目覚めてないからな」

「そう、ならあの計画も進められそうね」

「ああ、人員ならいつでも集められるようにしておく」

「ええお願い。キヴォトスの未来の為に……」

 

 そう言ったリオの顔は少しだけ悲しそうに俺を見つめていた。

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

「モモイ、次はこれです」

「……もう、休ませて」

「なぁにこれ?」

 

 リオとの話し合いも終わりテイルズ・サガ・クロニクルをやらされているであろうアリスの様子を見る為にゲーム開発部を訪れたのだがそこは死屍累々の光景が広がっていた。ユズが倒れ伏しミドリも真っ白に燃え尽きモモイは死にかけ(比喩表現)だった。

 

「ヤマトさん後は頼んだ……ガクッ」

「モモイ!?」

 

 口でガクッとか言いながらモモイは力尽きて地面に倒れ伏した。ほんとに何があった!?

 

「あ、ヤマトを発見しました!一緒にゲームをしましょう!!」

 

 そしてこの状況に似つかわしくない笑顔でアリスがこちらをゲームに誘って来た。よく見ればテレビの前にはゲームのカセットが数十個ほど散らばっておりおそらくだがこの全てをプレイしたのだろうか。恐ろしい体力だ。

 

「いや、まあ。良いけどこんな事してて良いのか?」

「問題ありません!!」

 

 とりあえず倒れ伏した3人をまとめて寝かせて置いてアリスの隣に座る。大丈夫なら良いんだけどさ。

 

「ヤマトおすすめのゲームを教えてください!!次はそれをプレイします!」

 

 そう言って既にプレイしたであろうカセットを片付けて幾つものカセットを俺の前に並べていく。いや、にしても数が多いな流石ゲーム開発部と言うべきか最新ハードから古のハードまで選り取りみどりだ。プレミア品とかも数は少ないが紛れてるし。

 

「なら、これかな」

 

 俺が手に取ったのは前世でも有名だったスパロボシリーズのキヴォトスのオリジナルの作品だった。

 

「これは見た事がありません。どんな作品なのですか?」

 

 おそらくスパロボシリーズはまだやってなかったのだろう。そのアリスの質問に少しだけ悩んだ後に口を開く。

 

「そうだな……苦悩と挫折に満ちた、だけど夢と希望が生まれる物語かな」

「とっても!勇者に相応しい物語ですね!!」

 

 俺の説明に目を輝かせてアリスはそのゲームカセットを手にさっそくテレビ画面に向かい合った。

 

 しかし、目を輝かせているところ悪いけど途中でリタイアしないか心配だ。この物語前半中盤とドシリアスすぎて数多の途中離脱者を生み出した事でも有名な作品なのだ。ただそれを乗り越えた終盤は今までのシリアスを吹き飛ばす熱い物語なのでぜひ頑張って欲しい

 

 それとこのゲーム事態は大ボリュームなので時間を稼げるだろう。今のうちに死屍累々のメンツを安静にさせてこの調子だと飯も食べて無さそうだから飯も必要だな。こういう時は適当にピザのデリバリーでも頼むか。

 

 ピザを注文している途中でスパロボのオープニングが流れ始める。このシリーズはオリジナルの機体もたくさん出ていてそんな機体たちや様々な他作品のロボットたちが歌に合わせて戦ったりしている。歌はマジンガーZでお馴染みの水木一郎さんの声だ。まあ、キヴォトスなので同じ声帯をしている別人なのだがアニソン界の帝王なのは変わらない。いつ聞いても良い歌だ、やっぱりロボ系の歌といえばこの声な所がある。

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

「疲れた体に炭水化物が染み渡る〜」

「美味しい……」

「あ、あの、ありがとうございます………あ、おいしい」

「ん、やっぱりジャンクやな」

 

 あの後しばらくしてピザのデリバリーが届いたので倒れていた3人を叩き起しご飯という名のエネルギー補給をしている。睡眠も大切だけど食事も大事だからな。

 そしてやはりジャンクフード。ジャンクフードは全てを解決する(異論は認めるし過言ではある)

 

「ゆ、勇者王!?」

 

 アリスはゲームに集中してるようだ。今はちょうど勇者王ガオガイガーが登場したシーンだ。原作のあの合体シーンが画面いっぱい広がっておりアリスはそれに夢中になっている。

 個人的には『勇者王誕生!』はマジで神曲だと思う。あとゴルディオンハンマーも好き。

 勇者王だし必殺技が相手を光にするあたり結構アリスに似合うと思う。近いうちにレールガン手に入れて「光よ!」としだすからねこの子。

 

「ゴルディオンハンマー!!相手は〇ぬ!といやつですね!」

 

 アリスのコマンド選択に画面の中のガオガイガーがゴルディオンハンマーで相手を容赦なく光にしていく。

 おい誰だアリスに「僕の考えた最強呪文」のエターナルフォースブリザードのやつ教えたの!どうせモモイだろうけどな!

 

「アリス楽しそうだな」

「うんうん。ゲーマーの素質があるよアリスは!」

「あれだけゲームを楽しめならね」

「あ、アリスちゃんはほ、本当に楽しそうにゲームをプレイするから。こっちまで楽しくなってきて…………嬉しくなる」

 

 アリスが楽しそうで何よりだ。とりあえず今の所はアリスは大丈夫そうだな。まあ、正規ルートというかバットエンドにならない為にクソゲーのテイルズ・サガ・クロニクルをさせたんだからな。しっかし、一旦クソゲーでアリスをゲーム脳にするこれが正解ルートとかマジで訳分からん。

 

 これでアリスは大丈夫だが。問題は山のように残ってる。安心せずにこの後も最悪の場合を考えなきゃいけない、なんせバットエンドが明確に提示されていてなおかつそれが複数存在するんだからな。

 

「勇者王の完全勝利です!!」

 

 ゲーム画面の中で勇者王ガオガイガーが敵を蹴散らし堂々と立っていた。その姿をアリスは目を輝かせて食い入るように見つめる。まるでそれが自分の未来の姿だと信じて疑わない子供のように。

 現実を知らずこの先の未来が輝かしいものである事に疑いすら持っていないその姿は少々俺には眩しかった。

 

「……ま、子供の夢を守るのが年長者の勤めよな」

 

 色々と考える事はあるが今はこの光景にもう少し浸ろう。

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