ぼたんは空中でスコープの標準をまつりにあわせ、引き金をひく。しかし、銃弾はまつりには当たらなかった。
「え、珍し……ぼたんが外すなんて……」
まつりはもう一度太鼓を叩こうとする。しかし、それはできなかった。太鼓が破れたのだ。
「……成る程」
まつりは櫓から飛び降りる。櫓はそこそこな高さがあったが、まつりは受け身でダメージを受けなかった。そしてまつりはコルク銃を両手の中に出し、引き金に指をかけ準備する。見失ったぼたんを、いつでも撃てるように
「うーん……火薬も詰めとこ」
まつりはコルク銃の銃身を見つめる。その時であった。そのコルク銃の銃口とは逆、つまりコルク銃の銃口に向けられたピストルが投げられ、そのピストルの引き金が何処からか狙撃され、ピストルが発砲した。コルク銃の中に侵入してきた銃弾は、コルク銃の中の火薬を着火させ、まつりの手元で爆発した。
「うっわ……やっば」
まつりは残されたコルク銃をピストルが投げられた方向にある茂み向けながら、ピストルを回収する。そして、それを茂みに向ける。
「でも……これでまつりの勝ちかな?」
まつりがピストルの引き金に力をいれ始めた瞬間、無数のピストルが茂みから投げられ、一つの銃声が響く。そして、銃声は一瞬で大量になり、まつりにいくつもの風穴を作った。
「ビンゴ、本物だったんですね」
まつりは尻餅をつく。
「……くっそお! 後少しだと思ったのに! それにしても、よく分かったね。まつり本体が水飴に置換されてないって」
「いやぁ……分かりやすい作戦でしたので」
「いやぁ……さすがぼたんだねぇ……」
そして、まつりの体は塵となった。そして、それと同時に周囲を囲んでいた祭りは終演となった。
「あーあ、疲れた」
そして、すぐにまつりの脱落を知らせるメールが届いた。
ぼたんは近くの気の根本に腰かける。流石にぼたんでも疲労はする。フリントノック飛行したあとの着地で痛めた足を押さえ、休憩をとりはじめた。まだ夜は深いが、そこら中で銃声が聞こえ、とても静かとは言えない。
「あぁ…………いてえなぁ……」
押さえる足は痛みを増すばかりで、おさまらない。その時であった。突如として痛む足が冷やされる。
「……なんで私を助けるの、ラミちゃん」
「…………ししろんにはお見通しだったかぁ」
近くの茂みから、枝が擦れる音が聞こえてくる。そして、ぼたんの隣に、氷のお嬢様、ラミィが座った。
「はは、今私ピンチなのに撃たないんだ。ここしかないよ?」
「いや……ししろんを撃つことなんて……できない」
「そうかい」
ぼたんは顎に手を当て、何かを考える。そして、思い付いたように、「ひらめいた」と呟いた。
「ねえラミちゃん、組まない?」
さすがにラミィぼたんのこと撃てないだろ……
初登場能力
見えるもの全てが氷
氷を生成できる