ラプラスはいろはを見つめる。いや、正確にはチャキ丸をだ。そして、ラプラスが右手を開き、体から話したかと思えばその右手に刀、それもチャキ丸が現れた。ラプラスは手に現れたそれで近くの岩へと切りつける。岩は真っ二つとなった。
「か……風真でもあまりできないのに……」
「なんだそのなろうみたいなセリフ。まぁいい。これはお前のそいつと原始レベルまで同じだ」
ラプラスは刀身を顔に近づけて舌を着ける。いろははチャキ丸を両手で持ち、心無しか左右に揺らしている。そうして揺れる度に少し空間に歪みが生じている。
「……お前切れ味いいな。いや、よすぎると言った方が良いか?」
ラプラスはチャキ丸を片手で持ちながら走り出す。そしていろはに向けて振るがいろはのチャキ丸によって防がれる。その上、防がれた衝撃でラプラスのチャキ丸が切られた。
「……チッ、こんなんでも切れるのかよ」
切れたチャキ丸は霧になって消される。一方、いろはのチャキ丸の周辺に歪みが広がっており、外から見る水中のように刀身は揺らめいていた。ラプラスは地面に目をやる。地面は湿った土であり、所々に石が落ちている。ラプラスがその石に掌を向けるとその石が浮かび上がり、チャキ丸に飛んでいく。石が刀身に当たる瞬間に石は何処かに消え去った。
「……成る程。タイムジャンプか。触れたらゲームオーバーだろうなぁ」
ラプラスは先程チャキ丸を出したときのように右手を開く。すると今度はピストルが現れた。
「だが、その歪み、かなり不安定そうだな。なら何度か歪みに負担かけりゃ暴発するだろうなぁ!」
ラプラスは五度引き金を引く。そして放たれた弾丸は何処かの時代へと旅立つ。そしてチャキ丸を包む歪みにノイズがかかる。
「……これ結構使えないでござるね」
いろはは思い切りチャキ丸を振るう。そうするとチャキ丸を包んでいた歪みが地面に落ちた。綺麗に二つとなって。
「切ったのか!? 切れるのかよ!」
「ハハ、忘れたでござるか? 今の風真、何でも切れるでござるよ」
笑いながら、いろはは走り出す。普段の生活からか、そのスピードはラプラスのよりも速く、ラプラスの懐に容易に入り、その腹を切った……かのように思えたが、ラプラスの腹は霧のようにはっきりとしていなかった。刀がとおりすぎるとその霧が集まり、ラプラスの腹は回復した。
「その力、やばくねぇ?」
「あぁ、吾輩も思う。」
いろはは振り切ったチャキ丸の勢いを相殺、そのまま銃を切った。
いろはも大概強いな