ピストルは霧散する。それと同時にいろははチャキ丸を何度も何度もラプラスに振るう。ラプラスはその度に体を霧状にし、戻す。しかし何度も繰り返しているうちにラプラスの体に損失が見られ始めてきた。まるで刀で切られたかのような形に損失していた。ただ、血が流れていない。ラプラスは切られ覚えのない切り傷に疑問を感じていた。そして、一つの結論に辿り着く。
「霧を切ったか」
ラプラス不敵に笑みを浮かべる。それと同時に、縦横無尽に暴れていたチャキ丸が急に止まった。その止まったチャキ丸にラプラスが触れると、徐々に刃がこぼれていく。いろはがどれだけチャキ丸を動かそうとしても、びくともしない。
「無駄無駄。そこら辺からかき集めた電子で止めてるからな」
チャキ丸が解放されたのは刃に鋭利的な箇所が消え失せたときだった。ラプラスは勝利を確信したような表情を顔に出し、少し舐めているようだった。ただ、いろはにも余裕のある表情が現れている。その理由を体現するように、いろはは近くの巨岩にチャキ丸を振るう。すると、その巨岩は真っ二つになった。先程と変わらず、断面も滑らかである。
「……まじかよ。それ、刃こぼれお構いなしかよ」
ラプラスの呟きと同時に、いろはは姿を眩ました。その瞬間、ラプラスの周囲に無数の一閃する。それら一閃が一通り無くなると、いろはがまた元の位置に戻っていた。
「さて、どうでござる?」
「どうって何が……」
ラプラスはある違和感を感じた。何かを失ったような、そこはかとない寂しさと喪失感。その正体はすぐに分かった。空気中に一つの原子がないのだ。勿論電子もだ。しかし、そこで諦めるラプラスではなかった。地面に手を当て、そこから原子等を捻出しようとした。ただ、それらも空気中に出てきた瞬間に切られてしまう。ラプラスは非常に焦る。一時は自身で付けた封印具の解除さえ考えたが、面白さを優先しているラプラスにとってとりたくない手段であった。様々と思案しているなかで、ラプラスの心臓を何かが貫いた。その瞬間聞こえてきていたのは、一つのピストルを撃つ音であった。
「…………は?」
ラプラスの指先が塵になっていく。塵化はどんどんと広がる。
「はぁ…………まっじで、運悪すぎだろ」
塵化はどんどんと体を蝕んでゆき、とうとう塵がラプラスの全身を飲み込んだ。瞬間、至急機に連絡が来る。
『ラプラス・ダークネス 脱落』
「……なんだよ…………もっとやりたかったのに」
まぁ……ドンマイ
ちなみに、ラプラスの右足と左足が外れていた場合、右足で十段魔法が、左足で現実改変が使えるようになってました