とある崖の上、白く長い髪がたなびいている。崖の上に佇む彼女は静かにスコープを覗いている。そして今、銃声が鳴り響く。
???「ヒット」
スコープを覗く少女……獅白ぼたんは小声で呟く。もう一度スコープを覗くとそこには潰れたゴミムシダマシが居た。
ぼたん「ゲームの腕って意外と通じるもんだねぇ」
練習がてら狙撃をしていた彼女は次の獲物を探す。開始から30分間ずっとやっているが未だにホロメン見つけられずに暇していた。
ぼたん「お……ねねちじゃーん」
スコープが捉えたのはオレンジがかった黄色の髪をした桃鈴ねねであった。ねねは先程のゴミムシダマシを見つめ、ぼたんの方を正確に見つめた。
ぼたん「見えてるはずないよね……」
ぼたんは慌てて引き金を引く。しかし狙いは正確でねねの頭を貫くはずだった。銃弾がねねの頭を覆う何かに弾かれたのだ。
ぼたん「あれは……前にねねちが言ってた……」
覆っていた黒いものが離散する。その体は一つ一つが小さいが、世界最硬を誇っている。
ぼたん「クロカタゾウムシかな?」
ぼたんがもう一度スコープを覗き込むももうそこにはねねちの姿はなかった。その代わり、ぼたんの後ろから大量の羽音が聞こえてきた。ぼたんが振り向くとそこには大量のオニヤンマと共に向かってくるねねの姿があった。
ねね「いっけー!」
ねねは止まる気配なく突っ込んできており、普段のぼたんであれば普通に避けていたであろう。しかし、ぼたんは崖の上に立っており逃げることができず、詰みに近い状況となっている。
ぼたん「しょうがねえ……」
近づくオニヤンマを見ながら、ぼたんはポケットに手を入れ、あるものを取り出した。取り出すとぼたんは崖から飛び降り、近くの木に向かい、取り出したあるもの……フックガンを向け、放つ。フックは木に巻き付き、そのままぼたんを引っ張った。
ぼたん「あっぶねぇ……」
木に到着すると共に、ぼたんは器用に木の枝の上に立った。
ぼたん「あの様子だと……ねねち昆虫召喚能力か? 制御もできてたっぽいし……」
近くに物音が無いのを確認し、ぼたんは再びスコープを覗こうとしたとき、支給された携帯が鳴った。
ぼたん「えぇ……何?」
携帯を開くと、そこには『姫森ルーナ脱落』の文字があった。
ぼたん「あらら……可哀想に」
そう呟きながらスコープを覗くと、ぼたんは信じられない光景を見た。脱落したはずのルーナが居たのだ。
ぼたん「……距離にして500m位か?」
スコープをじっくりと覗いていると、ルーナは岩の裏に隠れてしまった。
ぼたん「やるか」
ぼたんは岩の弱そうなところをスナイパーで狙いつつ、もう一丁のスナイパーを出し、同じところを狙う。そして、片方で撃った直後に撃つ。一発目の弾丸が岩を粉砕、もう一方の弾丸がルーナを撃つ算段だった。
ぼたん「…………外れた」
しかし、ルーナはとっくにいなくなっていた。
ルーナ……オリーにでも噛まれたのか?
初登場能力紹介
百銃の女王
銃を手元に召喚できる
宇宙からの飛来物
昆虫を召喚、制御できる