ロボ子が改めてハトタウロスを撃破しようとしたところ、巨大な手がロボ子を叩き落とした。その手は巨大な男性の手のような固く、ゴツゴツとしていた。いうまでもなくハトタウロス自身の手だ。
「何で……心臓やられたはずじゃ……」
ロボ子の目に写ったのは、何事もなく立つハトタウロスの姿。胸、それも丁度心臓部分には、見るだけで不思議と分かる時計座の星位置を表している点が存在していた。ロボ子の体内にある複数の機構が故障し、一時待機を余儀なくされた。
再び暴れまいとしたハトタウロス。それに攻撃する者は減っていき、各々は避けを重視するようになってくる。しかし、そんな流れに逆らう者がいた。ふわふわ尻尾の五芒星を揺らし、手に一振の、一筋の雷が刻まれた刀を持つ少女、白上フブキだ。
「よく眠りましたよ……じゃ、やりましょうかね!」
フブキは刀を構え、深呼吸をした。いや、ただの深呼吸ではない、まるで覚悟を決めるときのような、或いは生物としての全ての力を注ぎ込むような、そんな呼吸をしていた。瞬間、フブキはその刀の雷となり、ハトタウロスの左腕を落とした。余りにも短時間にそれは起こり、ハトタウロスも反応が遅れる。
「いやぁ……やっぱ本人が使わないとキツいかなぁ!」
フブキはそう叫びながら、何度も何度も切りつける。雷のように変化し切りつける。ハトタウロスの体には幾多の雷痕がつき、そこからは滝のような汗と血液の混合された液体が排出されていた。
そして、猛攻に耐えきれずにハトタウロスは倒れた。足を切りきったことも所以しているのだろうが、ハトタウロスは木々を薙ぎ倒しながら自身の前方へと倒れる。地面に接触した途端、嘗ての大災害をも上回るような地響きが島を襲い、休憩スポットとして隠されていた小屋が崩れてしまった。
「……いよっしゃぁい!」
勝利の咆哮が森に響く。瞬間、フブキの周囲は白色の空間が囲い、のどかの声が脳に響くようにして聞こえてきた。
「おめでとうございますフブキさん!」
「ありがとうのどかちゃん……」
戦いと咆哮から、フブキは息を切らしている。どうやらフブキを覆っている白色の空間はセーフゾーンのようだ。
「では、報酬の武器を贈答します。何が良いですか?」
「うーん……考えてたけど忘れちゃったなぁ……うーむ……」
フブキは顎を手に乗せ、暫く唸る。自由とは時に、悩みを産み出すのだ。
唸っているうちに、フブキは元々何を貰おうか思い出したようで、小さく母音を口から出した。
「ならさ……」
鬼滅はにわかですども
さてさて、フブキはどんな武器を所望したのでしょうねぇ?