問題児たちと中二病の帝王気取りが異世界から来るそうですよ?   作:根掘り葉ほり

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タグにも有りますが超不定期更新です。


プロローグ

雪が降り積もる土手。

 

15人くらいのガラの悪い連中に俺は囲まれていた。

 

「よォ音石、この前の落とし前付けてもらうぜ〜へへ」

 

【俺は不良だ!】と、主張しているような服を着てる集団の中で一番マヌケな面が俺に話しかけて来た。

 

「フン、下っ端のカスどもが。貴様らに関わっている時間などない!」

 

キングクリムゾン‼︎

 

時を消し飛ばす。

 

 

そして!

 

 

「時は再び刻み始める」

 

……ここまで来れば奴らは気付くまい。

 

 

それにしても、この力は強大過ぎるな。

 

思いきり力を使いたいが

不良どもに使うのも呆気なくてつまらん。

 

何か面白いことは無いものか。

 

俺がそんなことを思っていると突然、上から手紙が降ってきた。

 

「何だ?この手紙は、俺宛のようだが」

 

 

ー悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。

 

その才能(ギフト)を試すことを望むのなら、

 

己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、

 

我らの“箱庭”に来られたしー

 

 

「くだらん、ただのイタズラか」

 

そう呟くと不意に俺の体が浮いているように感じた。

 

思わず下を見る。

気が付くと俺は上空4000mから下の湖へ投げ出されていた。

 

「何だと⁈」

一瞬思考が止まったがすぐに自分の現状が呑み込める。

 

湖には膜のようなものが貼られているな。安全のためだろう。

だが濡れるのは気に食わん。

 

「ホワイトアルバム‼︎」

 

空気を凍らせる!

 

そして空気中の水分で氷の滑り台を作る。

 

他にも3人落ちてるようだが、関係ないことだ。

 

 

俺がそう思っていると、3人の内の一人、学ランを着てヘッドホンをしている少年は

 

【今が人生で最高の瞬間だ】とでも言わんばかりに笑っていた。

イかれたように大声で。

 

「ヤハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!」

 

 

何だ?アイツは、自殺願望でもあるのか?

 

 

地面が近づいて来たのでホワイトアルバムで降下するスピードを落とすと同時に

 

湖の方でばしゃん、と3つの大きな音を立て、俺以外の3人は、落ちて行った。

 

 

1人の少年と、2人の少女が同時に湖の中に落ち、俺以外の全員が濡れる。

 

 

「信じられないわ!まさか、問答無用で呼ばれて、水の中に落とされるなんて!」

 

「右に同じだ。クソッタレ。これなら石の中に呼び出される方がよっぽとマシだ」

 

「石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

 

「俺は問題ない」

 

「そう、身勝手ね」

 

「三毛猫・・大丈夫?」

 

「にゃ、にゃ〜」

 

……無事、俺も着地に成功だな。

 

 

「此処・・どこだろう?」

 

「さあな。落ちてる最中に世界の果てっぽいのが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?一つ確認したいんだが、お前達にも変な手紙が来たか?」

 

「そうだけど、まずは“オマエ”って呼び方を訂正して。私は久遠飛鳥よ。

以後は気を付けて。それで、そこの猫を抱きかかえてる貴方は?」

 

「・・春日部耀。以下同文」

 

「そう。よろしく春日部さん。次に、1人だけ湖へ落ちなかった貴方は?」

 

「音石早人だ。俺は湖に落ちて濡れるのが嫌だったのでな。回避させてもらった。」

 

「そう。あなたも身勝手ね。最後に、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」

 

「見たまんま野蛮で凶暴そうな逆廻十六夜です。粗野え凶悪で快楽主義と三拍子揃った駄目人間なので、用法と用量を守った適切な態度で接してくれお嬢様」

 

「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜くん」

 

「ハハ、マジかよ。じゃあ今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

 

……それにしても、そろそろこの状況を、あそこの奴にでも説明して欲しい所だな。

 

 

「てか、召喚されたのに誰もいないってのはどういうことだ?

こういう場合この“箱庭”ってのを説明する奴が現れるもんじゃねえのか?」

 

「そうね。説明のないままでは動きようがないわね。」

 

「・・・・この状況に対して落ち着き過ぎてるのもどうかと思うけど。」

 

「まぁ、それはこの場の全員に言えることだがな」

 

 

「取りあえず、そこに隠れている奴に話を聞くか?」

 

「あら、気づいてたの?」

 

「当然。かくれんぼじゃ、負けなしだぜ。早人と春日部も気づいてんだろ」

 

「風上に立たれたら嫌でもわかる。」

 

「あれでは隠れてるとは言い難いな。」

 

「へえ? 面白いなお前ら」

 

俺達の言葉に反応したのか、隠れていた奴が現れた。

 

 

「や、やだなあ御四人様。そんなに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ? ええ、ええ、ウサギは古来よりストレスに弱い生き物なのです。

 黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」

 

「断る」

「却下」

「お断りします」

「無理だな」

 

「あっは、取りつくシマもないですね♪」

 

降参のポーズを取る黒ウサギ。

その間に隣にいた春日部が黒ウサギの後ろへ移動していた。

 

「えい!」

 

「フギャ! ちょ、ちょっとお待ちを! 触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

 

「好奇心の為せる業」

 

「自由にも程があります!」

 

「へえ? このウサ耳って本物なのか?」

 

「じゃあ私も」

 

「ちょ、ちょっと待っ__」

 

黒ウサギの言葉にならない悲鳴が森中に響き渡った。




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